長期記憶に入れる(1)記憶の原理


中高生の勉強の最大の目的の1つは「勉強した内容を長期記憶に入れて受験時に使えるようにすること」のはずです。

しかし、「長期記憶」に入れることを考えて勉強している中高生はほとんどいません。

そのため、勉強時間の割に成績が上がらないのです。心当たりのある方はこのページを読んでみてください。成績が上がらない原因と対策法が分かって、希望が持てるようになるはずです。

このページでは「勉強した内容全てを長期記憶に入れる方法」について書いていきます。

1.記憶の原理

1.1.勉強の2側面

勉強には「理解」と「記憶」という2つの側面があります。

どの科目でも、最初は「理解」し、次に「記憶(復習)」する必要があります。例えば、数学や物理は理解の科目と思われていますが、理解も記憶なので、時間がたつと理解した内容を忘れてしまい、理解できなくなります。よってしっかり復習して記憶しなければならないのです。

理解は学校でも塾でもどこでも教えてくれます。しかし、全教科の勉強した内容を全て忘れないようにする(=長期記憶に入れる)勉強法を教えてくれる学校・塾・予備校はほとんどありません。

一方、創賢塾の勉強法は、全ての勉強内容を長期記憶に入れることを目的に組み立てられています。

1.2.短期記憶・中期記憶・長期記憶

記憶には、短期記憶(数時間~数週間もつ記憶)、中期記憶(数週間~数ヶ月もつ記憶)、長期記憶(数ヶ月~数年以上もつ記憶)の3つがあり、成績を上げたり大学入試に合格するには、暗記した内容を全て長期記憶に入れる必要があります。

全ての記憶は、最初は短期記憶に貯蔵されます。短期記憶から中期記憶に移行させるには7日間(7回)以上の復習が必要であり、中期記憶から長期記憶に移行させるには2ヶ月間以上の復習が必要になります。

【短期記憶⇒7日復習⇒中期記憶⇒2ヶ月以上復習⇒長期記憶】

1.3.中期記憶・長期記憶に入った印

中期記憶に入った印は「スラスラ・即答・瞬間的」です。例えば、英単語や英文の日本語訳を即答できる、数学の問題を見たらスラスラ解き方が言える、など。

長期記憶に入った印は、数ヶ月復習しなくても忘れない、ということです。例えば、英単語帳を1冊10周くらい暗記して全ての英単語を即答できるようにし、次の英単語帳に移行して数ヶ月後、試しに前の英単語帳を見てみたらほとんどを即答できた、など。

1.4.覚えては忘れ、覚えては忘れる勉強法

たいていの中高生が実践している勉強法は、勉強内容を短期記憶に入れるための勉強法です。

数学の問題を解いて理解し、解けなかった問題を2~3回復習する、英単語をテストまでにいったん暗記しテスト後は復習しない、英語の教科書を数回読む。

これらはいったん短期記憶に入り、そのまま復習しなければ忘れていき、理解もできなくなります。

短期記憶に入れれば、確かに定期テストはある程度乗り切れますし、いったんは理解し、覚えるので、出来た気にもなります。しかし、これは砂上の楼閣です。多くの記憶は、復習しなければ数週間で忘れますから、勉強しては忘れ、勉強しては忘れを繰り返し、実力はなかなか上がっていきません。

このような勉強法を、創賢塾では「覚えては忘れ、覚えては忘れる勉強法」と呼んでいます。

経験ありませんか?
では対策はしているでしょうか?
そもそも、あなたは対策方法を知っているでしょうか?

その対策方法とは、これから述べる「短期記憶から長期記憶に移行させる勉強法」です。

2.中期記憶に入れるには復習するしかない

2.1.中期記憶&長期記憶に入れる条件

全ての記憶はいったん短期記憶に入り、その中で脳が重要と判断した情報のみが中期記憶・長期記憶に移行されます。

脳(具体的には記憶を司る海馬という器官)が重要と判断する基準は3つあります。

勉強内容を中期記憶&長期記憶に移す条件

(1)中期記憶に移す条件1:感情

 感情が揺さぶられるような体験、特に印象に残る出来事は1回でも中期~長期記憶に入ります。

 例えば、交通死亡事故を目の前で見たなどのショッキングな出来事や、大学受験で第一志望の大学に受かった日の歓喜の記憶などがそれに当たります。大きなショック、喜び、悲しみなどの感情が喚起される出来事は、1回だけでも深く記憶に刻まれます。

