勉強法(8-3)初見の英文を圧倒的に速く読む方法

このページでは、99%の中学生が知らない「初見の英文を圧倒的に速く読めるようにする最強の勉強法」について書いていきます。

1.英語速読ができる勉強法

1.1.初見の英文

ここで初見の英文(初めて読む英文)とは、英語教科書の未習部分の英文、模試・高校入試の英文や過去問・英検の英語長文などの英文を指しますが、主に、初見の高校入試の英文を想定して書いていきます。

1.2.英語速読のスピード

ここで「英語速読」とは、英語教科書や過去問などの初見の英文を、70~80%以上の理解度で、分速100ワード以上で読める速度を指します。

 ※70~80%以上の理解度:かなりしっかり理解できる状態。日本語訳を読んだときの理解度を100%の理解度、日本語訳を読んだときほどの理解度ではないが英語としてはほぼ完璧に理解できる状態を90%の理解度と考えます。

 ※分速100ワード:1分間で100ワード読める速度。英文を、速くも遅くもなく、詰まらず読める速度が分速100ワード前後です。

1.3.英語速読の必要性

高校入試や模試・英検では、当然、初見の英文を速く読める必要があります。

(しっかり理解しつつ)速く読めれば、速く解けて、得点率が上がるし、逆に、(しっかり理解していても)ゆっくりしか読めなければ、解ける問題が少なくなり、得点が低くなるからです。

1.4.英語速読をできるようにする勉強法

英語速読のために必要な勉強のポイントは以下になります。

英語速読のための3つの勉強法

(1)英語の基礎力を高める

 速読以前に、英語の基礎力がなければ速く読めるようにはなりません。英語の基礎は英文法英単語熟語です。

 ①英文法:薄い英文法参考書1冊と標準的高校入試用英文法問題集1冊を習得し、高校入試レベルの英文に出てくる文法は全て暗記できている状態にします。

 高校入試レベルの英文法の習得については【受験勉強(2)中1からの先取り勉強法】に詳しく書いています。

 ②英単語熟語:約2000英単語熟語収録の高校入試用英単語集を1冊、意味を即答できるように暗記します。

 英単語暗記法は【勉強法(4-3)英単語羅列式英単語帳の暗記法】に詳しく書いています。

(2)大量に読む

 ①大量の音読:英語教科書などの英文を各レッスン「50回以上音読+20回以上和訳」すると、90%の理解度で分速100ワード以上で音読・黙読できるようになります。

 そういう英文を、「1週間に300ワード分」増やします。当面の目標は「30英文×300ワード(7~8ヶ月)」で、あとは、時間の限り、50英文、80英文、100英文と増やしていきます。高校入試までの目標は「100英文×300ワード」以上です。

 ※音読の具体的やり方:【英語勉強法(1-2)具体的音読法】に書いています。

 ※90%の理解度:日本語訳を読んだときほどの理解度ではないが英語としてはほぼ完璧に理解できる状態。

 ※300ワード:3年英語教科書約1レッスン分に相当。週1レッスン分を30~50回音読して習得していきます。「30英文×300ワード=3年英語教科書約3冊分」を習得するには、30週間(7~8ヶ月)ほど掛かります。

 ②スラッシュ訳:「音読+和訳」時に、スラッシュ訳を訓練すれば、アメリカ人が英語を読むときと同じように、初見の英文でも、返り読みせず、速く読めるようになります。

 ※スラッシュ訳:3~5ワード前後の意味のまとまりで、前から前から訳す方法。詳しくは下記。

 ③初見の英文を大量に読み、解く:英語の基礎ができた後は、過去問などの英語長文を週1年分ほど解くことで、初見の英文を速く読み、解けるようにしていきます。

 ※英語の基礎:2000ワードの英単語熟語暗記、英文法問題集暗記、英語教科書習得等を指します。詳しくは【受験勉強法(1)英語の先取り】に書いています。

(3)速読トレーニング

 ①速読トレーニング:英語の基礎を確立した上で、時間を計る、速聴する、英単語推測力を高める、などの速読トレーニングをすると、より速く読めるようになります。

 ②英語を英語のまま読めるようにするトレーニング:数百回の音読や易しい英文を大量に読む訓練をすると、日本人の普通の中学生でも、英語を英語のまま読めるようになっていきます。

