英語長文教科書のテスト勉強の全て

英語長文(コミュ英)教科書には、その学年で必要な英単語熟語・文法・構文がほとんど含まれているので、高校生にとって、英語の最も重要な教材の1つですが、それほど活用されているとは言えません。

このページでは、英語長文教科書の予習・授業の受け方・日々の復習・テストで最高の結果を出す勉強法の全てを書いていきます。

英語の成績を上げたい高校生はぜひ読んで、活用してください。

英語長文教科書のテスト後の復習・長期記憶に入れる復習法についてはこちらに書いています。英語力と偏差値を上げたい高校生はぜひ2つの記事を読んでみてください。

1.英語長文教科書の予習の仕方

1.1.一授業の予習は15分以内

英語長文(コミュ英)教科書の予習は必須ですが、1授業あたり15分以内にします。復習(暗記・習得)の方が重要だからです。

1授業あたり1時間も予習していたら復習時間がなくなり、暗記できず、成績は上がりません。目の前の勉強をするだけでなく、6ヶ月、1年単位の長期的な視野で、成績が上がる勉強法を考え実践していきましょう。

学校の先生が全訳を書いたり教科書を書き写すことなどの無駄な努力を要求する場合でも、できるだけさぼって復習に時間を使いましょう。

1.2.初めて読むときは自力で理解に努める

教科書を予習で初めて読むときは、模試や入試の時のように、辞書を引かず、自力で1ページ通して黙読し、できる限り理解に努めます。

英単語・熟語・文法・意味・SVOCM(英文構造)が分からない箇所には☆印を付け、英単語熟語は前後関係から意味を推測し(1つ当たり10~15秒)、SVOCMを振って英文構造を分析します(=英文解釈、1箇所1分前後)。

それで意味が分からなければ、辞書を引き、教科書ガイドやネットの和訳サイトを見て考えます。

それでも分からない箇所を授業で重点的に聴いて理解します。

これを1授業に進む範囲で約15分。分からない箇所が多い場合は、15分で終わる範囲で考え、残りは授業で理解します。

1.3.自力で理解に努めなければならない理由

教科書を自力で理解する努力が必要なのは、最初からすぐに訳を見ているようでは、あるいは予習無しに授業を受けていたら、「初見の英文を理解する能力=英文解釈力+英単語の推測力」が育たないからです。

ほとんどの高校生は初見の英文を苦手にしています。そして入試では初見の英文が出ます。よって、ふだんから、初見の英文を理解する能力を養成する勉強が必要なのです。

2.授業の受け方

2.1.強弱を付けて聴く

授業では☆印を付けた分からない箇所を集中して聴き、理解に努めます。

1授業をずっと集中することは難しいので、予習段階で分からない箇所を明確にしておくことは重要です。

2.2.文法的に完全に理解する

授業で分からなかった箇所は友人や先生に必ず聞いて解決します。分からずに訳を暗記しても応用が利かず、実力は上がりません。

3.英語長文教科書のテスト勉強の全体像

3.1.テスト勉強の全体像

以下のように復習し教科書を習得すれば、テストは万全です。

(1)英文の習得目標:英文を「スラスラ和訳できるようにする+90%の理解度で分速150ワードでスラスラ音読できるようにする」。

(2)英単語熟語の習得目標:新出英単語熟語だけでなく、意味の分からなかった全ての英単語述語を、綴り・発音も含めて暗記する。

(3)英文法例文の習得目標:英文法例文を「スラスラ和訳できるようにする+スラスラ英作文できるようにする」。

(4)リスニングの習得目標:テストにリスニングがある場合は、テスト範囲全部の英文を、聴いて意味がスラスラ分かるようにする。

(5)問題演習の習得目標:準拠問題集が学校で配られていれば、上記を達成し、テストが近づいてきたら、5周程度解いて、即答できるようにする。

3.2.テスト勉強は前のテストが終わった直後から始める

英語の和訳・音読・英文法例文暗記・英単語の暗記・準拠問題集の習得には時間がかかるので、早めに始めます。

具体的には、テストが終わった直後から、次のテスト勉強を始めるのがベストです。

3.3.暗記は2週間前までに終わらせる

テスト3週間前までは英数をしっかり勉強し、3週間前からは国理社を本格化させます。

国理社を始めたら、英数の時間は半分程度に減りますから、英語の暗記(英単語熟語・英文法例文・本文の和訳+音読)は早めに始め、2週間前までに終わらせるよう予定を組みます。

