過去問のすべて(1)解き方


本気で合格を考えている大学受験生にとって、夏休み以降の最も重要な問題集は過去問(志望校の過去問題)です。

基礎を確立した後は、ひたすら過去問を解いて志望校の問題形式での得点率と実力を上げ、また過去問を解く中で見つけた自分の弱点を他の問題集で補っていくのが合格への王道です。

このページでは「過去問のすべて」の 第1章 過去問が重要な理由と解き方 について書いていきます。

【英語過去問のすべて】は以下のページに書かれています。

第1章 過去問が重要な理由と解き方 はこのページ
第2章 過去問の習得すべき内容・知識の暗記法・リスニング習得法は こちら
第3章 英語長文の習得法・長期記憶に入れる復習法 はこちら
第4章 和文英訳を書けるようにする方法 はこのページ
第5章 自由英作文を書けるようにする方法 はこちら
第6章 要約を書けるようにする方法 はこちら

1.過去問が最重要な理由

1.1.過去問を始める時期

大学受験の英語の勉強は2つの時期に分類できます。

(1)基礎確立期

 この時期には、英語の基礎を作ります。そのための勉強・問題集は、大学の問題の種類に関係なく同じです。

 基礎を作るために高校3年間で必要になる教材は、英単語集2冊、英熟語集1冊、英文法問題集1冊、総合英語文法参考書1冊(例文暗記・全英文和訳)、英語長文教科書3冊、英文解釈書3冊です。

 教材の量は難関大学になるほど増やす必要があります。

 基礎の勉強は、できれば3年の4~5月、遅くとも夏休みまでに終えたいところです。

 基礎が確立したら、(河合塾)偏差値は65以上になります。65未満の場合、上記問題集のうち何かが抜けているはずなので、習得していない問題集の復習を徹底します。

(2)志望校に合わせた応用力養成期

 3年で英語偏差値が65を超えるか、志望校偏差値より上になれば、あるいは3年の夏休みから、大学ごとの問題傾向に合わせた対策を始めます。

 そのための最も重要な問題集は過去問です。過去問を解いて傾向を知り、今の自分の弱点を見つけ、自分の弱点を補強する問題集を習得していきます。

1.2.過去問を早々に解いた方が良い理由

過去問を、遅くとも高3の夏休みから解いた方が良い理由は、過去問によって問題集や勉強内容を変える必要があり、対策にはそれなりに時間がかかるからです。

例えば、志望校の英語の問題が英文和訳問題が主なのか、説明せよ問題・選択肢問題が主なのかによって問題集を変える必要があります。

志望校の過去問が「説明せよ問題(記述)」ばかり出るのに、選択肢問題しかない問題集をたくさん解いてもあまり役立ちません。「説明せよ問題」がたくさん載っている問題集や過去問を解いて、解き方、書き方の練習をしなければならないのです。

記述力、英作文力などを身に付けるにはそれなりの時間がかかります。よって早めに過去問を解いた方が良いのです。

1.3.過去問を問題集として解いた方が良い理由

(1)過去問を「10年分×5回」解くべき理由

 過去問は普通、10~11月頃から、3~5年分をそれぞれ数回解くくらいでしょう。しかし、創賢塾では、4~7月頃から、5~10年、あるいは20年分を、それぞれ5回前後解いてもらいます。

 なぜここまでするのかというと、過去問が、「自分が受験するときの志望校の問題に最も傾向が近い問題集」だからです。

 受験生は、基礎力を付ける勉強の後は、「過去問に傾向が近い問題集」を学習するべきですが、過去問と「英文難易度・長さ・設問の種類などの傾向」が最も似ているのは「過去問そのもの」です。

 だから過去問を問題集として習得していく方が良いのです。

(2)過去問に傾向が近い問題集を学習するべき理由

 例えば、過去問に1英文2000ワード以上の長文と英問英答の選択肢問題(問いと選択肢の両方を英語で書いてある問題)ばかりが出る場合、300~500ワードの日問日答の選択肢問題(日本語で問いと選択肢が書いてある選択肢問題)ばかりの普通の問題集を何冊解いても仕方がありません。

 1英文2000ワード以上の長文と英問英答の選択肢問題が載っている問題集を、夏休み以降にどんどん解いて習得していくべきなのです。しかし、こういう特殊な問題を集めた問題集はほとんどありません。あってもせいぜい問題集1冊に数問程度です。