以下で、それぞれを詳しく解説していきます。

1.5.英語速読ができる理由

「初見の英文」は、英文としては初見ですが、その英文に含まれる「英単語熟語・英文法」の多くは既習のものです。

よって、2000英単語熟語の意味を即答できるように暗記し、中学英文法を暗記した上で、音読で英語教科書3~5冊分以上の英語長文を習得していけば、「初見の英文」に含まれる「英単語熟語・英文法」のうち、スラスラ理解できる(=既習の)割合が、80%⇒90%⇒95%と高まり、英文を速く読めるようになるのです。

2.音読

2.1.英語速読のカギは音読

英語の基礎は「英文法と英単語」ですから、中学英文法全体と高校入試に必要な2000英単語熟語の暗記はもちろん必要ですが、それを習得した後、高校入試レベルの英文を速く読みたかったら、音読は必須です。

「毎日30分×3ヶ月」以上音読すると、初見の英文を読んだとき、「英文が前より分かる」という感覚ができ、6~12ヶ月以上継続すると、二度読みや返り読みをせずに英文をしっかり理解しながら速く読めるようになります。

2.2.具体的音読法

英語教科書・過去問などの英文を、以下のように音読していきます。

【初週「3回口頭和訳⇒5回音読」×7日】⇒【翌週から「1回口頭和訳+5回音読」×週3回×2ヶ月以上

つまり、最初の週に35回音読し、その後、2ヶ月以上掛けて合計100回以上音読していきます。

このように1つの英文を100回以上音読すると、90%の理解度で分速150ワード以上で音読・黙読できるようになります。

 ※2ヶ月以上復習するのは、長期記憶(数ヶ月~数年以上もつ記憶)に入れるためです。

 ※音読の具体的なやり方:【英語勉強法(1-2)具体的音読法】に書いています。

「君の英語号は空へ舞い上がれるか?」

清水かつぞー(元・駿台予備校講師、ベストセラー「英単語ピーナツ」シリーズ著者)(國弘正雄著「英語の話しかた」所収、たちばな出版)

英文解釈(英語長文)の勉強とは、スラスラわかる英文を1つずつ作り上げていくことなのだ。……「スラスラ感」を味わうためには、地道に音読を繰り返すという復習が欠かせない。ほとんどの生徒がそこから逃げようとする。いや、そのことに気づきもしない。教師もその必要性を教えない。……

ところが、たった3題の長文でも、君が日本語を読むときの「スラスラ感」の半分くらいを英語でも感じることができれば、飛躍の可能性が生まれてくる。最初から量を焦ってはいけない。「スラスラ感」さえ獲得すれば、量はあとから、あっという間についてくる。

大学入試の長文読解は、最高レベルの生徒でもせいぜい100題だ。本当に100題スラスラ読めるようになると、もう入試の英文は読みたくなくなるのだ。

(質問1) どんな英文を対象にするのですか。高校の教科書でもよいのですか。

 自分の志望校レベルの長文が対象です。高校の教科書でももちろん結構です。

 生徒さんは、入試問題ではないという理由だけで、高校のリーダー(コミュ英語教科書)を軽く見ます。読めもしないくせに軽くみる。それは間違いです。

(質問2) 何回くらい音読するとスラスラ感が味わえますか。

 100回くらいと言いたいのですが、まあ50回というところが、受験勉強としての現実的な数字でしょう。最初の2,3題は3桁の回数(100回以上)になるかもしれません。

