高校生の定期テスト満点戦略(6)現代文②根本的読解力編


高校生が現代文の成績を上げるには、学校の勉強だけでは不十分で、国語力自体を上げる必要があります。国語力を構成する要素には、語彙力・文法力・根本的読解力・論理的思考力・論理的読解力・論理的解答力・要約力など約10個ありますが、このページでは、その中で最も土台となる「根本的読解力」と「語彙力」を培う勉強法について書いていきます。

1.「国語の地力」とは何か

「国語の地力(土台の国語力)」とは何かというと、ここでは、「国語の成績アップに最も影響する、土台となる国語力」と定義しておきます。創賢塾ではそれを、主に、以下の3つだととらえています。

(1)根本的読解力
(2)語彙力
(3)論理力:論理的思考力+論理的読解力+論理的記述力+論理的解答力

そしてこの3つの実力をアップするには、以下の3つの勉強が必要です。

(1)「根本的読解力」⇒教科書・国語の問題文の100回音読

(2)語彙力⇒漢字・語彙集暗記

(3)論理力⇒論理的な解き方の習得

以下では、根本的読解力と語彙力の強化について解説していきます。論理力についてはこちらのページで解説しています。

2.「根本的読解力」の鍛え方

2.1.「根本的読解力」とは何か

「根本的読解力」とは創賢塾の造語で、本や国語の問題文を読んだときに、「文章の意味をより深く理解できる能力」「文章の意味を的確に把握できる能力」のことです。

根本的読解力が優れている人とは、要するに、「一を読んで十を知る人」のことです。「十を読んで一を知る状態」から、「十を読んで三を知る⇒五を知る⇒十を知る」⇒「一を読んで二を知る⇒五を知る⇒十を知る」状態へ移行することを、「根本的読解力が上がる」と言います。

「根本的読解力」が高ければ高いほど、国語力が高く、したがって、テストの成績も良くなります。

この「根本的読解力」は個人個人の元々の能力差や、今まで生きてきた中での読書量・人生経験が大きく影響し、多少読書をしたり問題集を解いてもあまり変わりません。よって「根本的」と表現しています。

2.2.根本的読解力の構成要素

根本的読解力は、主に「個人の生まれつきの読解力×読書量×人生経験」の3つで構成されています。

「生まれつきの読解力」とは、簡単に言えば、「頭の良さ、洞察力」のことです。人により、同じ文章を読んでも、もともと「一を読んで十を知る」人もいれば、「一を読んで一を知る」人、「十を読んで一を知る」人もいます。

「読書量」が増えて、ある事柄に関する知識が増えれば、やはりその事柄は理解しやすくなります。また、読書をするとき、人はそれについて「思考」し、理解しようとしていますから、読めば読むほど思考量・思考力はアップし、当然、理解度は上がります。

人が文章を読むときは、自分の経験に照らし合わせて理解しようとしますから、「人生経験」が多く深いほど、文章内容を深く速く理解できるようになります。

以上を読めば分かる通り、普通の方法ではなかなか急に根本的読解力を伸ばすことは出来ませんが、方法はあります。

2.3.「根本的読解力」を鍛える勉強法

「根本的読解力」を鍛えるには、主に2つの方法があります。

(1)大量の読書(月5~10冊以上):読書をすることで知識と思考が深まり、徐々に根本的読解力が上がっていきます。

(2)100回音読:同じ文章を10回、20回と読めば読むほどその文の理解度は上がっていき、100回になるとその時点での自分の能力の限界まで理解できるようになります。そして、100回読んだ文章が30文を超えると、普遍的に理解度が上がり、「根本的読解力」も上がります。

高校生は忙しく、なかなか読書をする時間がない人が多いのが実情です。よって、普通の高校生には「100回音読」をおすすめしています。

2.4.「100回音読法」の具体的なやり方

(1)「100回音読」のやり方

以下のように音読していきます。

「教科書の文章や問題集の問題文(2~5ページ前後の文)を各100回音読する」。
100回は「1日10回×10日」のように日を分ける。

意味が分からない言葉を放置すると文章の意味も曖昧になりますから、辞書は引いた方が良いでしょう。何度も引く手間を省くため、欄外に意味を書いておきます。

また、論説文・評論文の場合は、キーワードやキーセンテンスに印をつけるトレーニングをすると、理解度が上がり、論理的思考力・要約力が鍛えられます。

問題がある場合は、10回読むごとに問題を解くと、より精密に考えなければならないため、相乗効果で、問題も解けるようになり、音読時の理解度も上がります。

(2)100回音読は【1日10回×10日】

100回音読をするときは、1日に一気に20回、50回読むのではなく、「1日10回×10日」「1日5回×20日」のように日を分けます。なぜなら、日を分けて音読することで文章が長期記憶に入り、理解度も文章の記憶も読むスピードもどんどん上がっていくからです。

