受験勉強法(6)先取り終了後の受験勉強法

このページでは、公立高校志望の中学生が、受験のための数学の先取りを全範囲終了した後の受験勉強法について書いていきます。

1.受験勉強の2期

1.1.受験勉強の2期(1)基礎力養成期

どの科目も、受験勉強は、(1)基礎力養成期と、(2)志望校に合わせた応用力養成期、の2期に分かれます。

基礎力養成期には、1~3年の数学の基礎・標準・応用問題を解けるようにします。例えば、当塾がオススメする「チャート式 中学数学」(数研出版)で言うと「例題・エクササイズ」を習得します。

ただし、数学が不得意な人、偏差値55以下の高校志望者は、基礎・標準問題(「チャート式 中学数学」で言うと「例題」)のみでも仕方ありません。

この時期には、基本的には、誰でも同じ、以下のような入試標準問題集を使います。オススメは「チャート式 中学数学」です。

チャート式 中学数学」(3冊:数研出版)
語りかける中学数学」(ベレ出版)

1.2.受験勉強の2期(2)志望校に合わせた応用力養成期

上記の基礎が確立した後、あるいは3年の夏休み頃から、(一般的に実力を上げていく勉強に加えて)志望校の問題傾向に合わせた対策を始めます。このとき使う問題集は以下の3種類です。

(1)メインの問題集として過去問
(2)弱点を補強する問題集
(3)応用・難問問題集

1.3.応用力養成期の問題集(1)メインの問題集

公立高校の入学試験の場合、基礎力養成期に基礎・標準・応用問題を習得していれば、通常は、過去問を5~6割以上解けます。

そして、過去問を5割以上解ける場合、使用すべき主な問題集は過去問になります。過去問を解いて傾向を知り、対策をします。また過去問を最重要問題集として習得し、実力を上げていきます。

ただし、過去問を解いて4~5割以下しか得点できない場合、基礎力養成期の基礎・標準・応用問題の習得が甘いので、基礎力養成期の問題集に立ち戻り、復習します。

1.4.応用力養成期の問題集(2)弱点を補強する問題集

過去問を解いて、間違いの原因をしっかり反省し、毎回「過去問まとめ帳(後述)」に書いていくと、今の自分の弱点がはっきりします。

そしてその弱点を補強するための問題集を解いていきます。以下の問題集がオススメです。

チャート式 中学数学」(3冊:数研出版)
全国高校入試問題正解 分野別過去問 数学」(2冊:旺文社)
塾で教える高校入試 数学 塾技100」(文英堂)

チャート式 中学数学」を基礎力養成期に使っていても、まだ解いていない問題が沢山あるはずなので、それを弱点補強で使うと良いでしょう。

全国高校入試問題正解 分野別過去問 数学」は公立高校の過去問を分野別に配列し直した問題集です。2冊合計1100問以上と、他を圧倒する問題量で、苦手分野を克服するには最適です。

1.5.応用力養成期の問題集(3)応用・難問問題集

基礎力養成期には、入試レベルの応用問題・難問はそれほど習得できていない場合が多いです。また、過去問はランダムに出てきますから、網羅性・効率性(必要十分で重複がない)に難があります。

よって、過去問と平行して、入試レベルの応用問題・難問が掲載された問題集を解き、習得していきます。そうすることで、入試レベルの応用問題・難問の典型問題を効率良く、網羅的に習得できます。

使う問題集としては、基礎力養成期に使った問題集の中に、公立高校入試レベルの応用問題・難問も収録されていればそれをそのまま使い、そうでなければ、新たに問題集を買って解いていきます。オススメは以下。

チャート式 中学数学」(3冊:数研出版)
塾で教える高校入試 数学 塾技100」(文英堂)

例えば「チャート式 中学数学」には、「例題(教科書レベルの重要問題)・練習問題(例題の類題)・エクササイズ(応用問題)・定期試験対策問題(応用問題)・発展例題・入試対策問題(応用問題・難問)」の6種類の問題があり、基礎力養成期には「例題+エクササイズ」を解きます。

