アプリでTOEIC:「黒のフレーズ」

このページでは、abceedという英語学習アプリを使って、TOEIC用英単語帳である「TOEIC L&R TEST 上級単語特急 黒のフレーズ」(朝日新聞出版)を暗記する際の、設定・操作・暗記法を書いていきます。

アプリも進化していて、今や紙の書籍で暗記するより遙かに効率的に暗記することができます。下記を読み、abceedを英単語暗記の選択肢に入れるのもオススメです。

以下の設定・操作・暗記法は、abceed収録の「TOEIC 出る単特急」シリーズの他の英単語熟語帳、例えば「金のフレーズ」「金のセンテンス」「銀のフレーズ」「暗黒のフレーズ」「金の熟語」(いずれも、朝日新聞出版)等でも基本的に同じです。

1.abceed

1.1.abceedとは

abceedは、iPhone(iOS)、Androidの両方で使える英語学習アプリです。

abceed自体は無料でインストールでき、「黒のフレーズ」などの個別の教材を購入して使用する形態です(下記のように月額課金形態もあります)。

教材をabceedのサイトで購入すれば、iPhone・ipad(iOS)でもAndroidでも使え、複数の端末で使用可能で、端末同士を自動で同期できます。

インストールはAppStore、Google Playで、問題集の購入は【abceed】からできます。

1.2.abceedの2つの使用形態

abceedには、個別の教材を購入する形態と、数千円の月額課金の形態があります。その違いは以下。

(1)教材:月額課金では、abceedに掲載されている数百の市販の英単語帳・英文法問題集(TOEIC・英検・大学入試用等)の多くを利用可能です。一方、購入する形態では、当然、購入した教材のみ使用可能です。

(2)問題レコメンド機能:月額課金では、TOEICについて、自分が解いた問題の正答率等から、AIが、スコアアップするのに適した問題をオススメし、また忘却曲線に則って適切な時期に再出題されるので、復習も自動化されています。個別購入では、このレコメンド機能はありません。

(3)辞書機能:月額課金では、教材を暗記したり解いている最中に、abceed搭載の辞書を引くことができます。個別購入では、この機能は少しだけ使えます(1~2つの日本語訳が見られます)。

(4)TOEIC予測スコア機能:月額課金・個別購入共に、TOEIC用教材を暗記・習得していくと、TOEICの予測スコアが変化していきます。これはモチベーションを維持し高める画期的な機能です。

(5)教材の使用期限:個別購入した教材はずっと使えますが、月額課金では、課金している間だけ教材が使用可能で、課金を終えたら、全部使えなくなります。これは月額課金の大きなマイナス点です。

(6)音声:abceedに登録してある数百の市販の教材の音声は、無料で誰でも使用可能です。

1.3.個別購入と月額課金、結局どちらが良いか?

月額課金は数千円です(課金期間により変動、詳しくは【abceed公式サイト】参照)。

TOEICを真剣に受験していて、月額数千円の出費は惜しくなくて、短期間(3~6ヶ月前後)で最大の結果を得たい場合は月額課金の方が良いかもしれません。

一方、TOEICを数年受け続けるので、延々と月額課金するのはコスパが悪いと思う方、一気に大量の問題を解かない方、並行して多数の問題集・英単語帳を使わない方、また、教材をずっと使用したい方は、個別に買うのが良いでしょう。

1.4.書籍ではなくabceedで暗記するメリット

(1)超絶便利:載っている情報は書籍と同じですが、英単語・フレーズの音声をすぐ聞けますし、日本語訳の画面もワンタッチで切り替えできます。日本語訳の画面でフレーズ・例文・派生語等も一緒に見られます。

 abceed版「黒のフレーズ」だと、「英単語⇔日本語訳」「フレーズ⇔フレーズの日本語訳」のテスト・暗記ができます。

(2)いつでもどこでもできる:スマホがあれば、複数の本を持ち歩くことなく、いつでもどこでもできます。

(3)復習しやすい:テストして間違えた英単語熟語・問題のみの復習も簡単にできます。紙の書籍よりabceedが優れている最大の特長の一つです。

(4)TOEIC対策に最適:英検・大学入試用教材もありますが、特にTOEIC用教材が充実しています。市販の有名TOEIC書籍の多くがabceedで購入・使用可能です。