2~3日で100回読む方法の場合、短期記憶にしか入らないのですぐに忘れ、理解度もスピードもなかなか定着しません。

脳の機能上、「日を分けて7回以上入ってくる情報は長期記憶に入る」と決まっている(回数は個人・科目・情報量などにより異なる)ので、日を分けて読んだ方が効果的です。

(3)文章の数の目標は30文

10文、20文と100回音読し、30文章以上頭に蓄積されると、「根本的読解力」が飛躍的に上がります。

【3ページの文章×100回×30編】⇒根本的読解力の飛躍

もちろん、もともとの読解力や、100回音読するときの集中力にも個人差がありますから、回数や文章の数に個人差はありますが、100回音読を30文、50文と続けていくと、読解力がどんどん伸びていくことは確かです。

これは実証済みです。是非やってみて下さい。

2.5.「100回音読法」で根本的読解力が上がる原理

(1)「量質転化の法則」

「量質転化の法則」というものがあります。これは上達論で言われている法則で、「一定の量(数)をこなすと、あるとき質が大きく変化し、飛躍的に上達する」というものです。

「何かに上達したかったら徹底的に量(or数)をこなせ」とも言えます。
武道で100回、1000回等の数稽古が行われるのは「量質転化の法則」にのっとったものです。

これは勉強の分野では「100回の法則」が知られています。例えば、絵を100枚描くと急にうまく描けるようになる、水泳を25メートル泳げない子が泳げるようになるには100回ほど泳ぐ必要がある、と、教育家の向山洋一さんは書いています。

100回の法則

「勉強のコツがよくわかる本」(30~35ページ、向山洋一 著、PHP研究所)

何事も、初歩の域を抜けるには、「百」ほどの努力の蓄積が必要であり、有段者の域に達するには、「千」ほどの蓄積が必要である。

百回(百日)の努力の蓄積がされると、成長が急速に訪れます。例えば、なわとびの二重回しが連続百回ぐらいできるようになると、三重まわしができるようになります。

昔から、教育の世界でも、このことはいわれてきました。例えば、落語家の修業に「小咄(こばなし)百回」というのがあります。和裁の修業にも、「まず百枚を縫え」という教えがあります。将棋を覚えるのに、「まず百回指してみろ」というのがあります。

百回ほどの努力の蓄積があると、そこには質的な変化が見られるようになります。注意深く集めれば、この種の教えはきっといろいろな分野にもあるでしょう。

私も、経験的にこれは正しいと感じていて、生徒によく言っています。

例えば、要約をさせるとき、小論文を書かせるとき、「100個書け」と言います。100回も練習すると、ガクンとうまく書けるようになるからです。

(2)「30文×100回音読」で普遍的に読解力が深化する

国語における音読も同じです。2~3ページの文章を10回、30回、50回と読み、100回まで同じ文章を読むと、今の自分の限界までその文章が分かるようになります。

そしてそれを1文、5文、10文と読み、30文を超えると、「量が質に転化」し、普遍化し、読んだ特定の30文の理解が深まるだけでなく、一般的に読解力自体が深化するのです。

そしてこれは30文よりは50文、50文よりは100文と読めば読むほど、読解力は深化し続けます。

2.6.「100回音読」のメリット

この100回音読のメリットをまとめると以下のようになります。

①理解度:同じ文章を読んでいくと、その文章の理解度がどんどん上がっていく。

②理解度の限界:100回読むと、自分の現状の理解度の限界まで理解できるようになる。

③初見の理解度:100回音読した文章が30文章を超えると、初見の文章の理解度も飛躍的に上がる(理解力が普遍化する)。

④スピード:同じ文章を5回、10回読むと、当然速く読めるようになる。

⑤初見のスピード:100回音読を30文章以上重ねると、初見の文章でも速く読めるようになる。

⑥暗記:100回読むと文章を覚える。

⑦記述力:文章を覚えると、自分が書くときにその文章が使えるので、記述力が明らかに上がる。

2.7.「100回音読」実践のコツ

(1)音読の方が良いが、黙読でも効果は高い

100回読むときは、できるだけ音読の方が良いです。黙読より集中力が続きやすく、覚えやすく、理解しやすいからです。

同じ文章を5回、10回と読んでいくと、誰でも集中力が無くなっていき、ただ文字づらを追っていくだけになりがちです。そうなると意味がありませんから、音読をしたり、姿勢を変えたり、人差し指で読む箇所をなぞったりしながら読むなどの工夫が必要です。