それを習得した後、過去問と平行して、「定期試験対策問題・発展例題・入試対策問題」を入試まで順次習得していきます。もしくは、過去問の弱点補強で、苦手な単元の問題を習得していきます。

1.6.先取り終了後に使うのにオススメ問題集

結局、どの問題集を使うのがオススメかというと、以下になります。

(1)先取り時(基礎力養成期):「チャート式 中学数学」の「例題+エクササイズ」を習得します。

(2)応用力養成期:メインの問題集としては過去問を使います。

 弱点補強用としては、「チャート式 中学数学」の「定期試験対策問題・発展例題・入試対策問題」を解きます。それが終わったら、「全国高校入試問題正解 分野別過去問 数学」を使います。

 また、入試レベルの応用問題・難問対策として、過去問と平行して「チャート式 中学数学」の「定期試験対策問題・発展例題・入試対策問題」を(弱点補強用とは別に)順次全部解いていきます。

2.過去問について

2.1.過去問を早々に解いた方が良い理由

過去問を、遅くとも中3の夏休みから解いた方が良い理由は、過去問の出来不出来、傾向によって、問題集や勉強内容を変える必要があり、対策にはそれなりに時間がかかるからです。

例えば、志望校の過去問を3~4年分解いて、(他の分野の問題より)方程式の問題がとりわけ難しくて毎回解けなかったら、基礎力養成期段階の問題集の復習をしたり、受験問題集で方程式に習熟する必要があります。

このように対策していくために、早めに過去問を解いた方が良いのです。

2.2.過去問を応用力養成期のメインの問題集にすべき理由

受験生は、基礎力を付けて入試レベルの実力にした後は、「自分が受験するときの志望校の問題に傾向(難易度・出やすい分野など)が近い問題集」を勉強するべきです。では、どの問題集がそれに該当するでしょうか。

それは「過去問」です。過去問は「自分が受験するときの志望校の問題に傾向が最も近い問題集」なのですから。

よって、過去問を応用力養成期のメイン問題集として習得していくべきなのです。

2.3.”メインの問題集にする”とはどういうことか

過去問は普通、10~11月頃から、3~5年分をそれぞれ数回解くくらいでしょう。

しかし、創賢塾では、(基礎の確立が終わった)4~8月頃から、メインの問題集として5~10年、あるいは20年分を解いてもらいます。

具体的には、例えば、志望校が3つあれば、「5年分×3校⇒10年分×3校⇒20年分×3校」などと大量に解いて習得します。

そして、過去問を15~60年分(=20年分×3校)解けば、過去問に出やすい分野はほとんど網羅しますから、過去問だけでも実力がどんどん上がっていきます。

2.4.過去問は「習得する」

過去問を「習得する」とは、過去問に収録されている全問題について、「問題を見たら解き方をすぐに思い浮かべることができる状態=スラスラ解ける状態にする」ということです。

過去問を習得することにより、志望校の傾向に応じた数学力を上げていけます。

3.過去問を解き始める時期

ここでは、基礎力養成期に「チャート式 中学数学」を用いた場合について書いていきます。

過去問を始める時期は、「チャート式 中学数学」の「例題+エクササイズ」を全部解き終わる時期により異なります。

3.1.3年4~6月までに終わった場合

3年6月までに「チャート式 中学数学」の「例題+エクササイズ」が終わった場合は、「チャート式 中学数学」の「定期試験対策問題3冊分⇒発展例題+入試対策問題3冊分」を順に習得していきます。

そして夏休みに入ったら、(「定期試験対策問題」等が終わっていなくても)過去問を2年分解きます。

5~6割以上解ける場合は、過去問を週1年分解いて習得し続け、平行して「定期試験対策問題・発展例題・入試対策問題」を進めます。

過去問が4~5割未満の場合は、まだ「例題+エクササイズ」の理解や習熟が足りないので、「チャート式 中学数学」の「例題+エクササイズ」の復習と、「定期試験対策問題・発展例題・入試対策問題」の習得を続け、10月からは過去問を週1年分解いて習得していきます。