(5)TOEICスコア予測機能が秀逸:教材を暗記したり解いていくと予測スコアが変動するので、モチベーションが続きます。

(6)メモ帳:abceedにはメモ帳機能があり、便利です。

(7)操作性が優秀:今まで多くの英単語アプリ・英語アプリを使ってきましたが、操作性に不満があることが多かったです。

 しかし、abceedは、”理想的”とまではいきませんが、”紙の書籍よりはかなり使えるレベル”になっています。TOEICスコアを短期間で劇的に上げたい方、英単語を大量に暗記したい方、今までアプリや書籍での暗記がうまくいかなかった方は、一度試してみることをオススメします。

1.5.abceed・santaアルク・スタディサプリTOEIC対策コース

abceedと似たTOEIC用英語学習アプリにsantaアルクスタディサプリTOEIC対策コースがあります。

後2者は月額課金のみです。内容の詳細は省きますが、基礎的な英文法から学びたい方はスタディサプリTOEIC対策コースがオススメです。問題量はabceedが最多です。

いろいろな比較サイトがありますので、検索してみて下さい。

2.abceed版「黒のフレーズ

2.1.「黒のフレーズ」とは

黒のフレーズ」は、数少ないTOEIC用難英単語集の1つです。「金のフレーズ」の上位版の位置づけで、実際に「金のフレーズ」の後に取り組むのがオススメです。

書籍版では、フレーズを「日本語訳⇒英語」で暗記することを目的としてレイアウトされていますが、TOEICで主に必要とされるのは「英単語⇒日本語訳」なので、このレイアウトは不評です。

その欠点を解決したのがabceed版「黒のフレーズ」です。

2.2.abceed版「黒のフレーズ

abceed版「黒のフレーズ」では、「英単語⇔日本語訳」「フレーズの英文⇔フレーズの日本語訳」の4種のテスト・暗記ができ、また、暗記していない英単語だけを復習することも簡単で、音声もすぐ聞くことができます。スマホ・タブレットさえあればどこでもできます。

つまり、もう書籍版黒のフレーズ」で暗記する意味はほとんど無いということです。

2.3.フレーズか英単語か

abceedの4種のテスト・暗記のうち、どれを優先的に暗記するかは個人の自由ですが、おススメは、最初に「英単語⇒日本語訳」、次に「フレーズ⇒日本語訳」です。

なぜなら、TOEICで必要になるのは「日本語訳⇒英単語・フレーズ」より、「英単語・フレーズ⇒日本語訳」であり、また、「黒のフレーズ」の英単語の日本語訳は全部暗記した方が当然有利になりますが、フレーズを訳せるようにしても、英単語の日本語訳は1つしか覚えられないからです。よって、フレーズの日本語訳を終わっても、再度英単語の暗記をしなければならず、二度手間です。

そうであれば最初から英単語から暗記する方が良いのです。フレーズは、「英単語⇒日本語訳」を暗記するときに、時々見る、チェックするのが良いと思います。もしくは「英単語⇒日本語訳」を全部暗記した後、暗記していくのでも構いません。

「日本語訳⇒英単語」「日本語訳⇒フレーズ」については、TOEICスコアを上げるのには直結しませんが、英語力を上げるには大いに役立ちますから、英語上級者・英語上級者を目指す方はやっても良いでしょう。

2.4.暗記する日本語訳の数

3つ以上の日本語訳を暗記するのは負荷が高く、覚えにくいので、最初は2つまでの日本語訳を暗記するのがオススメです。

ただ、TOEICで高得点を取るには、結局全部の日本語訳を暗記した方が良いので、2つの日本語訳を暗記した後に、3つ目以降の日本語訳を暗記するのが良いでしょう。

3.英単語暗記法

3.1.クイック・レスポンス法

クイック・レスポンス法とは、創賢塾で教えている、大量の英単語熟語を長期記憶に入れる暗記法です。

クイック・レスポンス法で暗記できる英単語数は、勉強時間に比例します。毎日30分で週100英単語(英熟語の場合は週50)、毎日1時間の場合は週200英単語暗記できます(別途、復習時間が100英単語当たり毎日5分前後必要です)。

