数学受験勉強法(4)2年後半からの先取り勉強法

このページでは、受験のための数学の先取りを、2年の冬~春休み前後から始める場合の「既習範囲の復習+先取り」の方法を書いていきます。

先取りの必要性については【受験勉強法(1)数学の先取り】に書いています。

1.先取りの必要性・メリット・デメリット

1.1.先取りをする必要性

公立中学では3年12月になっても教科書(入試範囲)が終わりませんから、先取りは必須です。

そして、2年冬休み~春休みから受験勉強(復習・先取り)を始めるのは、もう早いとは言えません。ライバルはもう始めています。

受験まで1年なので、気合いを入れて先取りをしていきましょう。

1.2.メリット:受験に有利。

先取りをしないより、した方が良いに決まっています。先取りが3年5~9月までに終われば、入試問題集、過去問に入れるので、当然、(先取りしないより)受験に有利です。

逆に、先取りしなかったら過去問を解いても、勉強していない分野は分からないので、いつまでも過去問を解けません。当然受験は危うくなります。

1.3.デメリット1:一度先取りを始めたら終わるまで永遠に先取りをしなくてはならない。

途中で先取りをやめたら学校に追いつかれて、先取りの時間が無駄になります。

1.4.デメリット2:先取りには多大な努力と勉強時間が必要。

先取りは復習より、ずっと時間が掛かります。理解に時間が掛かるからです。

例えば、冬休みなどの長期休暇には「週14時間」、その他の時期には「週7時間(平日30分、土日合計4.5時間)」など必要です。

それを1年間、継続できると思う人だけ、先取りを2年後半から始めて下さい。

2.先取りで使うツール

2.1.先取りで使う4つのツール

先取りに必要なのは以下の4つです。

(1)先取り用数学問題集

 解答解説が詳しい受験問題集を選びます。できるだけ、自分で書店に見に行き、問題・解答・解説を読んで、見やすく、分かりやすく、基礎・標準・応用問題・難問が適量掲載されているものを選びます。

 解答解説が詳しければ、通っている塾の問題集でも構いません。

(2)計算問題集

 計算は、より速く正確に解けるほど有利です。よって、誰でも、計算は毎日した方が良いです。

 計算は、先取り用数学問題集でもやりますが、計算専用問題集も習得するのがオススメです。詳しくは【受験勉強法(1)数学の先取り】に書いています。

(3)映像授業

 問題集だけで進められる人はokですが、映像授業と併用した方が進めやすいと思います。映像授業を見れば、どこが重要か、どう解けば良いかなどのだいたいの感覚が得られます。また、理解しやすくなります。

 使い方としては、「映像授業⇒映像授業に相当する問題集の単元⇒授業⇒問題集」と全部見ても良いし、分かりにくい単元だけを見ても良いでしょう。

(4)分からない問題を教えてくれる人

 数学にはどうしても分からない問題が出てくるので、学校の先生や親、友人、家庭教師・塾の講師等に聞いて解決する必要があります。

2.2.先取り用問題集を決める

先取り用問題集には、ふだんの定期テスト時にも使える受験用問題集を選ぶと良いでしょう。

定期テストでも受験用問題集を使えば、実力も上がりますし、先取り後、テスト勉強で復習できるので、身に付きやすいのです。

オススメは以下。

チャート式 中学1~3年数学」(3冊:数研出版)
語りかける中学数学」(ベレ出版)

2.3.「チャート式 中学数学

一番のオススメは「チャート式 中学数学」です。オススメ理由は以下。

(1)レベル:「例題(教科書レベルの重要問題)・練習問題(例題の類題)・エクササイズ(応用問題)・定期試験対策問題(応用問題)・発展例題・入試対策問題(応用問題・難問)」の6種類の問題があり、自分のレベルに応じた問題を解くことができます。

(2)問題量が豊富:「チャート式 中学3年数学」で例題・練習問題各120、エクササイズ148、定期試験対策84、発展例題48・入試対策74、合計約600問で、苦手な分野の克服にも十分な問題量です。

