現代文の受験勉強法

このページでは現代文の大学受験勉強法、すなわち、高校生が、塾に頼らず、できるだけ自力で、どういう教材を、どう勉強して、志望校合格に必要な国語力を養成していくかを書いていきます。

現代文は5教科の中で最も成績が上がりにくい科目ですが、正しい方法で勉強すれば、成績は上がり、入試で得意科目にできます。

古文の受験勉強法はこちら漢文の受験勉強法はこちらに書いています。

1.大学入試の現代文に必要な教材

【大学入試までに必要となる現代文の教材の全て】

(1)現代文長文問題集:高校初歩現代文問題集2~3冊(30~40問)、大学入試用現代文問題集5~6冊(60~80問)、(必要に応じて)共通テスト用問題集・記述問題集1~2冊。

(2)語彙増強:大学入試用漢字帳1冊・語彙集1冊。

(3)記述力養成:要約問題集1~2冊、意見文・小論文問題集1~2冊。

(4)入試対策:過去問10年分以上。

2.現代文の高2までの勉強法

2.1.テスト勉強

定期テストの現代文で高得点を目指す勉強法の全体は以下になります。詳しくは【高校生の定期テスト満点戦略(5)現代文①定期テスト対策編】参照。

【定期テストの現代文で高得点を取るための4つの勉強法】

(1)教科書10分音読:テスト範囲の文章を「毎日10分音読×7日」(1週間で1文章、次の週は次の文を音読)、1文章当たり、合計20~30回音読すると、内容をかなり暗記でき、理解も進むので、テスト時、問題が解きやすくなります。

(2)漢字・語彙・ノート・漢字帳を暗記する:テスト範囲の文章の中の書けない漢字・意味を知らない言葉、授業ノートの暗記事項をまとめ、暗記します。

 また、テスト範囲に学校指定の漢字帳が入る場合はそれも暗記します。

(3)準拠問題集を習得する:教科書準拠問題集がある場合、3~5周解いて、スラスラ解けるようにします。

(4)現代文問題集:学校指定の現代文問題集がテストに出る場合、教科書同様に本文を「毎日10分×7日」読み、3~5周解いて、スラスラ解けるようにします。

2.2.基礎学力養成

基礎学力養成のため、テスト勉強のほかに、日頃から以下のような3つの勉強をします。

【現代文の基礎学力養成のための3つの勉強法】

(1)毎日10分音読:読解力養成

 テスト3週間前以降は教科書のテスト範囲の文章を、テストがまだ遠ければ現代文長文問題集の難しい文章を「毎日10分音読×7日(7日は同じ文章を、次の週は別の文章を音読)」します。毎週違う文章を、各20~30回読みます。これを1年間続けると50文章になります。

 1文章当たり20~30回音読すると、その文章の意味が深く分かるようになり、20~30回音読した文章が30~50文章以上になると、一般的な読解力が上がります。

(2)漢字帳

 ①漢字帳:漢字の読み書きは入試・模試・定期テストに出ますから、学校で配られた漢字帳か、以下のような大学入試用漢字帳を1冊暗記します。オススメは「生きる漢字・語彙力」「入試漢字マスター1800+」です。

「生きる漢字・語彙力」(霜栄著、駿台文庫)
「入試漢字マスター1800+」(河合出版)
「金の漢字 最強編」「銀の漢字 必須編」(出口汪著、水王舎)
「入試に出る漢字語彙2400」(旺文社)
「大学入試受かる漢字・用語パピルス1467」(学研)
「つがわ式世界最速漢字記憶ドリル」(津川博義著、講談社)

 ②毎日10分暗記:漢字暗記は必須なので、毎日10分以上暗記します。

 ③暗記法:【漢字を書くテスト⇒書けなかった漢字に印⇒5~10回書いていったん暗記⇒1日50~100漢字など暗記⇒土日に復習(テスト⇒書けなかった漢字を暗記)⇒毎週末に既習全範囲の印の付いた漢字を復習】

(3)語彙集

 ①「語彙力」とは:漢字や四字熟語などの「読み書き」能力、漢字・熟語・評論語・慣用句・ことわざなどの「意味」の知識量のことです。

 現代文の成績が悪い人のほとんどは語彙力も低いものです。語彙力が低ければ、文章の意味が曖昧にしか分かりません。ぜひ語彙集を記憶して、語彙力強化をしましょう。

 ②語彙集:以下のような語彙集を1冊暗記します。オススメは「生きる現代文キーワード」「ことばはちからダ!現代文キーワード」です。

「生きる現代文キーワード」(霜栄著、駿台文庫)
ことばはちからダ!現代文キーワード」(河合出版)
「頻出現代文重要語700」「大学入試現代文キーワード500」(桐原)
「読解を深める現代文単語」(桐原)
「現代文キーワード読解」(Z会)
「大学入試現代文キーワード&ボキャブラリー320」(文英堂)
「早わかり入試頻出評論用語」(出口汪著、語学春秋社)
「入試現代文頻出語700」(数研出版)

