世界史の最適参考書ルート


大学受験の世界史は「何を、どうやって覚えていったらいいか」迷う人も多いでしょう。このページでは、「世界史を合格レベル(センター試験80点以上)に持って行くための参考書ルート」とその「暗記法」をご紹介します。

1.プレ・通史暗記

創賢塾では「10回音読による教科書の丸暗記」を通史暗記の軸にして指導しています。しかし、世界史の基礎的な知識が入っておらず、知らない用語だらけだと、教科書は、難しくてなかなか読み進められない、挫折しやすい、という欠点があります。

その場合、「プレ・通史暗記」として、マンガや概説書で基礎的な知識を入れる段階をはさむと、教科書暗記がスムーズに進みます。「プレ・通史暗記」で使える教材には、「歴史マンガ・概説参考書・用語暗記用問題集・映像授業」などがあります。

1.1.歴史マンガ

(1)歴史マンガは導入として最適

世界史の知識がほとんど入っていない場合、歴史マンガから始めるのは良い方法です。文字だけより絵がある方が圧倒的に暗記しやすいし、マンガはどんどん読み進められ、挫折する可能性が少ないからです。

また、内容の少なさが、かえって「幹(大きな歴史の流れ)」を覚えやすくするという利点もあります。世界史のような膨大な暗記を要する教科は、最初は「枝葉(細かい知識)」ではなく、「幹(大きな歴史の流れ)」を暗記し、その幹にひもづけて細かい知識を暗記するのが有効です。

(2)オススメ世界史マンガ

マンガ 世界の歴史がわかる本」(全3巻、三笠書房)
漫画版 世界の歴史」(全10巻、集英社文庫)
学研まんが NEW世界の歴史」(全12巻、学研)

この中では「マンガ 世界の歴史がわかる本」が特にオススメです。量が少なく、すぐに読み終わることができ、何回も読むのが容易なためです。内容的にも受験に不可欠な内容ばかりで、優れています。

1.2.歴史マンガの暗記法

マンガといえども知らない内容が多いと思いますので、10~20周読んで丸暗記します。受験では、最終的にマンガの3~10倍の情報量を暗記しなければならないのですから、腹を据えて、繰り返し読み、全部暗記してしまいましょう。

以下、「マンガ 世界の歴史がわかる本」の3冊を、平日1時間、土日×3時間(1週間11時間)読むとして、モデルケースを書きます。

世界史マンガの暗記法

(1)1週間で3冊×2周:最初は1冊2時間ほどかかるので、2日で1冊、土日で3冊を1周など一気に読みます。1週間で3冊×2周、2週間で6周、3週間で12周読むなどします。

(2)10周以上読んで9割暗記する:10周読むと誰でも7~10割覚えられます。10周で7割覚えたら、あとは回数の問題です。15周で9割、20周で10割など暗記できます。

(3)卒業:もう完全に暗記した、次のページの内容がパッパと言えたり画像として浮かび上がってくる、全部常識になった、これ以上読む必要がない、という状態になるまで続けます。この状態になれば卒業です。人により回数は異なりますが、10~20周前後でしょう。完全に暗記したら次のメイン教材の暗記に移行します。

(4)暗記するコツ

①黙読で気楽に読む:普通のマンガ同様、黙読で、気楽に読めばよいです。「覚えよう」などという意気込みは不要です。ただし、人名や地名で覚えにくいもの(長いカタカナ・中国の人名など)は、声に出して何度か唱えて暗唱できるようにすると覚えやすくなるので、オススメです。

②読み方:3冊通して読む方法と、「1冊を連続して5~10周⇒2冊目」と読む方法があります。基本的には通して読めばよいと思いますが、途中、「1冊を5回連続で読む」などすれば更に早く暗記できます。