【音読で成績爆上がり!】

Yさん(高校2年生、海外、早稲田大学進学)

3月の学年末テストに向けて、徹底してやったのが音読でした。
音読で本当に点数が伸びるのか?理解できているのか?
先生の授業を受け始めて初めての定期テストだったので、実は半信半疑でした。

古文や漢文は訳を繰り返し音読することで、テスト前には頭の中に訳だけではなく、内容もしっかり入っていました。今までよりも確実に準備が整っている感覚でした。

毎回平均点に届かなかった英語は、3教科(コミュ英、英表、時事英語)全てで平均点越え!(コミュ英語21点、英表26点上昇)。
それどころか時事英語は94点(前回60点)で、80人中7位(前回64位)を取ることができました。
先生から教えていただいた通り、和訳と音読をひらすら繰り返した結果です。既習の内容を頭に叩き込んだことで、初見の長文に時間をかけることもできました。

学年末は合計点でも150点ほど上がり、学年17位(過去最高。前回50位)になり、評定も軒並み上がりました。

「まだ実力がついたわけではない」という先生の冷静な言葉で、娘は浮かれそうになった気持ちをグッと引き締め、次の実力テストに向かっています。

4.英文習得のための勉強法

4.1.テストで高得点を取るための英文の勉強の全プロセス

(1)1文ずつ:【「1文ずつ3回英文をスラッシュ訳で口頭で和訳する⇒1ページ⇒1文ずつ7回音読する⇒1ページ」×4日】

 「1ページ通してスラスラ和訳できる+ゆっくり読めば1回で90%の理解度で音読できる」ようになったら、

(2)1ページ通して:【「1ページ通して1回口頭和訳⇒1ページ通して7回音読」×3日】

 「1ページ通してスラスラ和訳できる+90%の理解度でスラスラ音読できる」ようになったら、次の英文に入る。

(3)復習:【1レッスン「15分(2回和訳+4回音読)」×週3回×テストまで】

 習得した英文をこのように復習し、中期記憶(数週間~数ヶ月持つ記憶)に入れ、テストで使えるようにします。

4.2.英文習得の具体的勉強法(1)1文ずつ「和訳+音読」する

【「1文ずつ3回英文をスラッシュ訳で口頭で和訳する⇒1ページ終わり⇒1文ずつ7回音読する⇒1ページ」×4日】

(1)口頭和訳の目標:スラスラ和訳できるようにする。

 英文を訳せなかったら音読して意味が分かるはずがありません。また、詰まり詰まりしか訳せなければすぐ忘れます。よって、スラスラ和訳できるようにします。

(2)口頭和訳も音読も最初は「1文ずつ」行う

 1ページ通して和訳し、最初に戻ってまた訳し、と3回続けても、戻った頃にはほとんど忘れているので上達しにくい。

 それより、1文ずつ行えばすぐにスラスラ和訳・音読できるようになります。面倒ですが、慣れれば効率はずっと良い。

(3)口頭和訳はスラッシュ訳で行わなければならない

 スラッシュ訳とは「英文を3~5ワードの意味のまとまりで区切り、前から前から訳していく」方法。これをすると英語を英語の語順でスラスラ理解できるようになります。

 スラッシュ訳をしないなら「返り読み(関係代名詞節や形容詞句の後置修飾など、後ろから前に掛かる場合に、後ろから先に訳す方法)」を行うことになり、読むのが遅くなり、音読で意味が分からず、リスニングもできるようになりません。