 ③毎日10分:語彙集暗記は、漢字帳暗記より優先順位は低いですが、できるだけ、「1日10分×週4~7日」暗記していきます。暗記法は【「生きる現代文キーワード」暗記法】参照。

2.3.国語力アップのための勉強法

創賢塾では、国語力を上げるため、日頃から以下の3種の問題集を習得するよう指導しています。ぜひ取り組んでみて下さい。

時間は大してかかりません。3つ合計で週1時間くらいです。

【国語力アップのための3つの勉強法】

(1)現代文長文問題集

 ①週1問解く:テストや模試、入試では長文問題を解く必要がありますから、日頃から長文問題集を解くのは必須です。1週間に大問1つなど解いていきます。

 ②現代文長文問題集で習得すべき2つのこと:問題集で、論理的な読み方(キーワードとキーセンテンスの付け方)と、普遍的な解き方(どの選択肢問題・記述問題でも使える解き方の手順)の2つを習得します。

 よって、キーワードとキーセンテンスが示されていて、普遍的な解き方が詳しい下記のような問題集を選びます。

 ③高校初歩問題集:高校1年生や現代文が苦手な(河合塾現代文偏差値55以下の)高校2~3年生には、最初は以下の高校初歩問題集がオススメです。読み方・解き方の解説が詳しいです。オススメ順に書いています。

論理でわかる現代文 基礎編」「高1からの出口現代文講義の実況中継」(出口汪著)
現代文 基礎問題精講」(旺文社)
はじめての入試現代文」(木村哲也著、河合塾)
田村のやさしく語る現代文」(田村秀行著、代ゼミ)
全レベル問題集 現代文 1 基礎レベル」(梅澤眞由起著、旺文社)
ゼロから覚醒 はじめよう現代文」(柳生好之著、かんき出版)

 ④入試用問題集:偏差値65以上の高校1年生、55~60以上の高校2~3年生には以下の入試用問題集がオススメです。「出口汪 現代文講義の実況中継」「論理でわかる現代文」「現代文と格闘する」がオススメです。

出口汪 現代文講義の実況中継」「論理でわかる現代文」シリーズ(出口汪著)
はじめての[次の]入試現代文」(木村哲也著、河合塾)
柳生好之の現代文ポラリス」シリーズ(角川)
現代文と格闘する」(河合出版)
入試現代文へのアクセス」シリーズ(河合出版)

 ⑤記述問題集:入試に記述問題が出る国公立大学志望者などは、過去問に入る前に、以下のような記述問題集を1~2冊習得します。オススメは「上級現代文」「現代文記述問題の解き方」です。

「上級現代文」シリーズ(晴山亨著、桐原)
「減点されない記述現代文」(学研教育出版)
「現代文記述問題の解き方」
(河合出版)
「現代文 標準問題精講」
(旺文社)
「記述編 現代文のトレーニング」(Z会)
「得点奪取現代文記述・論述対策」(河合出版)
「船口の現代文〈読〉と〈解〉のストラテジー」(船口明著、学研)

 ⑥共通テスト用問題集:共通テストを受ける人は、できれば3年4月くらいから、遅くとも夏休みから、「共通テスト 赤本」(共通テスト過去問・試行問題・センター試験過去問)、共通テスト用問題集を解いていきます。

共通テスト 赤本」(教学社)
共通テスト実戦模試(5)国語」(Z会)
共通テスト総合問題集 国語」(河合塾)
共通テスト実戦問題集 国語」(駿台)
共通テスト 現代文 実戦対策問題集」(旺文社)

 ⑦問題集の習得法:【現代文問題集習得法(1)国語力を上げる方法】など参照。

(2)要約

 ①要約のメリット:要約訓練により、記述力や、長文を解く時に必要なキーワードとキーセンテンスの付け方を身に付けることができます。

 ②要約の書き方:要約は、「適切なキーワードとキーセンテンスに印を付け、それを意味が通じるようにまとめる」ことで書けます。詳しくは【要約マニュアル】参照。

 ③オススメ問題集:以下のような要約問題集、要約が付いた現代文問題集・語彙集があります。オススメは「国語の読みテクトレーニング 説明文・論説文」「現代文 基礎問題精講」です。

