英語長文問題を解けるようになる順序


【はじめに:英語長文問題を解けるようになる順序】

大学入試の英語の中心は、英語長文問題です(以下、約100ワード以上の英文読解問題を含めて「長文」と表現します)。英語長文が出来るかどうかは、合格するかどうかを左右する重大な問題です。そして、英語長文が出来るようになるためには幾つかのステップを踏む必要があります。そのステップをきちんと踏んでいけば、英語長文をスラスラ読めて、問題をどんどん解けるようになります。その勉強の順序は以下の通りです。

1.英語に共通する勉強法(音読とインストール)

1.1.音読

英語の学習内容を習得したいとき、非常に効果的な勉強法があります。それは【音読】です。音読は最近やっとメジャーな勉強法になりつつありますが、実際に音読している受験生はまだまだ少数派です。それだけに、実践すれば、実践していない受験生をゴボウ抜きできます。
例えば英文法は、音読をしないで、解説を読んだり問題を解くだけでは、なかなか身に付きません。また、英文解釈や英語長文は、音読をしないで、和訳したり問題を解くだけでは、「理解」した内容をすぐに忘れてしまうので、とても効率が悪くなります。

1.2.英文を理解しながら音読をする

音読は「英語の地力を付ける」学習法です。理解した内容を定着させるのに、音読は大変有効です。ぜひ音読を英語学習の中に取り入れましょう。
ただし、ただ音読をすればよいというものでもありません。【正しい方法で音読をする】必要があります。多くの音読実践者が「英文を理解しないで」音読をしていますが、これは全く無意味な学習法です。しかし、「英文を理解しながら音読をする」のは、実は結構高度な頭の働きなので、簡単には出来ませんし、第一、「英文を理解しながら音読をする」方法を教えてくれる人は、ほとんどいません。
そこで、このページでは「英文を理解しながら音読をする」方法もご紹介しています。読んで、役に立つと思われたら、ぜひ実践してみてください。

1.3.インストール:数学では誰もがやっている【インストール】を英語でも実践する

インストールについては以下で詳しく解説しますが、これは主に「問題を解く時に使う思考法」に関係します。
私たちが英語の問題を解くとき、自分が今まで培ってきた【解き方=考え方=思考のプロセス】で解きます。他の人はその人の【解き方=考え方=思考のプロセス】で解きます。そして、正解したり間違ったりします。ほとんど正解なら問題ないのですが、間違いが多いときはその【解き方=考え方=思考プロセス】に問題があるのです。そしてその【解き方=考え方=思考プロセス】を変えていく必要があります。
ではどうやって、そしてどういう思考プロセスに、変えていったらよいのかというと、【インストール(正解を導ける思考プロセスを自分の頭の中に移植すること)】という手法によって、【英語の問題を解く専門家の解き方=考え方=思考プロセス】に変えていきます。これはそれほど難しいことではなくて、「数学では誰もがやっている勉強方法」です。インストールについてはこのページの後半に詳しく書いています。参考にしてください。

2.英語の基礎知識習得:【英文法+英単語+英熟語】

2.1.英単語・英熟語を超効率的に記憶する

英語学習をするには、語彙(英単語+英熟語)と文法は不可欠です。まずは語彙を増やし、文法を習得しましょう。語彙に関しては、当塾の英単語・英熟語記憶法で、【120時間で2000英単語を記憶】できます。
【2000英単語を4ヶ月で記憶する超速記憶法】

2.2.偏差値60以下なら先ず中学英文法の復習から

文法に関しては、高校生でも、偏差値が60を下回るような成績なら、中学英文法が結構抜けています。よって、60以下の方や英文法が不得意な方はまず、中学英文法本で穴を埋めてから、高校英文法の詳しい解説本で補強していくのがオススメです。もしくは、「英文法ハイパートレーニング1」のように、中学英文法も復習できる高校英文法問題集をマスターしましょう。60以上の方は高校英文法から入って大丈夫でしょう。

2.3.英文法は音読で習得する

文法は「理解」しただけでは身に付かず、「記憶」する必要があります。記憶するためには、「繰り返し音読する」ことです。英語を得意にしたい方、記憶するのが好きな方は、音読に加えて、「例文暗記(瞬間英作文)」すると更に良いでしょう。

音読で文法を体得する方法は以下の通りです。

【文法の例文を音読して英文法を内在化する方法】

①例文を文法的に完全に「理解」する:英文を読み、解説を読んで文法的に完全に理解します。SVOCの区別、文法的説明、正確な和訳ができればOKです。文法的に理解できていない例文を音読しても、応用ができないので、効果が薄くなります。必ず「理解」から入ります。

②口頭和訳する:例文を口頭で和訳します。毎回3回。最終的に「スラスラ和訳できる」状態にします。スラスラ和訳できる状態になったら、音読しても、黙読しても、英文の意味がスラスラ分かるようになります。これが音読の準備になります。

③音読する:間違えずに和訳できたものは3回、間違えたもの、時間がかかったものは5回音読します。回数はそれぞれ、3回以上、5回以上であればOKです。できれば10回します。同じ文を一日15回以上するのは効率が落ちるので、する必要はありません(もちろん、15回以上音読すること自体は効果があるのでOKですが、時間対効果の点で効果が落ちる、という意味です)。
音読時は「理解」しつつ音読します。

④【理解しつつ音読する方法】:「英文を理解できる」とは「英文を、イメージし、頭の中で日本語訳を重ねることができる」ことですが、これは今までやったことのない頭の働かせ方なので、最初はゆっくりゆっくり音読します。【理解しつつ音読する方法】は以下の通りです。

【音読の仕方:テキストを、発音しながら、イメージしながら、頭の中で日本語訳を重ねながら、理解しながら、読む】

⑤先へ先へ進む:一文が終わったら、次へ次へ進み、時間になったら終わる。次の日以降も、次へ次へ進む。

⑥復習は14日以内に行う:10~14日は次々進めますが、14日以内に進んだ分を一セットにしてその分を5周します。例えば、14日で3章分30ページ進んだとしたら、その30ページを一セットにして、5周します。2周目も同じく、【英文理解⇒口頭和訳3回⇒音読3~5回】をしていきます。
「14日以内」に復習する理由は、普通の記憶力の人は15日以上たつと急速に忘れていくからです。例えば一ヶ月後に復習した場合、ほとんど忘れているので一回目と同じくらいの時間がかかり、非効率的なのです。