(4)口頭和訳の回数の目安

 目安は3回ですが、スラスラ訳せるまで何回でも訳します。全体のスラスラ度を等しくするため、各英文により回数は異なります。

 つまり、簡単な文なら1回、難しい文は4~5回訳します。スラスラ訳せたら次の文へ行きます。

(5)音読の目標:ゆっくり読めば1回で90%の理解度で音読できる。

 「90%の理解度」とは英語としては完全に意味が分かる状態」のこと。

 これは「頭の中でスラッシュ訳の日本語訳を思い浮かべながら音読する」ことを50回ほど続ければ(1日7回音読×7日)達成できます。「90%の理解度」について詳しくはこちら

 音読の時、意味をしっかり考えている人は少ない。だが、意味を考えずに英文を読んで、何の意味があるのでしょうか

 ほとんど効果は期待できません。意味が分かるようにはならないのです。よってきちんと意味を思い浮かべながら音読すること。

(6)音読の回数の目安

 目安は1日7回ですが、ある程度スラスラ音読できるまで行います。全体のスラスラ度を等しくするため、各英文により回数は異なります。

 つまり、簡単な文は1~5回、難しい文は7~10回音読します。ある程度スラスラ音読できたら次の文へ行きます。

(7)「1ページ通してスラスラ和訳できる+ゆっくり読めば1回で90%の理解度で音読できる」ようになったら「1ページ通しての音読」へ。

 これに普通4日ほどかかりますが、2~3日で達成できれば「1ページ通しての音読」に移り、4日で達成できなければ5~7日と達成できるまで続けます。

4.3.英文習得の具体的勉強法(2)1ページ通して「和訳+音読」する

【「1ページ通して1回口頭和訳⇒1ページ通して7回音読」×3日】

(1)口頭和訳の目標:1ページ通してスラスラ口頭和訳できるようにする。

 スラスラ訳せない文は、スラスラ訳せるまで2~4回、スラスラ訳せる文は1回口頭和訳します。

(2)音読の目標90%の理解度で、分速150ワード以上でスラスラ音読できる。

 理解しないで分速150ワードでの音読は簡単にできますが、「90%の理解度で分速150ワード」で音読するには回数が必要です。1ページを通しての音読を「1日7回×3~7日」ほどかかります(音読に慣れていない人は時間がかかる)。地道に習熟して欲しい。

(3)「90%の理解度」を維持して速く読めるようにする

 90%の理解度で音読するには日本語訳を同時に思い浮かべる必要があり、これを最初は丁寧に行います。そうするとゆっくりしか音読できませんが、それで構いません。

 「ゆっくり90%の理解度⇒中速度で90%の理解度⇒高速で90%の理解度」のように、90%の理解度を維持しつつ、音読回数を増やして速く読めるようにします。

 逆に、理解を犠牲にして先にスピードを上げて音読し、それを続けても、理解度はなかなか高まりません。

創賢塾のホームページに書かれた勉強法をいち早く習得したい高校生のために【英語長文を得意にする数々の勉強法を習得する3ヶ月自宅集中セミナー】【5教科のテスト勉強法を習得する3ヶ月自宅集中セミナー】【長期勉強法コース】を開講しています。【高校生用:講座・セミナー一覧】はこちら。関心ある方はご参照ください。

4.4.英文のテスト勉強1:復習と先取り

その週進んだ範囲の英文・単語等を音読・暗記するだけでなく、(テスト範囲の)前の週までの分の復習と、(可能な限り)先取りで勉強します。

以前の部分をいったんスラスラ音読できる状態にしても、復習しないと忘れるので必ず復習する必要があります。

また、テスト直前まで教科書は進み、既習範囲だけを暗記していたら、全部をテストまでに覚えきれないかもしれないので、音読だけでなく、英単語熟語・英文法例文も先取りで暗記・習得していくのが望ましい。

