中学生の定期テスト満点戦略(7)国語③論理的読解力編


中学生が国語の成績を上げるには、学校の勉強だけでは不十分で、国語力自体を上げる必要があります。このページでは国語の地力(土台の国語力)-根本的読解力・論理力(論理的思考力+論理的読解力+論理的記述力+論理的解答力)・語彙力-のうち、「論理的読解力」を培う勉強法について書いていきます。

1.論理力とは何か

「論理力」とは、「論理的に考え、論理的に読め、書け、話せ、聞ける能力」、言い換えれば、「論理的思考力、論理的読解力、論理的記述力、論理的会話力、論理的聴解力」の総合力のことです。
また、中高生の場合は、国語の問題を論理的に解く能力も必要ですから、「論理的に問題を解く力(論理的解答力)」も含みます。

この中で、中学生の定期テストや高校入試に関係するのは、主に「論理的思考力、論理的読解力、論理的記述力、論理的解答力」で、「論理的思考力」は、他の3つの能力を鍛える過程で磨かれますから、ここからは「論理的読解力、論理的記述力、論理的解答力」の3つの鍛え方について書いていきます。

2.誰も論理力を伸ばす方法を教えてくれない

学校でも塾でも、「国語の問題を論理的に解きましょう」「国語の問題文を論理的に読みなさい」と言われます。確かに、論理力を身につければ国語の成績は上がりますから、この指摘は正しいと言えます。

しかし、具体的にどうしたら「論理的に読めるようになるのか」「論理的に書けるようになるのか」「論理的に解けるようになるのか」の方法を教えてくれる人はいません。なぜなら、学校の先生も塾の先生も、それを知らないからです。

なぜ知らないのか? それは日本の教育では、優れた個々の努力を除いて、歴史上一度も「論理力」の教育は行われてこなかったからです。中学でも高校でも、大学でさえも。教わっていないのですから、論理力を教えられないのは当然なのです。

したがって、ほとんどの中学生は論理的に読めませんし、論理的に解けません。

一方、創賢塾では十数年にわたり、論理力開発を研究・実践・教育してきており、論理力養成の方法論を確立しています。

そこで、ここでは、実践しさえすれば、誰でも論理的に読めるようになる方法を、具体的に解説していきます。

3.「論理的読解力」とは何か

3.1.「論理的読解力」の定義

「論理的読解力」とは、簡単に言えば、キーワード(重要語)やキーセンテンス(重要文)を速く正確に見つけられる能力のことです。

言い換えれば、文章構造や論理の流れを把握でき、重要な部分(主張・結論・キーセンテンス)と重要でない部分(根拠=定義・具体例・科学的データ・引用・体験談・予想される反論への反駁等)に気づき、区別して読むことができる能力のことです。

3.2.論理的読解力のある人の読み方

論理的読解力のある人は、例えば以下のように文章を読みます。

「冒頭はテーマを提示している、ここは問題提起だ、ここは問題提起への答えだから重要、この段落は具体例・体験談だから重要ではない、ここで話を抽象的な表現でまとめているからここが主張だ、ここで日本とアメリカが対比され、最後の部分に結論が書かれている、キーワードはこれとこれで、キーセンテンスはこことここだ。」

そして、重要な部分に印を付けながらしっかり読み、重要でない部分は分からなくてもサラッと読むようにします。

3.3.論理的読解力と要約力は近い

ここまで読めばお分かりの通り、論理的読解力は「要約力(キーワードとキーセンテンスを見つけ、論理的につなげて書く能力)」に非常に近い能力と言うことができます。

よって、要約をたくさん書いて、要約が速く正確にできるようになれば、論理的に読めるようになります。

4.出題者(大学教官)の意図

国語の問題文を読むとき、ほとんどの中学生は「我流」で読んでいます。「論理的」に読むわけでもなく、「キーワードやキーセンテンス」を探しながら読むわけでもなく、重要な接続語やキーワードに印をつけるわけでもありません。重要な部分とそうでない部分の区別も付きません。

ただ、我流で読んでいます。

これでは問題の正答率はなかなか上がらず、志望校合格もおぼつきません。

なぜなら、国語に限らず、重要な箇所を把握できるか、そこを理解しているかが高校入試や大学入試で問われるからです。というのも、出題者(高校の先生、大学の教官)は「重要な部分(主張)や論理の流れ」を把握し、「内容を深く理解」できている「読解力のある人」を優秀だと判断し、そういう人を合格させたいからです。

