適切なキーワードとキーセンテンスを見つけられる論理的読解法


現代文の文章には「正しい読み方=論理的読解法」があります。その核心となるのが、「要点=重要な部分=キーワードとキーセンテンス」に印を付ける読み方です。

このページではその具体的な印の付け方を書いていきます。これを読み、理解し暗記し実践すれば、あなたの読み方は飛躍的に向上し、現代文の成績も上がるでしょう。

1.なぜキーワードとキーセンテンスに印を付けるべきか

(1)キーワードとキーセンテンスに印を付ければ、重要な部分と重要でない部分が区別できる。

 たいていの高校生は、どこが重要で、どこが重要でないか、分からないまま問題文を読んでいます。しかし、重要な部分(要点)が問題に出ますから、読みながら重要な部分が分かった方が良いのはもちろんです。

 そして、重要な部分とは「キーワードとキーセンテンス」です。よって、キーワードとキーセンテンスに印を付けましょう。

(2)要点に印を付けると、正答率が上がる。

 大学入試の出題者側(大学の先生)は、「どこが要点かが分かり、その意味が分かる受験生(=優秀な受験生)」をとりたいと思っていますから、現代文の問題は、(どうでもいい部分ではなく)要点に傍線が引かれたり、要点が答えに関連するように作られています。

 よって、要点に印を付け、覚えておくと、正答率が上がります。

(3)要点に印を付けると問題を解きやすい。

 問いは、問題文をある程度正確に覚えていないと解けません。しかし、全部を覚えておくことはできません。

 そこで、要点に印を付けておくと、その要点(=問いになったり答えに関連する部分)をある程度覚えていられ、また、探しやすくなり、その結果、得点が上がります。

2.論理的文章におけるキーワードとキーセンテンスの探し方

2.1.キーワード・キーセンテンスとは

キーワードとは「カギとなる重要な言葉・連語」のことで、キーセンテンスとは「カギとなる重要な文」のことです。

ちなみに、主張とは「筆者が一番言いたいこと」なので、最も重要なキーセンテンスになります。

キーワードは単語とは限らず、連語(フレーズ)の場合も多い。また、キーセンテンスは丸から丸までの1文全体とは限りません。1文の一部のことも、2~3文にわたる場合もあります。

よって、ここでは便宜的に10字以上をキーセンテンスと言い、10字未満をキーワードと言います。

2.2.印の付け方

創賢塾では、キーワードは丸で囲み、キーセンテンスは<>でくるむことを生徒に推奨しています。

キーセンテンスには傍線を引く人が多いですが、2~3行にわたる場合もあるキーセンテンスに傍線を引くと、きたなくなり、問題の傍線部が見にくくなるので、傍線は引かない方が良いのです。

2.3.キーワードの探し方

【論理的文章のキーワードの探し方】

(1)「話題(=主題=テーマ)」はキーワード。

 話題とは「その文章は何について書かれているか」です。論理的な文章を読むときの最優先事項は話題を見つけることで、次は「主張(話題について、筆者が一番言いたいこと)」を見つけることです。

 話題と主張を混同する人が多いですが、全く異なるのできちんと区別して覚えて下さい。

(2)2回以上出てくる言葉はキーワードの可能性が高い。

 ただし、「話す、作る、生活」などの普通の言葉は、2回以上出てきてもキーワードの可能性は低い。

(3)普段あまり使われない、筆者独特の表現がキーワードになることがある。

 例えば、「先入主、対象化、造形意志、剰余の眼、対話性、批評家気質」など。

(4)主張にはキーワードがたいてい入っているので、主張を見つけたら注意深くキーワードを探す。

2.4.キーセンテンスの探し方

【論理的文章のキーセンテンスの探し方】

(1)文章の最後にはほぼ必ずキーセンテンスがある。意味段落の最後にもキーセンテンスがあることが多い。

 主張は最重要のキーセンテンスで、主張は文章の最後(最後5~10行前後や最後の段落)や意味段落の最後にあることが多いので、そこを注意深く探します。

 意味段落とは、「同じ話題の形式段落(1字下がった、通常の段落)の数個の集まり」ことです。3~4前後の形式段落で1つの意味段落を構成することが多くなります。

(2)キーセンテンスは「しかし・だが(逆接)、つまり・要するに・すなわち、したがって・ゆえに・それゆえ・だから、このように・こうして・結局、いずれにしても(結論を導く)」などの特定の接続語の後にあることが多い。これらの接続語は四角で囲む。