4.5.英文のテスト勉強2:英文の復習法

例えば、テスト範囲が3レッスン分の場合、以下のように復習すればスラスラ状態を維持でき、テストで使える知識になります。

【1レッスン「15分(2回和訳+4回音読)」×週3回×3レッスン分≒週2時間超×テストまで】

4.6.英文のテスト勉強3:英文の復習の実際

例えば、6~8レッスンがテスト範囲で、学校がレッスン8-1の場合、勉強内容と時間はだいたい以下のようになります。

(1)6~7レッスンの英文の復習:1レッスン15分×週3回×2レッスン分=1.5時間

(2)レッスン8ー1&2(先取り)の英文:毎日30分(口頭和訳+音読)×7日=3.5時間

復習時間は、その英文を「スラスラ和訳+音読」を維持できるかどうかで決めます。

1レッスンを週45分音読すれば維持できる英文は45分以下で良くて、週45分だとだんだんスラスラ和訳・音読できなくなる英文は50~60分など時間を増やします。

【創賢塾の勉強法が役立っています】

Fさん(高校1年生、千葉県)

期末テストの結果が返ってきました。

先生に教えていただいた通りに勉強した科目に関しては、90点以上またはトップ3に入ることが出来ました。

点数は、コミュニケーション英語97点(同75点)、論理表現91点(同76点:学年2位)、数学A97点(同65点:学年1位)、現代文84点(平均69点:学年2位)、古文92点(同78点)、世界史91点(同86点)、日本史97点(同87点:学年3位)でした。

しかし、少しサボった科目-数学1:86点(平均72点)、生物基礎83点(平均77点)、化学基礎87点(平均72点)-に関しては満足いかない点数でした。総合では学年4位でした。

反省点がたくさんあるので、夏休みも、教えていただいた、英語の瞬間英作文音読法、数学の口頭再現法、古文単語の暗記法、訳の暗記、品詞分解などをしっかり続けていきます。

英単語の暗記(クイック・レスポンス法)は、出来るだけ毎日2時間やっているのですが、とても効果があり、実際に実践できた日はその日の英単語はほとんど覚えることが出来ています。これからも続けていきたいです。

5.英単語熟語のテスト勉強

5.1.新出英単語だけでなく意味が分からない英単語熟語を全て暗記する

初見で読んだとき、意味が分からない英単語熟語には全て☆印を付け、英単語帳にまとめて暗記します。

5.2.クイック・レスポンス法

暗記法は以下のクイック・レスポンス法で行う。

【「(英単語⇒日本語訳)×3回音読×1日100ワードを6周(毎日30分)」×7日】

この暗記法により、毎日30分×7日間で100ワードを暗記できます(中期記憶に入る=数週間~数ヶ月以上忘れない)。

教科書、英単語帳を合わせて毎週100ワード暗記していきます。

5.3.綴りも暗記する

綴りは音読で暗記した後に暗記した方が効率がよい。綴りの暗記法は以下。

【英単語の綴りの暗記法】

【「日本語⇒英語を書く」テスト⇒書けなかった英単語を5回前後書いていったん暗記×7日間⇒テストまで復習】

(1)クイック・レスポンス法で暗記:【「(英単語⇒日本語訳)×3回音読×1日100ワードを6周(毎日30分)」×7日】

(2)テスト:日本語訳を見て英語を書き、書けなかった英単語熟語に☆印を付ける。

(3)書いて暗記:5回前後書いていったん暗記暗記したら次へ。最後まで行ったらその日は終わり。

(4)7日連続で書いて暗記:翌日以降も7日間毎日テストし、書けなかった英単語熟語を5回前後書いて暗記する。

 3日連続してすぐ書けた英単語は完全に暗記したと判断し、外す。

 1~2日書いて暗記したと思っても、短期記憶にしか入っていないので速やかに忘れる。7日暗記したら中期記憶に入り、数週間~数ヶ月忘れない。

5.4.英単語熟語のテスト勉強

(1)先取り:英文同様、英単語熟語も先取りしてテスト範囲を早々に暗記します。

(2)英単語熟語の復習法:1レッスンに新出英単語熟語が50ワード、既出で意味が分からなかった英単語熟語が20ワード、テスト範囲が3レッスン分の場合、綴りも音読も即答できるように暗記した後、テストまで、例えば以下のように復習します。