 しかし、たくさんの勉強内容に関し、感情をいちいち喚起することはできませんので、実質上勉強に感情は使えません。

(2)中期記憶に移す条件2:回数

 何度も何度も入ってくる記憶は重要と判断され、中期記憶に移されます。回数的にはだいたい7回以上で中期記憶に、プラス10~20回以上で長期記憶に入ります(回数は個人の記憶力・科目・得意か不得意かなどに左右されます)。

 例えば、住所、携帯番号などを何度も言ったり書いたりしていると、意識していなくてもそのうち覚えます。それは何度も接することで中期記憶に移行したからです。

(3)中期記憶に移す条件3:睡眠

 睡眠をはさんで3~7回以上繰り返さないと中期記憶には入りません。つまり、同じ7回暗記したとしても、1日に7回では短期記憶のままで、7日に分ければ中期記憶に入る、ということです。

 これは、睡眠の間に脳が記憶を短期記憶と中期記憶に振り分けているためで、1日に7回暗記しても、脳は1回としかカウントしてくれないのです。

 例えば、30分かけて100英単語を覚え、それを1日に7回繰り返せば(合計3.5時間)、短期記憶にしっかり入って数日は覚えていられるでしょうが、1週間もたつとどんどん忘れていきます。これは一夜漬け記憶の典型です。

 それに対して、30分かけて100英単語を覚え、その後、毎日30分を7日続けると(合計3.5時間)、ほとんどの単語が中期記憶に移行されるので、数週間~数ヶ月は忘れなくなります。少なくとも前者より後者の方が遙かに長く記憶に残ることが当塾の指導経験上、分かっています。

(4)長期記憶に移す条件:2ヶ月以上の復習

 いったん中期記憶に入れた情報を「週2回×2ヶ月以上」など暗記し続けると、長期記憶に入り、数ヶ月~数年以上忘れなくなります。

<参考文献>
最新脳科学が教える高校生の勉強法」(東大教授の脳科学者・池谷裕二著、ナガセ)
脳を一番効率よく使う勉強法」(東大医学部卒の医師・福井一成著、中経出版)

2.2.中期記憶に入れるには日を分けて7回以上復習する必要がある

英語や数学の勉強で、感情をいつも喚起しながら勉強は出来ませんから、中期記憶に入れるには、必然的に、日を分けて7回(7日)以上復習するしかないことが分かります。回数には個人差がありますから、科目・分野ごとに、自分で確認していく必要があります。

例えば、数学の問題集を3回だとまだスラスラ解けるようにならない、5回でもまだ、7回で8割スラスラ解けるようになった、10回で全問スラスラになった。
この人の数学の適正復習回数は10回になります。

このように自分で自己観察して適正復習回数を探っていくのです。

2.3.最適な復習間隔

次の問題は、復習はどのくらいの周期でしたらいいのか?ということです。

最適な復習回数と復習間隔は、科目や分野によっても違いますが、だいたい、以下のようになります。

(1)英単語:「毎日100ワードを30分暗記×7日」で中期記憶に入って即答できるようになり、以後、「週2回×2ヶ月以上」復習すると長期記憶に入ります。

(2)英語長文教科書の和訳・音読:「1日3回和訳×7日」でスラスラ和訳できるようになり、「1日5回音読×2~3週間」で「90%の理解度で分速150ワードのスピードで音読できる」ようになります(中期記憶)。以後、【「週7回和訳+20回音読」×2ヶ月以上(合計音読200回以上)」】復習すると長期記憶に入ります。

(3)英文法問題集:50ページなどを「1週間で5~10回復習する(1~3日で1周し、以後、毎日1~2周する)」と、スラスラ解けるようになります(中期記憶)。以後、「週1周×2ヶ月以上(合計20~30周)」復習すると長期記憶に入ります。

(4)数学:「今日⇒翌日復習1回目⇒週末1回⇒毎週末1回×5週間で合計8回前後」で中期記憶に入って即答できるようになり、以後、「週1周×2ヶ月以上(合計20周以上)」復習すると長期記憶に入ります。