 例えば、「A、しかしB」「もちろんAだが、しかしB」とあったら、AよりBの方が重要です。また、因果関係では、原因(理由)より結果(結論)の方が重要なので、「したがって・だから・このように」などの結果・結論を導く接続語の後が前より重要です。

(3)強調表現:強調表現の前後の強調される部分はキーワード・キーセンテンスになる可能性が高い。強調表現は四角で囲む。

 強調表現とは「とても、非常に、最も~、重要なのは~、本質、根源的、基本的、こそ、まさに、実は、~が重要だ、~のだ、~なのだ、~なのである、~のです、~なのです」などで、強調表現自体が重要なのではなく、その前後で強調されている部分が重要です。

 強調表現とは、筆者がわざわざ「これは重要ですよ」と示してくれている内容なので重要です。

(4)「(私は~~と)思う、考える、気づいた」「~すべきだ、~しなければならない」「反語表現(~ではないだろうか、~と言えないだろうか)」などとあったらそれは主張の可能性が高い。

(5)問題提起の答えは必ず重要なのでキーセンテンス。

 「問題提起」とは、文章の中で筆者が読者に問いかけるような文のことです。例えば、「日本の現代建築の最大の特徴は何だろうか?」など。

 筆者は問題提起の答えを知っていますが、それをなぜわざわざ疑問形にして話を長くするのかというと、その答えが重要だからです。よって、問題提起があったら、その答えを探しながら読み、答えを見つけたら印を付けます。

(6)「根拠(具体例・体験談・引用など)」は重要度が低いので、キーセンテンスにはなりにくい。

 論理的文章の一つ一つの文は、主に、「主張」と、主張を補強する「根拠(理由、説明、言い換え、定義・分類、例示・具体例、科学的データ、引用、体験談、比喩、時系列変化など)」の2つに分けられます。

 「主張」とは「筆者の一番言いたいこと」ですが、「主張」を提示するだけでは読者は納得しませんから、著者は必ず「根拠」を複数挙げます。根拠は「主張」をサポートする要素なので、重要性は主張より低い。

(7)論理関係とキーセンテンス:文と文との関係、論理関係には「言い換え(イコールの関係)、因果関係、逆接・対比・対立、譲歩(予想される反論とそれへの反駁:なるほど~だが、しかし~)、進展(次の話題に移る:ところで)」などがあります。

 このうち、①因果関係の結果、②逆接の後、③対比の重要な方、④譲歩(なるほど~だが、しかし~)の逆接の後、の4つはキーセンテンスになりやすい

(8)普通のことは重要ではない。変わったこと、普通でない事実・意見・体験、常識に反する事実・意見が重要なのでキーセンテンス。

 普通のこと・常識的なことを書いても、みんな知っているから重要ではありません。逆に、普通でなく常識とは違うが、説得力のある文章が、重要だし評価されます。

 常識的な内容と常識に反した内容が対比して書かれていたら、たいてい後者の方が重要になります(常識はこうだが、実はこうだ、など)。

(9)内容:以上の要素に加えて内容的に重要なら、キーセンテンス。

 (1)~(8)の内容は、形からある程度分かります(「思う」と書いてあるなど)が、それに加えて内容が重要なら、キーセンテンスになります。

3.小説におけるキーワードとキーセンテンスの探し方

【小説のキーワード・キーセンテンスの探し方】

(1)論理的文章のキーワード・キーセンテンスの探し方は小説でも有効なので、使用する。

(2)気持ちを探す。

 気持ちとは、「感情・考え」の2つを指します。気持ちには以下の3つの表現方法があります。

 ①言葉・せりふで直接書かれている場合:悲しかった、歓喜に浸った、など。

 ②動作:コップを落とす(ショック)。うつむく(恥ずかしい、落ち込む)など。

 ③情景描写:登場人物の気持ちが表れている風景の描写を情景描写と言います。例えば、空が青く晴れ渡る(=心がすがすがしい、明るいことを示す)など。

 以上3つを見つけたら、丸や<>カッコで囲みます。

(3)気持ちのほかのキーワード・キーセンテンスは以下の3つ。

 ④登場人物やその状況:登場人物全てに印を付けます(同じ人物は初回のみ)。また、主人公の性格(内気など)、状況(お母さんが病気など)、人間関係(父親と疎遠など)、時代(現代か戦争直後かなど)、場所に印をつけます。