(質問3) 実際に100題やれた生徒はいますか。

 私の知っている範囲ではおりません。最高で75題です。

(質問4) 一番少ない人で何題くらいですか。

 10題程度で大学生になった人もかなりおります。15題で上智に合格した人もいる

3.スラッシュ訳

3.1.スラッシュ訳、スラッシュ・リーディングとは

音読と密接な関係があり、速読に必須なのが、スラッシュ訳、スラッシュ・リーディングです。

スラッシュ訳とは、「3~5ワード前後の意味のまとまりごとに、前から前から訳す方法」です。これはサイト・トランスレーション(sight translation)とも言い、英語通訳の重要な勉強法の一つです。つまり、効果の実証された英語勉強法なのです。

スラッシュ・リーディングとは、フレーズ・リーディングとも言い、「3~5ワード前後の意味のまとまりごとに、前から前から理解していく読み方」です。スラッシュ訳に習熟すると、スラッシュ・リーディングができるようになります。

スラッシュ・リーディングを習得すると、返り読みをしないので、それ以前より1.5倍以上の速さで英文を読めるようになります。

3.2.返り読み

日本の中高生のほとんどは、英語を「返り読み(返り訳し)」しています。

英語の返り読みとは、日本人独特の英語の読み方で、「左⇒右⇒左に戻る⇒右」と視線を戻らせて読む方法のことです。これは、英語では、日本語にはない後置修飾があるために起こる読み方です。

 ※後置修飾:後ろから前に掛かる修飾語句のこと。形容詞句・副詞句・関係詞節などがあります。

英語では、例えば以下のように、後置修飾が多発します。

Please wrap this glass in soft paper.
柔らかい紙でこのグラスを包んで下さい(通常訳:返り訳し)。

この英文で、 in soft paper(柔らかい紙で) は wrap(包む) を修飾します(掛かります)。英語では後ろから修飾していますが(wrap ← in soft paper)、日本語では前から修飾します(柔らかい紙で⇒包んで)。よって、日本人がこの文を読むとき、先に in soft paper を先に訳して理解し、前に戻って this glass を、最後に Please wrap を訳して理解します。

そうすると、目の動きとしては、 Please から右に読んでいき、 in soft paper まで読み、今度は逆向きに左に戻り、 this glass を、最後に Please wrap を読んで訳してやっと意味が分かります。これが返り読みです。

日本人のほとんどは学校教育のせいで返り読みをしているので、1.5~2倍前後、時間がかかります。

返り読みは英文速読にとって大きな障害です。そして返り読みを防いで速読を可能にする読み方をスラッシュ・リーディング、その前提となる訳し方をスラッシュ訳と言います。

3.3.スラッシュ訳

上記の英文は、スラッシュ訳だと以下のようになります。

Please wrap  /  this glass  /  in soft paper.
包んで下さい / このグラスを / 柔らかい紙で(スラッシュ訳)。

最初は分かりにくく感じるかもしれませんが、すぐに慣れます。

3.4.スラッシュ訳の載った教材

最近では、例えば以下のように、教科書ガイド・英語長文問題集にもスラッシュ訳が載っているものが増えています。使える英語を身に付けるためにはスラッシュ訳は必須なので、当然です。

「中学英語レベル別問題集」シリーズ(CD付き、安河内哲也著、東進)
「ハイパー英語教室 中学英語長文」シリーズ(CD付き、安河内哲也著、桐原書店)
「高校入試 実戦!英語長文はこう読む!!」(富士教育出版社)
「高校受験 英語長文を論理的に読み解く本」(中経出版)
「教科書ガイド トータルイングリッシュ」(学校図書)
「教科書ガイド サンシャイン」(開隆堂)

3.5.スラッシュ・リーディング

スラッシュ・リーディングは、アメリカ人やイギリス人などの英語ネイティブ(英語を母国語とする人々)が行っている読み方です。アメリカ人は返り読みなどしていません。日本人が日本語を理解するときと同じく、前から前から(左から右へ)理解しています。