③姿勢を変えながら読む:普通のマンガを読むときは、楽しみながら読むので座ったままでも構いませんが、学習マンガだと、多少はストレスがかかったり、読み進めにくい人もいると思います。なかなか読み進められないときは、立って読む、壁にもたれる、しゃがむ、ベッドに座る、歩きながら読むなど、姿勢を変えながら読んでみて下さい。ストレスがかからず、30分、1時間と集中が続きやすくなります。

一番オススメなのは、直径1メートルくらいの円周を10秒くらいかけてゆっくり歩きながら読む方法です。歩くのが最も集中でき、ストレスがかかりませんし、この方法だと物にぶつからず、疲れません。ぜひやってみて下さい。

1.3.概説参考書

マンガと共にオススメなのは、マンガ同様、大きな流れと重大事件・重要人物に焦点を当てた、次のような概説参考書です。教科書よりも網羅性は低いですが、その分、読みやすく、全体を繰り返し読むのに適しています。これで世界史暗記の下地を作ります。

高校とってもやさしい 世界史」(168ページ、旺文社)
スーパービジュアル版 早わかり世界史」(195ページ、日本実業出版社)
ハンドブック 世界史の要点整理」(256ページ、学研)
センター試験 ネライ撃ちの世界史B」(269ページ、中経出版)
タテから見る世界史 パワーアップ版」(284ページ、学研)
教科書よりやさしい世界史」(288ページ、旺文社)
青木裕司のトークで攻略世界史B」(全2巻、音声全24時間、語学春秋社)

オススメは「タテから見る世界史」「教科書よりやさしい世界史」です。教材には相性がありますから、実際に手にとって、読みやすいか、分かりやすいかを自分の目で見て、判断してください。

1.4.概説参考書の読み方・暗記法

1冊選んだら、サラサラと気楽に、しかし9割暗記するまでしつこく読み続けます。短期集中で10周以上読みましょう。具体的には以下のような感じです。参考にしてください。

世界史概説参考書の読み方・暗記法

(1)1週間で3周:平日1時間、土日合計4時間など読み、1週間で3周、2週間で8周、3週間で20周読みます。読めば読むほど速く読めるようになります。

(2)10周以上読んで9割暗記する:10周黙読すると誰でも3~9割覚えられます。平均4割です。10周で4割覚えたら、あとは回数の問題です。15周で6割、20周で8割など暗記できます。

(3)卒業:もう完全に暗記した、次のページの内容がパッパと言える、全部常識になった、これ以上読む必要がない、という状態になるまで続けます。この状態になれば卒業です。人により回数は異なりますが、15~30周前後でしょう。完全に暗記したら次のメイン教材の暗記に移行します。

(4)暗記するコツ

①サラサラと読む:歴史小説のようにサラサラと読んでいきます。分からない箇所があっても、「2~5回読めば分かるようになる」と信じて、立ち止まって調べたりせず、読み進めます(多少調べるのは結構です)。実際、読めば読むほど理解できるようになります。

②黙読で気楽に読む:音読の方が覚えやすいですが、黙読の方がストレスなく読めるので、黙読でOKです。挫折しやすいので、「覚えよう」などという意気込みは不要で、気楽に読めばよいです。やる気がある場合は、音読でももちろん結構です。

③短期集中:すきま時間も利用して、とにかく短期間で集中的に20周読みます。暗記は短期決戦です。忘れる前に繰り返しましょう。

④姿勢を変えながら読む:教材を読むとき、机の前に座って読む必要はありません。じっと座って読むと、集中がなかなか続きませんが、立って読む、壁にもたれる、しゃがむ、ベッドに座る、歩きながら読むなど、姿勢を変えながら読むと、ストレスがかからず、30分、1時間と集中が続きます。

一番オススメなのは、直径1メートルくらいの円周を10秒くらいかけてゆっくり歩きながら読む方法です。ぜひ一度やってみて下さい。効果に驚くと思います。

「声を出す、歩き回る」

「新受験勉強入門 勉強法マニュアル」(東大医学部卒の勉強法研究家・和田秀樹著、37ページ、ブックマン社)