(2)姿勢を変えると集中が続く

英語や古文の音読でも同じですが、机の前に座って音読する必要は全くありません。むしろ、立ったり、ゆっくり歩いたり、壁にもたれたり、階段や床に座ったりと、姿勢を変え続けると集中が持続します。是非やってみて下さい。

私が最もオススメしているのは「ゆっくり歩く」方法です。直径1メートルくらいの円周上を、5~8秒に1周するくらいのスピードで、ゆっくりゆっくり歩くのです。これなら物にぶつかる心配はなく、ストレスもたまりにくく、長く続けられます。

3.語彙力の鍛え方

3.1.語彙力とは

「語彙力」とは、漢字や四字熟語などの「読み書き」能力、漢字・熟語・評論語・慣用句・ことわざなどの「意味」の知識量のことです。

国語の成績が悪い人のほとんどは語彙力も低いものです。語彙力が低ければ、文章の意味が曖昧にしか分かりません。ぜひ語彙集を記憶して、語彙力強化をしましょう。

3.2.語彙集を覚える

以下のような評論語彙集や漢字問題集を覚えましょう。

「ことばはちからダ!現代文キーワード」(河合出版)
「頻出現代文重要語700」「大学入試現代文キーワード500」(桐原)
「読解を深める現代文単語」(桐原)
「現代文キーワード読解」(Z会)
「大学入試現代文キーワード&ボキャブラリー320」(文英堂)
「生きる現代文読解語」(霜栄著、駿台文庫)
「早わかり入試頻出評論用語」(出口汪著、語学春秋社)
「入試現代文頻出語700」(数研出版)

「金の漢字 最強編」「銀の漢字 必須編」(出口汪著、水王舎)
「生きる漢字・語彙力」(霜栄著、駿台文庫)
「入試漢字マスター1800+」(河合出版)
「入試に出る漢字語彙2400」(旺文社)
「大学入試受かる漢字・用語パピルス1467」(学研)
「つがわ式世界最速漢字記憶ドリル」(津川博義著、講談社)

3.3.語彙集の覚え方

語彙集や漢字問題集により、レイアウトや内容が違いますので、一般的なことは書けませんが、ここでは、「入試現代文頻出語700」を使うと想定して、覚え方を書いていきます。

【語彙集の覚え方】

(1)100語句を1セット:100語句を1セットにして覚えていく(語句数は取れる時間によって変えてください)。

(2)3回ずつ音読:一つの語句を以下のように3回ずつ音読し、100個目まで音読する。

「相殺|(意味)互いに差し引いて帳消しにすること。|(例文)土地を売って借金を相殺する。」×3回ずつ音読

(3)100個を3回音読×3周:1個目に戻り、100個を3周する(合計9回音読)。

(4)テスト:最後に、赤シートや紙で隠して覚えているかテストする。覚えていない語句に印を付ける。⇒1日終了

(5)7日間続ける:翌日以降も、同じ100個をひたすら繰り返す。テストをして完全に暗記している語句(スラスラ意味が言える語句)を外していく。7~10日くらいでほぼ覚えるので、次の100個に進む。

(6)次の100個:覚え方は全く同じ。

(7)日曜を復習日に:次へ行ったら、前の100個は徐々に忘れていくので、日曜日に「復習日」を設けて、先週、先々週などのセットを3周覚える。できれば3セット分(300語句)くらいを毎週日曜日に覚える。

(8)1000語句を10周する:1000語くらいまでの語彙集なら全部をセットにし、それ以上ある場合は1000語をセットにする。1000語まで進めたら、完全に常識になるまで10回程度復習する。

(9)次の1000個:同様に覚える。以下同。

必要なのは、徹底的な復習、です。完全に覚え切り、長期記憶に入るまで、しつこく復習していきます。

長期記憶に入った印は「読み書きや意味をスラスラ言える、書ける、即答できる状態」です。


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