3.2.3年8月までに終わった場合

3年8月までに「チャート式 中学数学」の「例題+エクササイズ」が終わった場合は、夏休みに過去問を2年分解いてどのくらい解けるかを確認します。

5~6割以上解ける場合は、過去問を週1年分解き、習得していきます。それと平行して、「チャート式 中学数学」の「定期試験対策問題・発展例題・入試対策問題」を順に習得していきます。

過去問が4~5割未満の場合は、「チャート式 中学数学」の理解と習熟が足りないので「例題+エクササイズ」の復習をし、それが終わったら「定期試験対策問題・発展例題・入試対策問題」を進めていき、10月からは過去問を週1年分解いて習得していきます。

3.3.3年9~12月に終わった場合

3年12月までに「チャート式 中学数学」の「例題+エクササイズ」が終わった場合は、過去問を週1年分解いて習得していきます。

5~6割以上解ける場合は、過去問を週1年分解き、習得していきます。それと平行して、「チャート式 中学数学」の「例題+エクササイズ」の復習をしながら、「定期試験対策問題・発展例題・入試対策問題」を順に習得していきます。

過去問が4~5割未満の場合は、過去問を週1年分解くのと並行して(もうこの時期には過去問を解くしかありません)、「チャート式 中学数学」の理解と習熟が足りないので「例題+エクササイズ」の復習をし、それが終わったら「定期試験対策問題⇒発展例題+入試対策問題」を進めていきます。

4.先取り終了後の受験勉強法

4.1.先取り終了後(=応用力養成期)の受験勉強法

ここでは、公立高校志望の受験生が、「チャート式 中学数学」の「例題・エクササイズ」の先取りを3年夏休みに習得し終わったと仮定して、その後の受験勉強法を、過去問を中心に書いていきます。

【先取り終了後の受験勉強法】

(1)過去問を解く

 ①1年分全体を、時間通り解く:時間管理に慣れるためにも、できるだけ1年分全体を、時間通り解きます。

 ②延長して解く:制限時間内に解けない問題がある場合(もちろん全部は解けないでしょうが)、延長して解きます。解かないと過去問がもったいないからです。

 20~30分延長し、1問に10分以上考えても解けそうになかったら諦めて、解答を見ます。

 ③時間管理法:時間管理法とは、1問に時間を使いすぎて、解けたはずの問題が時間切れで残った、などを起こさないため、効率良く全体を解くための戦略、方法のことです。

 公立高校の数学制限時間は45~50分前後ですから、そのうち、小問1問に8~10分考えたらダメなことは明白です。

 では何分わからなければ諦めるのか。--私なら、4分前後に設定します。4分考えて解決の糸口がつかめなかったら、サッサと次の問題に行きます。

 あなたも、過去問を解く中で、何分くらいで諦めるかを試行錯誤し、決めていって下さい。

(2)解答解説を読んで理解する

 ①自己採点し、解答解説を読んで理解する:間違えた問題には印を付け、解答の分からなかった部分にマーカーを引きます。解答を読んでも分からない問題があったら、誰かに聞いて理解に努めます。

 ②放置して良い問題もある:過去問は全問解ける必要はない(=ほとんどの人が100点を取れるようにはできていない、70点取れれば普通合格な)ので、人に聞いて分からなければ、10~15点分は放置しても構いません。

 ただし、偏差値70以上の公立トップ校志望の受験生は、全問理解に努め、習得します。

 ③過去問を解いて5~6割以上解ける場合:過去問を週1年分解き、習得していきます。

 それと平行して、「チャート式 中学数学」の「定期試験対策問題・発展例題・入試対策問題」を順に習得していきます。

 ④過去問が4~5割未満の場合:3年9月までは、「チャート式 中学数学」の「例題+エクササイズ」の復習をし、それが終わったら「定期試験対策問題・発展例題・入試対策問題」を進めていきます。

