過去問のすべて(3)英語長文習得法

本気で合格を考えている大学受験生にとって、夏休み以降の最も重要な問題集は過去問(志望校の過去問題)です。

基礎を確立した後は、ひたすら過去問を解いて志望校の問題形式での得点率と実力を上げ、また過去問を解く中で見つけた自分の弱点を他の問題集で補っていくのが合格への王道です。

このページでは「過去問のすべて」の 第3章【過去問の英語長文の習得法・長期記憶に入れる復習法】について書いていきます。

具体的には、過去問の英語長文問題について、解いて解答解説・全文訳を読み、英文を文法的に完全に理解した後、その英文をどのように復習・習得するかを書きます。

1.英語長文問題の習得すべき3つの内容と習得目標

(1)英文の読み方・解き方を習得する:「問題付きの英文の読み方」「正答率が上がる解き方」「英文の論理的な読み方」を習得します。

 具体的には、過去問を【「3年分⇒5年分⇒10年分」×5回】解いて過去問の英文の読み方・解き方に慣れ、課題(短文挿入問題・説明せよ問題が弱い、など)を見つけ、その課題を「英文の読み方・解き方の専用問題集」を習得することで解決します。

(2)知識の暗記:知らなかった英単語熟語・文法・語法・構文をまとめ、暗記します。

(3)英文を習得する1:音読:過去問の英語長文を、毎週300~500ワード分、「20回口頭和訳+30回音読」して「スラスラ和訳できる」+「90%の理解度で分速150ワード以上で音読・黙読できる」ようにし、さらにそれを2ヶ月以上復習して長期記憶に入れます。

 これにより、過去問レベルの英文に慣れ、読解力・読む速度を上げ、英語力を上げることができます。

(3)英文を習得する2:和訳:音読には時間が掛かりますから、解いた過去問の英語長文を全て音読することはできません。ただ、全文の和訳を習得することはできます。

 具体的には、過去問を解いて、解答解説・全文訳を読み、1文ずつ和訳して全文訳で確認し、文法的に分からなかった箇所に印を付け、その部分を【「1文ずつ3回和訳×7日」⇒翌週から「1回和訳×週2回×2ヶ月」】復習します。こうすれば長期記憶に入り、入試で使える記憶になります。

2.読み方・解き方の習得法

2.1.「読み方と解き方」を習得する

英語長文問題の種類は様々です。選択肢問題では、単語穴埋め問題・文挿入問題・内容一致問題・英問英答の内容一致問題・主題主張選択問題・指示語問題・文整序問題、記述問題では、下線部和訳問題・説明せよ問題・要約問題などがあります。

それぞれの問題により、「正しい読み方・解き方(短時間で正解を導ける適切な読み方・解き方)」がありますが、高校生で、この「正しい読み方・解き方」を身に付けている人はほとんどいません。それは、学校や塾・予備校では、たいてい「精読」レベルにとどまっており、「正しく読み、解く」レベルの授業はほぼ皆無だからです。

では、「正しい読み方・解き方」を身に付けるにはどうしたらよいでしょうか。それには以下の2つが役立ちます。

(1)過去問を大量に解く:最初はとにかく過去問を【「3年分⇒5年分⇒10年分」×5回】などたくさん解きつつ、より効率的な「読み方と解き方」を考え続けることが重要です。

(2)効率的な「読み方・解き方」の問題集を習得する:志望校・学部に出る英語長文問題の種類は、年度ごとに変動はあまりなく、かなり一定です。よって、過去問を解いて、不得意な問題形式があった場合は、「読み方・解き方専用問題集」で「公式」を習得し、過去問を解くときにそれを使えるようにします。

論理的な読み方・解き方の問題集では以下の問題集がオススメです。

「佐藤ヒロシの 英語長文[マーク式]が面白いほどとけるスペシャルレクチャー」「同 記述式」(中経出版)
横山雅彦の英語長文がロジカルに読める本 客観問題の解法編」「同 記述問題」(中経出版)
竹岡の英語塾難関大入試英語長文特別講義」(CD付き)(旺文社)

「佐藤ヒロシの 英語長文[マーク式]が面白いほどとけるスペシャルレクチャー」(中経出版)の習得法はこちらに解説しています。

2.2.下線部和訳問題対策

和訳問題が苦手、あるいは多く出る場合は以下のような和訳問題集を習得すると良い。

英文和訳演習」シリーズ(駿台、伊藤和夫著)
大学受験のための英文熟考」(竹岡広信著、旺文社)

