現代文の成績を劇的に上げる勉強法(2)


このページでは高校生の現代文の成績を上げるのに有効な方法のうち、【現代文の成績を劇的に上げる勉強法(1)】の【インストール・リーズニング・要約】の応用編に相当する6つの勉強法について書いていきます。

1.論理的思考力を身に付ける

1.1.「論理的」とは

「論理的」とは、思考・文章・発言がしっかりとした「構造=型」で組み立てられている状態のことです。言い換えれば、思考・文章・発言の内容が首尾一貫しており、矛盾なく、論理の飛躍がない状態のことです。

「論理的」であるためにはもう一つ条件があります。それは、論理の筋道や結論に「妥当性」があることです。妥当性があるとは、実情に即しており、適切であるということです。いくらしっかりした構造を持っていて論理に筋が通っていても、妥当性がないと、現実に合わず、説得力がなくなります。

1.2.「論理的思考力」とは

「論理的思考力」とは、文章を読むとき、文章を書くとき、問題を解決しようと考えるとき、しっかりした論理の構造(=型=筋道)をたどりながら考え、読み、書くことができ、かつ、妥当性がある筋道と結論を導ける能力のことです。

1.3.論理的思考力の効用

論理的思考力が身に付けば、評論文の構造を見抜くことができるようになり、また、重要な箇所(主張や結論)と重要でない箇所(根拠:具体例・引用・体験・説明等)、キーワードやキーセンテンスを判別することができるようになります。

そしてその重要な箇所やキーワード、キーセンテンスが問題として出されるので、得点力も上がっていきます。

1.4.論理的思考力を鍛えられる問題集

以下のような、論理的な解き方を解説した良質の問題集を「インストール(解説に書かれている通りに解けるように訓練する学習方法)」していけば、論理的に考えられるようになります。「インストール」については【現代文の成績を劇的に上げる勉強法(1)】をご参照下さい。

「出口の好きになる現代文」シリーズ(出口汪著、水王舎)
「現代文読解力の開発講座」(駿台)

2.論理的に文章を読む方法を習得する

2.1.論理的文章の本筋と枝葉とは

評論文のような論理的文章には必ず、本筋(要点)と枝葉(脇道)があります。本筋とは「テーマ・主張」であり、枝葉とは「根拠」です。

論理的文章には筆者の言いたいこと(主張)が必ず1つか2つあり、本来その主張だけを述べれば一言で終わってしまうくらい短いものです。ただ、主張(結論)だけを述べても、読んでいる人にはなかなか伝わらず、納得してもらえないので、主張のサポートをする記述をします。それが根拠です。

根拠には「理由、説明(理由の詳述)、定義・分類、例示・具体例、科学的データ、引用、体験談、対比、比喩、因果関係、予想される反論とそれへの反駁(譲歩)、時系列変化」などの種類があり、文章の中で、量的には大部分を占めますが、重要性から言うと、「主張」の方がずっと重要です。

2.2.論理的な読み方とは

重要な要素である主張やテーマを見抜き、そこを重点的に理解し記憶していくような読み方を論理的な読み方といいます。

2.3.論理的に読めれば現代文の成績は上がる

評論文のような論理的文章が大学入試では出ますが、入試では、「その文章の言いたいことを読み取っているか」「重要なところが分かっているか」を試しますので、当然、テーマや主張、キーワードやキーセンテンスという重要な内容を中心に問題が出されます。よって、論理的に読めたり、要約ができれば、現代文の成績は上がっていきます。

2.4.論理的に読めるようになる問題集

以下のような、論理的な読み方を解説した良質の問題集を「インストール(解説に書かれている通りに読み、解くように訓練する学習方法)」していけば、論理的に読めるようになります。

「システム現代文」シリーズ(出口汪著、水王舎)
「現代文と格闘する」(河合)

3.選択肢問題の解き方を身に付ける

3.1.リーズニングとは

現代文の問題、特に選択肢問題では、解答が一つになるように作られています。その解答の根拠は、受験生の考えや常識ではなく、本文です。よって、選択肢問題では、各選択肢の記述の根拠が、本文のどこにあるかを探し、正誤を判定していきます。これがリーズニング(根拠付け)と言われる選択肢問題の解き方です。