3.勉強内容を中期記憶に入れるべき5つの理由

10回以上復習して中期記憶に入れるべき5つの理由

(1)解くスピードが速くなる

 問題集を10回前後復習すると中期記憶に入り、「問題を見たら解き方がスラスラ思いつく状態(数学・物理)」「問題を見たら解答を即答できる状態(理科・社会・英文法)」になり、また、文章を30~50回以上訳したり音読すれば「問題文を見たら意味がスラスラ分かる状態(英語・古文・漢文)」になります。

 そうすれば、類題もスラスラ解けるものが多くなり、テストや入試で有利になります。

(2)応用問題が解けるようになる

 数学や物理で、応用問題とは「典型問題(例題)を組み合わせた問題」です。ということは、典型問題の解き方がしっかり頭に入っていなければ、時間がかかったり、解けなかったりします。

 逆に、7~10回復習して「典型問題について、問題を見たら解き方がスラスラ言える状態」にしていれば、複数の解き方がスラスラ思いつき、解ける可能性が格段に増します。

(3)勉強がラクに楽しくなる

 2~3回しか復習したことのない人(ほとんどの中高生)には分からないと思いますが、問題集を解くときには「5回の壁」があります。

 復習が3~4回までは、頭から記憶を絞り出すように、苦しみながら解くのですが、5回を超えると格段に「ラクに解ける」ようになります。スラスラ解ける問題が、5~7回で一気に増えるのです。そして8~10回の復習で、ほとんどの問題が「ラクに、スラスラ解ける」ようになります。

 そうすると、数学や英語の勉強は、もはや苦しみではなく、パズルを解いたり、小説を読むときのように、楽しみで解く(読む)感覚に近くなります。

(4)効果の割に掛かる時間は多くない

 勉強が楽になるのに呼応して、かかる時間も5回以降、激減します。例えば、数学や物理の問題集で、20ページを初回10時間で解いたとして、2回目はその5~7割の時間、平均6割で6時間、3回目もその6割の3.6時間、などと減っていきます。10回目までを示すと以下のようになります(平均的に6割なので、以下はそれで計算しています)。

【1回目10時間⇒2回目6時間⇒3回目3.6時間⇒4回目2.2時間⇒5回目1.3時間⇒……10回目0.1時間(6分)≒合計25時間】

 これを見たら分かる通り、10回目までの合計で約25時間、1~3回合計で約20時間(=4~10回合計で約5時間)、1~5回合計で約23時間(=6~10回合計で約2時間)になり、復習回数が増えるにつれて、掛かる勉強時間が激減しているのがお分かりになると思います。これは実際にこうなります。

 3回の復習(普通の中高生の復習回数)でやめず、10回復習すれば、スラスラ解けるようになるなど効果が非常に大きいのに対して、時間はさほど増えません。3回復習するなら10回やりましょう。

(5)成績が上がる

 類題・応用問題を解くスピードが速くなり、テスト範囲を全て「即答できる・スラスラ解ける・スラスラ訳せる」ようにすれば、もちろん成績が上がります。

4.勉強内容を長期記憶に入れるべき5つの理由

2ヶ月以上復習して長期記憶に入れるべき5つの理由

(1)理解力が上がる

 英語・数学・古文・漢文・理科などは「積み上げ型」の科目で、同じような内容が、より高度になって出てくるため、前の内容を理解・暗記していたら、新規の内容も理解しやすくなります。

 逆に言うと、今習っている箇所が理解できないとしたら、それは前の箇所が理解できていないことがほとんどです。よって、既習部分をしっかり復習して長期記憶に入れることが重要なのです。

(2)実力が上がる

 既習部分を長期記憶に入れて、しっかり理解・暗記することが、実力を上げるということであり、実力が上がれば、実力テストや模試、入試で他の人より高得点を取れるのは明かです。

(3)成績が上がる

 定期テスト範囲だけをしっかり理解し暗記し中期記憶に入れても、英語・数学・古文・漢文などの積み上げ科目で高得点を取れるかは微妙です。テスト範囲外の既習範囲もテストに出る(前提となっている)からです。

 それに対して、既習部分を理解・暗記して実力を上げた上で、定期テスト範囲を習得すれば、高得点が期待できます。というか、高得点を取る方法はそれしかありません。

(4)1冊を完全習得する方法が分かり、勉強がはかどり、精神的に楽になる

 入試では、英単語帳や英文法問題集、英文解釈書、数学問題集、社会の一問一答問題集などの問題集を1冊ずつ、丸ごと習得し、長期記憶に入れる必要があります。

 しかし、通常は1冊やり終わっても前の部分を3~5割忘れていて、2周やっても3周やっても全部習得・暗記できません。仕方がないので、2~3周したら習得したことにして、次の問題集へ進みます。これではなかなか入試に対応できません。