英文和訳演習」シリーズの習得法はこちらに書いています。

2.3.「論理的な読み方」を習得する

これは上級編になりますが、英語の論理的文章(評論文や説明文)には「論理的な書き方」があり、それを学び、理解し、記憶することで、論理的に読めるようになります。

「論理的な書き方」とは、「1段落1話題1主張」「話題は通常、段落の最初にある」「英文全体の話題は第1段落の冒頭にあることが多い」「主張は段落の冒頭か最後にあることが多い」「主張・まとめ・結論・逆接・強調を示すディスコースマーカーを書く」「文と文との論理関係には言い換え(イコールの関係)、因果関係、逆接、対比・対立、譲歩(予想される反論とそれへの反駁)、進展(次の話題に移る:ところで)などがある」等です。

これを利用し、キーワード・キーセンテンス・主張を探しながら読み、適切に印を付けられれば、速読でき、内容をより深く理解でき、要点を記憶でき、その結果、問題も格段に解きやすくなります。

論理的な読み方の問題集では以下の問題集がオススメです。「ディスコースマーカー英文読解」は要約と論理的読解法が同時に身に付けられるので、一番オススメです。

ディスコースマーカー英文読解」(Z会)
福崎の英文読解―勝利のパラグラフリーディング」(東進)
横山雅彦の英語長文がロジカルに読める本」シリーズ(中経出版)
英語長文読解の王道 パラグラフリーディングのストラテジー」シリーズ(河合塾)
英語長文を読むためのパラグラフ・リーディング」シリーズ(日栄社)
英語長文を読むためのパラグラフ・リーディング 高校初級&中級&上級用」(日栄社)
長文読解アドバンテージ」(文英堂)
登木健司 難関大英語長文講義の実況中継1&2」(音声あり、専門家の読み方が分かる、語学春秋社)

ディスコースマーカー英文読解」の習得法はこちらに書いています。

3.英単語熟語・文法の習得法

3.1.知らなかった知識を全て暗記する

初見で読んだとき、意味が分からない英単語熟語・文法・語法・構文には全て☆印を付け、単語帳やルーズリーフにまとめて暗記します。

3.2.クイック・レスポンス法

単語熟語はクイック・レスポンス法で効率よく暗記できます。

【「(英単語熟語⇒日本語訳)×3回音読×1日50ワードを6周(毎日15分)」×7日】

この暗記法により、「毎日15分×7日間」で50ワードを即答できるようになります(中期記憶に入る=数週間以上忘れない)。毎日10分×7日で30ワード、30分で100ワード暗記できます。

3.3.長期記憶に入れるため2ヶ月以上復習する

いったん即答できるようにしても、復習しなければ徐々に忘れていきます。よって必ず2ヶ月以上以下のように復習します。2ヶ月復習すれば、ほぼ長期記憶に入り、数ヶ月~数年以上忘れません。

【7分(テスト⇒即答できない単語を「英単語⇒日本語訳」×3回音読×4周)×週2回=週14分×約2ヶ月以上】

創賢塾のホームページに書かれた勉強法をいち早く習得したい高校生のために【英語の成績を飛躍させる勉強法を習得する3ヶ月自宅集中セミナー】【5教科の受験勉強法を習得する3ヶ月自宅集中セミナー】【長期勉強法コース】を開講しています。【高校生用:講座・セミナー一覧】はこちら。関心ある方はご参照ください。

4.英文の習得法

4.1.英文習得の全貌

(1)習得する1解いた過去問の英語長文を全て、スラスラ和訳できるようにします。方法は上述。

(2)習得する2過去問の英語長文から、週に300~500ワード【スラッシュ訳でスラスラ和訳でき、90%の理解度で分速150ワード以上で音読できる】ようにします。

(2)習得するための音読法:以下の通り。

英文習得の具体的勉強法:「1文ずつ音読⇒全体を通して音読」】

(1)最初の週は1文ずつ:【「1文ずつ3回英文をスラッシュ訳で口頭で和訳する⇒英文全体終わり⇒1文ずつ5回音読する⇒英文全体」×7日】

 「英文全体を通してスラスラ和訳できる+ゆっくり読めば1回で90%の理解度で音読できる」ようになったら、

(2)次の週からは全体を通して:【「英文全体を通して1回口頭和訳⇒英文全体を通して5回音読」×週2回×2ヶ月以上】

 「英文全体を通してスラッシュ訳でスラスラ和訳できる+90%の理解度で分速150ワード以上で音読できる」ようになったら、次の英文に入る。

 回数・日数は目安です。人により英文の難易度により、回数は異なります。これで「習得」できなければ回数を増やし、途中でスラスラになれば回数を減らします。

(3)最初1文ずつ「和訳+音読」する理由:1ページを通して1回和訳し、最初に戻っても、最初に和訳できなかった箇所はもう忘れていて、3周やってもスラスラ和訳はできませんが、1文ずつ3回和訳していくといったんスラスラ和訳できるようになります。それを3~5日続ければ全文をスラスラ和訳できるようになります。