「国語の読みテクトレーニング 説明文・論説文」(文芸社、初歩的な要約問題集)
論理でわかる現代文」「出口の好きになる現代文」シリーズ(300字要約、出口汪著)
現代文 基礎問題精講」(200字要約、旺文社)
柳生好之の現代文ポラリス」シリーズ(200字要約、角川)
「現代文読解力の開発講座」(100字要約、駿台、高度)
現代文と格闘する」(200字要約、河合出版、最高度)
大学入試 全レベル問題集 現代文 6国公立大レベル」(200字要約、旺文社)
上級現代文1&2」(100字要約、桐原書店)
体系現代文」(200字要約、教学社)
生きる現代文キーワード」(50字要約×60文、駿台)
ちくま評論入門」(200字要約、筑摩書房)

 ④習得法:週に2つほど書き、できれば誰かに添削してもらいます。

(3)意見文・小論文

 ①入試:現在、一部の私立大学や国公立大学2次試験、推薦入試等で小論文が出ます。それは、記述力、論理的思考力を求める現代の要請でしょうから、今後も増えていくと思われます。

 入試に出なくても、大学生、社会人になったら論理的文章を書く能力は必須ですから、意見文・小論文をぜひトレーニングしていって下さい。

 ②書き方:できるだけ自力で書き、書けなければ、模範解答をまねて、30~50%以上変えて書きます。詳しくは【小論文最速上達法】参照。

 書き終わったら、模範解答を見て、文章構成や内容をチェックします。

 ③添削:意見文・小論文は、良いか悪いか、どうしたら上達するかは、自分だけではなかなか分かりませんから、できるだけ添削を受けます。

 ④教材:最初は200字程度の意見文から書くのがオススメです。オススメは「200字意見文トレーニング「200字から始める 作文・小論文 上達ワーク」です。

 入試に小論文が出る場合は、2年生頃から小論文問題集を週1つ書き、3年になったら過去問も使います。

「200字意見文トレーニング」(藤原和博著、光村出版)
「200字から始める 作文・小論文 上達ワーク」
(朝日新聞出版)
「新小論文ノート ベストの問題・解答例・解説集」(代ゼミ)
「出口の好きになる小論文 小論文対策編」(水王舎)
「出口小論文講義の実況中継1&2」(語学春秋社)
「明解小論文 基本編」「同 上級編」(水王舎)
「まるまる使える入試頻出課題小論文」(樋口裕一著)
「小論文を学ぶ」
(長尾達也著、山川出版社)
吉岡のなるほど小論文講義10」「吉岡のなるほど小論文頻出テーマ16」(学研)

3.現代文の受験勉強法

3.1.受験勉強法

【現代文の高1からの受験勉強法

(1)基礎学力・国語力養成(長文問題集以外)

 高校1~3年生の間に、毎日10分音読し、入試用漢字帳1冊、語彙集1冊、要約問題集1~2冊、意見文・小論文問題集1~2冊を習得します。

(2)現代文長文問題集

 ①高校1年:「高1からの出口現代文講義の実況中継」「現代文 基礎問題精講」「はじめての入試現代文」などの、読み方・解き方の解説が詳しい高校初歩問題集を週1つなど解き、論理的な読み方(キーワードとキーセンテンスの付け方)、普遍的な解き方(後述)を習得していきます。

 ②高校2~3年:「出口汪 現代文講義の実況中継」「論理でわかる現代文」「はじめての[次の]入試現代文」などの、読み方・解き方の解説が詳しい入試用問題集を週1つなど解いて受験レベルの国語力を高めていきます。

 ③記述問題集:入試に記述問題が出る国公立大学志望者などは、過去問に入る前に、「上級現代文」「現代文と格闘する」「現代文記述問題の解き方」などの記述問題集を1~2冊習得します。

(3)過去問を集める

 上記問題集を習得して志望校レベルの偏差値に到達したら、もしくは高3の夏休みからは、過去問を中心に解いていきます。

 ①共通テストを受ける場合:「共通テスト赤本」と共通テスト用問題集を用います。

 共通テスト赤本(共通テスト過去問・試行問題)、共通テスト用問題集、共通テスト赤本(センター試験過去問)の順に解いていきます。

 ②国公立大学が第一志望の場合:第一志望の国公立大学の過去問を10年分以上、受験する私立大学の過去問を各5年分以上集めます。

 8~10月は国公立大学の過去問を中心に解き、11月以降、私立大学過去問も半分くらい入れていきます。

 ③私立大学が第一志望の場合:受験する私立大学の過去問を各5~10年分以上集め、週1つなど解いていきます。

(4)過去問を解く

 ①時間通り解く:(大問1問ずつバラバラに解くのではなく)できれば1年分を全問、時間通り解きます。解く体力を付け、時間管理を学ぶ必要があるからです。ただ、古文・漢文があり、まだ受験レベルに到達していない場合は、大問1問ごとに解いても構いません。