⑦マスターの基準:スラスラ和訳でき、いつでも文法的説明ができる状態になったら、和訳をマスターできているので、口頭和訳の回数は0~2回に減らしても良い。「和訳を記憶している」のと「英文を理解している」のとは大きく違いますが、表面上は区別が付かないので、自分がきちんと「理解」していることに気をつけること。
音読は「理解しながらスラスラ音読できる」ようになったらその文はマスターしたことになるのでその文は外しても良い。音読回数は多いほど良いので、マスターした後も一日3~5回音読すると良い。100回音読することが理想的です。

⑧音声を聴き、真似る:音読と別途、CDがある場合は、英語音声を聴いて真似ます。CDがないと、音読が不正確になるので、CD付きの教材が望ましい。

2.4.オススメ英文法教材

・中学英文法復習:
「ハイパー英語教室中学英文法」(CD付き) 安河内哲也著(桐原書店)

・中学英文法と高校英文法を両方復習できる:
「SAPIX式英文法 123+」(旺文社)
「大学入試英文法ハイパートレーニング1」(桐原書店)

2.5.英文法の例文を暗記する

英文法問題を解いていけば文法問題は徐々に解けるようにはなりますが、英語力そのものはなかなか高まりません。例えば、文法問題が解けるようになっても、自分で簡単な英文を書くことができるようにはなりません。英語力そのものを高めて英文法問題を解けるようにするには、英文を音読することに加えて、暗唱し、暗記することが最も有効です。

英語の例文を暗記することは難しいと思われていますが、それを簡単にしたのが瞬間英作文という方法です。瞬間英作文を使えば、400例文を記憶するのに約30時間しか掛かりません。是非試してみてください。

【文法の例文を暗記する方法(瞬間英作文)】

①英文を文法的に完全に理解する

②3回口頭で和訳する。

③音読・暗唱する:3~5回音読し、スラスラ言えるようになったら、そらで「暗唱」します。

④日本語訳を見て英文を言う(=瞬間英作文):「暗唱」できるようになったら、日本語訳を見て英文を言ってみます。言えなかったら、また暗唱し、日本語訳を見て英文を言えるまでトレーニングします。

⑤どんどん進め、最後に2回目を行う:言えたら次の文へ。その日の分が終わったら、その日の最初の部分からもう一度日本語訳から英文を言ってみます。言えなかったら暗唱。言えるまで「暗唱⇒日本語訳から英文を言う」を繰り返します。

⑥先へ先へ進む:次の日以降、次へ次へ進みます。

⑦復習は14日以内に行う:10~14日間は次々進めますが、14日以内に進んだ分を一セットにしてその分を5周します。例えば、14日で3章分30ページ進んだとしたら、その30ページを一セットにして、5周します。【日本語訳⇒英文】が瞬間的に言えるようになった文は外していきます。10周したら、通常、全部覚えることができます。

2.6.瞬間英作文のオススメ教材

中学英文法:
「ハイパー英語教室中学英文法」(CD付き) 安河内哲也著(桐原書店)
「99パターンでわかる中学英語文型の総整理」(学研)

高校英文法:
「総合英語フォレスト」「フォレスト 音でトレーニング」(桐原書店)

3.英文解釈をマスターする:【構造分析+和訳+音読】

3.1.英文解釈=「構造把握(形)と読解英文法(意味)によって英文を正しく和訳するトレーニング」

英文解釈とは、英文を、
①形から理解するために「構造分析」し、
②意味から理解するために英文法の知識を総動員して、英文の意味を理解し、
③構造分析と英文法の知識をもとに和訳を書いて、自分の理解が正しかったかを確かめる、というトレーニングのことを言います。
言い換えると、英語長文を読んで理解し、和訳できるようにするために、「倒置や関係詞、分詞などの複雑な読解英文法と英語構文」が使われている英文を用いて、「構造分析(構造把握)」し、和訳を書くトレーニングです。

3.2.「構造分析」とは

英語の「構造分析」とは、「英文の構造を見抜く」=「五文型の区別をする」=「文の意味を理解するために、SVOCM(主語・動詞・目的語・補語・修飾語句節)の区別をし、語句節の役割と修飾関係を明らかにする」トレーニングです。構造把握とも言います。

※語=ワード、単語。句=フレーズ、複数の語からなる意味のかたまり。節=主語述語のある文で、主節、従属節、形容詞節、副詞節、名詞節などがある。

日本語では助詞によって主語や目的語が決まりますが、英語では品詞(名詞、動詞など)と語順(構造)が重要で、その「構造=形=語順」と「意味(単語・熟語・文法・構文の意味)」から、文全体のの意味が確定します。
SVOCM(五文型)という形から英文を理解する方法を「構造分析」といい、「形(五文型)と意味(読解文法)」から英文を理解する方法を「英文解釈」といいます。つまり、構造分析は英文解釈の一部です。

3.3.「英文解釈」をする意味

英語の文はすべて五文型で書かれていますから、英文を読むときに、
①SVOCMを振りながら(形から理解しようとする)、
②英文に使われている文法(倒置や関係詞、分詞などの複雑な読解用文法と英語構文)を見抜く(意味から理解しようとする)ことで、
③どの文型かを理解し、
④修飾語句・節(M)とSVOCとの掛かり関係を理解し、更に、
⑤語彙が分かり、内容が(日本語で)理解できれば、
あらゆる英文の理解、和訳が可能になります。

①②③④が英文解釈で、そのうち、①③④が「構造分析」です。
⑤難関大学の英文には、内容が難解で、日本語訳を読んでも意味が理解しにくい文章があります。これは日本語力の問題です。日本語で読んでも理解できない文章は、英語で読んで理解できるはずがありません。現代文で日本語力を鍛えましょう。

3.4.英文解釈の実際のやり方

具体的な英文解釈や構造分析の仕方は本によって違いますから、選んだ本の方法、記号の振り方でやります。基本は以下の通りです。

【英文解釈の実際のやり方】

①五文型を把握する

五文型の5つの型を理解し記憶し、五文型と品詞との関係(主語と目的語は名詞しかなれないなど)を理解し記憶します。そして、課題英文に使われている文法・構文・熟語等を理解しながら、SVOCM(MはSVOC以外の修飾語)を振っていき、Mがどこに掛かっているかを矢印で記していきます。これらができればどの文型か分かり、更に文法的に理解できれば、文の意味が分かります。
SVOCMは、本冊子に振っていくと後から使いづらいので、白文(何も書かれていない英文)のコピーを取って、それに振っていきます。

