中学入試の作文上達法(3)上級編

このページでは、できるだけ自力で作文を上達させたい場合に、【中学入試の作文上達法(2)作文最速上達法】の「換骨奪胎法」と共に取り組むべき作文勉強法を書いていきます。

添削してもらえる専門家がいる場合は、【中学入試の作文上達法(4)添削利用法】もご参照下さい。

1.作文上達法(2)上級編

以下の勉強法を一つでも取り入れると、飛躍的に上手に作文が書けるようになります。

【最速で作文が書けるようになる勉強法(2)上級編】

(1)換骨奪胎法

 まず、【換骨奪胎法】で、志望校過去問の模範解答の文章構成・内容をまねて書きます。

 その後、以下のような分析もしていきます。

(2)模範解答の文章構成を分析する

 ①自分で分析する:文章構成法は非常に重要なので、模範解答の文章構成を、「ここは主張、ここは理由、ここは説明・体験・具体例・結論を書いている」などと分析し、それを模範解答に記入します。

 ②添削者に分析してもらい、自分でも分析する:添削者がいる場合は、上記の分析をしてもらった上で、その分析を、自分でも、理解しながら自力でスラスラ行えるまで、1つの模範解答につき3~5回、行います。

 こうすることで、模範解答、自分の作文、課題文などを論理的・抽象的・俯瞰的に見ることができるようになり、文章構成法を理解しやすくなります。

(3)自分の作文の文章構成を分析する

 ①自分で分析する:同様の分析を、自分の書いた作文でも行い、記入します。

 ②自分で比較する:自分の作文と模範解答の文章構成を比較し、自分の作文に足りない構成要素・余計な構成要素等を分析し、記入します。

 ③添削者に分析・比較してもらい、自分でも分析・比較する:添削者がいる場合は、上記の分析・比較をしてもらった上で、その分析・比較を、自分でも、理解しながら自力でスラスラ行えるまで、1つの作文につき3~5回、行います。

(4)課題から、どういう文章構成にすべきなのかを分析する

 ①目的:文章構成は課題次第で変わります。言い方を変えると、課題を見たら文章構成が分かるようにしなければなりません。そのために、以下のような分析をします。

 ②自分で分析する:課題と模範解答を見比べ、課題・設問から考えると、どういう文章構成にするべきなのか、なぜ模範解答のような文章構成にすべきなのか、なぜ模範解答の各構成要素(主張・理由・説明・体験談等)が必要なのかを分析・記入し、理解に努めます。

 ③自分で分析・確認する:模範解答と自分の書いた作文の文章構成・内容が、課題に適合しているかを分析・確認し、記入します。

 ④添削者に分析・確認してもらう:添削者がいる場合は、上記の分析・確認をしてもらった上で、その分析・確認を、自分でも、理解しながら自力でスラスラ行えるまで、1つの課題につき3~5回、行います。

 この作業を通じて初めて、自力で課題に応じた文章構成で書けるようになります。そうすれば、少し課題・設問を変えられても、応用が利きます。つまり、ただ過去問の文章構成を理解・暗記するだけではダメなのです。

(5)書き直す

 以上を元に自分の作文を書き直し、完成度を高めます。

(6)大量に書き、添削・分析する

 以上の、「【換骨奪胎法】による作文の執筆⇒分析⇒比較⇒書き直し」のサイクルを、「週1回×過去問10~20年分以上×各5~10回(合計50回以上)」続け、全て自力でスラスラ分析できるようにすれば、過去問の文章構成法が深く分かり、過去問に合った、合格レベルの文章構成で書けるようになります。

 一方、「書いて⇒添削してもらって⇒それを読む」だけでは、ほとんど上達は期待できません。上達する勉強法を習得しましょう。

(7)文章構成法を学ぶ

 塾の作文問題集、市販の作文問題集、過去問等には、文章構成法に関する記述があるでしょうが、それを、【換骨奪胎法】で20~30回書く前に読んでも、また、上記の文章構成の分析をせずに読んでも、ほとんど理解できないし、有効活用できないでしょう。

 しかし、【換骨奪胎法】で20~30回以上書き、上記の文章構成の分析を20回以上やった後なら、テキストに書いてあることを良く理解でき、たくさん吸収できます。

 よって、数十回書き、分析した後、文章構成法の書かれたテキストを10回以上読み、理解し、必要な内容を吸収します。もしくは、親御様や添削者に解説してもらったり、教えてもらいます。そうすれば、文章構成法に対する理解が格段に深まります。

(8)模範解答を暗記する

 受験生が、どういう内容、どういう文章構成で書けばよいか分からないのは、結局、「どういう内容、文章構成が正解なのか」の正解例を知らない(読んだことがない、覚えていない)からです。

 正解例(模範解答)10~20年分を何度も読み、暗記していけば、「どういう内容・書き方をすれば合格答案になるか」が体得できます。暗記法は以下です。

【1日10回音読×10日=100回音読】

 100回といっても、200字なら1回30秒前後で読めますから、10回で1日5分程度です。たいしたことはありません。

(9)模範解答を書き写す

 過去問の模範解答を「週1問×1回以上」書き写すことで、言葉の使い方、文末の書き方、段落の分け方やテンの打ち方など、細部の書き方が身に付いていきます。

(10)課題文を30回音読する

 課題文がある場合は、その理解度を上げるため、また読解力を上げるため、以下のように音読します。

【毎日10分音読×7日(10~20回同じ課題文を音読)⇒次の週は次の課題文を同様に音読⇒1年で50課題文音読】

 800ワードの文章なら1回2分弱、10分で1日5回程度読めますから、7日で30回前後読めます。

2.終わりに

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

皆さんの参考になれば幸いです。

創賢塾のホームページに書かれた勉強法をいち早く習得したい中学受験生のために、自宅で受講できる中学受験生用:作文対策2ヶ月集中オンラインセミナー】【4教科の受験勉強法を習得する1ヶ月集中オンラインセミナー】【オンライン長期勉強法コース】を開講しています。【オンライン講座・セミナー一覧】はこちら。関心ある方はご参照ください。

【過去問の記述問題・作文の添削が有り難かった】

Kさん(小学6年生、広島県、AICJ中学校[偏差値62]合格)

お陰様で、AICJ中学校を受験し、合格することができました。この度、合格通知書を受け取りましたので、ご報告差し上げます。
一刻も早くご報告差し上げたかったのですが、本人が、合格通知書を受け取るまで信じられないので誰にも報告しないでほしいと言い張っておりましたので、ご報告が大変遅くなりましたことをお詫び申し上げます。

このような結果を得ることができましたのは、ひとえに先生のご指導のお陰と、家族一同、心より感謝しております。
本当に、本当にありがとうございました!

今回は、数ヶ月前に適性検査による受検に方針転換して以来、ほぼ手を付けることができなかった国語と算数と、苦手な作文での受験でした。想像していた以上に二教科の学力が低下していましたので、受験までの一ヶ月足らずの期間でどこからどのように対策すれば良いのか分かりませんでした。通っている適性検査対策のどの塾に相談しても、何の対策も講じてもらえず、焦るばかりでした。

しかし、先生にご相談させていただき、どの塾でも対応していただけなかった受験校の過去問の添削などを丁寧にしていただいたお陰で、精神的にも落ち着いて二教科の勉強に取り組むことができました。

また、苦手な作文も、先生からのアドバイスを一つ一つ確認し、テーマを絞り、諦めず毎日書き続けたことで、本番も何とか指定された文字数の文章を書くことができ、合格に繋がりました。
本当に先生のご指導のお陰だと、心から感謝しております。

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