 ※時間管理:最後まで到達し、解ける問題を全部解き、全体の点数を最大化するため、どういう順番で解くか、各大問に何分かけるか、解けない小問を最大何分くらい考えるか、などを検討し、決めていくこと。

 ②延長して解く:時間内に終わらなかった場合、解かずに解答を見るのはもったいないので、解けなかった問題を全部解けるまで、10~30分前後、時間を延長して解きます。

 ③キーワードとキーセンテンスに印を付ける:長文問題を解くときは、キーワードとキーセンテンスに印を付けます。問題が解きやすくなります。付け方は【適切なキーワードとキーセンテンスを見つけられる論理的読解法】参照。

 ④解答解説を見て自己採点し、理解する:間違えた問題については、なぜその解答になるのか、自分の答えではなぜダメなのかをしっかり理解します。

 ⑤添削を受ける:記述問題は、できれば塾の先生などに添削を受けます。記述力を向上させるのに、自力だけだと限界があるからです。

(5)過去問まとめ帳を書く

 ①傾向と対策を書く:過去問を解いたら、過去問の特徴・感想・間違いの傾向・対策などを、以下のようにルーズリーフに備忘録として書いておきます。

【2019年〇〇大学〇〇学部現代文|漢字:1問不正解⇒漢字帳暗記し直す。大問1評論文:記述問題5問中2つ解けず、3つは約50%の得点⇒記述問題集を週1つ解く必要がある、文章が難しい⇒毎日10分音読×7日。語彙集暗記徹底。】

 ②過去問まとめ帳が重要な理由:間違いの傾向によって今後の受験勉強の方針は変わりますから、過去問の傾向と対策を考えることは非常に重要です。

3.2.現代文の弱点対策法

過去問を解いた後、自分に何が足りないか、もっと点数を上げるにはどうしたら良いかを考え、対策をしていきます。

【現代文の過去問弱点対策法

(1)評論文で間違いが多い場合

 ①評論文の内容が難しくて間違いが多い場合:まずは読み慣れることが大事です。同じ文章を「毎日10分音読×7日(次の週は次の文を読む)」のように週1つずつ音読します。何度も読むと、だんだん意味が分かってきます。

 また、問題の解き慣れのため、週1つなど解きます。

 ②評論文の言葉の意味が分からなくて問題文の意味が分からない、あるいは問題が解けない場合:「生きる現代文キーワード」のような語彙集を毎日10分など、しっかり暗記します。暗記法は【「生きる現代文キーワード」暗記法】参照。

 ③論理的文章のキーワードとキーセンテンスの付け方を習得する:【適切なキーワードとキーセンテンスを見つけられる論理的読解法】に書いてある内容を理解し暗記して、評論文を解く時に使って、適切に付けられるようにしていきます。そうすれば、正解率が上がります。

 ④普遍的な解き方を習得する:【現代文問題集習得法(4)選択肢問題の「普遍的な解き方」習得法】、【記述問題共通の「普遍的な解き方」習得法】などに書いている「普遍的な解き方」を理解・暗記し、実際に過去問を解く時に使って習熟していきます。

(2)小説問題で間違いが多い場合

 ①小説の内容が難しくて間違いが多い場合:小説問題も評論文と基本的に同じで、苦手で難しいと感じる場合、たくさん解き、「毎日10分×7日」音読します。

 ②小説の言葉の意味が分からなくて問題文の意味が分からない、あるいは問題が解けない場合:評論文と同様、「生きる現代文キーワード」のような語彙集を毎日10分など、しっかり暗記します。

 ③小説のキーワードとキーセンテンスの付け方、、特に心情(気持ち)の探し方が分からない場合:【適切なキーワードとキーセンテンスを見つけられる論理的読解法】に書いてある小説のキーワードとキーセンテンスの付け方を理解し暗記して、小説を解く時に使って、適切に付けられるようにしていきます。

(3)共通テストで間違いが多い場合

 ①資料問題に慣れていない場合:共通テストは、資料や2つめの文章があるなど、特殊な形式の問題がありますから、それに慣れるため、過去問、試行問題、共通テスト用問題集を週1つ解くなど、問題形式に慣れていく必要があります。

