漢文:白文を読めるようにする画期的勉強法


センター試験や難関私立大学などの大学入試の漢文では、白文(漢字のみの漢文)の書き下し文、現代語訳の問題が出ます。

このページでは漢文で一番やっかいな白文問題を簡単に解けるようにする勉強法を書いていきます。

1.白文問題を解けるようにする勉強法

1.1.白文を「訓読+訳せる」ようにする勉強法

白文問題を解けるようにするには、句法例文や白文問題等の白文をできるだけ多く「訓読+訳せる」ようにすれば良い。

ここでは、白文を「訓読+訳せる」ようにする勉強の順序は以下になります。

【白文を「訓読+訳せる」ようにする勉強の順序】

(1)句法暗記:句法の例文を「訓読+訳せる」ようにする。

(2)句法白文:句法の例文を白文で「訓読+訳せる」ようにする。

(3)白文問題:白文問題の漢文などを「訓読+訳せる」ようにする。

(4)漢文語順:漢文(中国語)の語順(SVO)を暗記する。

(5)漢文力up:過去問等の漢文について、毎週1ページ分「訓読+訳せる」ようにし、漢文特有の言葉の意味を暗記する。

1.2.白文を「訓読+訳せる」ようにする勉強法

もう少し詳しく書くと以下になります。

【白文を「訓読+訳せる」ようにする勉強法】

(1)句法暗記:漢文の基礎は句法暗記です。句法問題集や教科書に載っている70ほどある句法の例文を全部「訓読+訳せる」ようにします。

 ※「訓読」とはレ点などの返り点(訓点)に従って漢文を読むことです。訓読した文を「書き下し文」と言います。

(2)句法白文:句法暗記で勉強した「句法の例文」を1つずつ、白文で書き写し、70ほどある句法の例文を全部、白文のまま「訓読+訳せる」ようにします。この勉強法をやっている人はほとんどいないでしょうが、これをやれば、白文が簡単に読めるようになります。

(3)白文問題:過去問やセンター試験の「白文の問題の漢文」、次に過去問等の漢文全体を、最初は(レ点等が付いた)漢文で、次に白文のまま、「訓読+訳せる」ようにします。

 また、過去問の白文の問題で出た句法や言葉をルーズリーフにまとめ、出やすい句法や言葉をチェックし、それを問題集等で補強します。

(4)漢文語順:一方で、漢文の語順を理解すれば、白文を読むのが更に簡単になりますので、上記と並行して、漢文に(英文解釈のように)SVOを振る練習をしていきます。

以上と並行して 漢文の実力を上げていきます。

(5)漢文力を上げる:漢文問題集、センター試験や志望校の過去問などの漢文について、問題を解いた後、週1ページ分、「訓読+訳せる」ようにし、入試までに30~50ページ以上の漢文を「訓読+訳せる」ようにします。また、句法集や漢文問題集に載っている重要語句を読めるようにし意味を暗記します。

 これで漢文の基礎はOKになり、漢文力が上がり、たいていの漢文は「訓読+訳せる」ようになります。

ここからはそれぞれの詳しい勉強法を書いていきます。

2.句法暗記法

漢文の文法・構文である句法を暗記すれば、漢文の基礎が出来上がります。暗記法は以下になります。使うのは句法問題集です。

句法の暗記とは、句法問題集収録の全ての句法の例文(ここでは70句法とします)を、少なくとも1つずつ「訓読+訳せる」ようにすることです。

【句法を「訓読+訳せる」ようにする方法】

(1)スラスラ訓読できるようにする:【「句法例文を訓読し、書き下し文で確認し、間違いなら印を付け、スラスラ訓読できるまで3回前後訓読する」×1日10句法を3周×7日(70句法を1周)⇒10周】

 ①1句法に付き、各1例文を「訓読+訳せる」ようにする

 ②訓読の暗記:句法例文を見て訓読し、書き下し文で確認し、間違いなら印を付け、漢文と書き下し文を見比べ、理解してから、漢文を見ながらスラスラ訓読できるまで3回前後訓読する。正しくてもスラスラ訓読できるまで3回前後訓読する。