(3)例題が秀逸:例題にはその単元で必要な全ての「典型問題とその解き方」が網羅されており、どの問題を優先すべきか、分かりやすい。また、例題は、上に問題、下に解答解説と、とても見やすいレイアウトです。

(4)万能:定期テスト用としても受験勉強用としても非常に優秀で、偏差値70の公立高校でもこれと過去問だけで合格可能です。

このページでは「チャート式 中学数学」を使う場合の先取り勉強法を書いていきます。他の問題集でも使い方は同じです。

2.4.受験問題集を口頭再現法で「習得する」

先取り用問題集は「習得」します。

数学問題集を「習得する」とは、「その問題集に収録されている問題のうち、自分が必要とするレベルの全問題について、問題を見たら解き方をすぐに思い浮かべることができる状態=スラスラ解ける状態にする」ということです。

この状態にするには、以下の2つの方法が有効です。

(1)5~10回の復習をすること。

(2)口頭再現法を実践すること:口頭再現法とは、創賢塾が開発した、「自力で書いて解けるようにした後、5回解き方を口に出して説明する勉強法」のことで、1問約10分でスラスラ解ける状態にできます。

 口頭再現法については【数学勉強法(2)10分で解き方を暗記する口頭再現法】に詳しく書いています。

【口頭再現法は理解度をチェックできる良い方法です】

Tさん(中学1年生、東京都)

先生の指導を受けて、「口頭再現法」を行ってみたところ、「子供本人が、この問題はわかってる、できる」と言っていた問題が、できないことが分かりました。口頭再現法は、理解していないと再現できないため、本人の理解をチェックできる良い方法です。

また、先生から「チェックしないとすぐに手を抜きます」とのコメントをいただいたのですが、案の定、本人任せだと「手を抜く」こともわかりました。先生の指摘通りなので、口頭再現時は、親チェックを入れることにします・・・・

Skypeを通じての指導なので、実際に、先生がどのようにチェックするかもよくわかり、家庭でのサポートに生かすことができるところもありがたいです。

勉強に「量」は必要なのはあたりまえですが、量をこなす前に「本人にあった正しい勉強の型」で勉強しないと量の効果も半減するのだと感じますので、引き続き、指導いただいた勉強法が身につくよう親子ともどもがんばりたいと思います。

2.5.映像授業

映像授業は沢山ありますが、以下の2つがオススメです。

(1)スタディサプリ

 月額2000円程度の小中高生用オンライン映像授業サービス。「スタディサプリ」は、料金の安さの割に大手塾・予備校と遜色ない質で有名です。

 良質・格安で、インターネットさえつながればどこからでも見られるので、受験生の味方です。

(2)映像授業 Try IT(トライイット)

 「家庭教師のトライ」が運営するYouTube上の完全無料映像授業です。無料だけど、わかりやすいと評判です。

創賢塾のホームページに書かれた勉強法をいち早く習得したい中学生のために【5教科の受験勉強法を習得する3ヶ月自宅集中セミナー】を開催しています。【中学生用:長期勉強法コース・短期セミナー一覧】はこちら。関心ある方はご参照ください。

3.2年冬休みからの先取り勉強法

3.1.先取りを2年冬休みから始める

ここでは、以下の条件で先取りすると仮定して書いていきます。条件が違っても、することは基本的に同じなので、参考にして計画を立ててください。

(1)数学がある程度得意な偏差値60の中学生が、
(2)「チャート式 中学数学」を1年次から定期テスト用問題集としてある程度使用し、
(3)2年冬休みから、
(4)「チャート式 中学1年&2年数学」の既習部分の「例題+エクササイズ」の復習と、「チャート式 中学2&3年数学」の未習部分の「例題+エクササイズ」の先取りを平行して進めていく。
(5)先取り時に分かりにくい単元のみ、スタディサプリ(オンライン映像授業)をサポートとして使う。

