このページでは、高校入試用英単語帳の一形式である「英単語羅列式英単語帳(左に英単語、右に日本語訳が載った普通の英単語帳)」の超効率的な暗記法、そして暗記した英単語全てを長期記憶に入れる復習法を書いていきます。
この暗記法は、英熟語帳や、英語教科書や長文問題集、過去問などの英単語熟語を自作英単語ノートで覚える場合でもそのまま使えます。
これを読んで英単語暗記を「毎日30分×1年間」続ければ、あなたも年2400英単語を確実に長期記憶に入れられます。
さらに、この暗記法を中1から中3まで、毎日30分続ければ、難関大学合格レベルの7000英単語を暗記することも、実際に可能です。
1.英単語暗記
1.1.クイック・レスポンス法とは
創賢塾では100英単語を「1日30分×7日間(合計3.5時間)」で記憶できる方法を教えています。これは英語通訳も使っている現実的な英単語暗記法であるクイック・レスポンス法を、長期記憶に入れられるように改良したものです。
100英単語なら「毎日30分×7日」で、300英単語なら「毎日90分×7日」or「毎日30分×3週間」で暗記できます。50英単語なら毎日15分です。
1.2.英単語羅列式英単語帳をクイック・レスポンス法で暗記する際の目標
(1)第一目標:「見出し語(英単語)」を見て日本語の意味を全て即答できるようにする。
例えば、3~4つ意味が書いてあったら全て即答できるようにします。
(2)第二目標:見出し語以外の「熟語・派生語等」の日本語の意味を全て即答できるようにする。
たいていの英単語羅列式英単語集には、見出し語を使った熟語・フレーズ、見出し語の派生語等が載っています。これも暗記する必要がありますので、見出し語を全て暗記した後、クイック・レスポンス法で暗記していきます。
英語の例文は、全部読んだり訳していると時間が膨大にかかりますから、使い方が分からないなど、必要があるもののみ、見ます。
(3)第三目標:「日本語訳⇒英単語」を言えるようにし、スペルを書けるようにする。
高校受験では、スペルを書く必要があるのは英作文くらいで、点数比率的には10~15%前後ですから、スペル暗記は後回しでも構いません。
1.3.英単語羅列式英単語帳
この形式の単語集には以下のようなものがあります。
「キクタン【中学英単語】高校入試レベル」(アルク)
「中学英単語1850」(学研)
「高校入試 でる順ターゲット 中学英単語1800」(旺文社)
「高校入試 世界一わかりやすい中学英単語」(関正生著、角川)
「高校入試 グループでまとめて覚える中学英単語」(旺文社)
「中学英単語FORMUAL1400」(安河内哲也著、東進)
2.クイック・レスポンス法
2.1.クイック・レスポンス法
ここでは毎日30分英単語暗記に使えるとして、英単語羅列式の英単語帳の100英単語を1週間で暗記する方法を書きます。
【クイック・レスポンス法】
(1)テスト:最初に「英単語⇒日本語訳」のテストをして、「即答」できなかった英単語、日本語訳で言えなかった意味がある英単語にはすべて印を付け、暗記します。
印が付いた英単語を100個にします。つまり、100英単語をテストして即答できない英単語が80個あるとして、そのままテストを続け、1~135番で即答できない英単語が100個になったら、そこを最初の1セットにします。
(2)クイック・レスポンス法:【「英単語⇒日本語訳」×「即答できるまで1~5回音読」×100英単語×6周(30分)×7日】
速く正確に読みます。日本語訳は(似た意味の語義は1つにして)すべて覚えます。
(3)4日目から毎日テスト:「英単語⇒日本語訳」のテストをし、語義を全て即答できた英単語は外します。そして残りの英単語を、時間を減らさずに30分暗記します。ただし、上限10周にします(例えば、残り20ワードになって、10周して8分であれば30分は続けず、10周で終える)。
4日目から毎日全英単語をテストします。つまり、4日目に外した英単語も含めて5日目に全部テストします。今日即答できた英単語でも、翌日即答できるとは限らないからです。
(4)中期記憶:6日で90%、7日でほぼ100%暗記できますが、これはまだ浅い中期記憶(数週間~数ヶ月もつ記憶)にしか入っておらず、1~2ヶ月経ったら徐々に忘れていきます。
よって以下の自作英単語ノートなどで2ヶ月以上復習を続け、長期記憶(数ヶ月~数年以上もつ記憶)に入れていきます。
(5)覚えにくい英単語を自作英単語ノートにまとめる:100ワードのうち、どうしても覚えにくい英単語が5~15%前後あります。それを7日目に自作英単語ノートにまとめ、書いた日から毎日復習します。
暗記法は上記クイック・レスポンス法です。完全に暗記するまで何日でも暗記を続けます。3日に1回程度テストし、即答できた英単語は外します。
(6)1冊を1周して「見出し語」を暗記したら、復習をしながら「熟語・派生語等」をクイック・レスポンス法で全て暗記する。
2.2.「日本語訳⇒英単語」を暗記したい場合
4日目から、6周のうち、「英単語⇒日本語訳」を3周、「日本語訳⇒英単語」を3周にします。
2.3.英単語の綴りの暗記法
綴りも暗記したい場合、7日で音読で暗記した後、綴りを以下のように暗記します。
【「テスト(日本語訳⇒英単語を書く)⇒書けなかった英単語を5~10回前後書いていったん暗記」×7日】
毎日テストし、書けなかった英単語を暗記します。