②構造分析をもとに和訳する

構造分析だけだとパズルのようなものなので、構造分析と「和訳」を連動させます。構造分析した内容をもとに和訳するのです。構造分析と和訳が終わるまで正解は見ません。この二つの作業が終わったあと、正解を見、間違えたら、どこがなぜ間違えたかを理解し記憶します。
英文解釈で「和訳を書く」のは、和訳を「書く」ことで、正確に構造分析・英文解釈が出来ているかを確認するためです。和訳を「書く」ことで、自分の思考が「視覚化」され、自分の「英文の解釈」が正しいか間違っているか、はっきり分かります。
SVOCMを振るだけで和訳をしなかったり、和訳を口頭で済ませてしまうと、正確な文構造の把握や意味の理解が出来ているかどうか、自分でも分かりません。英語の基礎が出来ている場合は大丈夫な場合もありますが、安全を期して、和訳は書いた方がよいでしょう。

③インストールし、インストールした内容を再現する

インストールとは、【問題集に書かれた「解き方=解くときの思考プロセス」を読み、理解し記憶し、記憶した内容を再現できるようにする作業】をいいます。ここでは、英文解釈(構造分析と和訳)をして間違えた部分に関して、【なぜ間違えたか、どう考えれば良かったかを、解説を読んで、理解し、記憶し、再度、構造分析と和訳を書く(解説を再現する)ことで、最終的に正確な英文解釈をできるようにする】プロセスがインストールです。問題集の解説に書かれた通りの構造分析と和訳が再現できれば、インストールが成功したことになります。

ここで、理解し記憶するだけで、やり直さないで次の問題へ行ってしまうと、その構造分析や和訳を自分ができるようになっているかどうか分からないので、間違いを正した直後に、間違えた部分だけ、再度、構造分析と和訳を書き直します。つまり、正解を再現します。ここで、「記憶」で再現するのではなく、「理解」しつつ再現しているかどうかに注意を払います。「記憶」で再現しても応用が利かないのです。
時間がない人、英文解釈をかなりやっている人は、ここは書かなくても、言うだけでも結構です。
この「再現する(書き直す)」作業はとても重要です。間違いの理由を理解するだけで、再現せずに次の問題へ行ってしまうのは、数学で、間違えた問題の解説を読んで理解するだけで、再度解き直して回答を書くことをせず、次の問題へ行ってしまうようなものです。数学でも英文解釈でも、正解を「理解する」のと、その正解の内容を自分で「再現できる」のは、全く別の問題なのです。

④理解した英文を復習し、長期記憶に移す:口頭和訳・音読・構造分析

構造分析し和訳し、解説を読んで理解し再現すると、その英文をいったんは「理解」したことになりますが、その理解は「短期記憶」に入ったに過ぎませんから、2~3週間たてばかなり忘れていきます。忘れたら、その英文を見ても、どう構造分析し、どう訳すかが分からなくなります。これではせっかく時間を使った意味が半減しますから、「復習」は不可欠です。何度も復習して初めて、「理解」が「長期記憶」に入り、入試で使える記憶になります。復習は3種類していきます。

一つ目は「口頭和訳」です。構造分析し和訳を書き、正解を見て理解し、最終的に正しい構造分析・和訳ができるようになった直後に、口頭で3回和訳します。書くのは時間がかかるので、口頭でOKです。口頭和訳は「スラッシュ和訳(数語の意味のまとまりごとに訳していく手法)」でしていきます。スラッシュ和訳をすることで、英語ネイティブの人たちがしているように、英語を前から前から理解することが可能になります。
口頭和訳できない箇所があれば、その部分だけ構造分析をして理解しようとします。それでも分からなければすぐに正解を見、語彙や文法を理解し、再度口頭和訳します。
口頭和訳をすることで単語・熟語・構文・文法・英文の意味を理解・記憶することができ、また、「和訳力」を高めることができます。

二つ目は「音読」です。口頭和訳を3回したあと、音読を10回します。音読をすることで、理解した英文を頭に蓄えることができ、また、英語の語順で、前から読むことができるようになり、読むスピードが格段に速くなります。

【口頭和訳の効能⇒英文理解、英文和訳が得意になり、速くなる】
【音読の効能⇒英語の語順で前から前から理解でき、速く読めるようになる】

「口頭和訳3回+音読10回」は10日連続で行い、定着させます。つまり、口頭和訳は30回、音読は100回することになります(回数は英語力、音読歴により異なる)。目標は、「スラスラ和訳でき、理解しながらスラスラ音読できる」状態です。ここまでの回数をこなせば、英文の中の文法・構文、単語熟語を全て深く記憶でき、入試の時に使える理解と記憶になります。
ちなみに、「英文法」のときより音読回数が多いのは、英文法は例文数が多く、10回やっているとなかなか終わらないからです。本当は英文法の例文も以上のように100回近く読むのがベストです。

三つ目は「構造分析の復習」です。最初は、翌日、翌々日も同じ英文を構造分析します。連日同じ英文で行うことで、構造分析の仕方が分かってきます。そして、構造分析を「1500ワード分×3回」(5行程度の英文換算で25英文、300ワードの英文換算5英文をそれぞれ3日連続)を超えたあたりから、翌日に同じ英文をするのではなく、翌日以降は次々と別の英文を「構造分析+和訳」をしていきます。
例えば、その問題集に「60ワード×70英文」あり、1日に5英文進んだ場合、まずその5英文を3日連続で構造分析・和訳し(2回目以降は出来が悪ければ書くし、出来が良ければ口頭でも可)、次の5英文を3日連続、その次の5英文も3日連続と次々行い、15日で25英文をそれぞれ3回ずつ行います。26英文目から最後までは1回ずつで先へ先へ進み、1周目が終わったら、すぐに二周目の構造分析に入ります。二周目は構造分析も和訳も、「書かずに」します。もちろん、まだ間違うことが多ければ、書いてもOKです。こうして「構造分析+和訳」を三周すれば、ほぼやり方は分かるようになります。

⑤二冊目に入る

進め方は同じです。「SVOCMを白文に振り、それをもとに和訳を書き、口頭和訳・音読して定着させる」。合計3冊前後、構造分析をすればたいていの英文はスラスラ構造分析でき、理解・和訳できるようになります。

3.5.「構造分析」に使える有用な教材

以上から考えて、「構造分析」の段階で最も有用なのは、
「入門英文解釈の技術70」(CD付き)
のような、「構造分析図が全文に施され、CDの付いた英文解釈書」です。CD(音声)は音読に必須なので、できるだけ最初は音声付きの英文解釈書で練習します。
以下に構造分析図が付いた英文解釈書、長文問題集、構文集を挙げておきます。

「英語長文ハイパートレーニング1~3」(CD付き)
「入門英文解釈の技術70」(CD付き)(高1~2年生でもできる)
「基礎英文解釈の技術100」(CD付き)(構造分析図は約半分の文に付いている)(中級)
「横山雅彦の英語長文がロジカルに読める本」(CD無し)(難関レベル)
「大学入試 全レベル問題集 英語長文シリーズ」(CD付き)(全レベル)
「英語の構文150」(CD付き)(初級~中級レベル)