スラッシュ・リーディングは、スラッシュ訳をした後に音読をすることで、できるようになります。

3.6.リスニングに不可欠なスラッシュ・リーディング

スラッシュ訳、スラッシュ・リーディングは、リスニングの上達には絶対に必要です。

なぜなら、英語音声は現れては消え、現れては消えるので、「返り聴き、二度聴き」ができず、聴いた順番に理解していかなければならないからです。スラッシュ訳を習得していれば聴いた順番に理解していくことができます。

4.初見の英文を大量に読み、解く訓練

4.1.初見の英文を大量に読む必要性

英単語熟語と英文法を知っていたら、英語教科書の未習部分や過去問の初見の英文がスムーズに読めるかというと、そうではありません。自分のレベルに合った英文を大量に読む必要があります。

日本語学習中の外国人が日本語の本をより多く読めば読むほど、日本語の本をよりスムーズに読めるようになるように、英語も大量に読めば読むほど、より速くスムーズに読めるようになります。

ここで、大量に、というのは2つの意味があります。

(1)同じ英文を何度も読む(=100回音読)。

(2)初見の文章を大量に読む。

中学生の英語学習においては「(1)同じ英文を何度も読む」がメインの勉強法になり、英語教科書や英語長文問題集の英文を50~100回以上音読して深く記憶に入れることで、入試に対応できる英文読解力を養成できます。

その上で、基本の勉強が終わった時期から、1週間に過去問1年分などを解いて、初見の英文を読んで解く訓練をしていきます。これにより、入試での英語長文の読み方・解き方を習得していけます。

 ※基本の勉強:2000ワードの英単語熟語暗記、英文法問題集暗記、英語教科書習得等を指します。詳しくは【受験勉強法(1)英語の先取り】に書いています。

4.2.初見の英文を読み、解く訓練

初見の英文(特に過去問の英語長文)を読んで解く訓練の具体的方法は【過去問(2-1)英語長文問題の解き方】に詳しく書いています。

4.3.英語教科書を使って初見の英文を読む訓練をする

学校の実力テスト・模試・高校入試では、当然、「初見の英文を読んで問題を解く」必要があります。しかし、大多数の中学生は、「初見の英文を読む訓練」「問題を解く訓練」を普段、していません。中学生には時間が無いので、それは仕方の無いことです。

 ※初見の英文を読む訓練:意味が分からない英単語熟語の意味を前後関係・文脈から推測し、英文の主語述語を確定させることで文法的理解に努め、人名・数字・主張などのキーワードとキーセンテンスに印を付けながら読むなどのトレーニングのこと。

 ※問題を解く訓練:英文を読む途中に下線部や穴埋め問題があればその都度、問題を解き、全体の時間配分を考えて、1問に時間を使いすぎないようにして、全体の点数を最大化するように解くなどのトレーニングのこと。以上2つの訓練については、詳しくは【過去問(2-1)英語長文問題の解き方】参照。

創賢塾の英語指導でも、英文法参考書・問題集の習得、英語教科書の先取り、英単語集の暗記が優先なので、英語長文問題集で「初見の英文を読んで問題を解く訓練」は、3年英語教科書の先取りが終わるまではしてもらっていません。

しかし、「初見の英文を読む訓練」は、英語教科書を使ってしてもらっています。教科書は普段から使っているので、一石二鳥です。

やり方は以下になります。

英語教科書を使って初見の英文を読む訓練をする方法

毎日1ページなど決めて、英語教科書の新規部分を以下のように読みます。

(1)大意を把握しながら通して読む

 ①2回通して読む:模試や入試の時のように、辞書を引かず、大意を把握しながら2回通して読みます。

 ②英単語熟語の推測:意味が分からない英単語には印を付け、前後関係から10秒推測します。

 模試や入試では必ず意味の知らない英単語は出ますから、「英単語推測力」は超重要です。「英単語推測力」は、推測し続けることで上達します。

 ③文法的理解:文法的に意味が分からない個所にも印を付け、主語・動詞(SVOC)を確定することで理解に努めます。

(2)3回目

 ①1文ずつ和訳する:口頭で1文ずつ和訳し、教科書ガイドで日本語訳・英単語熟語の意味を確認し、文法的に理解し、間違えた個所・分からない箇所に印を付けます。

 ②授業で理解する:文法的に理解できなかった箇所を授業で集中して聞いて理解します。それでもわからなければ先生や級友に聞きます。

4.4.英文を「理解する」

英文を「理解する」とは、「英単語熟語の意味を言える」「文法的に理解し、解説できる(日本語訳するとき、なぜそういう訳になるのかを文法的に解説できる)」という意味です。