つまり、100英単語を暗記するのに3.5時間、1000英単語(「黒のフレーズ」の見出し語数)で約35時間、復習に15~20時間、合計で50時間前後かかります。言い換えれば、「黒のフレーズ」収録の1000英単語を全部知らない場合、毎日1時間で約50日(2ヶ月弱)かかります。これは紙の書籍の場合であり、abceed版「黒のフレーズ」の場合、20%ほど早く暗記できます。

ただ、クイック・レスポンス法の詳細な暗記の仕方は、個々の条件により異なるため、公開していませんので、abceedでの暗記はご自身の今の暗記法でやっていただければと思います。それでも書籍よりは遙かに効率的に暗記できると思います。

クイック・レスポンス法を習得されたい方には、以下の短期セミナー等でお教えしています。体験談は【2000英単語を3ヶ月(120時間)で記憶する方法】参照。

創賢塾の英単語暗記法(クイック・レスポンス法)を習得されたい方のために、自宅で受講できる英単語帳1冊を全部暗記する3ヶ月集中オンラインセミナー】【1000英単語を暗記する1ヶ月集中オンラインセミナー】【長期勉強法コース】を開講しています。関心ある方はご参照ください。

【覚える単語が増えることがうれしく、自信がつきました】

Yさん(30代会社員、TOEIC800,東京都)

英単語暗記自宅セミナー受講
使用英単語集:「キクタンTOEIC L&R テスト SCORE 990」「TOEIC L&R TEST 上級単語特急 黒のフレーズ
記憶した英単語数:1,337。
かかった日数・時間:21日、43時間。

ずっと単語集を使って自分流で勉強していたのですが、自分の成長が感じられなかったので、申し込みをしました。

授業を受けて、私は、覚えている単語だけを繰り返し勉強しており、勉強時間が少なく、自分に甘いことに気付きました。単語を覚えたくて、教えていただいた方法(クイック・レスポンス法)をきちんと守り、毎日行いました。

規定時間より短い日も時にはありましたが、どんなことがあっても単語帳は毎日必ず開くようにしました。

覚える単語が増えることがうれしく、日々をこなすことが出来ました。その自信により、覚えられない単語も、これから覚えられるんだと思うと、落ち込むことも減りました。

これからもこの暗記法を続けていくことで、覚えた単語が増えていくこと、これらが私の頭の中で定着していくことが楽しみです。

「ここまで具体的に暗記方法を教えてもらえることはなかった」

Yさん(会社員、茨城県)

英単語暗記自宅セミナー受講
使用英単語集:「DUO3.0
記憶した英文:210本
記憶した英単語数:964語
かかった日数・時間:21日間、42時間

英語学習のやり直しをしている社会人です。語彙力向上の必要性を感じ、「DUO3.0」の暗記方法を探していたところ、創賢塾のホームページを拝見し、こちらであれば効率的に暗記できると感じ、申し込みしました。

実際に受講をして、音読の回数、復習の仕方等細かくご指導いただきました。Skype受講の都度、私の暗記状況ややり方を確認、軌道修正いただきましたので、迷いなく暗記に取り組めました。

学生時代を振り返ってみますと、ここまで具体的に暗記方法を教えてもらえることはなかったので、とても貴重な機会となりました。

暗記には回数を重ね、復習を繰り返すこと、覚えられない単語はノートにまとめる等、言われてみれば必要と思う事も、これまで実践していなかったやり方ばかりで、目から鱗でした。自分自身の暗記が苦手だった理由がはっきりと理解することができました。

こちらのセミナーは学生の方、大人の方、どの世代の方にも強くお勧めできる内容になっていると思います。

3.2.短期決戦

1000英単語などの大量の英単語を暗記するときは、今日は30分、明日は15分、などと気ままに暗記するのではなく、また、1日10分とか週3回など、ダラダラ暗記するのでもなく、「毎日30~60分×3ヶ月」など、集中して一気に暗記するのがオススメです。

英単語は数が多いので、ダラダラ暗記しても、暗記する端から忘れ、いつまでたっても1冊全体を暗記できません。

3.3.セット法

英単語帳1冊を全部暗記したいとき、全体を1周、全体を2周と暗記していっても、いつ全部暗記できるか分かりません。

よって、50~100英単語を1セットにし、1セットずつ暗記していくセット法をオススメします。このページでは、100英単語を1セットにして暗記していく方法を書いていきます。