 それに対して、創賢塾の勉強法指導では、「1週間に30ページなどを7~10周して即答できるようにして中期記憶に入れ、翌週は新規の30ページを暗記しつつ、既習範囲全てを復習する」という復習法を実践してもらうことで、1冊終わった時点で全部長期記憶に入った状態になっています

 このような長期記憶に入れる復習法を習得すると、問題集を1冊ずつ予定通り習得でき、受験に希望ができ、精神的に楽になります。

(5)志望校の合格可能性が高まる

 勉強した内容のほとんどを長期記憶に入れられれば、当然、受験で合格点を取れる可能性が、今よりずっと高まります。

5.長期記憶に入れる具体的勉強法

5.1.長期記憶に入れる英単語熟語暗記法

英単語集には、「英単語ターゲット1900」(旺文社)のような単語単体を暗記する英単語集、「システム英単語」(駿台)のようなフレーズ式英単語集、「DUO3.0」(アイピーシー)のような圧縮例文方式の英単語熟語集、「速読英単語」(Z会)のように長文の中で英単語を暗記する英単語集と4種類ありますが、どれでも以下のようにします。

ここでは2000ワード収録の単語単体の英単語集を長期記憶に入れる方法を書きます。

2000ワード収録の、単語単体で覚える英単語集を長期記憶に入れる勉強法

(1)初週:中期記憶に入れる:1週間で完全暗記する単語数を「1セット=週100ワード」などと決め(この場合5ヶ月で全部暗記できる計算)、そこを「1日6周(30分)×7日」暗記したら即答できる状態になります。

(2)2週目以降:新規で週100ワードを暗記しつつ、既習範囲を週2周復習します。例えば11週間目は以下のようになります。

【新規100ワードを暗記+既習10セット×「100ワード×10分暗記×週2回」(復習:週200分)】

(3)途中で復習が追いつかなくなったら、1~2週は復習に専念してよい:復習量がどんどん増えるので、勉強時間を増やさない限り、新規で週100ワードを暗記するのは当然、だんだん苦しくなります。その場合、新規の単語数を減らすか、1~2週は復習に専念して、とにかく前の部分の忘却を防ぎます。

(4)暗記しにくい英単語を自作単語帳に書いて暗記する:この単語帳は全単語を「毎日6周」完全暗記するまで2ヶ月前後続けます。この単語帳に記載の英単語数は毎週増えていきますが、前の部分はどんどん暗記して外していくので、実際にはそれほど増えません。

(5)長期記憶に入れる:1冊をいったん全部暗記したら、即2周目に入り8周します。

【毎日200~400ワードなどをテスト⇒覚えていない単語を自作単語帳に記載して「6周暗記」⇒単語集を週1周×8週間(2ヶ月)】

5.2.長期記憶に入れる英語長文習得法

コミュ英語教科書、英文解釈書、英語長文問題集、過去問の英語長文などは全て、以下のように「和訳+音読」して中期記憶、長期記憶に入れていきます。

【初週「3回口頭和訳⇒5回音読」×7日】⇒【「週7回口頭和訳+20回音読」×2ヶ月以上】

5.3.長期記憶に入れる英文法問題集完全習得法

大学受験では、500ページもあるような英文法問題集を1~2冊習得する必要があります(難関私立大学志望者は2冊、その他は1冊)。多くの高校生は、定期テスト範囲の40~50ページなら何とか全部暗記できても、500ページとなると、覚えては忘れ、覚えては忘れて、なかなか全部を暗記しきれません。

それは、一度暗記した箇所の復習を継続しないからです。面倒がって、あるいは長期記憶に入れる方法を知らないので、先へ先へ暗記を進めて既習部分を復習しないからダメなのです。

500ページの英文法問題集を毎週50ページ習得する場合、以下のように暗記・復習します。

500ページの英文法問題集を長期記憶に入れる勉強法

(1)初週中期記憶に入れる:1週間で暗記するページ数を「1セット=50ページ」などと決め(この場合10週間で全部暗記できる計算)、そこを「週5~10周」暗記したらほぼ即答できる状態になります。

