受験勉強(1)中3からの英語受験勉強法


このページでは、中学3年生になる春休みから受験勉強を始めることを想定して、英語で、どの教材を、どういう順番で習得していくかを書いていきます。

1.使う教材の種類と使用順序

1.1.使う教材の全種類

以下の教材を全て習得すれば、偏差値70までの公立高校の入試はOKです。ただし、しっかり「理解・習得」し、長期記憶に入れることが必要です。

(1)英文法:先取り用英文法参考書1冊、入試用英文法問題集1冊。

(2)英単語熟語:約2000ワード収録の英単語集1冊。

(3)英語長文:中学2年・3年英語教科書、英語長文問題集2~3冊(300ワード×30英文)、過去問10年分。

(4)英作文:「中学2年・3年英語教科書、先取り用英文法参考書」の英文法例文暗記、3年英語教科書で日本語訳から英語を言う(書く)英作文練習、過去問10年分。

(5)リスニング:中学2年・3年英語教科書の音声、英語長文問題集の音声を聴いて理解できるようにするため、毎日10分「リスニング+シャドーイング」。過去問10年分のリスニング問題習得(聴いて理解でき、問題もスラスラ解けるようにする)。

 ※シャドーイング:英語音声を聴き、それを完全コピーして約0.1秒遅れて発音する練習。

1.2.教材の使用順序

教材の使用順序と使用時期

【「先取り用英文法参考書+英単語集+3年英語教科書」⇒「入試用英文法問題集+英語長文問題集」⇒過去問10年分】

(1)先取り:英語は先取り可能なので、中学範囲をできるだけ早く終わらます。早ければ早いほど、入試に有利になります。

 ①先取り用英文法参考書を2~3ヶ月(約30時間)で習得する:「ハイパー英語教室 中学英文法」(桐原書店)などの英文法参考書で中学英文法を習得すれば3年英語教科書を全て自力で先取り可能になるので、最優先です。

 春休み~6月頃までに終えるのが目標です。

 ②英単語集の2000ワードを3~4ヶ月(約50時間)で暗記する:「高校入試 短文で覚える英単語1900」(文英堂)などの約2000ワード収録の英単語集の見出し語を暗記します。

 暗記にかかる時間の目安は、既に1000ワードを知っているとして、「毎日30分×7日」で100ワード暗記、1000ワード暗記するのに35時間、復習を入れて約50時間です(毎日30分×3~4ヶ月)。

 ③中学2年・3年英語教科書:春休みから受験勉強を開始した場合は、2年英語教科書の既習範囲を習得しながら(スラスラ和訳・音読・リスニング・英作文できるようにする)、3年英語教科書を先取りします。6~8月までに終わらせるのが目標です。

 4~5月以降に受験勉強を開始した場合は2年英語教科書はやらず、3年英語教科書のみを習得していきます。

(2)入試基礎力確立期

 ①入試用英文法問題集:先取り用英文法参考書を暗記したら、「塾で教える高校入試 英語 塾技63」(文英堂)などの入試用英文法問題集を始めます。これは夏休み~10月頃までに終わらせるのが目標です。

 ②英語長文問題集2~3冊(300ワード×30英文):3年英語教科書の先取りが終わったら、「スーパーステップ くもんの中学英文読解 中学1~3年」(くもん)などの英語長文問題集を、志望校のレベルに応じて2~3冊(300ワード×30英文)習得します。

 ③英単語集:上記と同じ単語集の派生語・同義語・例文を暗記していきます。

 以上で入試に必要な基礎は確立しますから、以後は志望校に応じた問題を解いていきます。

(3)入試応用力養成期

 ①過去問:基礎が確立した後は過去問が最重要の問題集です。「過去問を解き、弱点を発見し、それを他の問題集で補っていく」というのが王道です。

 過去問は夏休み終わりまでに2年分前後解き、上記が終わった8~10月から本格的に解いていきます。最終的に10年分以上解き、習得します。

 ②補強用問題集:過去問を解いて発見した弱点を補う問題集を習得します。

(4)長期記憶に入れる

 長期記憶とは、数ヶ月~数年以上もつ記憶です。入試で使える記憶にするには、必要な全知識を長期記憶に入れる必要があり、そのためには上記の勉強でいったん理解・暗記・習得した記憶内容を、2ヶ月以上復習することが必要です。