【1レッスン「音読10分+綴り5分」×3レッスン分×週2回=1.5時間】

 時間は単語の数・個々の記憶力次第で調整します。これでやってみて徐々に忘れるようなら時間や回数を増やし、完全に覚えてきたら時間を減らします。

6.英文法例文のテスト勉強

6.1.英文法例文を暗記する

レッスン・ユニットの終わりの部分に文法(Grammar)の例文が載っています。

これは重要で、必ずテストに出ますから、テスト範囲の例文を「スラスラ和訳でき、英作文でき、書ける」ようにします

6.2.瞬間英作文:英文法例文の暗記法

英文法例文の暗記には瞬間英作文を使います。

瞬間英作文で暗記しやすいように、例文をルーズリーフにまとめます。

【左に日本語訳|右に英文】。

瞬間英作文は以下の通り。瞬間英作文のやり方は詳しくはこちら

【「2回口頭和訳⇒7回音読⇒暗唱⇒瞬間英作文(日本語⇒英語を即答する)⇒次へ」×7日】

6.3.綴りも暗記

瞬間英作文で言えるようにしたら、綴りも暗記します。

綴りの暗記法は英単語の綴りの暗記法と同じ。

6.4.英文法例文のテスト勉強1:瞬間英作文の復習法

瞬間英作文でいったん暗記した後も、テストまで復習を続けます。

【瞬間英作文の復習法

(1)テスト:1レッスン分の例文をテスト「日本語訳⇒英語を言う」。

(2)音読・暗唱:即答できなかった例文を5回前後音読して暗唱できるようにする。

(3)瞬間英作文:暗唱できたら瞬間英作文(日本語⇒英語を即答する)し、即答できたら次へ、できなければ「音読⇒暗唱⇒瞬間英作文」。

6.5.英文法例文のテスト勉強2:瞬間英作文のテストまでの具体的復習法

1レッスンに英文法例文が15あり、テスト範囲が全部で3レッスン分ある場合、瞬間英作文も綴りも即答できるように暗記した後、テストまで、以下のように復習します。

【1レッスン「瞬間英作文10分」×3レッスン分×週2回=1時間】

これで徐々に忘れるようなら時間や回数を増やし、完全に覚えてきたら時間を減らします。

7.リスニングのテスト勉強

7.1.毎日10分リスニング

言語は音であり、音声を使って勉強・暗記するのが最も効率の良い言語習得法です。よって音読やリスニングは非常に重要であり、また、リスニングはテスト直前だけやっても効果は期待できないので継続して行うことが必要です。

一方、定期テスト、入試でのリスニングの優先順位は高くありません。よって、毎日10分くらいが適切です。

90%の理解度で音読できるようになった箇所を聴くとすぐに理解できるようになるので10分でも大丈夫です。

テストにない場合はテスト前2週間はやらなくて構いません。

7.2.リスニング能力とは

リスニング能力には2種類あります。

(1)音を聴き分ける能力(聴解力):英語音声を聴いて、どの単語が発音されているかを聴き分ける能力。単語と単語の連続における変化(リエゾン)の聴き分けも含みます。

 例えば、「アプー」と聞こえて、これを「apple(リンゴ)」と分かる能力です。

 聴解力を伸ばすには、シャドーイング、聴こえなかった箇所を何度もリピートして聴く訓練、ディクテーション(書き取り)が有効です。

 普通の高校生の場合、リスニングにそれほど時間はとれないので、ここではシャドーイングだけを使うものとします。

(2)音声の意味を理解する能力:どの単語が発音されているかだいたい分かっても、全体として何を言っているのかの意味を理解できるとは限りません。

 この「聴いて意味を理解する能力」を伸ばすには、スラッシュ訳(3~5ワードの意味のまとまりで前から前から理解する訳し方)と音読をしたのち、リスニングをする必要があります。