 ところが、この傾向にぴったりの問題集があります。それが過去問なのです。だから過去問をどんどん解くべきなのです。

(3)過去問を「10年分×5回」解くことのメリット

 過去問を【「5年分⇒10年分⇒20年分」×5回】などと解いていくと、過去問の問題形式に慣れて解きやすくなり、「問題英文の読み方・問いの解き方・どこまで読めば答えられるか」などの読み方・解き方が上手になります。

 また、過去問の傾向(英文の難易度や長さ、英文の出やすい分野、英語長文や英作文の問題形式や長さ等)と対策が身をもって深く分かり、合格に近づきます。

1.4.過去問を「習得」すべき理由

(1)習得とは

 過去問は、ふつうは3~5年分を数回解いて終わり、あるいは熱心な人でも5~8年分を数回解いて終わりでしょう。英文を音読して習得しようとする受験生など、ほとんどいません。

 しかし、創賢塾では、過去問を【5年分⇒10年分⇒20年分】習得してもらいます。

 「習得」とは以下の2つを指します。

 ①暗記:知らない英単語熟語・文法・語法・構文、英作文や要約の模範解答英文を暗記する。

 ②習得:英文をスラスラ和訳+90%の理解度で分速150ワードで音読・黙読できるようにする、リスニングを聴けるようにする、英文の読み方・解き方・英作文の書き方を習得する。

(2)過去問を習得すべき理由

 なぜここまでやるのかというと、以下の2つの理由です。

 ①英語力が上がる

 過去問レベルの英文を大量に読んだり、英単語熟語を暗記したり、英作文の模範解答を暗記することで、英語力が上がります。ということは、自分が受験するときの志望校の問題も解ける確率が上がるということです。

 例えば、創賢塾では、過去問の英語長文を、週300~500ワード分、「20回和訳+30回音読」して「スラスラ和訳+90%の理解度で分速150ワード以上で音読・黙読できる」ようにし、さらにそれを2ヶ月以上復習してもらいますが、そうすると、過去問レベルの英文をどんどん読めるようになるのです。

 ②過去問に合わせた勉強ができる

 過去問を習得することで、過去問に出やすい問題の傾向に慣れ、読み方・解き方・書き方を体得できます。

1.5.合格したかったら過去問を解け。

以上の理由から、合格したかったら、【「5年分⇒10年分⇒20年分」×5回】解き、【5年分⇒10年分⇒20年分】を習得しましょう。

あなたの英語力は飛躍的に上がり、合格にどんどん近づきます。

2.過去問の解き方

2.1.制限時間内に解く⇒延長して解く

まず、制限時間で解きます。時間内に終わらなかったら(終わらないでしょうが)、30~90分など延長して解いて良い。3年の4~11月であれば解くのに時間がかかるのは仕方ありません。

そして、両方、分けて点数化できるように印を付けておきます。時間内の点数が「本番で何点取れるか」で、延長の点数は今の実力でどこまで解けるかを示します。

2.2.一年分全体を解くか、大問ごとに解いても良いのか。

過去問は1年分全体を解いた方がもちろん良いですが、時間もかかりますし、疲れるので、必ずしも全体を一気に解く必要はありません。

ただ、できれば最初の3年分は全体を一気に解き、その後も、1ヶ月に1回は全体を解いた方が良い。また、入試直前1ヶ月はできる限り全体を一気に解きます。

時間配分や解く順番を検討し決めていく必要があるからです。

2.3.英語長文問題:読み方

(1)単語の意味の推測:本文を読むときは、英単語熟語は前後関係から意味を推測します(1つ当たり3~10秒)。

(2)重要部分ではSVOCMを振る:和訳問題の箇所や問題に関わる重要部分で意味が分からないときはSVOCMを振って英文構造を分析し、理解しようとします(数分程度)。

 問題を解くのが目的なので、問題に関わらないと思われる部分に英語長文教科書や英文解釈書ほど時間を使いません。

(3)キーワードとキーセンテンスに印を付ける:キーワードは丸で囲み、キーセンテンスは< >で囲みます。

 キーワードは「話題・2回以上出てくる言葉・人名・固有名詞・数字・年代」など(設問に関わりそうな英単語・フレーズ)。

 キーセンテンスは「段落の最初や最後、全文の最後、まとめや結論を示す接続語(ディスコースマーカー)の後、強調表現(as a matter of fact 実は、等)の後、意見や主張の目印となる書き方(in my opinion 私の意見では、等)、問題提起の答え」など。