 読む漢字を指で指すと、語順を深く暗記できるので、オススメ。

(2)現代語訳を暗記する:【「書き下し文⇒現代語訳」×5回音読⇒漢文を見てスラスラ訳せるまで3~5回訳す】×1日10句法を3周×7日(70句法を1周)⇒10周

 ①漢文を見て訳す:分からなければ随時訳は見て良い。

 ②4日目からは「漢文を見て訳す」から始める【「漢文を見て3回連続で訳せるまで訳す」×1日10句法を3周】

(3)句法問題集を10周する

 ①10周し中期記憶に入れる:【「1日10句法(10分)×7日(1周)」⇒10周】

 10周すれば誰でも全句法の例文をスラスラ「訓読+訳せる」ようになる。これで中期記憶(数週間~数ヶ月もつ記憶)に入れられる。

 ②長期記憶に入れる:10周後も、「週1周×2ヶ月以上」復習すれば長期記憶(数ヶ月~数年以上もつ記憶)に入り、入試までほぼ忘れなくなる。

 ③5例文:句法の各1例文が終わった後は、句法問題集収録の最大5例文を、スラスラ「訓読+訳せる」ようにし、2ヶ月以上復習する。

3.白文を「訓読+訳せる」ようにする方法

3.1.句法例文の白文を「訓読+訳せる」ようにする勉強法

句法の例文を「訓読+訳せる」ようにすれば、その白文もすぐに「訓読+訳せる」ようになります。ここが白文対策のキモです。

この勉強法を実践すれば、句法例文だけでなく、過去問や漢文問題集の白文問題やその他の漢文も、白文のまま「訓読+訳せる」ようになります。

【句法例文の白文を「訓読+訳せる」ようにする勉強法】

(1)句法例文を白文で書き写す

 ①白文を書き写す:句法例文が書かれたページの余白に、例文の白文(漢字のみ)を書く。

 もしくはルーズリーフなどに【白文|漢文|書き下し文|現代語訳】のように書く。過去問の白文問題も基本的には短いので、同じようにルーズリーフに書き写す。

 ②SVO:S(主語)・V(述語)・O(目的語・補語:ヲ・ニ・ト・ヨリ・ヨリモなどが付く漢字)の区別を赤シートで隠せるように赤・ピンクで書き入れる。

 ③品詞:品詞の区別も、分かる範囲で赤で書く。

(2)白文を見てスラスラ訓読できるようにする:【「句法例文の白文を訓読し、書き下し文で確認し、スラスラ訓読できるまで5回前後訓読する」×1日10句法を3周×7日(70句法を1周)⇒10周】

 ①白文を見て訓読:「訓読+訳せる」ようにした句法例文の白文を、返り点があるかのように書き下し文として読む。

 ②スラスラ:書き下し文を見て確認し、スラスラ訓読できるまで白文を5回前後訓読する。

 ③SVOと品詞を言う:SVOと品詞も言えるようにすると、より速く白文をマスターできる。詳しくは下記。

(3)白文を見てスラスラ訳せるようにする:【「白文を見てスラスラ訳せるまで5回前後訳す」×1日10句法を3周×7日(70句法を1周)⇒10周】

 ①訳を言う:白文を見て3回連続正しくスラスラ訳せるまで訳す。

 ②先へ:その日、時間のある限り先へ進める。

(4)句法問題集を10周する

 ①10周し中期記憶に入れる:【「1日10句法×3周(15分)×7日(1周)」⇒10周】

 10周すれば誰でも全句法の例文の白文をスラスラ「訓読+訳せる」ようになる。これで中期記憶(数週間~数ヶ月もつ記憶)に入れられる。

 ②長期記憶に入れる:10周後も、「週1周×2ヶ月以上」復習すれば長期記憶(数ヶ月~数年以上もつ記憶)に入り、入試までほぼ忘れなくなる。

 ④5例文:句法の各1例文が終わった後は、句法問題集収録の最大5例文を、白文でスラスラ「訓読+訳せる」ようにし、2ヶ月以上復習する。

3.2.白文をトレーニングする文章

(1)句法の例文:句法問題集の句法の例文すべて。最初は1つずつ、全部1つずつ終わったら、3~5例文ずつに増やすと、応用力が身に付きます。

(2)センター試験や志望校の過去問の「白文の問題」:漢文、書き下し文、現代語訳、白文を以下のようにルーズリーフなどにまとめ、訓読できて意味が理解できるようにします(縦書きで)。