 音読も同じで、1ページを通して1回理解しながら音読し、最初に戻って5周音読しても、なかなかしっかり理解できませんが、1文ずつ5回和訳していくと理解度は格段に上がり、それを3~7日続ければ全文を90%の理解度でスラスラ音読できるようになります。

 よって最初は1文ずつ「和訳+音読」した方が良いのです。

(4)スラッシュ訳とは:「英文を3~5ワード前後の意味のまとまりで区切り、前から前から訳していく」方法です。これをすると英語を英語の語順でスラスラ理解できるようになります。

 スラッシュ訳をしないなら「返り読み(関係代名詞節や形容詞句の後置修飾など、後ろから前に掛かる場合に、後ろから先に訳す方法)」を行うことになり、読むのが遅くなり、音読で意味が分からず、リスニングもできるようになりません。

【スラッシュ訳で読むスピードが上がりました

Nさん(高校2年生、愛知県)

英語の勉強法の一つであるスラッシュで区切って和訳する方法で効果が上がっています。読むスピードが上がったのに加えて初見の英文に出てくる文法も以前に比べて見抜けることが多くなりました。

ただ模試や入試本番で出題される英文をしっかり読み込めるスピードや理解の面も含めてこれから一層伸ばしていく必要があると娘本人も実感しているので今の勉強法を継続して欲しいと思います。

(5)「90%の理解度」とは:「英文としてはほぼ完全に理解できる状態」です。「100%の理解度=日本語訳を読んだときの理解度」「60%の理解度=英文を読んで理解に時間がかかったり、理解できない部分が20%ほどある状態」などと考えます。「90%の理解度」について詳しくはこちらに書いています。

 90%の理解度で音読できるためには、「スラッシュ訳を頭の中ではっきり言う」ことが不可欠です。自分が読んでいる箇所の日本語訳を頭の中でスラスラ言えて初めて、英語が「ほぼ完全に理解」できます。

 日本人は、最初は「英語を英語のまま理解する」ことはできないので、「英語を日本語で理解する」しかないのです。

 音読の時、意味をしっかり考えている人は少ない。しかし、意味を考えずに英文を読んで、何の意味があるのでしょうか。

 ほとんど効果は期待できません。何回音読しても意味が分かるようにはならず、英語の成績も上がりません。よってきちんと意味を思い浮かべながら音読すること。

(6)分速150ワードとは:300ワードの英文なら2分で読める速度のことです。一般に、分速150ワードで読めればかなりの速読と言えます。

 英文を「20回口頭和訳+30回音読」すれば、普通は分速150ワード以上で読めるようになります。30回で150ワードにならなければ50回、70回と音読を続けます。

「英文を数十回繰り返して読むことが言語の学習では絶対に必要」

「大学入試英語長文ハイパートレーニング レベル1」(安河内哲也著、桐原書店、8ページ)

一つの長文をきちんと勉強してマスターするということは、皆さんが思っているより、ずっとずっと大変なことです。答えが合っていたとか、主語・述語がわかるとか、そのようなことを安易にゴールに設定してはなりません。

常に、英文の内容を音読する速度で、100パーセント完全に理解できることをゴールに学習を進めれば、皆さんの読解力は確実にアップします。一つの英文をマスターする過程では、その英文を数十回繰り返して読むことが言語の学習では絶対に必要です。

【音読で英語偏差値10アップ】

Tさん(高校3年生、滋賀大学合格、大阪府[指導期間5ヶ月])

元よりかなりのサボり癖が有り、まともに勉強をした事が無かったため、偏差値 が遂に50を切る事態に陥ってしまいました。

センター試験4ヵ月前になってようやく勉強を 始めましたが、如何せんこれ迄の悪癖のせいで勉強の仕方が全く分かりませんでした。 その様な時に創賢塾と出会いしっかりとした勉強法を教 えていただきました。

その中で最も良いと思った勉強法は英文を音読して覚える という方法です。音読するだけなので勉強をしているという意識が少なくて済みますし、 またかなり覚える事が出来ます。この方法で英単語や文章を覚えて行く事で偏差 値47だった英語が57迄上がりました。感謝です。