 ②選択肢問題の解き方を習得する:選択肢問題には特有の解き方があり、それは【現代文問題集習得法(4)選択肢問題の「普遍的な解き方」習得法】に書いています。これを習得すると、正解率が上がります。

(4)記述問題で間違いが多い場合

 ①記述問題集を1~2冊習得:記述問題集の中で、過去問に似た形式の問題がたくさん載っており、レベルが同じくらいで、解き方が詳しい問題集を探し、記述問題の解き方を習得していきます。

 ②普遍的な解き方の習得:【記述問題共通の「普遍的な解き方」習得法】、【現代文問題集習得法(6)各種記述問題の「普遍的な解き方」習得法】などに書いてある記述問題の普遍的な解き方(どの記述問題でも使える解き方の手順)を習得していきます。

 そしてそれをもとに、各問題集の普遍的な解き方をルーズリーフにまとめ、暗記し、使い、習得していきます。

 ③添削してもらう:可能なら、有能な塾の先生や家庭教師に添削してもらいましょう。記述力は、記述力・国語力のある人に添削してもらえば伸びます。

 ④スタディサプリの国公立大学(記述問題)対策講座を見る:スタディサプリには、東大京大を始め、多くの国公立大学の対策講座があります(早慶大等の私立大学対策講座もあります)。専門家が記述問題をどう解いているかを見ることは役立つでしょう。

(5)擬古文などの古い文章が理解しにくくて間違いが多い場合

 ①毎日10分音読:まずは読み慣れることが大事です。同じ文章を「毎日10分音読×7日」のように週1つずつ音読します。意味の分からない言葉の意味を調べて欄外に書き、単語帳にも書いて暗記します。

 また、問題の解き慣れのため、週1つなど解きます。

 ②解説してもらう:あまりにも意味が分からないときは、学校や塾の先生に解説してもらいましょう。

 ③擬古文問題集:以下の擬古文専用問題集や、一橋大学・早稲田大学・上智大学等の擬古文の過去問を読み、解きます。

近代文語文問題演習」(駿台)

 ④漢文・古文を習得する:擬古文の中には、漢文、古文の知識がないと意味が分からないものがあります。特に漢文をしっかり理解し、習得しましょう。

(6)漢字で間違いが多い場合

 間違えた漢字を5~10個くらい集め、自分が使っている漢字帳に載っているか調べ、多くが載っていたらその漢字帳を全部暗記します。あまり載っていなかったら、その多くが載っている漢字帳を探し、暗記していきます。

(7)有名大学対策法

 ①スタディサプリの対策講座を見る:スタディサプリには、共通テスト、東大京大・早慶大等の有名国公立・私立大学対策講座がありますから、これを見て、専門家がどう解いているかを参考にしましょう。現代文だけでなく、各教科の対策講座があります。

 ②個別大学専用問題集:早慶大や東大京大のような有名大学には、大学専用の問題集が発売されています。中には有用なものも多くありますので、内容を精査し、取り組んでみてください。

大学別入試攻略問題集 東京大学 国語」「同 京都大学」(河合塾)
難関校過去問シリーズ 東大の現代文」「同 京大」「同 一橋大」「同 早稲田大」(教学社)
世界一わかりやすい 東大の国語 現代文 合格講座」「同 京大」「同 早稲田大」(角川)
実戦模試演習 東京大学への国語」「同 京都大学」「東大入試詳解25年 現代文」「京大」(駿台)

3.3.過去問を解き始める時期

現代文は、英数理社のように、何かを暗記したり習得しないと過去問が解けないわけではないので、現代文の偏差値が志望校偏差値に到達している人や60~65以上の人は3年4月から始めても結構です。通常は3年夏休み頃から過去問を解き始めます。

過去問を10年分解くだけでも数ヶ月かかるので、早く始めるに越したことはありません。

3.4.過去問が重要な理由

過去問は他の受験用問題集よりも遙かに重要です。なぜなら、自分が受験するときの志望校の問題に最も傾向が似ているのは過去問だからです。

 ※傾向:問題の種類(漢字・小説があるか・評論文の分野等)・難易度、長文問題の長さ・問いの種類(選択肢問題・記述問題等)、記述問題の長さ等、大学によって問題の傾向は異なります。

例えば、志望校に毎年、70~100字程度の記述問題が6~10問前後出ていて、ほとんどが「どういうことか、説明しなさい」「理由を説明しなさい」の場合、過去問に出る問題文の長さ・難易度、問題形式・長さ・問題量で練習しなければしっかりとした対策はできません。