最初はとにかく構造分析に慣れるため、多数の構造分析を自分の手で書くことが重要です。

3.6.「構造分析」がマスター出来る回数は

1冊を3回ずつ「構造分析+和訳」し、復習(口頭和訳30回+音読100回)して、2~3冊やり終えれば、構造分析はマスターできます。センター試験レベルまで行きたい方は2冊(初級と中級)、難関大志望の方は3冊(初級・中級・上級)するのがよいでしょう。

3.7.「構造分析」の順番

最初は、「英語長文ハイパートレーニング1」、「英語の構文150」、「入門英文解釈の技術70」のような入門書(高校一年生でも取り組めるレベル)から始め、
次に、より長く、より複雑な文法を使った「英語長文ハイパートレーニング2」「基礎英文解釈の技術100」などを、
最後は難関大にも対応できるように、「横山雅彦の英語長文がロジカルに読める本」「英文解釈の技術100」などで構造分析をトレーニングすることで、難易度の高い英文を理解し和訳できる英語力が培えます。

3.8.「構造分析」した英文を「音読」する意味

「音読」は「構造分析・英文解釈・文法・構文・単熟語」を定着させるためです。英語の地力を高めるのは「音読」と「瞬間英作文(例文暗記)」なので、学習した英文は原則、全て50~100回音読して、身体に染み込ませたいところです。

逆に、音読をしないと、理解したことを確実に忘れていきます。入試の時に忘れるような勉強は全く意味がありません。入試の時に覚えていて、使えるためには、音読は50~100回は必要です。
音読時に正確な発音、読み方をするために、英語の学習全般(英単語、英文法、英文解釈、英語長文等)で、出来る限り音声(CD)が付いている教材を選びます。その意味でも、「入門英文解釈の技術70」シリーズはオススメです。

音読の方法は、基本的には英文法の項目で書いたのと同じですが、英文の長さの違いや習得すべき深さの違いから、やり方の違いが若干ありますので、ここでも具体的に書いておきます。

【英文解釈問題集の音読方法】

①英文を段落ごとに音読する

英文が短い場合(100ワード以下)は全文を最初から音読するのでも良いですが、長い場合は、段落ごとに10回ずつ音読していきます。【第一段落を10回音読⇒第二段落を10回音読】という具合です。
段落ごとに分割して音読する理由は、例えば200ワードを一気に音読すると、最初は「音読して、意味を把握する」作業がハードなので、正しい音読ができないおそれがあるからです。要するに頭がパンクするのです。

②英文を読んで文法的に完全に理解する

英文と解説を読んで文法的に完全に理解します。理解してない英文を何回音読しても効果がないためです。構造分析と和訳の後なので、ここは問題ないでしょう。

③口頭和訳をスラッシュ和訳でする

例文を口頭で和訳します。段落ごと通して口頭和訳し、それを3回繰り返します。
口頭和訳は、できるだけ「スラッシュ和訳(意味のまとまりごとに、前から前から和訳していく方法。返り読みをしないため)」をします。そのため、最初は「英語長文ハイパートレーニング」シリーズのような、スラッシュとスラッシュ訳が載っている問題集が望ましい。

④一段落を10回音読して、スムーズに言えるようにする

音読時は「理解」しつつ音読します。【理解しつつ音読する方法】は以下の通り。【音読の仕方:教科書を、発音しながら、イメージしながら、頭の中で日本語訳を重ねながら、理解しながら、読む】

「英文を理解する」とは「英文を、イメージし、頭の中で日本語訳を重ねる」ことですが、これはほとんどの人にとって今までやったことのない頭の働かせ方だと思いますので、最初はゆっくりゆっくり音読します。理解しながら読まないと、音読は効果がありません。

⑤音読とは別途、音声を聴く

音読はできるだけ音声(CD)付きの教材で行います。音読と別途、時間を取り、音声を聴き、できるだけ正確な発音や読み方で音読をしていきます。デタラメな発音や読み方では、音読の効果は半減しますので、ぜひ、音読とリスニングは平行して続けてください。

⑥10回音読したら次の段落へ。その日、時間がある限り先へ進める

⑦【(口頭和訳3回+音読10回)×10日連続】、英文解釈は先に進める

翌日以降も、毎日同じ英文を「口頭和訳3回+音読10回」していき、10日前後続けます。10日続けることで、英文理解が短期記憶から長期記憶に移行し、英文に含まれる「英単語・英熟語・構文・文法」が受験のときや数年後も使える知識になります。また、「英文の意味を英語のまま理解する」「英文を、返り読みしないで、前から前から理解する」ことができるようになります。このような状態になるのに、最初は100回くらい必要ですが、慣れると30回くらいまで減らしていくことができます。

並行して、音声も聴いて、正しい発音で音読します。

音読100回の進行とは別途、英文解釈、構造分析は次へ次へ進み、トレーニングしていきます。

⑧シャドーイング

音声がある場合、50回を過ぎてCDと同等以上の速さでスムーズに音読できるようになったら、シャドーイング(音声を聴きながらの音読)を入れます。例えば、10回のうち、シャドーイング5回、音読5回などにします。「音読+シャドーイング」で合計100回します。
シャドーイングは、最初は【テキストを見て、音声を聴き、自分も発音する】ので結構ですが、慣れたら、【テキストを見ないでシャドーイング】もしていきます。
シャドーイングするときは、正確な音・息継ぎ・アクセントなどを意識して聴き、真似ます。これにより、正確な発音を習得することができ、リスニングが上達します。

⑨段落読みから全文読みに変える

50~70回読んで、その英文を音読して意味がスムーズに分かるようになったら、段落ごとから、全文を一気に音読するスタイルに変えます。

⑩リスニング

音読+シャドーイングを100回したあと、できれば同じ英文を、リスニングします。英文を見ないで英語を聴く(リスニング)のは、英文を見て聴くのとは全く違います。音読・シャドーイングをした教材をリスニングすると、「意味が分かっている教材をリスニングできる」ので、「英語を聴いて意味が分かる」ようになります。「聴いて意味が分かる」英文の数を増やすことで、リスニングは上達しますので、英文解釈や長文読解で理解した英文は、極力、【音読+シャドーイング+リスニング】しましょう。

3.英語長文に慣れる段階:長文問題を解き、音読をする

3.1.読む英文を徐々に長くする

今ではセンター試験でも、300~700ワード前後の英文が出されますから、100ワードから1000ワード超の英文まで、段階を追って読んでいく訓練が必要です。

この段階では、とにかく、「長い英文を大量に読む」ことを心がけます。今までは、おそらく、教科書や英文解釈書の、せいぜい200~300ワードの英文を、それも、一気にではなく、ぶつ切りで読んできた方が多いでしょうから、300ワードから始めて、500ワード、700,1000ワードと、それぞれ10英文前後を読んでいき、読み慣れしていきましょう。