 ⑤事件とその前後の人間関係や感情の変化:小説では、途中必ず事件が起こります(友人との仲違い、病気等)。その事件や、事件前後の人間関係や感情の変化に印をつけます。

 ⑥場面の転換:場面の転換はよく問題に出ます。時間(回想シーン)、夢、場所の変化があったら、二重傍線などで区切ります。

(4)リード文と題名も要注意

 リード文(冒頭で人間関係や状況を説明した部分、前書き)の中の登場人物・状況にも印を付けます。題名は必ず確認します。

4.随筆と詩におけるキーワードとキーセンテンスの探し方

【随筆と詩のキーワードとキーセンテンスの探し方】

(1)随筆:随筆は小説と論理的文章の両方の性質を持つので、論理的文章のキーワード・キーセンテンス(主張、強い言葉など)、小説のキーワード・キーセンテンス(気持ち、登場人物、事件等)に印を付けます。

(2)詩:詩のキーワードとキーセンテンスは小説と同じです。

5.推奨問題集

以上、「キーワードとキーセンテンスの探し方」を解説しましたが、残念ながら、探し方を理解しただけでは、実際に適切に探せるようにはなりません。トレーニングが必要です。

そこで、キーワードとキーセンテンスが適切に探せるようになる、優れた問題集をご紹介します。以下の問題集を解き、解説を習得すれば、実際にあなたの現代文の成績は上がっていくでしょう。

「国語の読みテクトレーニング 説明文・論説文」(文芸社、初歩的な要約問題集)
現代文と格闘する」(河合出版、キーワードとキーセンテンスの解説が詳しい、200字要約)
「現代文読解力の開発講座」(駿台、100字要約)

以下の問題集は解説は詳しくありませんが、要約が載っています。要約は「キーワードとキーセンテンスを探して、まとめて書く」ことですから、キーワードとキーセンテンスの探し方の良い訓練になります。

大学入試問題選現代文中堅私立大学レベル」(日栄社、100字要約)
現代文―高校初級&中級&上級用 発展30日完成」(3冊、日栄社、100字要約)
徹底20日間マスター [21] 現代文(基礎編)」(日栄社、100字要約)
生きる現代文読解語」(駿台、要約が60文)
ちくま評論入門」(筑摩書房、200字要約)
出口の好きになる現代文 論理入門編&完成編」(水王舎、200字要約)
大学入試 全レベル問題集 現代文 6国公立大レベル」(旺文社、200字要約)
上級現代文1&2」(桐原書店、100字要約、段落要約)
体系現代文」(教学社、200字要約)

終わりに

以上、現代文のキーワードとキーセンテンスの探し方を書きました。これを理解し記憶して使っていけば、現代文の成績は実際に上がっていきます。ぜひ有効活用していただけたらと思います。

ただし、自分だけでこれを理解し正しく使えるかは人によります。できれば学校や塾の先生に添削してもらった方が良いでしょう。

周りに添削してくれる人がいない場合は、創賢塾でもキーワードとキーセンテンスの付け方、論理的な読み方・解き方、要約法の指導をしています。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。あなたの健闘を祈ります。


お問い合わせ・無料体験お申し込み

メルマガ登録(完全無料)

99%が知らない
合格する勉強法&記憶法
メールアドレス

お名前(仮名でも可)

高校生の超効率的勉強法&記憶法

高校生の定期テスト満点戦略 高校生の5教科勉強法 英語の超効率的勉強法 数学の超効率的勉強法 現代文の超効率的勉強法 小論文の超効率的勉強法 古文の超効率的勉強法 漢文の超効率的勉強法 理科の超効率的勉強法 社会の超効率的勉強法 日本史の超効率的勉強法 世界史の超効率的勉強法

中学生の超効率的勉強法&記憶法

中学生の定期テスト満点戦略 英語の超効率的勉強法 数学の超効率的勉強法 国語の超効率的勉強法 古文・漢文の超効率的勉強法 作文・意見文の最速上達法 理科の超効率的勉強法 社会の超効率的勉強法