【漢文|書き下し文、現代語訳】

【白文|漢文|書き下し文|現代語訳】

(3)漢文:センター試験・過去問・問題集等の漢文を10文章くらい白文で読めるようにすると、白文はほぼ読めるようになります。

3.3.長い白文の文章を「訓読+訳せる」できるようにする勉強法

1ページなどの長い漢文を書き写すのは大変ですから、拡大コピーしてホワイト修正液でレ点等を消すか、「理解しやすい漢文」(文英堂)にはレ点等を隠す特殊なカードが付いていますから、これを使います。

後の手順は上記【句法を「訓読+訳せる」ようにする方法】、【句法例文の白文を「訓読+訳せる」ようにする勉強法】と同じです。(長い1文章ごとではなく)丸までの1文ずつ習得していきます。

4.漢文(中国語)の語順を理解する

4.1.漢文の語順

漢文の語順を理解することは、白文を読む上で大変役立ちます。簡単なので、以下くらいは頭に入れておきましょう。

【漢文の語順】

(1)漢文の3文型

 漢文の語順は基本的には英語の語順と同じです(主語⇒述語⇒目的語)。以下、漢文の3文型です。

 ①主語S+述語V
 ②主語S+述語V+目的語O
 ③主語S+述語V+目的語O+目的語O

 日本語では(古文でも)、述語が最後に来るので、返り点(訓点)は最後、述語に返ります。

 漢文では、日本語同様、主語の省略が多いので、述語から始まる場合も多い。

 漢文では目的語・補語の区別は明確ではないので、ここでは「目的語O」は「目的語か補語」のどちらかを指すこととします。

(2)SVO

 ①Sは主語:主語は「~は、~が」と表記される時もあるが、助詞がない場合も多い。これも古文と同じ。

 ②Vは述語漢文では、動詞・形容詞・形容動詞・「名詞+ナリ」などが述語になる(日本語と似ている、英語は動詞のみなので異なる)。

 ③Oは目的語・補語:「~ヲ、~ニ、~ト、~ヨリ」などと表記される。漢文では目的語・補語の区別は明確ではないので、両者の区別は気にないで良い。

(3)漢文にSVOを振る:上記句法例文の漢文などにSVOを振る。

(4)漢文に品詞を振る:分かる範囲で振ればよい。

 ①副詞・助動詞・前置詞:「主語の後、述語の前」に置かれる。

 ②副詞:述語(動詞・形容詞等)などを修飾する。「副詞⇒述語」は返読しない(返り点をつけない)。

 ③助動詞:「べし、べからず、なり」など。「助動詞+述語(漢文)」は、日本語の古文では「走る+べし(述語⇒助動詞)」のように基本的には逆の語順になるので、返読する。

 ④前置詞:名詞の前に置かれる。「以(~をもって)、於(~において)、自(~より)、為(ために)」など。漢文では「主語⇒前置詞⇒名詞⇒述語(我以刀討=われ刀をもって討つ)」の語順で、「前置詞⇒名詞」の部分を返読する。

(5)SVOや品詞を言えるようにする

句法例文や習う漢文にSVOと品詞を振り、スラスラ言える練習をしていくと、漢文の構造が分かるようになり、白文も楽に読めるようになる。 

4.2.参考文献

句法の品詞については以下が詳しく書いてあります。

漢文ヤマのヤマ」(三羽邦美著、学研)

漢文の語順、白文の読み方については以下の本に詳しく書いてあります。

センター漢文 出題パターン攻略」(河合塾)
センター試験必勝マニュアル国語(漢文)」(東京出版)

5.漢文力を上げる

5.1.漢文の「訓読+現代語訳」暗記法

漢文問題集や志望校の過去問等の漢文について、週1ページ分「訓読+訳せる」ようにし、30~50ページ以上の漢文を「訓読+訳せる」ようにすると、漢文力が上がり、入試の漢文がほとんど「訓読+訳せる」ようになり、偏差値が上がり、白文も読みやすくなります。