(2)2週目以降:新規で50ページを暗記しつつ、既習範囲を週1周復習します。例えば6週間目は以下のようになります。復習時間は「15分×5日=75分」なので、毎日10分超の復習になります。

【新規50ページを5周+既習5セット×「50ページ×15分暗記×週1回」】

(3)途中で復習が追いつかなくなったら、1~2週は復習に専念してよい:復習量がどんどん増えるので、勉強時間を増やさない限り、新規で週50ページを暗記するのは当然、だんだん苦しくなります。その場合、新規のページ数を減らすか、1~2週は復習に専念して、とにかく前の部分の忘却を防ぎます。

(4)長期記憶に入れる:1冊を1周暗記したら、即2周目に入り8周以上します。

【「毎日70ページ復習×7日で1周」×8週間(2ヶ月)】

1週間に「500ページ全部を1周復習」なんてできるわけがない、そんな時間がどこにある?と考えるのはやったことのない人です。例えば、1~50ページは、既に14回前後(初週5周+9週間で9周)も暗記しているので、3分もかからないのです。

5.4.長期記憶に入れる数学問題集完全習得法

数学の問題集も1冊ずつ習得し、長期記憶に入れていく必要がありますが、ここで「習得する」とは、「問題集のほぼ全問題を、問題を見たら解き方がスラスラ言える状態にし、長期記憶に入れて入試時にもその状態を維持している」ということです。

学校で使っている問題集を「習得」したい場合、以下のようにします。

学校の数学問題集を長期記憶に入れる勉強法

(1)テスト後:授業と並行して次のテスト範囲を習得していきながら、前のテスト範囲を復習します。

 例えば、次のテスト範囲が「数2の6章、数Bの3章」の場合、復習は、「今週:数2の5章、数Bの2章」、「来週:数2の4~5章、数Bの1~2章」、「再来週:数2の2~5章、数Bの1~2章」などと復習します。可能なら数1Aの復習も入れます。

(2)テスト3週間前になったら:テスト勉強に集中し、テストが終わったらまた復習を再開します。テスト範囲は「今日⇒翌日復習1回目⇒週末1回⇒毎週末1回×5週間で合計8回前後」テストまで勉強し、中期記憶に入れます。

(3)長期記憶に入れる:夏休み・冬休み・春休みには、既習範囲を全て復習して習得(スラスラ解ける)状態を復活させ、学年末には、その学年で勉強した問題集の全範囲を習得状態にします。

 例えば、高2の場合、数学2Bの既習範囲と数学1Aの全範囲を長期休暇中に全て復習して習得状態を復活させ、学年末には、数学1A+2Bの全範囲を習得状態にします。数3に入っている場合はもちろん数3の既習範囲を習得状態にします。

 このようにしつこくしつこく復習することで、長期記憶に入っていきます

自分で買った問題集や塾・予備校の問題集を「習得」したい場合は、以下のようにします。

数学問題集を長期記憶に入れる勉強法

(1)初週:中期記憶に入れる:薄い問題集なら週1章、分厚い問題集なら「2~3週間で1章」などと決めて5~10周し、習得(スラスラ解ける状態に)します。

(2)翌週以後:復習しながら1冊1周終わらせる:新規で週1章などを習得しながら、既習部分を毎週1周復習します。

 例えば週1章の場合、2週間目は「新規で2章を習得+1章を1周復習」、3週間目は「新規で3章を習得+1~2章を1周復習」、5週間目は「新規で5章を習得+1~4章を1周復習」などと復習し、1冊最後まで終わってからスラスラ解ける状態を維持します。

(3)長期記憶に入れる:次の問題集を新規で解きながら、習得した問題集も「2週間で1周×2ヶ月以上」復習して習得状態を維持し、長期記憶に入れます。

5.5.長期記憶に入れる社会一問一答問題集暗記法

例えば400ページもあるような日本史、世界史などの一問一答問題集を暗記(ほぼ全問題を即答できる状態に)し、それを長期記憶に入れて入試まで忘れないようにするには、以下のようにします。

たいていの一問一答問題集は「基礎・センター試験レベル・難関大レベル」などのレベル分けがされていますが、最初から全部やると最後まで行き着かないかもしれないので、最初はセンター試験レベルまでを全範囲暗記するのがオススメです。