2.先取り用英文法参考書

2.1.オススメ英文法参考書

英語の基礎は英文法と英単語で、これらは共に独力で先取りが可能なので、3年の春休みからと言わず、1~2年の思い立ったときから始めるのがオススメです。

以下の参考書を使えば、中学英文法を1~3ヶ月前後で終わらせることが可能です。

「ハイパー英語教室 中学英文法」(安河内哲也著、桐原書店)
中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく」(学研)

Z会中学英文法 Fine」(Z会)
くもんの中学英文法」(くもん)

中でも「ハイパー英語教室 中学英文法」が最もオススメです。簡潔で分かりやすく、薄いので中学英文法全体を短期間で終わらせることができるからです。更に「中学英文法の例文集」付きなので英文法の理解の確認・和訳の確認・英作文対策もでき、「例文CD」も付いています。

2.2.「ハイパー英語教室 中学英文法」の習得法

ハイパー英語教室 中学英文法」の習得法は【「ハイパー英語教室 中学英文法」習得法】に書いています。

ここで「習得」とは、冊子を5~10周してきちんと理解し、問題をスラスラ解けるようにし、140例文をスラスラ和訳・英作文・解説できるようにし、不規則動詞の活用・人称代名詞などの全ての暗記事項を暗記することを指します。

これにかかる時間の目安は、英語偏差値58の中学3年生で約30時間です(毎日30分×約2ヶ月)。

3.高校入試用英単語集

3.1.英単語集

中学生用英単語集には沢山の種類がありますが、それらは主に以下の4種類あります。

(1)英単語羅列式:左に英単語、右に日本語訳が載っているタイプ。

(2)フレーズ式:2~5ワード前後のフレーズで覚える形式。

(3)圧縮例文式:10ワード前後の短い英文の中に暗記すべき英単語を4つも5つも詰め込んでいる形式。

(4)英語長文式:50~100ワードの英文の中に、暗記すべき英単語を入れている形式。

英単語集の種類と特徴については【英単語(2)オススメ英単語集】に詳しく書いています。

3.2.オススメ英単語集

創賢塾がオススメするのは「圧縮例文式」です。

この形式の長所は、英文の英単語間に関連があるので覚えやすく忘れにくいこと、英単語の使い方も覚えられること、圧縮率が高い(例文中の全英単語に占める新出単語の割合が50%前後)のでムダが少ないこと、英文に中学英文法がほぼ網羅されいて英文法の復習にもなること、英文を英作文できるように暗記すれば英作文力も上げられることなどです。覚えやすく忘れにくいので、オススメです。

中でも、「高校入試 短文で覚える英単語1900」(文英堂)は、高校入試で暗記すべき英単語がほぼ入っている英単語カバー率の高さ、覚えやすく忘れにくい点、1ページ1例文の見やすいレイアウト、派生語・同義語・反義語が詳しい点、英熟語も同時に覚えられる点など、出来が非常に良いため、一番オススメです。

3.3.「高校入試 短文で覚える英単語1900」暗記法

圧縮例文式英単語集、もしくは「高校入試 短文で覚える英単語1900」の暗記法については【英単語(4)圧縮例文式英単語集の暗記法】に詳しく書いています。

4.英語教科書

4.1.英語教科書の重要性

英語教科書には、中学生がその学年で学ぶべき英文法・英単語熟語がほぼ全て入っているので、長文問題集などより優先するのが賢明です。

また、3年英語教科書は、中学英文法の先取りを終えていれば、教科書ガイドで英単語熟語や日本語訳を調べるだけで、自力で理解でき、進められます。

そして3年英語教科書(+英単語集1冊)さえ習得すれば、公立入試用英語長文問題集や過去問に取り組むことができます。

よって、どんどん先取りし、3年の6~8月までに終えたいところです。

4.2.英語教科書を「習得する」とは

受験勉強を3年になる春休みから始める場合、2年英語教科書を復習し、3年英語教科書を先取りしますが、その際、ただ数回読んだり訳したりするだけでなく、「習得」します。