3.2.リーズニングと、間違えたときのインストール

良質の問題集の解説には、各選択肢が正しい、もしくは間違っている根拠が書かれています。

選択肢問題をリーズニングして(根拠を言って)解き、間違えたときは、その解説を読み、理解し納得したら、解説に書いてある根拠を記憶(インストール)します。そして、すぐに再度解いて、根拠を探し、「ここにこう書いてあるから選択肢アは間違い」「ここにこう書いてあるから選択肢イは正しい」などと根拠を言います。その根拠を再度解説で確認し、きちんと「再現」できていれば次へ進みます。再現できていなければ、解説を再度記憶し直し、解き直し、リーズニングを再現します。

ここで注意すべきは、根拠を指摘するとき、「記憶」によるのではなく、「理解」しながら再現するということです。記憶で根拠を言う場合、その問題は正解できますが、初見の問題では役立ちません。初見の問題や入試問題できちんとリーズニングができて正解できるためには、毎回「理解」しながらリーズニングをすることが重要です。

「根拠を言う」ことはリーズニングであり、問題集の根拠を記憶することをインストールと言います。

3.3.「復習5回×大問30問」でリーズニングとインストールは習得できる

リーズニングやインストールは「解くときの考え方」を論理的に変えていくトレーニングです。それは1回やったからといってすぐには習得できませんし、新たな考え方は速やかに忘れていきます。よって、同じ問題を1週間おきくらいに合計5回前後復習します。その問題のインストールとリーズニングがきちんとできるまで復習するわけです。

これを10問、20問、30問と続けることで、初見の問題でも、自力で、自然にリーズニングとインストールができるようになります。個人差はありますが、大問30問~50問前後で習得できます。
そうすれば選択肢問題の正答率は格段に上がっていき、現代文の成績も上がります。

推奨問題集は上で紹介した問題集です。

4.記述問題の論理的な書き方を習得する

大学入試の記述問題には主に2種類あり、1つは、本文から内容を引用してくれば書ける現代文の記述問題で、もう1つは、自分の考えを書くことを求められる小論文です。以下でそれぞれの習得法を書いていきます。

4.1.現代文の記述問題の解き方

 (1)キーワードを探す

現代文の記述問題には必ず、解答に入れなければならない「キーワード」が3つ前後あります。そのキーワードを適切に組み合わせ、設問の意図に合うように論理的に書けば、正解できます。そしてそのキーワードが採点基準になるわけです。

 (2)間違えたときはインストールを使う

記述問題でもインストールを使います。すなわち、間違っていたり書けなかった場合、解説を読み、キーワードの見つけ方を理解し納得したら、それを記憶し(インストールし)ます。そして、再度解いて、解説に書かれていた「キーワードの見つけ方」を「再現」して解き、きちんと書けるまで、解き直します。

 (3)現代文記述問題で必要なのは要約力

この種の記述問題では、論理的に書く必要があるといっても、30~100語前後で、また、内容は本文にあるキーワードをつなげて書けばよいので、自力で書く能力はさして求められていません。その意味では、この種の記述問題で必要になる能力は、キーワードを探してつなげて書く能力、つまり、要約力であることが分かります。

 (4)解答を書き写す

また、記述力を磨くには、解答を書き写すことがとても役立ちます。解答の書き方、言葉遣い、設問への答え方(「なぜか」と聞かれたら、「……だから」と書く等)などを学ぶことができます。できれば毎回、記述問題の解答を書き写しましょう。

4.2.小論文対策

 (1)小論文の上達法

小論文問題は、志望校により、長さやテーマは様々なので、対策も様々ですが、簡単に対策を書くと、以下のようになります。

【小論文が劇的に上達する勉強法】

①小論文の問題を10問用意する:志望校の過去問を見て、それと似た課題や長さの問題を過去問や小論文問題集から探し、全部で10問用意します。

②試しに自力で解答を書く:志望校の試験時間と同じくらいの時間で書きます。書けないのは当たり前なので、あまり悩まず書けるだけ書いてみます。全く書けない人はここは飛ばしても問題ありません。

③添削する:解答解説を読んで、模範解答を読み、自分の解答を添削します(あるいは教師などに添削してもらう)。

④模範解答を読む:模範解答を1文あたり【1日5回×10日=50回】読みます。50回も読めば、文章構造が分かってきて、内容や言葉遣いも覚えられます。50回といっても、1000字なら2~3分程度で読めますから、1日5回で15分ほどです。たいしたことはありません。

⑤模範解答を書き写す:1問あたり3回書き写します。連続でなくて構いません。トータルで3回書けばOKです。書き写すことで、構成・言葉遣い・正書法などを身に付けることができます。