社会一問一答問題集を長期記憶に入れる勉強法

(1)初週:中期記憶に入れる:1週間で完全暗記するページ数を週24ページなどと決め(この場合4ヶ月超で全部暗記できる計算)、そこのセンター試験レベルまでを15~20周暗記して即答状態にします。

(2)2週目以降:新規で24ページを暗記しつつ、既習範囲を週1~2周復習します。

 例えば、6週間目は【新規24ページを20周暗記+「24ページ×12分×週2回」×5セット(復習に週2時間)】、11週間目は【新規24ページを20周暗記+「24ページ×12分×週1回」×10セット(復習に週2時間)】など。

(3)途中で復習が追いつかなくなったら、1~2週は復習に専念してよい:復習量がどんどん増えるので、勉強時間を増やさない限り、新規で24ページを進めるのは当然、だんだん苦しくなります。その場合、新規のページ数を減らすか、1~2週は復習に専念して、とにかく前の部分の忘却を防ぎ、即答状態を維持します

 即答状態を維持しつつ1冊終われば、次の難関大レベルや次の問題集にスムーズに入っていけますが、既習部分の復習を怠ったら、1冊終わっても20~40%前後忘れていて、何周したら全部暗記できるか分かりません。

(4)長期記憶に入れる:センター試験レベルまで暗記したら、必要に応じて難関大レベルまで暗記します。新規で難関大レベルを40ページなど暗記しつつ、センター試験レベルを「1~2週で1周×2ヶ月以上」復習し、長期記憶に入れます。

5.6.長期記憶に入れるカギ

社会や理科・英単語など、入試で大量に暗記する必要がある科目は、一度20ページなどを暗記することは誰でもできますが、先へ先へ進めると既習箇所を忘れる、というジレンマに陥ります。

それを解決するカギは、「いったん即答状態にし、その即答状態を徹底的な復習で維持する」ということです。即答状態になれば、少ない復習時間で済むので、徹底的に復習しながら先へ進めることが可能になります。

成績がいい子はみんな「10回くらいはやっている」

「きめる!センター現代文」(船口明著、406ページ)

先日ある生徒が落ち込んだ顔で僕を訪ねてきました。「理科が苦手で、どうしても成績が上がらないんです……」。彼はこう言います。「テキストは復習して内容は理解してます」「問題集で演習もしました」「それなのに上がらない」と。

僕は聞きました。「問題集は何回やったの?」。「項目にもよりますが、間違ったところは2回、解けたところは1回です」。なるほど。そりゃあそうです。それでは成績が上がるわけがありません。

勉強は「繰り返し」で成績が上がっていくものです

かつて、ある超難関国公立大の医学部に現役合格した女の子は言いました。

「私は『天才』なんかじゃないんです。K君みたいに、授業の復習をして問題集を1回解いただけで出来るようになるっていう子もいます。ああいう子は確かに天才です。でも私、理科も数学も10回くらい繰り返して、やっとできるようになるんです。だから私は天才じゃありません。」

僕は「はっ」としました。彼女はずっと全国模試の成績が一ケタ台だった子です。正直、そこまで繰り返しているとは思っていなかった。でも、彼女は、「10回やって」その順位にいたんです。しかも彼女は、周りの友達も、成績がいい子はみんな「10回くらいはやっている」って言うんです。

どうでしょう。皆さんは「天才の勉強法」になっていませんか。

才能がないんじゃない、繰り返しが足りないだけです。だからできないと嘆く前に、何度も繰り返す。5回やってダメなら10回やればいい。10回でダメなら15回やればいいんです

【終わりに】

ここまでお読みいただきありがとうございました。
 
長期記憶に入れる勉強法を習得すれば、あなたの成績は必ず上がるはずです。
 
健闘を祈ります。

■【長期記憶】シリーズの全体は以下の通りです。

【長期記憶に入れる(1)記憶の原理】

【長期記憶に入れる(2)数学系科目】

【長期記憶に入れる(3)英単語】

【長期記憶に入れる(4)音読で長期記憶に入れる】

【長期記憶に入れる(5)英語教科書】

【長期記憶に入れる(6)英文解釈書】

【長期記憶に入れる(7)英語長文問題集】

【長期記憶に入れる(8)英語過去問】

【長期記憶に入れる(9)瞬間英作文】


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