7.3.リスニング・トレーニングの実際

(1)シャドーイングとリスニング:以下のようにリスニングとシャドーイングを平行して行うのが良い。

【シャドーイング2日⇒リスニング1日⇒シャドーイング2日⇒リスニング1日⇒……】

(2)シャドーイングとは:「英語音声を聴き、それを完全コピーして約0.1秒遅れて発音する」練習。最初は教科書を見ながら、慣れたら教科書を見ずに行う。

 シャドーイングにより、リスニング能力(音を聴き分ける能力)と発音・スピーキング能力が上がります。

 シャドーイングの方が集中度が高いので、リスニング能力のうち「音(どの単語が発音されているか)を聴き分ける能力」はリスニングだけよりシャドーイングの方が上がりやすい。

(3)リスニングとは:「聴いて意味を理解する」練習。スラッシュ訳と音読をしていたらすぐに聴けるようになる。

 リスニングだけだと集中が続きにくいので、シャドーイングを入れます。また、シャドーイングだけでは、「意味を理解するリスニング能力」は鍛えにくいので、リスニングも行わなければなりません。

7.4.リスニングのテスト勉強

毎日10分のリスニング時間の範囲内で、新規の部分と復習をします。

例えば、テスト範囲が3レッスン分で、2レッスン分のリスニングの習得が終わっている場合、以下のように聴きます。

【新規1レッスン分×10分×週3回+復習2レッスン分×10分×週4回】

8.問題演習のテスト勉強

8.1.問題演習

学校で問題集が配られている場合は、テスト範囲を5周程度勉強し、即答できるようにします。

学校で配られておらず、Amazonなどで準拠問題集が売られている場合、買ってやっても良いですが、特に勧めはしません。

やればテストの点数は上がるでしょうし、問題演習をすれば理解や暗記が進みますが、英語の勉強はやることが多く、またどうせテスト後には復習しないから忘れてしまうため、実力は上がりにくいからです。

そもそもそこまでできる時間的余裕がある人はあまりいません。

8.2.問題集を始める時期

問題集はそのレッスン全部を90%の理解度で音読できるようになってから、もしくは直前2週間になったら始めます。

8.3.準拠問題集の習得法

英文法問題集の習得法は全部同じ、以下のようにします。

【準拠問題集&文法問題集の習得法

(1)1問ずつ問題を解き、解答解説を読む

 例えば、大問1つに整序英作文問題が5つある場合、5つ全部解いてから解答を見るのではなく、1問ずつ解答を見ます。どう考えて解いたか覚えているうちに解答を見た方が良いからです。

(2)解答解説を読んで理解する

 間違えた問題には印を付けます。

 分からない問題は必ず学校の先生・友人・家庭教師等に聞いて疑問をなくします。

 理解していなかったらいくら繰り返しても無意味です。少し問題を変えられたら解けないからです。

(3)瞬間英作文で暗記する

 間違えた問題の英文は瞬間英作文で暗記します。これで問題が簡単に解けるようになり、英語力も上がります。

【2回口頭和訳⇒5回前後音読して暗唱できるようにする⇒暗唱⇒瞬間英作文(日本語を見て英語を瞬時に言う)】

(4)問題集を5周ほど繰り返し、即答できるようにする

 即答できたら試験場でも思い出せるし、数週間~数ヶ月以上忘れません。

8.4.準拠問題集のテスト勉強

テストまで、時間がある限り5~10周し、即答できる状態にします。

9.終わりに

英語長文教科書のテスト勉強の仕方は以上の通りです。

英語長文教科書のテスト後の復習についてはこちらに書いています。引き続きご覧下さい。

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