このページでは自由英作文の3つの壁とその対策法を書いていきます。
自由英作文を書けるようにしたい高校生の大半は、志望大学に自由英作文がある人でしょう。
よってここでは、志望大学の過去問の自由英作文も平行してトレーニングしていることを前提に書いていきます。
1.自分の書きたい内容を英語で書けない
自由英作文には3つの壁があります。
その壁の1つめは「自分の書きたい内容を英語で書けない」です。
これはいわゆる英作文力(和文英訳力)で、英文法例文の暗記量・英単語熟語や語法の知識・書く量の問題です。
対策法は以下の4つです。
(1)インプット:英文法例文の暗記
中学英文法と高校英文法の例文暗記で基礎を作ります。これは【英作文の学習戦略】に書いています。
(2)インプット:英単語熟語・語法の暗記
これは英単語帳の暗記、英文法問題集の語法の暗記、和文英訳問題集の習得で培っていきます。
(3)インプット+アウトプット:和文英訳問題集を1冊習得する
和文英訳の問題を書き、模範解答を暗記することで、書きたい内容を少しずつ書けるようになります。
(4)アウトプット:過去問や自由英作文問題集で大量に書いていく
書けば書くほど、書きたいことが書ける応用力がだんだん身についていきます。
書くときは辞書や総合英語を参照して構いません。それで知識を増やしていきます。
2.文章構成法が分からない
自由英作文の場合、「文章構成法(最初に何を書き、次に何を書き、最後に何を書くか)」が分からない人が大半です。
なぜなら、そんなことは学校でも塾でも習わず、また書いて添削を受けることも皆無だったからです。
対策法は、以下の3つです。
(1)過去問の模範解答の「文章構成法の分析」を行う
過去問の問題形式によって文章構成法はかなり変わりますので、過去問の模範解答を分析することが最も重要です。
「模範解答の文章構成法の分析」とは、模範解答の英文に「ここは問題提起・意見・理由・説明(理由を詳しく説明する)・具体例・体験談・結論を書いてある」などと「名前付け」し、記入していくことです。
これを5~10年分実践することで、その大学のその種の問題にはこういう文章構成法が適切だ、と分かります。
その上で、自由英作文問題集の書き方の解説を3~5回読むと、普遍的な書き方が習得できます。
(2)「論理的な読み方の問題集」の習得
英語の論理的文章には普遍的な文章構成法があります。それを以下のような「論理的な読み方の問題集」や自由英作文問題集の文章構成法の解説で学んでおくと、上記の「文章構成法の分析」もやりやすく、理解が深まります。
「ディスコースマーカー英文読解」(Z会)
「横山雅彦の英語長文がロジカルに読める本」シリーズ(中経出版)
「英語長文読解の王道 パラグラフリーディングのストラテジー」シリーズ(河合塾)
(3)専門家の添削を受ける
英語の論理的文章構成法に長けている学校や塾の先生に添削を受けると、文章構成法が上達します。
3.内容のある英文が書けない
たいていの高校生は、自分の意見を書こうとしても、ふだん何も考えていないので意見が思いつきません。
書く内容を発想できるためには以下の2つが役立ちます。
(1)模範解答を暗記する
過去問や自由英作文問題集の模範解答を10,20,30英文と暗記していくと、どういう内容が良い内容か、合格点なのかが分かり、また覚えた内容・英文をそのまま使えます。
自由英作文では、具体例や引用など、ある程度の知識が必要になることも多い。その知識をこうやって入れていきます。
(2)換骨奪胎法で大量に書く
書くときは、覚えた模範解答を使い、【換骨奪胎法】で書きます。つまり、模範解答の発想・文章構成を拝借し、20~80%換えて書きます。
変える割合を「20%⇒40%⇒60%⇒80%⇒100%(完全自力)」のようにどんどん高め、最終的には完全自力で書きます。
書く内容は毎回少しずつ変えます。そうすることで、模範解答の力を借りて、発想力も伸ばすことができます。
こうやって書いていけば、完全自力よりずっと短時間で労力少なく書けますし、模範解答の内容を換えるだけなので、完全自力よりずっと発想が思いつきやすく、また、模範解答の文章構成も習得できます。
ぜひ試してみてください。
【終わりに】
以上で【自由英作文の3つの壁とその対策法】は終わりです。
この記述が皆様のお役に立てれば幸いです。