⑥模範解答や課題文を半分に要約する:例えば1000字なら500字前後に。これで文章の構造を把握しやすくなり、言葉を覚え、小論文の言葉遣いも習得できます。

⑦模範解答や課題文を更に半分に要約する:例えば1000字なら250字前後に。課題文の要約問題はよく出されますから、その練習にもなります。

⑧一部を自力で書いて書き写す:模範解答の一部(15%くらい)を自分の体験・考えに書き換え、その他の部分は書き写します。

⑨より多くの部分を自力で書いて書き写す:模範解答の、更に多くの部分(30%⇒50%⇒75%など)を自分の体験・考えに書き換え、その他の部分は書き写します。

⑩100%自力で書く:最後に自力で書きます。ここまでたくさん書いているので、最初よりは格段に書けるようになっているはずです。

⑪100文書くとスラスラ書けるようになる:以上のようにして1課題につき、50回読み、10文前後書きながら、模範解答の「構造=型」や文体、言葉遣いなどを吸収するわけです。だいたい100文書くと、文章の書き方が分かってきます。全部自力で書くわけではないので、例えば土日に1つずつ書けば、1年で100個書けます。

 (2)小論文はただたくさん書いても上達しにくい

小論文は誰でも不得意ですが、闇雲に書いても、通信添削を受けても、学校・塾・予備校の先生に添削してもらっても、なかなか上達しません。なぜなら、もともと構成法も内容の説得力も用語的にも、とてもレベルが低い人がほとんどなので、添削してもらっても、直すところばかりだし、更に悪いことに、添削してもらったら、何が悪いかは分かりますが、今後どうしたらより上手く書けるようになるかまでは分からないからです。

そして、たいていの人は、添削結果を見るだけで、その使い方も知りません。添削されたところを直して再度書くのが良いのですが、面倒なので、再度書く人はほとんどいないでしょう。再度書いても、通信添削の場合、添削してもらえませんし。

小論文を上手に書くには、文章構成法を習得する必要がありますが、これは数回添削を受けるだけでは身に付きませんし、小論文問題集を読んでも身に付くものではありません。

そういう理由で、当塾の小論文指導では、上記のように、模範例文を読んだり、要約や書き写しをしながら、徐々に自力で書いてもらうようにしています。こうすればハードルが低くなり、続けやすく、また自然に構造が身に付いていきます。添削してもらう回数も少なくて済み、お金もあまりかかりません。ぜひ試してみてください。

5.小説文の論理的な読み方と解き方を身に付ける

5.1.小説文の文章パターン

小説文でも論理的に読み、論理的に解くことが重要です。

小説文は、ふつう、「出来事⇒心情変化⇒登場人物の反応」(「出来事(事件)⇒心情変化⇒登場人物の反応(行動・会話・感情)」)というパターンを取ります。この3つが要点なので、これらに印を付けていきます。この中でも「心情変化」が最も重要であり、問題として出ます。心情の問題は、出来事と反応から論理的に推測すれば、正解にたどりつけます。

5.2.選択肢問題と記述問題の解き方

物語文の選択肢問題では、【現代文の成績を劇的に上げる勉強法(1)】で述べたインストールとリーズニングを使い、「論理的な解き方」を習得していきます。
記述問題では、キーワードを探して書くようにします。そして、正解を書き写して書き方のフォーマット(書式)を身に付けていきます。

小説文の解き方を習得するための良質の問題集は上記の問題集です。

【体験談】

「5ヶ月で偏差値50から58へ」

Yさん、高3男子、青森県

現代文は勉強しても成績は上がらない。ずっとそう思ってきたので、学校以外の勉強はしてきませんでした。ただ、模試の国語の偏差値はいつも50を切っていたので、大学受験が近づいて来ると、そう言ってもいられなくなり、母と一緒に現代文の勉強法や塾について調べて、論理エンジンや国語の専門塾である創賢塾のスカイプ授業を受けてみることにしました。

体験授業を受けて思ったのは、「初めて論理的に解く方法を教わった」というものでした。これは続ければ成績が上がるかもしれない、と思いました。

受講を始めてすぐの春休みに毎日新規1問、復習1問進めました。それからも、週3~4問解いて、復習も3回、4回としていきました。問題文の100回読みも5題、10題と進めました。

3~4ヶ月で論理的な解き方が身に付いてくる感じがしてきて、成績も上がりました。3ヶ月で偏差値は55,5ヶ月で58でした。少しずつ自信を持って答えられるようになっています。ありがとうございます。


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