塾生に英文を訳してもらうとき、英文を正しく訳せても、「この英単語の意味は?」「なぜそういう訳になるの?」と聞いても言えない人がいます。そういう人は、教科書ガイドの訳を暗記しているだけなのです。そういう人は伸びません。初見の英文を読めるようにはならないからです。

例えば、「I have climbed Mt. Fuji twice.」の「have」がなぜ使われているのか分からないまま、「私は富士山に2回登ったことがある。」という教科書ガイドの訳を覚えてもダメです。

そうではなく、「have climbed」は現在完了形で、現在完了形は「経験、継続、完了」の意味があり、この場合は「経験」で訳せば意味が通じるので、「経験の訳=したことがある」で訳す、と考えます。

これが「文法的理解」です。英文は全て、文法的に理解し、全ての英単語熟語の意味が言えるよう努めましょう。

5.英語速読トレーニング

英語の基礎を確立した後、以下の速読トレーニングをすると、より速く読めるようになります。

5.1.時間を計って黙読で読む

英文を、より速く読めるようにするには、50回以上の音読で90%の理解度にした英文を、「理解度90%を維持しながら、速く速く読む意識を持って、時間を計り、毎回時間を書き、黙読で」読んでいくトレーニングが有効です。

 ※90%の理解度:日本語訳を読んだときほどの理解度ではないが英語としてはほぼ完璧に理解できる状態。

目標は分速200ワード(1分間に200ワード読む)です。分速150ワードくらいなら、音読を100回ほどすれば、誰でも到達します。その後、180ワード、200ワードにしていきます。

時間を計り、それを毎回書くことで、速く読む意識が生まれ、時間がひとりでに短縮していきます。時間はページの上などに毎回書いて、上達を可視化します。

最終段階で黙読にするのは、音読は口を使う必要があり、どうしても速さが限られるためと、模試や受験本番では黙読で読む必要があるためです。

具体的には、英語教科書や長文問題集、過去問などの英文を50~100回音読した後、黙読で、90%の理解度で【1日7回黙読×10日】などを続けると、分速150~200ワードに到達できます(どこまで到達するかは、音読の習熟度や現状の英語力などにより、個人差があります)。

5.2.速聴

90%の理解度で音読できるようになった英文の音声を聴き、まずはそのままの倍速(1倍速)で聴けるようにします。音読をしていればすぐに聴ける(聴いて意味がスラスラ分かる)ようになります。次に、1.3倍速、1.5倍速⇒……⇒2倍速で聴けるようにします。

これは慣れの問題で、誰でも手順を踏めば聴けるようになります。そして、2倍速で聴ければ、分速200ワード以上で理解できるので、読むのも速くなります。

そして、2倍速で聴けるようにした英文を5文、10文、30文(×300ワード)と増やしていくと、初見の英文も速読・速聴できるようになります。

速聴のメリットは、強制的に速く聴き取る能力、速く読む能力を高められることです。速く読むトレーニングは自分の努力ですが、速聴は速い音声を聴いて理解する努力をすれば、自動的に速く聴けて、速く読めるようになります。

5.3.分からない英単語でいちいち立ち止まらない

日本語の文章でも、意味が曖昧な単語にはたくさん遭遇しますが、たいていの人は、1つ1つの単語の意味が分からなくても、こだわらないで、前後関係からサッと推測して、全体の大意を把握しながら、読み進めています。