3.4.覚えては忘れ、覚えては忘れる勉強法

多くの英語学習者の方は、復習するより、先に進む方を好みます。

しかし、その勉強法をとっていると、覚えては忘れ、覚えては忘れを繰り返し、最終的に1冊全部を暗記するのが難しくなります。

よって、復習せずに速く先に進むより、徹底的に復習しながら暗記していくべきです。その方が結果的に速く1冊全体を長期記憶(数ヶ月~数年以上もつ記憶)に入れられます。

その具体的暗記・復習法は以下に書いています。

4.abceed版「黒のフレーズ」暗記法

4.1.目標

【abceed版「黒のフレーズ」暗記】の目標

(1)1000英単語(見出し語)の「英単語⇒日本語訳」を※即答できるようにする。

(2)「英語フレーズ⇒日本語訳」を※スラスラ訳せるようにする。

(3)1000英単語以外の※派生語等の「英単語⇒日本語訳」を即答できるようにする。

(4)暗記した英単語を※長期記憶に入れて、数ヶ月~数年以上忘れない状態にする。

※即答:スラスラ訳せたり、即答できれば、中期記憶(後述)に入り、数週間~数ヶ月忘れません。

※派生語等:見出し語の解説に書いてある、テストできない派生語・関連語・熟語等は、紙の自作単語帳や英単語登録アプリに登録して暗記するのがオススメです。

長期記憶:数ヶ月~数年以上もつ記憶。詳しくは下記、もしくは【記憶の原理】参照。

4.2.設定・操作・暗記法

ここでは毎日30分で毎週1セット100英単語を暗記すると想定して、abceedでの設定・操作・暗記法を書いていきます。

ただし、以下はあくまでも設定・操作・暗記法の一例です。いろいろ試して、ご自分に最適な設定・操作・暗記法を見つけていって下さい。

【abceed版「黒のフレーズ」の暗記法】

(1)設定

 ①基本設定:abceed上で「黒のフレーズ」⇒「学習トップ」をタップ。

 最下部に「習得モード」「一覧モード」「総復習モード」がありますが、「一覧モード」をタップ。

 ページ上部の「学習範囲」⇒「Round1(もしくは自分が暗記したい箇所)」にチェック⇒「学習範囲を表示」で英単語暗記ができます。

 ②単語数設定:右上の「設定の歯車(丸に3点)マーク」⇒真ん中あたりの「1回の学習問題数(単語)」⇒「100(もしくは自分が1セットで暗記したい英単語数)」⇒下部の「設定完了」。

 ③覚えていない英単語のみ暗記するための設定法:(後述の)「わかる」「わからない」を区別することによって、覚えていない英単語のみ、テストしたり、暗記し直すことができます。

 「学習トップ」画面で、右上の「設定の歯車(丸に3点)マーク」⇒復習条件で「要復習」のみチェックを付ける⇒下部の「設定完了」。

 そうすると、「学習トップ」画面で、「未学習〇〇問」の右の「復習〇〇問」の中に「わからない」に振り分けた英単語のみが収容されていますから、「わからない」の英単語だけをテストしたり、暗記し直すことができます。

 ちなみに、「設定の歯車(丸に3点)マーク」⇒復習条件で「間違えた問題」にチェックを付けると、一度でも間違えた問題全部が「復習〇〇問」の中に表示されます。

 ④音声ダウンロード:ページ真ん中の「ダウンロード」をオンにし、音声をダウンロードします。

(2)知らない英単語の「復習」への振り分け

 ①テスト:ページ真ん中少し上の「未学習」をタップ⇒英単語が出る(同時に音声が流れる)ので、その意味を言います。

 ⇒下の「解説」をタップ。

 ⇒書籍版にあるのと同じ「英単語・日本語訳・派生語・フレーズ・解説」が出てきます。ここで日本語訳を確認し、英単語を暗記します。派生語等は毎回少しずつ見ておきます(最終的には全部暗記したい)。

 その後、日本語訳が2つまで正しく即答できていれば、下部の「わかる」をタップし、そうでなければ「わからない」をタップします(後で覚えていない英単語のみ暗記ができます)。