3.2.英語長文も音読をすべき

英文を読む際には、「音読」をするのがオススメです。回数は1英文につき50~100回です。回数の目安は、「スラスラ読めて、スラスラ意味が分かるようになって、プラス20回」です。これくらいの回数をこなすことで初めて、半年後、数年後の入試本番に使える知識になります。10回、20回だと、内容を1ヶ月もすれば忘れてしまうので、入試本番で使えません。
ただし、音読し習得した英文が100本を超えれば、英語の基礎力は身に付きますから、1回だけ読む「読書「乱読」も効果があります。

音読教材は、出来る限り、音声(CD)付きのものを選びます。言語は音声が主なので、音と共に学ぶことが最も効果があるからです。

音読が進んだら、シャドーイング(音を聞きながらの音読)とリスニングも入れていきましょう。音読・シャドーイングした英文をリスニングすることで、「英語を前から前から、英語の語順で理解しつつ聴くことができる」ようになります。

3.3.音読・シャドーイング・リスニングの効果

正しい発音で、大量の英文を繰り返し音読&シャドーイング&リスニングする効果は、
①英文に含まれる英単語・英熟語・構文・英文法などを記憶できる、
②英文を英語の語順のまま、前から前から理解できるようになる、その結果、英文を速く読むことができるようになる、
③英語音声を英語の語順のまま、前から前から理解できるようになる、その結果、リスニングが得意になる、
④英語を英語のまま理解できるようになる(英語脳、英語回路の育成)、
⑤初見の英文でも素早く理解できるようになる、等です。

このように100回音読・シャドーイング・リスニングした英文を50~100本蓄積することで、英語を「読む、聴く」ことができるようになっていきます。

3.4.オススメ英語長文問題集

CDが付属し、SVOCが振ってあり、文法解説が詳しく、スラッシュ訳があり、超長文がある、等がポイントが高い問題集だと思います。

「大学入試英語長文ハイパートレーニング」シリーズ(CD付き)
「イチから鍛える英語長文700」シリーズ(CD付き)
「最難関大学合格へのPROCESS」シリーズ(CD付き)
「大学入試 全レベル問題集 英語長文」シリーズ(CD付き)
「スピード英語長文」シリーズ(CD付き)
「大学入試東大英語長文が5分で読めるようになる」シリーズ(CD付き)

3.5.偏差値65以下の人は、ここまでの勉強をしっかりやる

英単語・英熟語・英文法を覚え、英語長文を精読でき(文法的に完全に解析でき)、英語長文を音読し、長文問題を解いていき、問題別の解法を習得していったら、とりあえずは成績は上がるので、ここまでの勉強を、しっかりやることが大事です。現代文と違い、英語では、英文の内容が分かれば解ける問題が多いので、以上のようにして英文を読めるようにします。
まずは50~100回音読し、スラスラ読めるようになった英文を50文以上蓄積することを目標とします。50英文蓄積すれば、たいていの英文はスムーズに読めるようになります。

50英文を超え、あるいは偏差値が65以上になった人は以下の「読書体力を高める多読」トレーニングに入ります。

3.6.上級トレーニング:英語の読書体力を高める

大学入試に出る英文は今、1文700~1000ワード超で、トータルのワード数が数千にも及びます。数千ワードの英文を苦もなく読めるようになるにはどうしたらよいでしょうか。
例えば1000ワードの英文が志望大学で出る場合、1000ワードで練習しても英文を読むのが楽にはなりません。1300,1500,もっと言うと、1万とか数万ワードの英文を読んでいれば、1000ワードの英文を読むのがグッと楽になります。

(1)数万ワードの英文を読むとは??

英語学習者用に、「ラダーブック」という種類の英語の読み物(リーダー)があります。「ラダー」とは、「はしご (ladder)」という意味です。「はしごを使って一歩一歩英語の高みを上ることができるように、学習者の英語力・語彙力・文法力に合わせ、絵本レベルから日本の中高生が読めるレベル、高卒レベルへと、無理なくステップアップできるように開発された英文読み物」のことです。各社から出ています。

(2)どのくらい読めばいいか?

最初は、中1~3年生レベルの英文から始め、徐々にステップアップし、大学受験レベルの読み物を読めるようにすると良いでしょう。これを各段階合わせて10冊を10回ずつ読めば、数千、数万レベルの英文を読むことが苦でなくなります。例えば、中3レベル、高1レベル、高2レベル、高3レベル、高卒レベルのラダーブックを各2冊ずつ、合計10冊、1冊あたり10回読みます。
一般的に、100万ワード分の英文を読めば、ある程度、「英語を英語のまま読める」ようになると言われます。1~2万ワードのリーダーを10冊×10回読めば、100~200万ワード分読むことができます。

(3)オススメのラダーブック

例えば、IBCパブリッシングからは、「ラダーシリーズ」として、「トム・ソーヤーの冒険」「美女と野獣」等多数の本が出ています。

4.英語長文問題の「解法」を習得する段階

現代文と違い、英語では、英文の内容が分かれば、解ける問題が多い。しかし、それでも、引っかけ問題や、記述問題では、自分の現状の解き方・考え方では対応できない場合も多々あり得ます。
そういう場合、「解法」を詳しく解説した問題集を活用するのは重要です。このとき、ただ「問題英文を読み、問題を解き、解答解説を読み、自己採点をして次の問題へ」という通常のやり方では得点アップはあまり期待できません。「問題集の活用の仕方」が重要になります。なぜなら、「解き方」というのは、「解く時の思考プロセス、思考の方法」であり、その「思考方法」そのものを上達させていかなければならないからです。思考方法を上達させる方法を、私は「インストール」と呼んでいます。

4.1.「インストール」とは

英語の主旨把握問題には主旨把握問題の「解法(正解へ至る思考プロセス)」があります。同様に、各問題形式にはそれぞれに応じた「解法」があります。それは良質の問題集には書かれています。
問題を解いたら、自己採点し、「解法(正解へ至る思考プロセス)」を読み、間違えていたら(あるいは正しくとも、正解の解法の方が良いと判断したら)、その解法を理解し、記憶し、再度その解法を使って問題を解く。このプロセスを正解するまで繰り返し、更に、1回だけでは「解法」は身に付きませんから、何度も復習し、その解法を自分のものにしていきます。
この一連の作業を、私は「インストール」と言っています。それは、コンピュータにソフトをインストールしてソフトを使える状態にするように、自分の頭に「解法(正解へ至る思考プロセス)」というソフトをインストールしてその解法をいつでも使える状態にする、ということです。
現代文や英語でこのようなやり方(インストール)をしている人はほとんどいませんが、数学ではこれは当たり前のやり方です。