「習得する」とは、以下のように、定期テストでするべき勉強を先取りでもするということです。

(1)スラスラ和訳+分速150ワードで、90%の理解度でスラスラ音読できるようにする:そのための音読法は【「1日3回和訳+5回音読」×7日】⇒【翌週から「1回口頭和訳+5回音読」×週3回×2ヶ月以上】。音読については詳しくは【英語勉強法(1-2)具体的音読法】に書いています。

 ※90%の理解度=英語としてはほぼ完全に理解できる状態。
 ※分速150ワード=300ワードの英文を2分で読める速度。

(2)英単語熟語暗記:「英単語熟語⇔日本語訳」を両方とも即答できるようにクイック・レスポンス法で暗記します。

(3)英文法例文暗記:基本文(英文法例文)を英作文できるように瞬間英作文で暗記します。

(4)日本語訳から英文をすらすら言えるようにする:英作文能力を上げるため、英語教科書の日本語訳から英作文をする練習を、毎日10分行います。

(5)英文を聴いてスラスラ理解できるようにする:毎日10分リスニングをします。

 ※シャドーイング:英語音声を聴き、それを完全コピーして約0.1秒遅れて発音する練習。

(6)準拠問題集の習得:準拠問題集(もしくは教科書ガイドの問題)を5周以上勉強してスラスラ解ける状態にします。問題を解いて理解度・暗記のチェックをします。

以上の勉強法については【中学生の定期テスト満点戦略(3-1)英語】に詳しく書いています。

4.3.具体的進め方

春休みに、例えば、2年英語教科書の復習と、新規に3年英語教科書の先取りを、1週間に1レッスン(×毎日45分)ずつ「和訳+音読+英単語熟語暗記+基本文暗記+リスニング」します。その際、教科書ガイドを使い、分からない箇所は親・塾の先生などに聞いて、疑問を残さないようにします。

そして次週は次の1レッスンずつを同様に習得しつつ、準拠問題集の前週の箇所の問題を5周します。

春休みが終われば2年の復習はやめて(時間がないので)、3年の先取りを同じくできるだけ週1レッスン進めます。

そして6月頃に3年英語教科書の全範囲を習得できればかなり良いペースです。

5.高校入試用英文法問題集

5.1.オススメ英文法問題集

ハイパー英語教室 中学英文法」などの概略参考書を1冊終えても、演習量が圧倒的に足りませんから、高校入試用英文法問題集を1冊習得します。

以下のような演習量の多い問題集の中から自分のレベルに合った1冊を選び、5~10周して習得します。

塾で教える高校入試 英語 塾技63」(文英堂)
くもんのハイレベル中学英語―文法・作文」(くもん出版)
中学ニューコース問題集 中学英文法」(学研)
完全マスター中学英文法―中学1~3年」(くもん)

創賢塾でオススメしているのは「塾で教える高校入試 英語 塾技63」です。問題量が豊富で、英作文も多数有り、暗記用例文も約220英文付いています。また、三段階にレベル分けされているので、自分のレベルに応じて取り組めます。