 ⇒次の英単語へ(※同時に音声が流れる)。操作法は同じ。

 ②日本語訳は2つまで暗記:日本語訳は、最初は2つまで暗記し、2つ暗記したら3つ目以降を加えて暗記していきます。

 ③音声:英単語の音声を再度聞きたい場合は、右下の耳(三角音声)のマークをタップすると聞けます。電車の中などで音声を流したくない場合は、「右上部の歯車(丸に3点)マーク⇒単語/例文読み上げの右の赤いマークを押す⇒左上の『×履歴』」を押すと、音声が出なくなります(耳[三角音声]のマークも消えます)。

 ④1セット:英単語のすぐ上に「1/100」などの数字が出ますが、これは上記で自分が設定した1セットの英単語数です。

 ⑤意味を知らない英単語を100集める:次々とテストし、1セット100英単語が終わったら、「問題一覧(英単語と日本語訳のリスト)」で「60/100(100英単語中60英単語が「わかる」)」などと出ます。「わからない」に振り分けた英単語が100未満なら、100(自分が1セットで暗記したい単語数)を超えるまでテストを続けます。

 ⇒右下の「次へ」⇒同様にテストを続け、100を超えたらその日のテストは終わり。自分が2セット200英単語を覚えたい場合は200になるまでテストを続けます。

(3)「わからない」に振り分けた英単語を「復習」で暗記

 ①英単語のテスト・暗記:前述しましたが、「要復習」の設定(「設定の歯車(丸に3点)マーク」⇒一番上の「復習条件」⇒「要復習」のみチェック⇒「設定完了」)をすることで、「わからない」をタップした、暗記していない英単語のみが、「学習トップ」画面の「復習」に入っています。

 「復習」をタップ⇒英単語⇒日本語訳を言う⇒「解説」⇒いったん暗記⇒「わからない」をタップ。1セット100英単語が終わるまで同じ⇒「問題一覧(英単語と日本語訳のリスト)」。

 「問題一覧」で2周目以降の暗記(もしくは、左下の「もう一度」をタップして同じセットをテスト・暗記)⇒30分になったら第1セットの暗記は終わり⇒時間があれば更に暗記。

 ②日本語訳をもっと見たい場合:「問題一覧」には日本語訳が一部しか出ていない英単語も多いので、日本語訳をもっと見たい場合、英単語をタップすると見られます。発音も聞けます。

 日本語訳を見て戻るとき、一番下左の「三角の戻るマーク」をタップすると「問題一覧」ではなく、「学習トップ」に戻って第1セットのテストからまた始めなければならないので、左上部の「←解説」の矢印をタップします。

 ③1~3日は全部「わからない」を押す:1~3日は意味が分かった英単語も全部「わからない」を押すのがオススメです。最初分からなかった英単語を、1~2回で覚えたと思っても、復習しなければすぐに忘れるからです。

 ④2~3日目:「復習」⇒初日同様にテスト・暗記。

 ⑤4日目以降毎日テストして外す:4日目くらいからだんだん暗記してきますから、テストで2つ以上の意味を即答できた英単語は「わかる」をタップして、「復習」から外します

 「学習トップ」⇒「復習」⇒英単語⇒日本語訳を言い⇒「解説」⇒複数の日本語訳を即答できていたら「わかる」、即答できていない、言えていなければ「わからない」をタップ。

 その後、100英単語を終えたら⇒「問題一覧」で暗記(もしくは、左下の「もう一度」をタップして同じセットをテスト・暗記します)。

 「問題一覧」での100英単語の30分の暗記が終わったら、暗記を終わりにしても良いし、時間がある限り暗記を続けても良いです。

 ⑥新規英単語テスト:「復習」の英単語数が100未満になったら、「学習トップ」画面⇒「未学習」⇒テスト⇒暗記すべき英単語を「わからない」に振り分け、100以上にします。

 「未学習」の英単語(Round1)がなくなったら、「学習トップ」画面⇒「学習範囲:Round2」にもチェック⇒「未学習」をタップ⇒暗記すべき英単語を「わからない」に振り分け、「復習」に入れます。後はこの繰り返しです。

 ここで、「すべて」や幾つかの「Round」にチェックを追加すると、「未学習」をタップしたときに、多くの英単語がランダムで出てくるので、パートごとに暗記できません。よって、1つずつチェックを追加するのがオススメです。