よって、(受験レベルに到達した)3年夏休み以降は過去問を中心に解いていくべきなのです。

3.5.現代文の受験勉強法

以上で現代文の受験勉強法は終わりです。

ここからは、現代文の成績を上げるのに必要な各能力とその養成法について書いていきます。

4.大学入試の現代文で必要な能力と養成法

現代文は、ただ漢字を覚えて長文問題集を解いていっても、成績はなかなか上がりません。成績を上げるには、以下のような様々な能力が必要だからです。

4.1.基礎学力

(1)漢字を読み、書ける能力:大学入試に漢字は出ますから、大学入試用漢字帳を1冊暗記します。

(2)語彙力(言葉の意味の知識量):意味が分からない言葉が多ければ、現代文の問題文の意味が分かりにくくなりますから、語彙集(言葉の意味の問題集)を1冊暗記します。

(3)文法力:読解で「主語-述語」を確定できる能力、文法的に正しく、意味の通じる日本語を書ける能力などの能力のことです。文法力は、読解にも記述にも必須です。

 文法力の養成法は以下の通り。

 ①国文法を習得する:「主語-述語」関係、修飾関係、接続語など、正しい文章を書く上で必要な文法を練習する問題が入った以下のような国文法問題集を1冊習得します。オススメは「中学 国文法まとめノート」です。

中学 国文法まとめノート」(受験研究社)
くもんの中学基礎がため100%中学国語 文法編」(くもん出版)
出口汪の新日本語トレーニング」シリーズ(小学館)
はじめての論理国語」(出口汪著、水王舎)

 ②文章を定期的に書く:そもそも普通の高校生は書く練習が不足していますから、意見文・小論文・要約等を週1つ書く、記述問題の入った現代文長文問題を週1つ解くなど、定期的に書く練習をするべきです。

国語の読みテクトレーニング 説明文・論説文」(早瀬律子著 文芸社)
「200字意見文トレーニング」(藤原和博著、光村出版)
「200字から始める 作文・小論文 上達ワーク」
(朝日新聞出版)
新小論文ノート」(代ゼミ)

 ③添削を受ける:記述力の不足している高校生が、ただ大量に書いていっても、正しい日本語が書けるようになるとは限りません。学校や塾の先生・家庭教師・親等に、書いた文章を添削してもらってこそ、記述力は上がります。

 ④読書・毎日10分音読:入れないものは出てきません。正しい文章を大量に読む(頭に入れる)ことで、正しい文章が書ける(頭から出す)素地ができます。

4.2.読解力

読解力とは「文章内容を深く的確に理解できる能力」のことです。読解力がなく、文章の意味がよく分からなければ、当然問題は解きにくいので、読解力を向上させることは重要です。

養成法は以下の4つです。詳細は【高校生の定期テスト満点戦略(5-2)現代文②読解力編】参照。

(1)毎日10分音読:毎日10分音読とは、現代文教科書や難しい現代文の長文問題の問題文を「毎日10分×7日(同じ文章を20~30回)」音読し、毎週違う文章を読んでいく勉強法です。

 同じ文章を20~30回読むと、その文章の理解度はどんどん上がり、これを6~12ヶ月(20~50文章×20~30回)以上続けると、初見のいろいろな文章の理解度も上がり、読解力が上がります。

(2)読書:読書をすれば語彙力・漢字力・思考力が上がり、知識が増え、速く読めるようになり、その結果、読解力が上がります。

 受験生(高校3年生)に読書をする暇はありませんが、時間のある高校1~2年生時には読書をすることが望ましいです。

 ちなみに、毎年行われる全国読書調査では、小学校高学年で1ヶ月約10冊、中学生で約4冊、高校生で約1.5冊です。読解力は読書量に比例しますから、1ヶ月2冊以上読むことが望ましいです。

(3)要約:要約は、適切なキーワードとキーセンテンス(重要な部分)に印を付け、それを文章にすることで書けますが、どこが重要かを考えながら読むことで、ただ読むときよりずっと深く意味が分かるようになります。その結果、読解力が上がります。

(4)語彙強化:現代文の成績が悪い人のほとんどは語彙力も低い(意味が分からない言葉が多い)ものです。

 語彙力が低ければ、文章の意味が曖昧にしか分かりません。つまり、読解力は低くなります。よって、語彙集を暗記して読解力を上げていきます。

4.3.論理的に読む能力

「論理的に読む能力」とは、以下の2つを指します。詳しくは【高校生の定期テスト満点戦略(5-3)現代文③論理的読解力編】参照。

(1)評論文における論理的に読む能力:これは「重要な部分(キーワードとキーセンテンス)とそうでない部分の区別が付き、テーマと主張を把握でき、各段落や文章がどういう役割(テーマ・主張・対比・体験談など)を果たしているか分かり、論理の流れ(筋道)を把握し覚えていられる能力」のことです。