そのための勉強法は以下の通りです。

【漢文の「訓読+現代語訳」暗記法】

【「訓読暗記3周⇒現代語訳の暗記3周」×7日】

(1)訓読暗記法【「1文ずつ訓読し、書き下し文で確認し、間違いなら印を付け、スラスラ訓読できるまで3回前後訓読する」×半ページ×1日3周×7日】

 ①一度に「訓読+現代語訳」する量は約半ページ:1ページだと長くて訓読や訳を覚えにくいから、半ページ(5~8行)を1セットにし、暗記していく。半ページを「訓読+訳の暗記」して時間があれば次の半ページへどんどん進める。

 ②訓読回数は徐々に減らす:「訓読3回」というのは目安で、「スラスラ訓読できるまで1~3回」行う。3~4日続けると、「3回⇒2回⇒1回」でスラスラ訓読できるようになるので、回数を減らす。

 ③以上を7日行う:同じ半ページを7日間行ったら誰でも普通スラスラ訓読できるようになる。そうしたら次の半ページに移行する。

(2)現代語訳の暗記法【点やマルなどの意味の区切りで、「書き下し文⇒現代語訳」×3回音読×半ページ×1日3周⇒テストし訳せない箇所に印⇒そこを「3回訳す×3周」】×7日

 ①訓読暗記3周⇒現代語訳暗記3周:訓読の暗記を半ページし終わったら、その日すぐに訳の暗記に移る。

 ②テストし、スラスラ訳せるようにする:【「書き下し文⇒現代語訳」×3回音読×半ページ×1日3周】したら、漢文を見て訳すテストをし、訳せない単語・部分に印をつけ、そこを【「漢文を見ながら現代語訳する」×3回×半ページ3周】し、スラスラ訳せるようにする。訳に詰まったら現代語訳をすぐ見て良い。

 例えば、7ヶ所に印を付けたら、それぞれ3回訳し、7ヶ所を終わったらそのままプラス2周してスラスラ訳せるようにする。これを毎日行う。

 ③次へ:半ページの「訓読+現代語訳」を3周し、時間があれば、どんどん先へ進める。

 ④4日目以降は毎日テストから始める:漢文を見て訳すテストをし、印を付けた部分を【「漢文を見て訳す」×3回×3周】し、全文をスラスラ訳せるようにする。

 ⑤以上を7日行う:同じ半ページを7日間行ったら誰でも普通スラスラ訳せるようになり、中期記憶に入る。そうしたら次の半ページに移行する。

(3)2ヶ月以上復習して長期記憶に入れる

 ①訓読の復習【テスト⇒訓読できなかった箇所に印⇒印部分を「3回訓読×3周」×週2回×2ヶ月以上】

 既習部分を1回通して訓読し、書き下し文で確認し、間違いの箇所に印を付け、スラスラ訓読できるまで印部分を上記のように暗記する。

 ②現代語訳の復習【テスト⇒訳せなかった箇所に印⇒印部分を「漢文を見て訳す」×3回×3周×週2回×2ヶ月以上】

 毎回漢文を見て訳すテストをし、間違いの箇所に印を付け、印を付けた部分を上記のように暗記する。訳に詰まったら現代語訳をすぐ見て構わない。

 ③長期記憶に入れる:このように2ヶ月以上復習すれば長期記憶(数ヶ月~数年以上もつ記憶)に入り、入試までほぼ忘れなくなる。

5.2.重要語句の暗記法

英語と同じで、漢文にも覚えるべき単語の意味が100~150前後あります。それを暗記すれば漢文力が上がります。

句法問題集などに載っている重要語句を以下のように暗記します。ここでは週50個暗記するとします。

【「語句⇒意味」×3回音読×語句全体(50語)×1日3周(15分)×7日(週約20周)】⇒中期記憶⇒2ヶ月以上復習⇒長期記憶

1週間に20周暗記すれば全て即答できる状態になり、中期記憶(数週間~数ヶ月もつ記憶)に入ります。更に2ヶ月以上復習すれば長期記憶(数ヶ月~数年以上もつ記憶)に入り、入試まで記憶がもちます。

重要語句の暗記には以下の問題集がオススメです。

「漢文ヤマのヤマ」(三羽邦美著、学研)
文脈で学ぶ 漢文句形とキーワード」(Z会)
「センター漢文解法マニュアル」(三羽邦美著、ブックマン社)
「漢文 頻出22ポイントで合格を決める」(文英堂)

【終わりに】

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。皆さんが白文を読めるお役に立てれば幸いです。

あなたの健闘を祈ります。


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