私が受験生のころ、何かを覚えようとするときには、部屋の中を歩き回りながら、ブツブツと声に出したりしていたものだ。特別に意識していたわけではないが、その方が覚えやすいということを、体験的にわかっていたのだろう。

確かに、机の前でただじっと座っているより、歩き回っている方が、脳もリフレッシュされ、五感は刺激されやすい状態になる。また、目の記憶(視覚による記憶)よりも、耳の記憶(聴覚による記憶)の方が心に残りやすいことも多い。

暗記の極意「書く、声に出す、歩きまわる」

お笑い芸人・ロザン(菅広文、京大卒・宇治原史規)インタビュー

-宇治原さんは暗記の極意として「書く、声に出す、歩きまわる」というのを挙げていました。

宇治原 これはまあ、暗記のコツですよね。何かどうしても覚えないといけないってなったときには、五感を使って覚えるといい。目で見るだけじゃなくて、書いたら手が動くし、声に出すと自分の耳で聞くことにもなりますから。

歩きまわるっていうのは、自分でやっていて、これは何となく覚えやすいなあ、って思ったんですよね。自然に分かったことですけど、体を動かしたほうが脳も働きやすいんです。

1.5.用語暗記用問題集

教科書も概説参考書も読み進められない、という人は、まず、用語の暗記に徹して、ある程度暗記してから教科書・概説参考書に進む、という手もあります。

用語暗記用問題集には、断片的な知識暗記用の一問一答問題集・穴埋め問題集と、ある程度のストーリーの中で暗記できる流れ重視の問題集などがあります。最初に使う問題集としては、以下のような流れ重視の問題集がオススメです。

時代と流れで覚える! 世界史B用語」(192ページ、約3000語、文英堂)
スピードマスター世界史問題集―世界史B」(123ページ、約1800語、山川出版社)
世界史トータルナビ INPUT&OUTPUT800」(400ページ、学研)

1.6.映像授業

最近はインターネットを使っての映像授業が人気を集めています。特に「スタディサプリ」は有名で、安価にもかかわらず、授業内容に定評があります。

映像授業の長所は「理解しやすい」点です。
欠点は「見るのに時間がかかるので2回以上見る人はほとんどいない。よって暗記には適さない」点です。

このため、映像授業は「理解」用に考え、「暗記」は教科書類で行うのがオススメです。

以下はモデル・ケースです。

【映像授業を見る⇒教科書の該当箇所を10回音読して暗記⇒次の映像授業を見る⇒教科書暗記⇒……】

教科書の丸暗記法についてはこちらをご参照下さい。

2.通史暗記

2.1.暗記用メイン教材

世界史に限らず、どの教科でも、1冊を徹底的に繰り返し、理解・暗記していくのが最も良い方法です。1~3回やって次へ、と次々教材を変えていては、理解も記憶も定着しません。

世界史でも、メインの1冊を決め、それを完全に暗記してから、次の教材に移りましょう。

世界史のメイン教材は、自分の志望校のレベル・傾向、自分の世界史偏差値、見やすさ・読みやすさなどの観点から、ふさわしいものを選んでください。種類としては、「教科書・教科書型テキスト・参考書・問題集」の4種類があります。それぞれの特徴を書いていきます。選択の資料として活用してください。

2.2.教科書

メイン教材で一番オススメなのは「学校で使っている教科書」です。授業で理解し、定期テストで暗記してきた教科書は覚えやすいからです。

また、教科書は国公立大学二次試験やセンター試験の出典なので、教科書さえ暗記すれば入試は大丈夫、(超難関私立大学以外は)教科書以上の知識を暗記する必要がない、という安心感があります。

何らかの事情で世界史の教科書がない場合は、以下のどちらかの教科書がオススメです。

詳説世界史B」(山川出版社)
世界史B」(東京書籍)

山川の教科書は定番です。簡潔にまとまった記述のため、そのまま論述の解答に使えます。東京書籍の教科書は流れがしっかりと書かれているため、難関大学の論述問題対策として役立ちます。