一方、日本人が英語を読むときは、意味が分からない単語があったら、いちいち立ち止まり、辞書を引いたり、意味をじっくり考えたりしがちです。これは日本の英語教育のメインがいまだに「和訳・精読」にあるためでしょう。

これを改善するには、英語でも、普段から、「分からない英単語はサッと推測して読み進める」という意識で英文を読むことが必要です。

具体的には、上記【英語教科書を使って、初見の英文を読む訓練をする方法】で英語教科書を読む時や過去問を解くときに行います。

5.4.ラダーブックを読む

「分からない英単語でいちいち立ち止まらない」訓練としてオススメなのが、易しい英文を、流れや大意を把握しつつ、辞書を引かず読むことです。

具体的には、中1~2年の英語教科書や、ラダーブックや英語の絵本を読むのが良いでしょう。

 ※ラダーブック:Graded Readerとも言い、英語の書籍を、使用単語の語数と総語数を制限して易しく書き直した書籍シリーズ。段階別になっており、超初心者用から、「基本単語数300,500,1000、3000ワード-総語数1000,3000,5000,1万語」で書いた小説など、誰でも自分にとって易しい本から読み進めることができます。Penguin Readers(ピアソン・ジャパン)、Cambridge English Readers(ケンブリッジ大学出版)、Oxford Bookworms Library(オックスフォード大学出版)など、アマゾンで検索すればたくさん見つかります。

目標読書量は、1年間に100万ワード(平均1万ワードの易しいラダーブック100冊に相当)です。これはSSS英語学習法研究会という英語多読普及団体が推奨している読書量ですが、「1日30分×1年」で到達できます。

 ※1年間に100万ワード:3年英語教科書1冊で約3000ワード、それを100回音読すると30万ワードです。つまり、1年間に100万ワードとは、「英語教科書3~4冊分×100回音読」に相当します。

これを受験のある中学3年生が行うのはオススメしませんが、中学1~2年生や受験のない中高一貫校生にはオススメです。

最近では多くの英語塾でラダーブックを貸し出しています。それはラダーブックの有効性が広く知られてきているからです。ぜひあなたもトライしてみて下さい。

5.5.英単語推測力を高める

「分からない英単語があっても気にしないで読み進める」とはいっても、受験では分からない単語の推測力も非常に大事です。入試で意味が分からない英単語に遭遇したとき、全てを読み飛ばすことはできないからです。

英単語推測力を磨くには、分からない英単語の意味は推測しながら読む、そして、辞書を引く場合は、英単語の意味を前後関係から推測してから答え合わせの意味で引く習慣を付けましょう。絶えず推測していると、速く正確に推測できるようになります。

6.英語を英語のまま理解する

6.1.英文速読の最終到達点:英語を英語のまま理解する

日本人が英語を理解する場合、以下の3つの方法があります。

(1)英語を英語のまま理解する
(2)視覚的イメージで理解する
(3)英語を日本語で理解する

そして、普通の日本人は、最初は「(3)英語を日本語で理解する」しかありません。初めから英語を英語のまま理解できるわけはないし、「理解・認識・記憶」のような抽象語は視覚的にイメージするのが困難だからです。

英語を日本語で(日本語を介して)しっかり理解しながら読むには、「英文を音読しながら、日本語訳を頭の中に思い浮かべる」ようにします。詳しい方法は【英語勉強法(1-2)具体的音読法】に書いています。

一方、以下のような特別な訓練をすることで、日本人の限界を超えて「(1)英語を英語のまま理解する」ことが可能になります。そうすれば、英語の読解スピードは格段に速くなります。

6.2.英語を英語のまま理解できるようにする勉強法(1)100回音読

普通の日本人の中学生が「英語を英語のまま理解できる」ようになるには2つの方法があります。

1つは100回以上の音読です。

同じ英文、特に、自分にとって易しめの英文を、しっかり理解しながら、100回、200回と音読し続けると、最初は日本語で理解していても、だんだん、日本語で理解しているのか英語で理解しているのか分からない状態になります。日本語訳を思い浮かべなくても、とにかく理解できる。