5.2.「塾技63」の習得法

習得法は【「塾で教える高校入試 英語 塾技63」習得法】に詳しく書いています。

6.英語長文問題集

6.1.オススメ英語長文問題集:偏差値55未満の中学生

偏差値が55未満の場合は基本ができていません。基本ができていないのに長文問題集を解いても上がりづらいので、以下の基本に戻りましょう。

(1)教科書の習得:3年英語教科書を習得する=「スラスラ和訳+音読できるようにする」、教科書の単語と基本文(文法例文)暗記。

(2)英単語集1冊暗記:全見出し語について、「英単語⇒日本語訳」を即答できるように暗記します。

(3)高校入試用英文法問題集1冊習得:5周前後学習して、スラスラ解けるようにします。

6.2.オススメ英語長文問題集:偏差値55~65の中学生

3年英語教科書の先取りが終わったら、英語長文問題集を、自分の偏差値・志望校のレベルに応じて1~3冊習得していきます。

英語長文問題集の選択条件は、文法的解説・問題解説が詳しい、長文の読み上げCDが付いている(音読に必要)、レベルが自分に合っている、などです。

(1)オススメ問題集とその習得順序

【「くもん英文読解」⇒過去問+「高校入試 分野別過去問」】

スーパーステップ くもんの中学英文読解 中学1~3年(くもん)

前半に入試英文読解に必要になる英文法がほぼ網羅され、後半に、内容一致問題等のいろいろな問題形式に応じた解き方や、メール文等の多様な種類・テーマの英文(ほとんどが入試問題)が載っていて、とてもオススメです。

 【「スーパーステップ くもんの中学英文読解 中学1~3年」】の習得法はこちらに書いています。

高校入試正解 分野別過去問 英語」(旺文社)

 全国の公立高校入試問題を、分野・単元・問題形式別に並び替えた問題集。全部片っ端から解いていくというより、過去問で苦手分野や強化したい分野を見つけたら(例えば対話文が苦手、など)、その分野を大量に解くという使い方が効果的。

 ただし、解答解説はそこまで詳しくありません。大意はありますが、全訳がないので、英語長文を読んだら意味がほぼ分かる、偏差値65以上の公立トップ高受験生に特にオススメです。

(2)その他のオススメ問題集

「中学英語レベル別問題集1基礎編(公立高校レベル)」(CD付、安河内哲也著、東進)
受験生の50%以下しか解けない 差がつく入試問題 英語」(旺文社)
高校入試英語長文はこう解く!! 3週間完成」(富士教育出版)
高校入試 実戦!英語長文はこう読む!!」(富士教育出版)
高校入試スーパーゼミ 英語長文」(文英堂)
中学 英語長文 ハイクラステスト」(受験研究社)

英語偏差値65以上の公立高校志望者は、英語長文問題集を飛ばして、いきなり過去問に入っても構いません。

6.3.オススメ英語長文問題集:偏差値65以上の難関私立・国立高を目指す方

難関私立高校・国立高校の入試では、英検準2級(高校中級)レベルの英単語熟語や、仮定法・分詞構文などの高校レベルの英文法が出ることが多いですが、どこまで勉強するかは志望校次第なので、3年の春休みには、親御様や家庭教師と一緒に過去問を3~5年分見て、どこまで暗記するかを決めます。

問題集は以下のようなものから自分の志望校に合ったものを選びます。

くもんのハイレベル中学英語長文読解」(くもん出版)
高校受験 英語長文を論理的に読み解く本」(中経出版)
英語長文 難関攻略30選」「英語長文テーマ別 難関攻略30選」(東京学参)
最高水準問題集 英語3年」「最高水準特進問題集 英語3年」「最高水準問題集 高校入試 英語」「最高水準特進問題集 英語長文」(文英堂)

7.過去問(過去問題集)

以上に書いた教材を一通り習得すれば、入試に必要な知識はだいたい暗記できているはずです。そうすれば、この後は過去問を解き、自分に足りない箇所を発見し、それを補う勉強をしていきます。

過去問を解いて、例えば自由英作文が書けない場合、過去問を週1~2つ書き、模範解答を週1問暗記しながら、最終的に「10年分×5回」書きます。それが終わったら、「高校入試正解 分野別過去問 英語」(旺文社)のような問題集で似た問題を解き、模範解答を暗記していきます。自由英作文の上達法についてはこちらに書いています。

その他、過去問の重要性についてはこちら過去問の解き方についてはこちらに書いています。

【最後に】

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

あなたの成功を祈ります。


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