4.2.英文習得の具体的勉強法(1)1文ずつ「和訳+音読」する

英文習得の具体的勉強法(1)1文ずつ「和訳+音読」する】

【「1文ずつ3回英文をスラッシュ訳で口頭和訳する⇒英文全体終わり⇒1文ずつ5回音読する⇒英文全体」×7日】

(1)口頭和訳の目標:スラスラ和訳できるようにする。

 英文を訳せなかったら音読して意味が分かるはずがありません。また、詰まり詰まりしか訳せなければすぐ忘れます。よって、スラスラ和訳できるようにします。

(2)口頭和訳も音読も最初は「1文ずつ」行う。

 1英文を通して和訳し、最初に戻ってまた訳し、と3回続けても、戻った頃にはほとんど忘れているので上達しにくい。

 それより、1文ずつ行えばすぐにスラスラ和訳・音読できるようになります。面倒ですが、慣れれば効率はずっと良い。

(3)口頭和訳はスラッシュ訳で行わなければならない。

 スラッシュ訳で口頭和訳すれば、音読中にスラッシュ訳を頭の中で思い浮かべることができ、意味が明確に分かります。

(4)口頭和訳の回数の目安

 目安は3回ですが、スラスラ訳せるまで何回でも訳します。全体のスラスラ度を等しくするため、各英文により回数は異なります。

 つまり、簡単な文なら1回、難しい文は4~5回訳します。スラスラ訳せたら次の文へ行きます。

(5)音読の目標:ゆっくり読めば1回で90%の理解度で音読できる。

 90%の理解度で音読するには「スラッシュ訳を頭の中ではっきり言う」ことが必要です。これで意味をしっかり理解しながら音読できるようになります。

(6)音読の回数の目安

 目安は1日5回ですが、ある程度スラスラ音読できるまで行います。全体のスラスラ度を等しくするため、各英文により回数は異なります。

 つまり、簡単な文は1~3回、難しい文は4~7回音読します。ある程度スラスラ音読できたら次の文へ行きます。

(7)「英文全体を通してスラスラ和訳できる+ゆっくりであれば90%の理解度で音読できる」ようになったら、次の英文に入る。

 これに普通4~7日ほどかかります。達成できたら「英文全体を通しての音読」に移ります。

4.3.英文習得の具体的勉強法(2)英文全体を通して「和訳+音読」する

英文習得の具体的勉強法(2)英文全体を通して「和訳+音読」する】

【「英文全体を通して1回口頭和訳⇒英文全体を通して5回音読」×週2回×2ヶ月以上】

(1)口頭和訳の目標:英文全体を通してスラスラ口頭和訳できるようにする。

 スラスラ訳せる文は1回、スラスラ訳せない文はスラスラ訳せるまで2~3回、口頭和訳します。

(2)音読の目標90%の理解度分速150ワード以上でスラスラ音読できる。

 理解しないで分速150ワードでの音読は簡単にできますが、「90%の理解度で分速150ワード」で音読するには回数が必要です。1ページを通しての音読を「1日5回×7日」ほどかかります(音読に慣れていない人は時間がかかる)。地道に習熟して欲しい。

(3)「90%の理解度」を維持して徐々に速く読めるようにする。

 90%の理解度で音読するには日本語訳を同時に思い浮かべる必要があり、これを最初は丁寧に行います。そうするとゆっくりしか音読できませんが、それで構いません。

 「ゆっくり90%の理解度⇒中速度で90%の理解度⇒高速で90%の理解度」のように、90%の理解度を維持しつつ、音読回数を増やして速く読めるようにします。

 逆に、理解を犠牲にして先にスピードを上げて音読し、それを続けても、理解度はなかなか高まりません。

(4)2ヶ月以上復習して長期記憶に入れる。

 いったん習得した後、2ヶ月以上復習すれば、英文は長期記憶に入り、数ヶ月~数年以上忘れなくなり、入試で使える理解と知識になります。

5.復習の極意

5.1.英文習得後の復習の実際

例えば、過去問の英語長文を週大問1つ(300ワードの英文)解き、音読で習得した後、復習は以下のようにします。時間は長さや英文難易度によります。

【英文全体を「15分(1回和訳+5回音読)」×週2回=週30分×2ヶ月以上】

これを続けて、5週間目の勉強内容と時間はだいたい以下のようになります。

【第5英文:毎日30分(3回口頭和訳+5回音読)×7日=3.5時間】【1~4英文の英文の復習:1英文15分×週2回×4英文=2時間】

復習時間は、その英文を「スラスラ和訳+音読」を維持できるかどうかで決めます。1英文を週30分音読すれば維持できる英文は30分以下で良くて、週30分だとだんだんスラスラ和訳・音読できなくなる英文は40~50分など時間を増やします。