4.2.数学では皆が数学的思考法をインストールしている

数学の問題を解くとき、解き方(解く時の思考プロセス)には、個々人によってあまりバリエーションはありません。数学の問題の「正解に至るまでの道筋(思考プロセス)」には「数学界における規則」があり、その規則にのっとって解答が書かれており、その解答をすべての学習者が真似るからです。
その「正解に至るまでの道筋」が「数学的思考」と言われるもので、きちんと理解し真似て書いていれば、数学的思考ができるようになり、正解をうまく導くことができるようになります。たとえて言えば、学習者は、問題の解答を理解し、記憶し、真似て書くことを通じて、数学的思考法を自分の頭の中にインストールしているのです。

4.3.英語では個々人が「自分の思考法」で問題を解く

では、英語の場合の「正解に至るまでの道筋」=「英語的思考法(英語の問題を解くときの思考法)」はどうでしょうか。

英語の場合、「正解に至るまでの道筋」には英語界全体での「規則」はなく、個々バラバラに「正解に至るまでの道筋」をたどっているのが現状です。そして、その「道筋」にしても、誰に教えてもらうわけでもなく、個々が今までの自己流の思考習慣通りに考えているだけのことが多いのです。よって、英語の「正解に至るまでの道筋(=思考法)」には優劣の差が大きく、また、「正解に至る優れた思考法」を学ぶ、真似るという意識、考え自体が受験生の頭にはないので、間違えることの多い受験生は、途方に暮れるのです。

「どうしたら英語の問題を解けるようになるのか分からない」と。

そして、ただ問題を解いて、答えと解説を読んで「理解」し、次へ、次へと進むだけです。「理解」しただけでは次から「解ける」ようにはならないのは、数学の問題を考えたら分かります。数学では、間違えたら、解答・解説を「理解し」、軽く「覚えて」、もう一度その解き方で「解き」ます。そして、最終的に解けるまでこのプロセスを続けます。この過程で、「数学的思考法=解法」を記憶(=インストール)して、次から解けるようになるアタマを作るのです。

しかし、英語では、数学のように、そこに書かれた「道筋=思考法=解法」を真似る、インストールするという意識がないので、たいてい、学習者の「英語問題の解法=英語的思考法」は進歩せず、したがって、得点力も上がりません。

4.4.英語で得点力を上げるにはどうすればよいか

英語長文問題で得点力を上げたければ、「優れた英語問題の解き方(正解へ至る優れた思考プロセス)」をあなたの頭にインストールすればよいのです。
定評ある「解法」本を探し、実際に解いてみて、自分と相性が合えば、その「解法=思考法」を自分の頭にインストールする。
そのインストールした解法で、別の問題を解いてみる。それで上手くいくようなら、その解法でドンドン解いていけばよいのです。

4.5.全科目でインストールする

これは何も英語や数学に限った話ではありません。全科目に適用できる方法です。
ぜひ試してみてください。

4.6.マーク問題のインストールとリーズニング(理由づけ)

センター試験のようなマーク式問題の場合、たいてい消去法で解くので、「選択肢をどうやって切るか(消去するか)」が問題になります。最後に2つ残って、切れなくて迷うことが多い方もいらっしゃると思います。
解答解説の詳しい問題集、特に、選択肢全部について、どういう理由で切るかを詳しく解説した問題集を用意します。問題を解き、解答解説を読み、間違えた問題に関して、その解説に書かれた「選択肢を切る理由」を理解し、納得したら、それを記憶し(=インストール)、数学同様、もう一度その場で問題を解き、選択肢を切る理由を言います(リーズニング=理由づけ)。
そうしてインストールとリーズニングを繰り返すことにより、問題集の著者の「思考法」をあなたのアタマにインストールすることができます。また、リーズニングを繰り返すことで、「根拠を持って答える」という心構えが形成されます。これは論理的思考の一つであり、曖昧に考えて答える現状から、しっかりした根拠を持って答えることができるようになります。

・オススメ教材
「横山雅彦の英語長文がロジカルに読める本 客観問題の解法編」(中経出版)

4.7.英語記述問題の解法をインストールする

英語の記述問題には、「和訳」「英作文」「説明」「要約」問題などがあります。

①和訳問題は、英文解釈書や和訳問題集で和訳の際の考え方をインストールします。

②英作文問題はほとんどの人が苦手だと思いますが、理由は明白です。基本文法の例文を記憶していないからです。正しい英文を記憶していないから、中学の教科書に載っているような初歩的な英文も書けないのに、英作文問題集に載っている、難しい構文を使った和文英訳問題を、ウンウン言いながら、書けもしないのにでっち上げる英作文の勉強は、全く無意味です。書けるわけがありません。まずは中学文法例文400+高校文法例文800の合計1200の例文を瞬間英作文で暗記しましょう。1200などと言うと「そんなの絶対ムリ」と思われるでしょうが、「瞬間英作文」という英文暗記法を用いると100~120時間でそれが可能になります。
瞬間英作文を体験してみたいと思われた方は、当塾で指導もしています。英文を覚える快感をぜひ体験してみてください。

③説明問題では、注意すべきは、「説明」ということは、「言い換え」なので、下線部分を言い換えた(詳しく説明した)部分がその前後にあります。そこを特定し、読んで理解し、日本語に訳してまとめればよいのです。その際、必ず回答に含めるべきキーワードが3つ前後あります。そして準キーワードが更に3つ前後あります(数は解答の制限字数による)。
そのキーワードやその選び方を解説に書いてありますから、それを理解し、納得したら、その「キーワードを選ぶプロセス、考え方」を記憶します(インストール)。そしてもう一度解き、キーワードを選び、それを並べて書く、というトレーニングを繰り返します。

④要約問題では、その文章なり段落の、論理展開、筋、流れ、キーワード、キーセンテンスを把握する必要があります。特に、評論文的な文章では、5つの主要素=【テーマ+問題+主張】【キーワード+キーセンテンス】を押さえるように読んでいくことが重要です。それをもとに、【要約の方法】にのっとって20~30英文の要約をしていきます。要約の方法は、現代文と英語の評論的な文章では基本的に同じです。【要約の方法】は、以下に【要約マニュアル】として書いていますのでご参照ください。

もしくは【要約の方法】が書かれた以下のような問題集をやってみてください。

・オススメ教材
「横山雅彦の英語長文がロジカルに読める本 記述問題の解法編」(中経出版)
「竹岡の英語塾 難関大入試 英語長文特別講義」(旺文社)