問題集は、解答解説が詳しければ、他のものでも構いません。勉強法は同じです。

3.2.復習と先取りを並行して進める

復習と先取りは並行して進めていきます。

先取りは3週間に1章、復習は週1章を目途に進めます。長期休暇(冬休み・春休み・夏休み)中は、先取りは10日で1章、復習は週2章進めます。

テスト前3週間になったら先取りも復習も全部休止し、テスト後また再開します。

3.3.例題とエクササイズを習得する

チャート式 中学数学」には「例題・練習問題・エクササイズ・定期試験対策問題・発展例題・入試対策問題」の6種類の問題がありますが、問題数が多すぎるので、これら全てを解くのは現実的ではありませんし、必要でもありません。

チャート式 中学1~3年数学」の全例題(3年版で約130題)と全エクササイズ(3年版で約140題)さえ解ければ、高校入試基礎・標準問題は解けるようになりますので、まずは1~3年の「例題+エクササイズ」を全部スラスラ解けるようにする(=習得する)ことを目標とするのが良いと思います。

ただし、これは以下のように数学が得意かどうかによってやり方を変えた方が良いでしょう。

(1)数学が得意な人(模試偏差値60以上の人):1章ごとに例題とエクササイズを解いていきます。

(2)偏差値60未満の人:先に1~3年の例題だけを終わらせ、次に1~3年のエクササイズに入ることをオススメします。数学が得意ではない人が例題とエクササイズを同時にやろうとすると、最後までたどり着けないおそれがあるからです。

3.4.先取りの勉強方法

【数学先取り勉強法】

(1)例題とエクササイズを1章ずつ習得する

 ①例題とエクササイズを口頭再現法で習得する:例題を解き、間違えた問題に印を付け、口頭再現法で「5回口に出して解き方を説明」して習得し、翌日・毎週末に復習します(もしくは5~10回復習してスラスラ解ける状態を維持します:以下同)。

 エクササイズは例題の途中途中にありますが、「例題⇒エクササイズ⇒例題⇒エクササイズ⇒……⇒1章終わり」と進めます(「1章分の例題⇒同じ章のエクササイズ」でも可)。

 口頭再現法とその復習法(=毎週末に復習)を行えば、1章分の「例題+エクササイズ」を1周終わらせただけで、全問スラスラ解ける状態になります。

 そうしたら2周目に入る必要がないので、すぐに次の章に入ります(ただし、週末の復習は2ヶ月以上続けます)。

 ②映像を見る:「チャート式 中学数学」で分からない問題や、難しい分野があるとき、スタディサプリの該当映像授業を見て理解します。

 夏休みなどの長期休暇中であれば、もしくは、全体的に分かりにくければ、【映像を見て⇒「チャート式 中学数学」の該当する例題を解く】と、全映像を見ても良いでしょう。

 ③人に聞く:「チャート式 中学数学」や映像で理解できない問題は、親や学校・塾の先生、友人などに聞いて理解します。

 ④先取りに使う勉強時間の目安:標準的には、冬休みなどの長期休暇には週14時間、それ以外の時期には「週7時間(平日30分、土日合計4.5時間)」です。

 長期休暇には、先取りは10日で1章、復習は週2章、それ以外の時期には、先取りは3週間に1章、復習は週1章を目途に進めます。数学の理解度により、必要時間は前後します。

(2)「チャート式 中学数学」の計算習得法

 ①反射的に解けるようにする:計算はとにかく、「速く、正確に(間違いがなく)」解ける必要があります。何度も繰り返して、反射的に解けるくらいまで習熟するべきです。

 そのためには、「1ページ目⇒2ページ目⇒……」と、復習せずに次々先へ進めるのではなく、以下のように練習します。

 ②長期休暇には毎日10分×2セット、その他の時期には毎日10分計算をする:採点時間を考慮し、「5~8分」で解き終わるくらいの分量の計算を毎日します。

 長期休暇には、先取り・既習範囲の復習合わせて毎日20分、その他の時は毎日10分で構いません。各10分合計20分だと、休日はともかく、学校のある平日は厳しいでしょう。