同じ英文を何週間も復習するので、復習時間はだんだん短くなるはずです。

5.2.習得した英文をリスト化して管理する

(1)毎週500ワード分の英文を習得し維持する

 創賢塾では、英語長文全体(コミュ教科書、英文解釈書、過去問等)で、毎週500ワード分の英文を習得し維持するよう指導しています。

 つまり、1年生の終わりには「500ワード×50英文」を「習得(スラスラ和訳でき、90%の理解度で分速150ワード以上で音読できる)状態」にし、2年生の終わりには100英文、3年生の終わりには150~200英文を習得した状態で入試に臨む、ということです。

 これは、「一度習得するが、復習せずにどんどん忘れる」という意味ではなく、「一度習得し、以後2ヶ月以上復習して年度の終わりまで全て習得した状態を維持する」ことを意味しています。

 ここまで習得している高校生は5%もいませんから、偏差値は70を超えます。初見の英文も普通の高校生よりずっと速く読めますし、習得スピードも格段に速くなり、1時間で過去問300ワード分の英文を習得することもできるようになります。

(2)習得した英文を2ヶ月以上復習する

 学年の終わりに、その学年で学んだ英文のほとんどを習得した状態にしておくには、当然復習することが必要です。2~3ヶ月復習すれば長期記憶に入り、その後も長期休暇に復習すれば、学年末を習得した状態で迎えられます。

(3)ルーズリーフにリスト化して管理する

 「毎週500ワード分の英文の習得」を3ヶ月も続けると、英文数が10以上になり、どれをいつ復習するかを頭の中だけでは管理しきれなくなります。

 そこで、例えば以下のようにルーズリーフにリスト化して管理します。

【早大文化構想学部17年:1A(約300ワード)|9/10~20、音読30回習得、英単語熟語暗記OK、9/25音読5回で維持OK……】

 習得した英文を全てルーズリーフにまとめると、リストを見て、前の日付から3~7日経った英文を復習すればよいと分かります。

5.3.復習の極意:長期記憶に入れる

(1)「即答」できれば復習は短時間で維持できる

 スラスラ「和訳・音読できる」、即答できる(英単語熟語)ようにしておけば、短時間の復習で維持できます。

 例えば、英文の「和訳+音読」では、500ワードの英文1つ当たり【「15分(1回和訳+5回音読)」×週2回=30分】復習すればスラスラ状態を維持できます。

 よって、過去問の英語長文の和訳・音読は、スラスラ「訳せる・90%の理解度で音読できる」ようにし、英単語熟語は英語から日本語訳を即答できるようにし、文法問題は即答できるようにします。

(2)復習期間は2ヶ月以上

 2ヶ月の復習で、英文はほぼ長期記憶に入りますが、安全を期して、3~4ヶ月しつこく復習する方が良い。

(3)途中で復習が追いつかなくなったら、1~2週は復習に専念してよい。

 過去問の英語長文の勉強を続けていくと、当然、復習すべき英文・英単語熟語の量がどんどん増えていきます。勉強時間を増やさない限り、新規で300~500ワードの英文を習得し続けるのはだんだん苦しくなります。

 その場合、新規の分量を減らすか、1~2週は復習に専念して、いったん完全に習得したら、また新規の長文の習得を再開すると良い。とにかく前の部分の忘却を防ぐのが大事です。

5.4.復習が必須の理由

復習が必須なのは、「復習しない勉強はしないのと同じ」だからです。

いったん「スラスラ和訳できる+90%の理解度で分速150ワードでスラスラ音読できる」状態にしても、復習しなければ、徐々に和訳できなくなり、理解度も落ちていく。半年経てばほとんど忘れます。「復習しない勉強はしないのと同じ」なのだ。

こういう勉強法を「覚えては忘れ、覚えては忘れる勉強法」という。これでは勉強時間の割に英語力・偏差値は上がりません。

逆に、復習をすれば記憶が蓄積していき、英語力・偏差値が上がります。

【最後に:合格したかったら過去問を解け!】

ここまで長い文章を読んでいただき、ありがとうございました。

志望校に合格するには、長期記憶に入れる勉強法を実践し、過去問を問題集として解きまくることが役立ちます。

合格したかったら、過去問をガンガン解きましょう。

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