 これらが終わったら、もしくは10月からは、これらと並行して、過去問を週1年分解いて習得していきます。

(3)過去問も「習得する(=スラスラ解けるようにする)」

 ①解き直す:解けなかった問題・間違えた問題は、解答を理解した後すぐに解き直して、解けるようにします。

 ②口頭再現法で習得する:解けるようにした問題を口頭再現法で習得し、翌日、毎週末に復習します。口頭再現法については【数学勉強法(2)10分で解き方を暗記する口頭再現法】に詳しく書いています。

 過去問も、志望校専用数学問題集として習得します。

(4)「過去問まとめ帳」に過去問の傾向と対策を書く

 過去問を自己採点したらすぐに、過去問の傾向、自分の間違いの原因・傾向、感想、正答率を上げるための対策等を「過去問まとめ帳」に書きます。

 間違いの原因が分かったら、対策が立てられます。そして対策を実行していったら、得点率が上がっていく可能性が高まります。逆に、書かなかったら、何が問題か分からず、一般的な対策しか立てられません。

 「過去問まとめ帳」は過去問の全科目で作ります。具体的な書き方は後述。

(5)弱点分野を他の問題集で克服

 過去問を解いていて発見した自分の弱点・苦手分野の問題を、「チャート式 中学数学」で復習したり、以下のような問題集で大量に解いて克服していきます。

全国高校入試問題正解 分野別過去問 数学」(2冊組:旺文社)
塾で教える高校入試 数学 塾技100」(文英堂)

(6)受験用応用問題集を網羅的に習得する

 弱点を補強する問題集や過去問とは別に、受験レベルの応用問題集を1冊用意し、全分野網羅的に習得していきます。

 過去問は網羅的に、かつ重複があまりなく勉強できるわけではありませんから、応用問題集で受験レベルの問題を網羅的に習得していき、穴を埋めていきます。オススメ問題集は以下。

チャート式 中学数学」(3冊:数研出版)
塾で教える高校入試 数学 塾技100」(文英堂)

チャート式 中学数学」は、基礎力養成期には「例題(教科書レベルの重要問題)+エクササイズ(応用問題)」を習得し、応用力養成期には「定期試験対策問題(応用問題)⇒発展例題+入試対策問題(応用問題・難問)」を習得します。

4.2.過去問まとめ帳の書き方

ルーズリーフに縦線を引き、以下のように、過去問の傾向、自分の間違いの原因・傾向、感想(時間が足りなかった、難しかった、複数分野の融合問題が多かったなど)、正答率を上げるための対策などを書きます。

【〇〇県公立高校 16年数学 傾向|全体的にはまあまあできた、65点、大問1計算5問中1問ミス(ルートの計算)、大問2(短いバラバラの小問の寄せ集め)7問中2問ミス(連立方程式、円周角)、大問3が難しくて分からなかった(図形と確率の融合問題)⇒解答を見たら理解できた。……】

【 〃 〃 対策|チャート式で、ルートの様々な問題、連立方程式、円周角問題を集中的に解く、図形と確率のやり直し、過去問で応用問題をたくさん解いていく】

4.3.過去問まとめ帳を書くべき理由

過去問の正答率を上げていくには、「どういう問題で、なぜ間違えたか」を知り、対策を考え、実行することが欠かせません。

例えば、同じ60点でも、「計算ミス-20点、解き方の勘違い(解答見たら知っていた解き方)-20点」と、「計算ミス-0点、難しくて解けなかった-40点(解答を見ても分からなかった)」では対策法が全く変わります。

あるいは、過去問を数年分解いて、二次方程式で点が取れない場合と、図形の特に円が苦手な場合では、当然対策が異なります。

自分の苦手分野、間違いの傾向と対策をきちんと数値化して書き、解いた全年度・全科目いつでも参照できるようにルーズリーフにまとめておけば、適切な対策を立てやすくなり、点数が上がりやすいです。

ただ問題を大量に解いていってもダメなのです。

【終わりに】

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

受験生は、どの科目も、合格したかったら、過去問を【5年分⇒10年分⇒20年分】と習得していきましょう。そうすれば、学力は飛躍的に上がり、合格にどんどん近づきます。

この文章があなたの勉強の役に立てば幸いです。幸運を祈ります。

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