教科書や参考書のシンプルな丸暗記法はこちらに書いています。

2.3.教科書型テキスト

教科書型テキストとは、教科書を使った教材です。

アナウンサーが読む聞く教科書 山川詳説世界史」(音声全16時間、山川出版社)
書きこみ教科書詳説世界史―世界史B」(山川出版社)

書きこみ教科書」は全部書き込むのに時間がかかる、書き込まないと目をウロウロ動かす必要がある、という理由で私は好きではありません。私なら、最初から暗記項目が赤字で印刷されている教材で暗記します。ただ、好みがあるので、使いたい人はこれで暗記を進めてください。

耳からの情報は覚えやすいので、山川の教科書を使っている人に「アナウンサーが読む聞く教科書」は大変有用です。速聴アプリなどで1.5倍速などで聞けば時間も節約できます。通学の時などに聞ける利点もあります。

2.4.参考書

(1)概説書(教科書より内容が少ないもの)

センター試験 要点はココだ! 世界史B」(327ページ、中経出版)
青木裕司のトークで攻略 世界史B」(CD講義24時間、全2巻、語学春秋社)
聴くだけ世界史」(全2巻、全10時間、学習研究社)

要点はココだ」は暗記すべき部分が赤字になっていて覚えやすい。

下2つは朗読音声CD付きの参考書です。使い方次第では大変役立ちます。

(2)教科書並の情報量が分かりやすく書かれた参考書

センター試験のツボ世界史」(446ページ、桐原書店)
きめる!センター世界史」(488ページ、学研)
みんなのセンター教科書」(512ページ、旺文社)
センター試験 世界史Bの点数が面白いほどとれる本」(543ページ、角川)
神余のパノラマ世界史」(全2巻、562ページ、学研)

面白いほどとれる本」は暗記すべき部分が赤字になっていて覚えやすいので、オススメです。

(3)教科書より情報量が多い参考書

ナビゲーター世界史B」(全4巻、1057ページ、山川出版社)
荒巻の新世界史の見取り図」(全3巻、1256ページ、ナガセ)
青木裕司 世界史B講義の実況中継」(全4巻、1849ページ、語学春秋社)

これらをメインの暗記本にするのは避けた方が無難です。量が多すぎて繰り返しに向かないからです。これらはあくまでも「理解」用です。教科書の理解しにくい部分をこれで補う、という使い方が適しています。

それでも、難関私大志望、世界史が得意、記憶力に自信がある、などの受験生は、これらをメインに記憶しても良いでしょう。

2.5.問題集

現状の偏差値が50以下で、50~55を目指す場合などは、高望みをせず、メイン教材を薄い問題集や概説書にするのが適しています。

オススメは、以下のような流れ重視の問題集です。

時代と流れで覚える! 世界史B用語」(192ページ、約3000語、文英堂)
スピードマスター世界史問題集―世界史B」(123ページ、約1800語、山川出版社)
世界史トータルナビ INPUT&OUTPUT800」(400ページ、学研)

3.通史暗記を始める時期

世界史は量が多いので、早ければ早いほど有利です。難関大学志望者は2年の夏休みから暗記し始めるのが理想です。科目が多い国公立志望者が3年から始めるのは、他の科目に時間を取られて時間もないし、厳しいと思います。

早く始めても入試まで時間があったら忘れる、と考える人がいますが、忘れるのは3年4月から始めても同じです。要は、忘れないように暗記を繰り返し、常識にする(長期記憶に入れる)まで復習し続けるのです。

4.教科書類丸暗記法

教科書類(自分のメインの暗記本)は20回音読すれば、誰でも9割は暗記でき、その後、週1回黙読すれば記憶を維持できます。

教科書類と用語暗記用問題集の詳しい暗記法はこちらに書いています。参考にしてください。

【終わりに】

以上がメイン教材暗記までの参考書ルートです。このあとは、教科書類と用語暗記用問題集の暗記法のページや、センター試験対策のページをご覧下さい。


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