 ⑦3つ目以降の日本語訳の暗記:日本語訳が3つ以上ある英単語の場合、最初から全部暗記するのは負荷が高いので、最初は2つまで暗記するのがオススメですが、2つまでの日本語訳を暗記したら、3つ目以降の日本語訳を暗記するのがオススメです。

 ⑧メモ帳:見出し語の英単語について、自分が知っている日本語訳や辞書で調べた例文を、メモとして書くことができます。

 英単語と日本語訳が表示されている画面で、最上部右の「ペンと紙」マーク(左下のメモ追加マーク)をタップ⇒メモしたい日本語訳・例文等を書く⇒「メモ帳へ追加」。

 そうすると、英単語と日本語訳画面で、最下部にメモ帳の内容が表示されます。

(4)復習

 ①土日に復習×2ヶ月以上:いったん「わかる」で「復習」から外した英単語も、復習しなければ徐々に忘れますから、「土日に(もしくは週2周)既習全範囲の復習をする」などと決めて、復習を続けます。

 「学習トップ」画面で、右上の「設定の歯車(丸に3点)マーク」をタップ

 ⇒復習条件で「要復習」「間違えた問題」にチェックを付けると、一度でも「わからない」に振り分けた英単語も「復習」に加わります。

 ⇒復習条件で「習得済」「要復習」「間違えた問題」にチェックを付けると、既習全範囲の英単語が全て「復習」に加わります。

 これらの機能をうまく使って、例えば、今週末は「要復習」「間違えた問題」にチェックしてテスト、来週末は「習得済」「要復習」「間違えた問題」にチェックしてテスト、などとします。

 ⇒「復習」⇒「わかる」「わからない」を振り分ける⇒全部テスト終わり。

 ⇒その日、もしくは次の日に「要復習」だけにチェック⇒「復習」には「わからない」の英単語のみ収容されます⇒暗記作業⇒数日暗記して、全単語の意味を即答できるようになったら、また「間違えた問題」のテスト。

 ②長期記憶:以上のようにテストと暗記を2ヶ月以上繰り返すと、徐々に多くの英単語が長期記憶(数ヶ月~数年以上もつ記憶:後述)に移行していきます。

 逆に、既習範囲のテスト・暗記をしなかったら、長期記憶には入らないので、徐々に忘れていきます。

 ③復習周期:既習英単語の数が増えると、毎週土日に既習全範囲の復習をするのは難しくなります。その際は、2~3週間の土日で、既習全範囲を復習するようにします。

 ④復習週間:2~3週間に1周テスト+復習しても、復習が追いつかなくなったら(テストして忘れている英単語が増えてきたら)、先に進むのをやめて、1~2週間、復習に専念します。

 そして、ほぼ全部、意味を即答できるようになったら、復習が短時間で済むので、また新規を再開します。

(5)1年間復習を続ける

 abceed版「黒のフレーズ」の1000英単語(見出し語)の暗記後は、次の派生語暗記・フレーズ暗記、もしくは次の英単語熟語帳に移行しますが、「黒のフレーズ」の1000英単語の復習は、長期記憶に入れるため、定期的に続けます。

 「1~2週間に1周テスト⇒暗記」を続けます。それを2~3ヶ月続けると8~9割以上長期記憶に入ります。半年~1年復習を続けるとほぼ全部長期記憶に入ります。

5.「黒のフレーズ」見出し語の暗記後

黒のフレーズ」の1000の見出し語の暗記後、何を勉強するかは、個々の考え方次第です。

5.1.派生語等を英単語登録アプリで暗記する

TOEICで900点以上取りたい場合、abceed版「黒のフレーズ」で、テストできる英単語・フレーズ以外の、(テストできない、解説中の)派生語・同義語・反義語・語源等は、できるだけ全部暗記した方が良いです。その場合、以下の3つの方法があります。

(1)abceed版「黒のフレーズ」の復習時:復習時だけだと記憶が浅いので、単語帳を作って暗記するのがオススメです。

(2)紙の自作単語帳:ルーズリーフや自作単語帳にまとめて暗記します。

(3)英単語登録アプリ:今は、AppStore、Google Playで検索、もしくはGoogle、Yahoo!で検索すれば、使いやすい無料・有料の英単語登録・暗記アプリが沢山あります。WordHolic、分散学習帳、Anki、Quizlet、単語帳メーカー等々。