 ディスコースマーカーについて詳しくはこちら

(4)段落メモ:読むとき、段落ごとに要約を日本語で短くメモします。

 例えば「エリクソンのアイデンティティの話」「ドイツの難民問題」など。

 これは重要です。現代文ではメモを取らなくてもざっと読み返せば意味はだいたい分かりますが、英語はざっと読み返してもどこに何が書いてあったか分からないし、思い出せません。そうすると問題を解くときに時間もかかりますし、解きにくい。

 一方、日本語でメモを取っておくと、流れやどこに何が書いてあったかが分かり、その結果、答えや根拠の場所を探すのも早くでき、問題にも答えやすくなります。

2.4.英語長文問題:読み、解く

(1)試行錯誤する:英語長文問題では、読んだあと解くのではなく、読みながら解くことになりますが、「どの程度読んだら問題を解くか」を試行錯誤します。

 「どの程度読んだら問題が解けるか」は大学・学部・大問ごとに異なりますが、同じ大学・学部・大問なら、問題の作り方は同じことが多いので、大問ごとに「どの程度読んだら問題を解くか」を自分なりに決めていきます。

 例えば、大問1は穴埋めの英語長文問題で前後を読めば解ける、大問2は内容一致問題で段落ごとに問題が解ける、大問3は大意把握問題で全体を読んで解く必要がある、などです。

(2)読みながら問題を解く:大学・学部・大問によっても異なりますが、実際には、多くの問題は、全文を読まなくても、途中まで読んだら答えられるようにできています。しかも、本文の順番に答えられる(第1段落を読んだら第1問が、第2段落を読んだら第2問が答えられるなど)ことも多い。

 よって、段落を読み終わるごとに問題を見て、答えられる問題にどんどん答えていきます。現代文もそうですが、全文を読んでから問題に答えようと思っても、ほとんど忘れているので再度読む必要があり、時間が足りなくなります。

(3)先に問いを見る:長文を読む前に問いを先に1~2問見ておき、どういうことが聞かれているか、どういう問題かを把握します。

 問題形式(選択式の内容一致問題か要約かなど)により、読むときの心構えは変える必要があるからです。

2.5.英語長文問題:問題形式ごとの解き方

(1)和訳問題の解き方:意味が分からない英単語熟語は前後関係から意味を推測し、意味が分からない部分はSVOCMを振って英文構造を分析し、日本語として意味が通じるような和訳を書きます(直訳で何を言っているか分からないような訳はNG)。

(2)選択肢問題・記述問題の解き方:本文を根拠に解きます。

 覚えていて確信があるときは別ですが、うろ覚えの記憶で解くのではなく、きちんと本文に戻り、該当箇所を探し、本文を根拠に解きます。

 指示語問題、記述問題(説明せよ問題・理由説明問題等)も同じ、探す範囲を決め(Aの話題は第二段落の前半なのでそこを探す、など)、該当箇所を特定し、解きます。

 該当箇所を探すときに日本語のメモ、キーワード・キーセンテンスなどが役立ちます。

(3)問題形式ごとに解き方がある:脱文挿入問題や説明せよ問題など、どんな問題にもうまい解き方・勉強の仕方があります。それを受験生は誰にも教わらずに自己流でやっていますが、そんなことでは合格はおぼつきません。

 何においても専門家はいるので、専門家(ここでは予備校講師など)の本で解き方を習得するのが最も効率が良い。以下のような解き方本を、ぜひ過去問と並行して習得してください。

「佐藤ヒロシの 英語長文[マーク式]が面白いほどとけるスペシャルレクチャー」「同 記述式」(中経出版)
横山雅彦の英語長文がロジカルに読める本 客観問題の解法編」「同 記述問題」(中経出版)
竹岡の英語塾難関大入試英語長文特別講義」(CD付き)(旺文社)

2.6.英語長文&英作文問題:辞書を引いても良い

延長して解く時、単語の意味が分からなくて英文が理解できない場合や、問題が解けない、記述問題・英作文が書けない場合は、辞書を引いても良い。解かない、書かなかったら、問題がもったいないからです。

英語長文問題を解く際、「英単語熟語が分からない、文法・SVOCM・意味が分からない、問題が解けない」の3つの壁があり、問題を解けるようにするには、英単語熟語力・英文法力に加えて、「英単語熟語の推測力・英文解釈力(意味が分からない英文にSVOCMを付けて英文構造を把握し和訳する能力)・問題の解き方」を身に付ける必要があります。