5.「英語長文問題を論理的に読み、解く」方法を習得する段階

500ワードや1000ワードの英文を読んで問題を解くには、「要約力」と「論理的に読む力」が必要になります。

5.1.英文を要約するトレーニング

(1)長文読解に「要約力」が必要な理由

今の入試では、とにかくスピード重視で時間が足りませんから、英文は基本的に1回しか読む時間はありません。読めても2回でしょう。しかし、英文を1~2回読んだだけでは、内容をすべて覚えておくことはできませんから、内容理解問題などは解けません。よって、段落ごとに内容を素早くまとめ、また文章全体の結論もまとめて日本語で書く力が必要です。この「まとめて書く力」が「要約力」であり、以上が英語長文読解に要約力が必要な理由です。

(2)要約力を培う

そのためには、日頃から、英文を読むときに、
①評論的な英文・エッセイの場合は、「この文のテーマ(主題)は何か、キーワードは何か、キーセンテンスはどこか、著者の主張・意見は何か、結論はどこか」、
②小説・会話文の場合は、「どういう場面で」「5W1H(いつどこで誰が何をどのようにどうした)」を意識し、書く訓練をしておくのが有効です。これは「論理的に読みながら、要約力を養成するトレーニング」です。

(3)現代文で要約トレーニングをすることが有効

今の中学生・高校生には要約の得意な人はほとんどいません。というのは、ほとんどの人が、「普遍的な要約のしかた」を習っていないからです。日本語で要約ができない場合、英文の要約はできませんから、要約が苦手な場合、まずは現代文で要約トレーニングをすることが有効です。その要約方法は英語でもそのまま使えます。
要約のトレーニングには以下の要約マニュアルが役立つと思います。これを見ながら日々接する国語・現代文・英語の文章を、段落ごと&全文の要約を書いていきましょう。100個要約を書けば要約の仕方が身に付きます。

5.2.要約マニュアル

【要約マニュアル】(日本語&英語)

現代文・国語・英語長文の問題を解くとき、以下のように「テーマ・問題・主張・根拠・キーワード・キーセンテンス」を探して印を付け、「テーマ・主張・キーワード・キーセンテンス」をもとに、段落と文章全体の要約を書いていくと、文章全体の流れや主旨(主張)が明確に分かり、問題を解くのに役立ちます。この4つが文意を理解し、問題に答えるのに最重要であり、逆に、「根拠」は重要度が落ちるので要約には入れません。

(1)キーワードを探す

キーワードとは、読解のカギとなる重要な言葉のことです。単語の場合も、複数の言葉の場合もあります。キーワードは段落に3つ前後、文章全体にも3つ前後あります。まず段落のキーワードを探し、文章全体のキーワードはその中から選びます。
キーワードは多く出てくる言葉、内容的に重要な言葉です。キーワードは「テーマ、問題、主張・結論、キーセンテンス」の中にあります(その他の部分にも当然あります)。キーワードは似た言葉に言い換えていることがありますが、それは1種類と数えます。

(2)キーセンテンスを探す

キーセンテンス(中心文)とは、筆者の「言いたいこと(主張)」が最も簡潔明瞭に述べられた文であり、各段落と文章全体に一つ前後あります。段落のキーセンテンスは最初か最後に、文章全体のキーセンテンスは最初か最後の段落にあることが多い。
キーセンテンスは「しかし(逆接)、つまり(言い換え)、このように(結論)」などの接続語の後にあることが多い。接続語「たとえば」(例示、具体例)がつく文は、キーセンテンスではありません。キーセンテンスは、より抽象的な内容(まとめ・結論)です。主張・結論が書かれている文はキーセンテンスです。

(3)テーマ・問題提起・主張を探す

論理的文章の骨格は、①テーマ(主題)、②テーマに関する問題・問題提起、③問題の解決策(主張・結論・主旨)です。このうち最も重要なのは、「主張」です。
①テーマ(主題・話題)とは、「何について書かれている文章か」と探していくことで見つかります。②問題・問題提起は、「テーマの何が問題なのか」「疑問形になっている読者への問いかけはないか」「主張・結論は、何についての筆者の主張なのか」と探していくことで見つかります。③主張(結論・解決策)は通常最後にあり、最初にも書かれることがあります。筆者が最も言いたいこと、テーマに関する意見です。

この3つを探すことで、キーワード、キーセンテンスは見つかります。キーワードは、この3つが書かれている文に入っていることが多い。キーセンテンスは、この3つが書かれている文です。①テーマと②問題は、冒頭か第一段落に書かれていることが多い。もしくは、冒頭に具体例や体験などの「根拠」が書かれている場合は、その「根拠」の後にたいてい書かれています。③主張は、①テーマと②問題の後(仮説として)か、最後の段落(結論)に書かれていることが多い。

(4)主張の「根拠(証拠)」を探す。ただし、根拠は要約には入れない

③主張(解決策)を提示するだけでは読者は納得しませんから、著者は必ず「根拠」を挙げます。根拠には、「理由、説明、定義、具体例、科学的データ、引用、体験、対比、比喩、因果関係、予想される反論とそれへの反論」などの種類があります。これらの根拠を探し、名前付け(ここは具体例だな、体験だな、など)をし、書きます。根拠の重要性は上記3つ(テーマ・問題・主張)より落ちますから、原則、要約には入れません。

(5)キーセンテンスとキーワードを混ぜて要約を作る

各段落、文章全体の要約を簡潔に書きます。要約はキーワードとキーセンテンスを中心に、論理的に整合性がとれるように書きます。

(6)要約は、読み手が本文を知らないと仮定し、要約だけを読んで意味が分かるように書く。

(7)要約とは、「著者はこの文章(段落)で何を言いたいのか(意見、主張、結論)」を簡潔に書くことである。

以上が「要約マニュアル」ですが、要約は数を書くことが重要です。目標は100回です。現代文の評論文や英語長文を読む時、問題を解く時に、段落の要約と文章全体の要約を、上記「要約マニュアル」をもとに100回する。そうすると、現代文や英語長文を解く時に、要約が自然に上手くできるようになります。また、要約は誰かに添削してもらうか、要約の載った問題集を使う必要があります。自己流では限界があるからです。

5.3.要約が付いている問題集、オススメ教材

?「横山雅彦の英語長文がロジカルに読める本 記述問題の解法編」(中経出版)
「竹岡の英語塾 難関大入試 英語長文特別講義」(旺文社)
「ちくま評論入門」(筑摩書房)
「現代文読解力の開発講座」(駿台)