 オススメは「Anki(Google PlayではAnkidroid)」です。パソコンで英単語熟語・表現を登録でき、暗記もしやすいです。ただし、iOS版は有料です(Android版は無料)。

5.2.次の英単語熟語帳

abceed版「黒のフレーズ」では、書籍と同様、(見出し語以外の)同義語等のテストができないので、暗記しにくいです。

よって、どうせ他のTOEIC用教材に出てくると考えて、次のTOEIC教材に進むことも仕方ありません。

その場合は、「黒のフレーズ」の上級版の位置づけの「暗黒のフレーズ」、英熟語版の「金の熟語」(共に、朝日新聞出版)、もしくは、「英語を英語で理解する 英英英単語® TOEIC® L&Rテスト スコア990」(ジャパンタイムズ出版)などがオススメです。

TOEIC用英文法問題集では「TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問」(TEX加藤著、アスク)がオススメです。

以上いずれもabceed版があります。

5.3.「黒のフレーズ」のフレーズを訳せるようにする

英単語の使い方を確認するため、フレーズを訳せるようにすることは、TOEICに役立ちます。

abceedの操作法は以下。

「学習トップ」⇒「復習」⇒英単語で、上部の「単語」の代わりに「例文」をタップ⇒フレーズが表示されます⇒日本語訳する⇒下方の「解説」⇒日本語訳がokなら「わかる」、間違いなら⇒数回訳して訳せるようにしたら⇒「わからない」⇒次へ。

5.4.「黒のフレーズ」のフレーズを英作文できるように暗記

フレーズの英作文は、TOEICの問題を解けるようにするにはそれほど必要ないように思われがちですが、長い目で見れば、英語力が上がり、ビジネス・TOEICにも役立ちます。よって、英語上級者を目指す方にはオススメです。

abceedの操作法は以下。

「学習トップ」画面で「復習」⇒英単語が出たら「例文訳」⇒フレーズの日本語訳が出る⇒英語フレーズを言って⇒下の「解説」⇒英語フレーズが出るのでチェックし、間違いなら※瞬間英作文(下記)で暗記⇒「わからない」、正しくスラスラ言えたら「わかる」⇒次のフレーズへ⇒以下同。

5.5.瞬間英作文

10~12ワード前後の英短文・英文法例文を簡単に暗記できる瞬間英作文のやり方は以下。

【2回口頭和訳(1回訳したら訳で確認する、分からなければ訳は何回見ても構わないが、自力で2回連続スラスラ訳せるまで3回前後訳す)⇒英文を7回前後音読(暗唱できると思うまで)⇒暗唱⇒瞬間英作文(日本語を見て英語を即答する)⇒言えたら次へ、言えなかったら「音読⇒暗唱⇒瞬間英作文」】

詳しくは【瞬間英作文】参照。

6.記憶の原理

6.1.記憶の原理

記憶には、短期記憶(数時間~数週間もつ記憶)、中期記憶(数週間~数ヶ月もつ記憶)、長期記憶(数ヶ月~数年以上もつ記憶)の3つがあり、英語力を上げるには、理解し暗記した勉強内容の多くを長期記憶に入れる必要があります。

全ての記憶は、最初は短期記憶に貯蔵されます。短期記憶から中期記憶に移行させるには7日間(7回)以上の復習が必要であり、中期記憶から長期記憶に移行させるには2ヶ月間以上の復習が必要になります。

【短期記憶⇒7日復習⇒中期記憶⇒2ヶ月以上復習⇒長期記憶】

6.2.中期記憶に入った印

中期記憶に入った印は「スラスラ・即答・瞬間的」です。

よって、勉強するときは、「スラスラ(フレーズの日本語訳をスラスラ言える)・即答(英単語の意味を即答できる)・瞬間的(日本語訳から英語フレーズを瞬間的に言える)」を意識することが重要です。

創賢塾の勉強法は、全ての勉強内容を中期記憶・長期記憶に入れていくことを目的に組み立てられています。

7.終わりに

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

あなたの健闘を祈ります。

創賢塾の英単語暗記法(クイック・レスポンス法)を習得されたい方のために、自宅で受講できる英単語帳1冊を全部暗記する3ヶ月集中オンラインセミナー】【1000英単語を暗記する1ヶ月集中オンラインセミナー】【オンライン長期勉強法コース】を開講しています。関心ある方はご参照ください。

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