(2)小説・随筆文における論理的に読む能力:これは「重要な部分(気持ち・考え・感情、登場人物やその性格・状況・人間関係、事件等)に印を付けられる能力」のことです。

重要な部分が問題に出たり、答えになったり、根拠になったりするので、論理的に読む能力は入試現代文に必須です。

論理的に読む方法の習得法は以下の3つです。

(1)キーワードとキーセンテンスの正しい見つけ方を創賢塾のサイトで学ぶ:【適切なキーワードとキーセンテンスを見つけられる論理的読解法】に書いてある見つけ方を理解・暗記し、実際に解く時に使って習熟していきます。

(2)キーワードとキーセンテンスの正しい見つけ方を現代文長文問題集で学ぶ:以下の現代文長文問題集には、本文と共にキーワードとキーセンテンスが詳細に載っています。自分の付けたものと比較することで、見つけ方が分かっていきます。

論理でわかる現代文」「出口の好きになる現代文」シリーズ(出口汪著)
現代文 基礎問題精講」(旺文社)
柳生好之の現代文ポラリス」シリーズ(角川)
「現代文読解力の開発講座」(駿台)
現代文と格闘する」(河合出版)

(3)映像授業・塾・予備校で習得する:「論理的に読む方法」を明確に教えている優秀な講師の授業を受講して、講師の「論理的に読む方法」を自分でまとめていき、暗記し、実際に解く時に使って習熟していきます。

4.4.普遍的に解く能力

現代文の問題には、各問題形式ごとに「普遍的な解き方」、つまり、「同種の問題形式であればどの問題でも通用する解き方(最初これをして、次にこれをして、最後にこれをして解く、という解法手順)」があります。

例えば選択肢問題には「選択肢問題の普遍的な解き方」があり、同様に、記述問題・接続詞問題・脱落文問題など、大学入試に出る十数種類の問題形式には、それぞれに応じた、特有の「普遍的な解き方」があります。

具体的な「普遍的な解き方」は【現代文問題集習得法(4)選択肢問題の「普遍的な解き方」習得法】、【現代文問題集習得法(6)各種記述問題の「普遍的な解き方」習得法】などに書いています。

それらの「普遍的な解き方」の習得法は以下の4つです。

(1)創賢塾の「普遍的な解き方」を習得する:【現代文問題集習得法(4)選択肢問題の「普遍的な解き方」習得法】、【記述問題共通の「普遍的な解き方」習得法】などに書いている創賢塾の「普遍的な解き方」を理解・暗記し、実際に解く時に使って習熟していきます。

(2)現代文長文問題集で習得する:以下のような「普遍的な解き方」が明確に書かれた優れた現代文長文問題集を使い、筆者の「普遍的な解き方」を自分でまとめていき、暗記し、実際に解く時に使って習熟していきます。

出口汪 現代文講義の実況中継」「論理でわかる現代文」シリーズ(出口汪著)
現代文 基礎問題精講「現代文 標準問題精講」(旺文社)
柳生好之の現代文ポラリス」シリーズ(角川)
現代文と格闘する」(河合出版)

(3)映像授業・塾・予備校で習得する:「普遍的な解き方」を明確に教えている優秀な講師の授業を受講して、講師の「普遍的な解き方」を自分でまとめていき、暗記し、実際に解く時に使って習熟していきます。これについては【記述問題共通の「普遍的な解き方」習得法】等に書いています。

(4)創賢塾で習う:現代文問題集や塾・予備校等では、結局「普遍的な解き方」を自分でまとめる必要があるので、多くの高校生には実際にはハードルが高いでしょう。

 それに対して、創賢塾では、「普遍的な解き方」をマニュアルにまとめていて、それを覚えて使ってもらい、授業で個別にチェックしていますから、確実に身に付けられます。

4.5.論理的に書く能力

高校生に必要な「論理的に書く能力」とその養成法は以下の通りです。

(1)文法的に間違いがなく、意味が通る文章を書ける能力:養成法は上述。

(2)現代文の記述問題で論理的で正しい回答を書ける能力:記述問題の正しい回答とは「設問にきちんと答えた形式と内容を備えており、回答に入れるべきキーワード・キーセンテンスが入っており、文法的に正しく、意味が通じ、分かりやすく、論理のはっきりした日本語で書いてある」回答のことです。