よって、論理的に読めるようになる必要があるのです。

東大の入試問題では、研究者としての資質の有無を試すような問題が出題される

「9割うかる 最強の東大合格勉強法」(168ページ、唐牛穣 共著、河合塾・生物講師、中経出版)

東大の入試問題を作成しているのはもちろん東大の教官です。

それでは、東大の教官はどのような学生を求めているのでしょうか? 東大が教育機関であるだけでなく、国内最大級の研究機関でもあること、そして東大の理科の入試問題を作成する教官たちのほぼ全員が研究者であることを考えれば、その答えは自ずと分かります。

東大の教官は、将来我が国のサイエンスを担うような研究者の資質をもった受験生に東大に入って欲しいと望んでいるのです。すなわち、東大の入試問題では、研究者としての資質の有無を試すような問題が出題されるのです。……

研究者の資質として必要になるのが、文献の内容を読み取るための「読解力」、実験データを正しく解釈するための「論理的思考力」と「生物学的センス」、自分の考えを第三者に説明するための「論述力」なのです。

問題の傍線部は強調されている(重要な)箇所に設置される

「9割うかる 最強の東大合格勉強法」(91ページ、林修 共著、東進・現代文講師、中経出版)

「問題」として与えられる文章には、強弱のリズムがあるということは理解していただけるでしょうか。

つまり、一定のテンションで書かれるのではなく、メインのメッセージが強調される箇所と、具体例や予想される反論などが述べられている比較的重要ではない箇所とがあって、全体の文章が構成されているということです。

「どういうことか」の問題の傍線部はそういう強調されている箇所、あるいはそういう強調されている内容と密接な関係を持つ箇所に設置されていることが非常に多いのです。

5.「論理的に読む」とはどう読むことか

「論理的に読む」とは、以下のように読めることです。

【論理的に読む】

(1)論説文:キーワードを探す:論説文では、キーワードを探しながら読む。見つけたら、丸で囲む。

 キーワードは何度も出てくる言葉、重要な言葉であり、「重要な言葉」とは「主張・結論・キーセンテンスの中に入っている言葉」です。

(2)論説文:キーセンテンスを探す:論説文では、キーセンテンス(重要文・主張・結論)を探しながら読む。

 キーセンテンスは主張・結論を含みますが、他にも重要な事実や考え方もキーセンテンスになる場合があります。

 キーセンテンスは、文章の最後に書いてあることが多い。また、「しかし・だが(逆接)、つまり・要するに・すなわち(言い換え、結論を導く)、このように・こうして・結局(結果を導く)」などの接続語の後にあることが多い。

(3)論説文:俯瞰的に読む:論説文では、文章全体を俯瞰(ふかん)的に読む。

 「俯瞰的に読む」とは、大空から地上を見ると地形が手に取るように分かるように、「ここは主張だから重要、この段落には具体例・引用・データ・体験談という、主張をサポートする根拠が書かれているから重要度は低い、ここに結論が書かれている」などと、文章の論理構造や論理の流れ、各段落の論理的役割、重要な箇所が手に取るように分かるという読み方です。

 これは言い換えれば、「木を見て森を見ず」ではなく、「木(個々の文の意味)も見るが、森全体(論理構造)もしっかり見ながら読む」という読み方です。

(4)小説:キーワード・キーセンテンスに印をつける:小説にもキーワード・キーセンテンスがあるので、印を付けながら読む。

 小説では、キーワード・キーセンテンスは、主要登場人物・主人公の性格を表す箇所・事件・感情の変化・情景描写などです。これらに印をつけます。

6.「論理的読解力」の習得法=インストール

6.1.論理的な本文解説がある問題集

論理的読解力は、以下のような「本文解説が論理的かつ詳しく書かれた問題集」を用いて鍛えることができます。

「システム中学国語」シリーズ(出口汪著、水王舎)
「中学生版 出口の国語レベル別問題集」シリーズ(出口汪著、東進)
「中学国語 出口のシステム読解」(出口汪著、水王舎)
「国語長文難関徹底攻略30選」(東京学参)
「難関突破精選問題集国語―国立・有名私立」(学研)

6.2.問題集を習得する勉強法=インストール

具体的には、「インストール」という手法を用いて、「論理的な本文解説」を習得し、自力で論理的に読めるようにします。

インストールとは、「論理的な本文解説や問題解説」に書かれた「読解の手順=読む時の考え方」「解法の手順=問題を解く時の考え方」を理解し記憶し、それを自力で「再現」して論理的に読めるように、解けるようにするトレーニングのことです。