よって、英単語熟語を引いても、英文解釈力と問題の解き方を練習することができるから、辞書は引いても良い。

英作文でも、単語熟語が分かったからといって正しい英文が書けるとは限らないから、辞書は引いても良い。

3.解答解説を読む

3.1.自己採点

解き終わったら解答解説・和訳を読み、自己採点し、間違えた問題に印を付け、なぜ間違えたのかを考え、理解します。後日、同じ問題を解いても、正しい根拠で正解が導けるように、きちんと理解します。

問題に関連して、本文の内容理解に間違いがあればそこにも☆印を付けます。

3.2.英文を文法的に完全に理解する

和訳と見比べながら本文を読み直し、知らなかった英単語熟語・文法・英文や、誤解していた箇所に☆印を付け、文法的に完全に理解します。

解答解説を読んでも理解できない箇所は、英文法参考書や辞書で調べます。文法参考書の参照回数が多ければ多いほど、英文法力が向上します。

それでも理解できないときは、家庭教師、友人、学校や塾の先生に聞いて解決します。

この「分からないところを残さない、全て文法的に完全に理解する」というストイックな姿勢が偏差値65以上の人の特性です。

3.3.過去問まとめ帳1:書き方

(1)傾向と対策を書く:過去問を自己採点したらすぐに、過去問の傾向と対策を「過去問まとめ帳」に書きます。「過去問まとめ帳」は過去問の全科目で作ります。

(2)具体的書き方:ルーズリーフに縦線を引き、以下のように書きます。

【早稲田大学文化構想学部 16年英語大問1傾向|合計約500ワードの英文2つ、英文は難しい。14問中7問不正解(原因:熟語・語法・文法知識の不足、単語が分からず英文の意味が分からなかった)、分からない単語熟語22個、分からない英文10箇所】

【 〃 〃 対策|英文を速く読みたい⇒音読30回、英文解釈がまだ足りない⇒「英文解釈の技術100」「ポレポレ」を3周する、単語力不足⇒「鉄壁」に分からない単語の7割載っていた⇒暗記、英文法力⇒「ネクステ」「桐原英頻1000」をあと5周する】

3.4.過去問まとめ帳2:まとめる内容

具体的には、以下をチェックします。

(1)問題形式の傾向・難易度・対策:大問ごとに、英文の長さ・分野(ITや環境問題など)、選択問題か記述問題か、文法問題か・語法か・熟語か・文挿入問題か・説明せよ問題か・自由英作文・英英要約問題かなどの傾向、今の自分にとってどの程度難しいか、どの問題形式が難しいか(文挿入問題・説明問題が苦手、自由英作文が書けないなど)という難易度、そして対策法・対策問題集(この問題集を5周解くなど)。

(2)英文難易度と対策:SVOCMが分からなかった英文、和訳や解説を読んでも分からない英文がどの程度あるか、などの難易度と、対策法・対策問題集(具体的な英文解釈書の名前と習得法など)。

(3)英作文の形式・難易度・対策:和文英訳(日本文が提示されている形式)、制限自由英作文(図表・グラフ・英文から読み取ったことを書く)、自由英作文(あなたの意見・考えを書きなさい、という問題)、英英要約(英文を英語で要約する)のうちどういう形式でどのくらいの長さかという傾向と、どの程度書けて、正解率はどの程度かという難易度と、対策法・対策問題集(具体的な英作文問題集の名前といつまでに何回繰り返すか、例文を暗記するかなど)。

(4)英単語熟語の難易度と対策:知らない英単語熟語が幾つあったか。推測しても分からない単語は幾つかなどの傾向と、対策法(英単語の推測を初見の英文全部でするなど)・対策英単語熟語集。

 難単語でも、問題を解くのに不要であったり、そもそも知らないことが前提で、推測したり語源から推測すれば良い単語もあります。知っておくべき単語と区別します。

【最後に:合格したかったら過去問を解け!】

ここまで長い文章を読んでいただき、ありがとうございました。

志望校に合格するには、長期記憶に入れる勉強法を実践し、過去問を問題集として解きまくることが役立ちます。

合格したかったら、過去問をガンガン解きましょう。

【英語過去問のすべて】は以下のページに書かれています。

第1章 過去問が重要な理由と解き方 はこのページ
第2章 過去問の習得すべき内容・知識の暗記法・リスニング習得法は こちら
第3章 英語長文の習得法・長期記憶に入れる復習法 はこちら
第4章 和文英訳を書けるようにする方法 はこのページ
第5章 自由英作文を書けるようにする方法 はこちら
第6章 要約を書けるようにする方法 はこちら

 

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