 ③5日連続で解く:【毎回全問、初回の半分の時間になるまで、5日前後、続けて解く】

 まず、「チャート式 中学数学」の計算を1ページ1回ずつ解いていき、習熟が必要な「間違えた計算・難しかった計算・時間が掛かった計算・苦手な計算」を集めていきます。

 「5~8分」で解ける分量(自己採点を合わせて10分の分量)が貯まったら、1枚の紙に(計算できる空間を空けて)転記し、それをコピーして、上のように初回の半分の時間になるまで解きます(5日前後かかります)。

 半分の時間になったらその問題は卒業で、また問題を集めて転記してコピーして、半分の時間になるまで5日前後連続して解きます。

 ④元の紙の余白に【回数、日付、時間、間違いの数】を書く:例えば、「(3)2/6,3’23”、1つ」(2月6日に3回目を解いて、3分23秒かかった、間違いは1つ、という意味)のように書きます。

 毎回こういう風に記録しておけば、いつ次へ移れば良いか、分かります。

(3)復習しながら先へ進める。

 数学に限らず、受験勉強で最も重要なのは「復習システム(科目ごと・問題集ごとに、いつ・何回・どういう風に復習するかの方法)を確立すること」です。

 1回理解したり暗記することは誰でもできます。しかし、ほとんどの人が「決まった復習システム」を持たず、定期的な復習を怠るので、既習部分をどんどん忘れ、先取り(だけでなく勉強全体)の効果が上がりません。

 では、数学の先取り学習で、どうやって復習したら良いかというと、以下の通りです。

 ①1章分の「例題+エクササイズ」を習得し、口頭再現法で復習:口頭再現法の復習を「翌日・毎週末×2ヶ月以上・長期休暇」に行えば、中期記憶(数週間~数ヶ月もつ記憶)⇒長期記憶(数ヶ月~数年以上もつ記憶)に入っていきます。

 ②次の章を先取りで習得するのと並行して既習部分を復習:先取りの進め方は同じ、「例題+エクササイズを(復習しながら)1周」。

 それと平行して、既習の章を1~3週間に1回復習します(最初は週1章で、既習範囲が増えると復習範囲が増えるので、毎週全部復習するのはきつくなります)。

 例えば、1章から先取りをし、今5章を進めている場合、5章の「例題+エクササイズ」を(復習しながら)1周し、平行して、1~4章を1~3週間に1回(例:4日で1章分を1周し、16日で1~4章を1周する)、口頭再現法で復習します。

 ③復習週間:復習しながら先へ進めていると、途中で復習が追いつかなくなる(どんどん忘れていってしまう)ことが起こりがちです。

 その場合、新規で進めるのは休止し、1~2週間を復習に当てます。その間、既習範囲全ての間違えた問題の復習に専念し、全問スラスラ解ける状態にしたら、新規に進めるのを再開します。

 このようにすれば復習に時間が掛からなくなるので、先取りに時間が使えます。

 ④ここで言う「復習」は、先取りで習得した部分の「復習」であり、2年冬休みまでの既習範囲の復習については下に書いています。

(4)「例題+エクササイズ」を「チャート式 中学3年数学」まで習得する

 復習しながら(記憶を維持しながら)、1冊ずつ習得していき、「チャート式 中学2年&3年数学」の「例題+エクササイズ」を終わらせます。

 その後何をするかは、「例題+エクササイズ」の習得が終わる時期によります。

 ①3年8月までに終わった場合:過去問を2年分解いてどのくらい解けるかを確認します。5~6割以上解ける場合は、過去問をそのまま続け、5~10年分以上解き、習得していきます。それと平行して、「チャート式 中学1~3年数学」の「定期試験対策問題⇒発展例題+入試対策問題」を順に習得していきます。