 正しい回答を書けるようにするには以下のようにします。詳しくは【高校生の定期テスト満点戦略(5-4)現代文④論理的記述力編】参照。

 ①問題文を読むとき「キーワードとキーセンテンス」に印を付ける:具体的な付け方は【適切なキーワードとキーセンテンスを見つけられる論理的読解法】参照。

 ②記述問題を解くとき「記述回答に入れるべきキーワード・キーセンテンス」を探す:具体的な探し方は【高校生の定期テスト満点戦略(5-4)現代文④論理的記述力編】参照。

 ③記述問題の「普遍的な解き方」を身に付ける:【記述問題共通の「普遍的な解き方」習得法】参照。

 ④記述問題集、映像授業・塾・予備校等で記述問題の「普遍的な解き方」を身に付ける:上述。

(3)論理的で上手な意見文・小論文を書ける能力:この能力は、以下の3つの能力に分けられます。

 ①問いに合った正しい文章構成で書ける能力:どういう文章構成にすべきかは問いによって異なります。

 よって、小論文が入試に出る場合は過去問を使う必要があります。過去問を用い、「10年分×5回」など書き、模範解答を「1日10回音読×10日」で暗記し、模範解答を1~3回書き写し、模範解答や自分の小論文の文章構成を分析します。詳しくは【小論文最速上達法】参照。

 入試に関係なく意見文・小論文の論理的記述力・文章構成力を上げたい場合は、以下のような問題集で週1つ書き、できれば添削してもらい、模範解答を「1日10回音読×10日」で暗記し、模範解答を1~3回書き写し、模範解答や自分の意見文・小論文の文章構成を分析します。

「吉岡のなるほど小論文講義10」「吉岡のなるほど小論文頻出テーマ16」(学研)
「出口の好きになる小論文 小論文対策編」(水王舎)
「出口小論文講義の実況中継1&2」(語学春秋社)
「明解小論文 基本編」「同 上級編」(水王舎)
「まるまる使える入試頻出課題小論文」(樋口裕一著)
「小論文を学ぶ」
(長尾達也著、山川出版社)
「新小論文ノート ベストの問題・解答例・解説集」
(代ゼミ)
「200字意見文トレーニング」(藤原和博著、光村出版)
「200字から始める 作文・小論文 上達ワーク」
(朝日新聞出版)

 ②説得力のある文章を書ける能力:意見文・小論文などで、読んだ人が「なるほど!」と納得してくれるような文章を書けるようにするには、まずは自分で納得できるまで書き、推敲(すいこう=文章を書くとき、字句や表現を何度も練り直すこと)し続けることです。自分で納得できなければ他人を納得させることはできません。

 次に、文章力のある人に添削を受けることや、書いて数日後に自分の文章を読み直し、書き直す訓練をすることなどが有効です。数日後に読み返すと、他人の視点で自分の文章を見られるので、説得力のない箇所・間違った箇所を発見しやすくなります。

 ③発想力:ここで発想力とは、まずは、書く内容を思いつく能力、次に、独創的な内容を書ける能力を指します。大学入試の小論文ではある程度の発想力が必要です。また、大学のレポート・論文では発想力が必須になります。

 「書く内容を思いつく能力」としての発想力を磨くには、とにかくたくさん書くこと、書くことが思いつかなければ模範解答を見て真似て書くこと、模範解答を「1日10回音読×10日」で丸暗記し、模範解答を1~3回書き写すことが有効です。詳しくは【小論文最速上達法】参照。

 独創的発想力を磨くには、意見文・小論文を書くとき、常に1つは他の人が書けない、独創的な内容を入れるよう努力することが役立ちます。その積み重ねで、発想力は磨かれます。

 いつも陳腐な(古くさくて、ありふれていて、誰でも書ける、面白くない)内容を書いていてもつまらないではありませんか。独創性・創造性・発想力を大事にしましょう。大学生や社会人になったら発想力の重要性が分かります。

4.6.大学入試の現代文で必要な能力

以上お読みいただいたらお分かりと思いますが、大学入試の現代文で必要な能力(基礎学力・読解力・論理的に読む能力・普遍的に解く能力・論理的に書く能力)と養成法は全て、前半の「高2までの勉強法」「受験勉強法」に書いています。

つまり、「高2までの勉強法」「受験勉強法」に書いた内容を実践すれば、現代文の成績を上げる方法は全て網羅することになります。

【終わりに】

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

この文章があなたのお役に立てば幸いです。

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