1~2日書いて暗記したと思っても、短期記憶にしか入っていないので、数週間後には数割忘れてしまいます。7日間書き、中期記憶に入れましょう。
そしてその後も「週末に1回×2ヶ月以上」復習し、長期記憶(数ヶ月~数年以上もつ記憶)に入れます。
2.4.姿勢を変えると続きやすい
机の前に座って英単語を音読で暗記しているとストレスがたまりやすく、15分以上続きにくい人も多い。
その場合は、立ったり、歩いたりして姿勢を変えると良い。
一番オススメなのは、直径1メートルくらいの円周を5~8秒かけてゆっくり歩くことです。これでストレスが溜まりにくく、疲れず、集中が続きます。
2.5.英単語暗記に1日2時間使えれば週400英単語でも暗記できる
ちなみに、このクイック・レスポンス法だと、1日何セットでも可能なので、例えば夏休みに、「1日2時間(4セット400英単語)×7日間」のようにすれば1週間で400英単語でも暗記できます。5週間だと2000英単語を実際に暗記できます。
つまり、夏休みだけで、高校入試に必要な英単語のほとんどを暗記することも可能です。
ただし、上にも書いたように単語単体だと忘れやすいので、いったん暗記してからも復習を地道に徹底的にする必要があります。
3.長期記憶に入れる復習法
3.1.英単語帳を長期記憶に入れる復習法
クイック・レスポンス法で中期記憶(数週間~数ヶ月もつ記憶)に入れた記憶を長期記憶(数ヶ月~数年以上もつ記憶)に入れるためには、暗記した翌週から以下のように2ヶ月以上復習します。
【英単語帳を長期記憶に入れる復習法】
(1)自作英単語ノートで覚える:覚えにくく忘れやすい英単語をまとめた自作英単語ノートを、暗記できるまで3~20日前後、毎日暗記します。そうすればどんなに暗記しにくい英単語でも暗記できます。
途中、3日に1回などテストして、完全に暗記した英単語は外していきます。
(2)既習部分の復習:毎週新規で100英単語など暗記しながら、平行して復習をしていき、忘却を防ぎます。
具体的には、既習箇所を毎週1周テストして、即答できなかった英単語を自作英単語ノートに追加し、クイック・レスポンス法で暗記します。
例えば、8週間目で700英単語を復習する場合は、毎日100英単語をテストすれば週1周できますので、以下のようにします。
【毎日100英単語をテスト⇒即答できなかった英単語を自作英単語ノートに追加⇒自作英単語ノートは毎日全部をクイック・レスポンス法で暗記】
自作英単語ノートの全部と言っても、即答できる英単語は外すので、実際はそれほど多くなりません。
(3)1冊を1周終わった後、「熟語・派生語等」を暗記しながら、見出し語の復習を10周する:1冊を1周終わった時点で、暗記しにくい英単語はほぼ自作英単語ノートに記載され、自作英単語ノートは何十周も暗記していますから、ほぼ全部暗記していますが、まだ全部が長期記憶に入っているわけではありません。
よって、全範囲を1~2週間で1周テストし、即答できなかった自作英単語ノートに追加し、自作英単語ノートに書いた英単語は(即答できて外した英単語を除いて)全て毎日クイック・レスポンス法で暗記します。
例えば、英単語帳の全2000英単語を2週間で1周テストする場合、毎日約140英単語をテストします。
(4)夏休みに一気に暗記し、冬・春休みに復習する:夏休みは一気に暗記する絶好の機会ですから、毎日1~3時間など暗記します。毎日2時間なら5週間で2000英単語を暗記できます。そして、冬休み・春休みには既習の英単語を全て復習します。
ここまで徹底的に復習すると、ようやく長期記憶に入って、ほとんどの英単語は半年以上忘れなくなります。
3.2.創賢塾の復習法を実践すれば英単語帳は1周で全部暗記できる
市販の英単語帳を暗記する場合、普通は先へ先へ進んで復習をおろそかにするので、1周終わってもかなり忘れていて、当然2~10周する必要があり、いつ全部暗記できるか分かりません。実際には1周目の途中か2~3周で力尽き、たいして覚えられないまま挫折する人が半数以上です。
しかし、上記のように、毎週既習部分を1周チェックし自作英単語ノートで暗記し続ければ、1周終わったらほとんど全ての英単語を覚えています(ただしまだ長期記憶には入っていません)。そして復習は自作英単語ノートだけでOKで、大変復習がし易くなります。
3.3.英単語帳の全見出し語を長期記憶に入れるのに掛かる時間
見出し語をいったん覚えるのに、100ワードで約3.5時間なので、2000ワード収録の英単語帳だと合計70時間。更にそれを長期記憶に入れるには、その後も3~4ヶ月復習して50時間、合計120時間ほどかかります。
毎日30分で240日(約8ヶ月)、毎日1時間で120日(約4ヶ月)です。
ただし、これは中1で英単語を200~300個しか知らない場合です。中2で1000英単語くらいを既に知っている場合は70時間前後(毎日30分で5ヶ月前後)で長期記憶に入れられます。
【終わりに】
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
英単語暗記には時間がかかり、忘れやすいため、甘くありません。地道に頑張ってください。
もしあなた一人では挫折しそうなら、創賢塾にご連絡下さい。当塾のような伴走者がいたら、挫折率は大幅に下がります。お金を払ってでも、半年で2000英単語を暗記し、長期記憶に入れられれば、あなたの将来に大きな財産になるはずです。
あなたの健闘を祈ります。