 ※自分にとって易しめの英文:例えば中3なら、中1~2年の英語教科書などです。

これは、理解のプロセスが、【英語⇒日本語訳⇒理解】から【英語⇒理解】へと進化するためです。

そして、全体を英語のまま読める状態になるまで100回、200回、300回と読み続ける。そして、そういう「英語のまま理解できるようになった英文」の数を5,10,20,30、50,100(×300ワード)と増やす。さらに、その音声を50~100回聴いて英語のまま聴けるようにする。

そうするうちに、少しずつ、初見の英文でも「英語を英語のまま理解できる」部分が増えていきます。

「英文が英語のまま理解できる」

早稲田大学文化構想学部合格・佐藤亜威さん(「16年版 私の早慶大合格作戦Part1」エール出版社、33ページ)

英文が英語のまま理解できる」……私は高3の春あたりにやっとこの感覚を掴んで、英語の成績を一気に上げました。方法は、ただひたすら英文を読むことにあります。最初は簡単な英文から始めていいので、とにかく入試直前まで読み続けて下さい。 

6.3.英語を英語のまま理解できるようにする勉強法(2)ラダーブックを読む

上記のラダーブック(小説等を易しく書き直したシリーズ)を、一番最初のレベル(超初心者用)から読むと、超簡単な英文なので、誰でも「英語を英語のまま」理解できます。

それを1レベル5~10冊など、ゆっくりゆっくり読み進め、「英語のまま読める感覚」を維持したまま、より難しい英単語が入り、より文字数が多いレベルへと読み進めると、徐々に難しい英文も「英語を英語のまま読める」ようになるのです。

6.4.「理解する」とはどういうことか

日本人が日本語の文章を理解するとき、その文に含まれる個々の言葉や文法の背後にある「言葉の定義・意味・イメージ」を瞬時に連想し思い浮かべています。

つまり、「理解できる=イメージできる」です。

 ※イメージ:ここで言う「イメージ」とは、視覚的イメージに限らず、聴覚的イメージ、言葉の定義やその言葉から連想される言葉・感情・ニュアンス・体験したことをイメージする(思い浮かべる)ことも全て含みます。

日本語の文を読みながら、日本人は、全ての言葉についてイメージを瞬時に喚起・連想していって理解しています。逆に言えば、読んでいる日本語の中に「イメージすることができない」言葉が多ければ、文は理解しにくくなります。また、イメージが出てくるのに時間がかかれば、読むのが遅くなります。

これはアメリカ人が英語を理解するときも同じです。全ての言葉の背後にイメージがくっついており、そのイメージを喚起しながら英文を読んでいます。

6.5.日本人が英文を理解するには

では、日本人が英文を理解したいとき、どうしたらよいでしょうか。

英語上級者でない限り、日本人は「英語を英語のまま理解する」ことはできません。なぜなら、その英文に含まれる文法や語句一つ一つにイメージが付いていない(意味が分からない)からです。

逆に言えば、英語の文法や語句一つ一つにイメージ・言葉の定義をくっつけていけば「英語の意味が分かる」ようになります

そして、そのイメージ・意味は、最初は「日本語の意味(日本語訳)をくっつけていく」のが手っ取り早いです。

日本語訳には既にイメージ・意味がくっついているからです。また、英単語に英語の意味をくっつけるには、英英辞典を片っ端から記憶していったり、ネイティブ並みの大量の英語読書、英語の映画鑑賞、英語圏での生活をする必要がありますが、それは実際には困難だからです。

では具体的にどうやって「日本語の意味をくっつけていく」のかというと、英単語集で日本語の意味を覚えていったり、音読時に日本語訳を思い浮かべることによってです。

【終わりに】

以上、長い文章をお読みいただき、ありがとうございました。

この文章を読むことで、あなたの英語力が向上し、英語速読ができる助けになれば幸いです。

 

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