このうち、ここでは論理的に読めるようにする方法について書いていきます。論理的に解けるようにする方法についてはこちらに書いています。

6.2.国語の問題を解く意味

(1)普通の中学生の国語問題集の進め方

国語の問題集を解くとき、普通の中学生は以下のようにしていると思います。

「問題文を論理的には読めず、自己流に読む。問題を解き、解答を見て自己採点をし、解説を理解したら終わり。次の問題へ。復習はしない。」

これでは問題に慣れることはあっても、問題文の読み方、問題の解き方はほとんど変わらず、成績もなかなか上がらないでしょう。

(2)論理的な読み方・解き方を習得する勉強法

一方、私は、国語の問題集を解くとき、生徒には、「解説を習得する」=「本文解説の通りに論理的に読めるようにトレーニングし、問題解説の通りに論理的に解けるようにトレーニングする」ことを勧めています。

本文解説を習得するには、具体的には、以下のようにします。

「問題文を読むとき、キーワードとキーセンテンス・主張に印を付ける。問題を解き、解答を見て自己採点する。本文解説を読み、気づかなかったこと・記憶すべき内容にマーカーを引き、その部分を覚える。すぐに本文解説を再現しながら本文を読む。」

例えば、本文解説に「第3段落には具体例、第4段落には体験談が書かれており、それを40行目からの第5段落でまとめて、45行目には主張が書かれている」と書かれていたら、本文の該当箇所を読み直し、「確かにここには具体例、体験談が書かれているな、確かに第5段落は抽象的なまとめで、45行目のこの文には主張が書かれている」と納得するまで2~3回読みます。

更に、復習時に本文を読むときには、この解説をできるだけ再現しながら読むよう努め、そして本文解説を読んで読み方を修正します。こうして5回ほど復習し、そのたびに「本文解説を再現するよう努め、本文解説を読んで修正する」ということを繰り返し、論理的な本文解説を習得するのです。

以上の学習法をインストールと言います。

(3)国語問題集を解く意味

国語の問題集を解く意味は、インストールすることにあります。インストールしなければ、つまり、国語の問題文を読み、問題を解くときの「手順(考え方)」が論理的に変わらないなら、国語の問題を解くことに、「慣れる」以上の意味はほとんどありません。

6.3.インストールで論理的読解法を習得する勉強法

ここでは、論理的に読めるようにするためのインストールの仕方を説明します。

【本文解説をインストールして論理的に読めるようにする方法】

(1)問題文を読み、解く:キーワード・キーセンテンスに印をつけながら読み、問題を解く。

(2)自己採点する:解答解説を読み、自己採点をする。

(3)「本文解説」を読む:「本文解説」を2回読み、キーワード・キーセンテンスの見つけ方、文章の構造、何に注目して読むかなどの読解のポイントなどで、自分が気づかなかった内容にはマーカーを引き、その部分を理解し記憶する。

(4)解説の論理的な読み方を3回口頭で再現する:すぐに再度本文を読み直し、解説の論理的な読み方を3回口頭で再現する。3回ぐらい再現しないと論理的な読み方を覚えることはできない。

(5)復習のたびに解説の論理的な読み方を再現する:論理的な読み方・解き方を習得するため、現代文の問題も5回は復習するが、復習のたびに以下のようにする。

①本文解説を思い出しながら、キーワード・キーセンテンスに印をつけつつ、本文を読み、問題を解く⇒②自己採点をする⇒③本文解説を2回読み、論理的な読み方を理解し記憶する⇒④すぐに再度本文を読み、解説の読み方を口頭で3回再現する

こうして、【3回再現する×5回復習=15回再現する】。15回も再現すると、論理的に読む手順を覚えることができ、その問題は論理的に読めるようになる。

(6)インストール:以上のように「論理的な読み方」を「インストール(論理的思考法を自分の頭の中に取り入れること)」して、「解説通りに読めるように訓練」していく。

(7)30問インストールすれば初見の文章を論理的に読めるようになる:インストールを大問5問、10問、20問と続け、30問を超えると、初見の問題文も論理的に読めるようになる。そうすると、正答率が飛躍的に高まる。

(8)インストールは50問を目指す:インストールはすればするほど論理的に読めるようになるので、30問を超えても続け、大問50問を目指す。

以上を読むと、インストールはやることが多くて大変だと思われたかもしれませんが、慣れればすぐ出来るようになります。そして効果は絶大です。ぜひ一部でも取り入れてみてください。


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