5.4.英文を論理的に読むトレーニング

(1)英語は論理的

英語はもともと日本語より「論理的」ですから、「論理的に読む訓練をする」ことは、英文を理解し、問題を解く際に、大きな助けになります。特に、「実用的英語」の名のもとで、現在の英語問題文から文学的英文が減少し、主流は「評論文的・説明文的英文」になりつつありますから、論理的に読むことができれば、かなり有利だと言うことが出来ます。

(2)「論理的に読む」とは

「論理的に読む」とはどういうことかというと、現代文の評論文でも同じですが、「文章全体の構造を把握しながら読む」、「一文一文をバラバラに、こま切れに理解していくのではなく、鳥が森を大空から見るように、鳥瞰的・俯瞰的に、全体の流れ、筋、主旨を把握しつつ読む」ということです。具体的には、「英文の型(構造パターン)を知り、テーマ・問題・主張・根拠という型を構成するパーツを把握し、キーワード・キーセンテンスを見つけながら読む」ということです。

「評論文、説明的英文」は、筆者の主張の正当性を論証していき、読者を納得させるための文章です。その論証方法には「型」があり、その型を使った文章のことを「論理的」と言います。

(3)英語評論文の「型」を理解する

英語の評論文的・説明文的な文章には、主に以下のような3つの「型(構造)」があります。

①帰納型 :「根拠(具体例)-主張(抽象化、まとめ)」
②演繹型(原型) :「主張-根拠」
③演繹型(変形) :「主張-根拠-主張」

(4)論理的な文章の「パーツ」を理解する

論理的文章の骨格は、
①テーマ(主題:何について書かれているか)、
②テーマに関する問題・問題提起、
③問題の解決策(主張・結論・まとめ)、
の3つです。これが主役級のパーツになります。

更に、「解決策」を提示されただけでは、通常読者は納得しませんから、著者は読者が納得できる④根拠を複数書きます。
④根拠には、「理由、説明、定義、具体例、科学的データ、引用、体験、対比、比喩、因果関係、予想される反論とそれへの反論」などの種類があります。これらは脇役のパーツです。

更に、別な分類概念として、重要なパーツが2つあります。

⑤キーワード:重要語。何度も出てきて、内容的にも重要な言葉。段落に3つ前後、文章全体でも3つ前後あります。
⑥キーセンテンス:中心文。問題提起や主張が示された文のことです。段落のキーセンテンス、文章全体のキーセンテンスが各一個前後あります。キーセンテンスは段落や文章全体の最初か最後にある可能性が高い。

以上のうち、「根拠」以外の5つ「テーマ・問題・主張、キーワード・キーセンテンス」が主役級のパーツになります。

これらの「型」と「パーツ」を認識することで、文章全体の「構造」が理解できます。

また、論理的文章で重要なのは「テーマ・問題・主張」の3つであり、「テーマと問題」は冒頭に書かれていることが多く、「主張」は「問題の後か、最後の段落」に書かれることが多いので、これらを意識して読むことで、問題文の理解と、問題への回答が適切になる可能性が高まります。

5.5.英文を論理的に読むトレーニング

以上の情報をもとに、実際の英文を論理的に読むトレーニングをしていきます。トレーニングに使用するのは、「論理構造の把握やそれを使った問題の解法」の載った問題集です。

問題集を進める際に重要なのは、「インストール」することです。インストールとは、問題集の著者が書いている「英文の論理的読み方、問題の論理的解法」を自分で再現できるようにすることです。
数学の問題集を習得する際、「問題を解き、間違えた場合、問題集に載っている解法を理解し、ポイントを記憶し、再度解き、最終的に自力で正解を再現できるまでその場で解き続ける」ように、英語でも、「問題文を論理的に読み、日本語訳や解説を読んで英文の読み間違いや論理のとらえ違いがあった場合、解説に書いてあることを理解し、記憶して、再度読み直し、最終的に自力で解説の通り英文を理解できるまでその場で読み直す」ことと、「問題を解き、自己採点し、問題の解き間違いがあった場合、問題集に載っている解法を理解し、ポイントを記憶し、再度解き、最終的に正解と正解に至るプロセスを自力で再現できるまで解き続ける」ことが重要なのです。

5.6.英文を論理的に読むのに役立つオススメの教材

「横山雅彦の英語長文がロジカルに読める本」シリーズ(中経出版)
「パラグラフリーディングのストラテジー」シリーズ(河合出版)
「最難関大学合格へのPROCESS4英文読解の完成」(トフルゼミナール)

5.7.問題集を使って【英語長文問題を論理的に解く方法】

書店に行けば、「パラグラフ・リーディング(英文の論理的構造を踏まえて、段落ごとと英文全体の主張を追っていく読み方)」や「ディスコースマーカー(英文の筋道・展開を示す指標となる接続語等のキーワードのこと)」「ロジカル・リーディング(文字通り、論理的な読み方)」などの本が多数出ています。

これらの中には、論理的に英文を読み、論理的に問題を解くのにかなり役立つ本も結構あります。

中でも、「横山雅彦の英語長文がロジカルに読める本」シリーズは、構造分析図が全文に付いていること(1冊目のみ)、現代文にも応用可能な、本格的な論理的思考力を培える内容であることから、特にオススメです。
・オススメ教材
「横山雅彦の英語長文がロジカルに読める本」シリーズ(中経出版)
「パラグラフリーディングのストラテジー」シリーズ(河合出版)
「最難関大学合格へのPROCESS4英文読解の完成」(トフルゼミナール)
「論理を読み解く英語リーディング」(アルク)

5.8.インストールすること

「論理的に英文を読む」ことは、今までしたことがない人が大半でしょうから、とにかく何度も復習し、インストールする(論理的解法を自分でできるように記憶し、再現する)ことです。そして、論理的読み方・論理的解法をインストールするとは、「自分の思考法を変えていく」ことなので、普通の人は1回や2回ではマスターできないでしょう。3回以上復習し、インストールしましょう。

5.9.偏差値65以上の人が取り組むべし

論理的に英文を読み、解くことに挑戦するのは、偏差値65を超えてからにした方が良いでしょう。それ以下の人は、それより前にすることがあるからです。例えば、語彙を増やし、文法や英文解釈、「構造分析」、長文問題集をマスターし、音読を繰り返すことで、英語の地力を付けるなどをする必要があります。

英語の問題は、現代文と違い、「個々の英文の内容を理解できれば解ける」問題が大半です。特に、中堅大学以下の大学では、そうです。ですので、まずは「個々の英文の内容を理解できる」ようにするため、英単語・英熟語・英文法・英文解釈を固めましょう。そして、偏差値が65を超え、次のレベルの英語力を必要としている受験生が、最後に取り組むべき学習法が論理的英文読解法です。


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