 過去問が4~5割未満の場合は、「チャート式 中学1~3年数学」の理解と習熟が足りないので、「例題+エクササイズ」の復習をし、それが終わったら「定期試験対策問題⇒発展例題+入試対策問題」を進めていき、10月からは、それに加えて、過去問を週1年分解いて習得していきます。

 ②3年9~12月に終わった場合:過去問を週1年分解いて習得していき、それと平行して、「チャート式 中学1~3年数学」の「定期試験対策問題⇒発展例題+入試対策問題」を順に習得していきます。

3.5.勉強時間を決める

勉強の計画を立てるとき、量(何ページ進める、何問解くなど)で決める人と時間(30分勉強するなど)で決める人がいますが、創賢塾では時間で計画を立てることをオススメしています。なぜなら、量で決めると、時間オーバーして他の教科に支障が出やすいからです。

よって、数学の先取りは「週7時間(平日30分、土日合計4.5時間)」、既習範囲の復習は「週4.5時間(平日30分、土日1時間ずつ)」、計算は「毎日10分」などと決めます。

3.6.勉強計画の目安

1章分の「例題+エクササイズ」の先取りを、長期休暇中なら10日で、学校のある期間なら3週間で終わらせるのが目安です(期間は数学の理解力によって変動があります)。

そうすると、2年冬休みから始めた場合、「チャート式 中学2年数学」の先取りを2年の2月中に、「チャート式 中学3年数学」の先取りを3年の夏休み中に終わらせることができます。

数学が超得意な人や、やる気のある人なら、もっと早く終わらせることも可能です。

3.7.先取りは3年夏休みまでに終わらせる

チャート式 中学1~3年数学」の「例題+エクササイズ」の「先取り+復習」を終わらせるのは、早い方が良いのはもちろんです。

3年の6~7月に終わっていれば理想的ですが、夏休みには過去問を始めたいので、遅くとも夏休み中には終わらせたいところです。

3.8.復習なんてできるか!(^.^; 

復習しながら先へ進めましょう、と言うと、「全然先へ進めませんよ」と言う生徒がいます。

これは半分正しく、半分間違っています。

前者については、確かに、復習しながら先に進めようとしたら、復習しない場合より進度が遅くなるのは事実です。

しかし、復習しなかったらどんどん忘れて解けなくなるんですよ? 

解けなくなったら、先取りする意味なくないですか?

だから、復習するしかないんです。これはどの教科の問題集も同じです。

3.9.創賢塾の復習システム

数学の場合、どうやって復習するのか。

それは、【数学勉強法(2)10分で解き方を暗記する口頭再現法】や上に書いている通り、口頭再現法の復習スケジュール(翌日、毎週末×2ヶ月以上、長期休暇)に則って復習します。

そうすれば、たいした時間も掛からず復習でき、長期記憶(数ヶ月~数年以上もつ記憶)に入れられ、1周終わったら全部スラスラ解けます

多くの中学生が復習システム(1回解いた後、復習をいつ・何回・いつまでするかの計画)を持っていないので、行き当たりばったりです。そして、1冊の問題集を終えても解けない問題が多いので、当然、3周も4周も復習が必要で、いつ全部スラスラ解けるようになるか分かりません。

だからあなたも、問題集全部をスラスラ解けるようにするまでの復習システムを作りましょう。

【口頭再現法で理解度が上がり、成績が56点から86点に】

Sさん(中学2年生、山口県)

口頭再現法のお陰で、今回の課題テスト数学(代数)の成績が56点から86点に上がりました。

口頭再現法は、やり方を暗記するだけというイメージでしたが、繰り返し誰かに説明するように声に出して解くことで、記憶が定着するだけでなく問題に対する理解度も上がりました

4.既習範囲の総復習

4.1.総復習勉強法

ここでは、これまでも「チャート式 中学数学」をテスト勉強で使っていた、数学がある程度得意な偏差値60の中学生が、2年の冬休みから先取りを始め、それと並行して、「チャート式 中学1~2年数学」の既習範囲の「例題+エクササイズ」を復習をしていくときの「総復習勉強法」を書いていきます。

復習時は基本的に、スタディサプリ(or他の映像授業)は使いません(もちろん使いたい人は使って構いません)。

4.2.例題とエクササイズを習得する

チャート式 中学数学」の「例題・練習問題・エクササイズ・定期試験対策問題・発展例題・入試対策問題」の6種類の問題のうち、例題とエクササイズを解けるようにすれば、入試基礎・標準問題は解けるようになるので、まずは「例題+エクササイズ」を復習していくことをオススメします。

もちろん、数学が超得意な人(偏差値70以上の中学生)は「入試対策問題」なども解いて構いません。ご自由に。

4.3.1年と2年を並行して進める

チャート式 中学1年数学」と「チャート式 中学2年数学」の復習を並行して進めていきます。両方とも春休みまでに1周復習したいところです。

チャート式 中学1年数学」は、最初は簡単なので、1週間に「1章正の数負の数+4章比例と反比例」「2章文字と式+5章平面図形」などと合わせて進めます。

4.4.既習範囲の総復習

【既習範囲の総復習勉強法】

(1)「例題+エクササイズ」を1章ずつ復習する

 ①例題とエクササイズを口頭再現法で復習する:これまでも「チャート式 中学数学」を使っている場合は、印の付いた「例題+エクササイズ」だけを解き(時間節約のため)、間違えた問題に更に印を付け、口頭再現法で習得し、翌日・毎週末に復習します(もしくは5~10回復習します)。

 先取りと同様、「例題⇒エクササイズ⇒例題⇒エクササイズ⇒……⇒1章終わり」と進めます。

 「チャート式 中学1年数学」を使ったことがなかった人は、全部解き、間違えた問題を口頭再現法で習得します。あとは同じです。

 ②「チャート式 中学1年数学」と「チャート式 中学2年数学」の復習を平行して進める:例えば、冬休みの時点で「チャート式 中学2年数学」が「4章図形の性質と合同」まで終わっている場合、冬休みに2章分、1月末までに4章までの復習が可能です。

 それと並行して、「チャート式 中学1年数学」を進めます。これは簡単なので、全7章のうち、初週「1章正の数負の数+4章比例と反比例」、次週「2章文字と式+5章平面図形」、次々週「3章1次関数」などと進めます。これも1月末までに全部の復習が可能です。

 ③以後の目標:「チャート式 中学1年数学」と「チャート式 中学2年数学」の両方を平行して1ヶ月で各1周復習します。

 ④人に聞く:「チャート式 中学数学」で理解できない問題は、親や学校・塾の先生、友人などに聞いて理解します。

 ⑤目安勉強時間:標準的には、「チャート式 中学1年数学」と「チャート式 中学2年数学」それぞれ、「週4.5時間(平日30分、土日1時間ずつ)」で、1週間で1章終わらせる感じです。数学の理解度により、必要時間は前後します。長期休暇にはその2倍(週9時間)です。

(2)「チャート式 中学数学」の計算習得法(先取りと同じ)

 計算は、何度も繰り返して、反射的に解けるくらいまで習熟します。やり方は先取りと同じで、同じ問題を5日連続で解きます。

 計算は、長期休暇には、先取り・既習範囲の復習合わせて毎日20分、その他の時は毎日10分で構いません。

(3)復習しながら先へ進める(先取りと同じ)

 毎週末や長期休暇に復習しながら(記憶を維持しながら)、「チャート式 中学1&2年数学」の「例題+エクササイズ」を習得したら、次は「定期試験対策問題」を全部習得し、次に、「発展例題・入試対策問題」を習得します。

【終わりに】

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

この文章があなたの勉強の役に立てば幸いです。幸運を祈ります。

創賢塾のホームページに書かれた勉強法をいち早く習得したい中学生のために【5教科の受験勉強法を習得する3ヶ月自宅集中セミナー】を開催しています。【中学生用:長期勉強法コース・短期セミナー一覧】はこちら。関心ある方はご参照ください。

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