高校生の定期テスト満点戦略(4)数学


このページでは定期テストの数学で満点を目指す勉強法を公開しています。

特に、口頭再現法は必見です。口頭再現法を使えば、ほとんどの問題について、10分で「問題を見たら解き方がスラスラ言える状態」にできます。これを取り入れればあなたの数学の成績は確実に上がっていくはずです。

定期テストで高得点を取りたかったら、満点を取るつもりで、「できることを全て」やりましょう。

1.数学で満点を目指すための7項目

数学の定期テストで満点を目指す勉強法の全体は以下になります。

【数学の定期テストで高得点を取るための7項目】

(1)口頭再現法:メインの問題集の問題を口頭再現法で「問題を見たら解き方がスラスラ言える状態」にします。

(2)公式・定理を暗記する

(3)計算力を上げる:計算が速く正確にできるようになったら、点数も上がり、時間不足も減り、応用問題に時間を割けるようになります。

(4)数学の解き方を改善する:大勢の高校生は自己流の非効率的な解き方をしています。それを改善するだけで成績は上がります。

(5)テストの間違いの原因を特定し対策する:テストが返却されたら、「テストの間違いの原因探しと対策を考え、ルーズリーフにまとめる」という作業をするのがオススメです。

 ただやみくもに勉強するより、自分の間違いの傾向に合わせた勉強をする方が、点数は上がりやすいからです。

(6)苦手分野を克服する:特定分野が苦手な場合、その分野の対策問題集を習得することで克服できます。

(7)数学の基礎力を身に付ける:数学が苦手な場合、解説が詳しく分かりやすい問題集でしっかり「理解」していくのは良い方法です。

2.メインの問題集を口頭再現法で習得する

2.1.メインの問題集を決める

普通の高校では、数学の教科書と一緒に「4STEP」「体系問題集」「チャート式基礎からの数学(青チャート)」(数研出版)、「Focus Gold」(啓林館)などの問題集を平行して使用しています。あるいは、自分で問題集を買ってやったり、塾で別の問題集を使っている場合もあるでしょう。

その中で、メインの問題集を決めます。ここで「メイン」とは、「1年を通じてそれをメインに何度も解き、習得する(長期記憶に入れる)」という意味です。

普段から解き、定期テストの前に解き、夏休みや冬休み・春休みにも復習し、1年中それを解いて、最終的にその学年が終わったらその問題集の既習部分は全部「問題を見たら解き方がスラスラ言える状態」にする、更に、実力が上がって解く必要がなくなるまで、2年になっても3年になってもその問題集を復習して解き続ける、そういう問題集を1冊選ぶのです。

たいていの高校生は、目の前のテストのことだけ考え、テストが終わったら復習しない、夏休みは学校指定の別の問題集を解く、などしており、結局どれも中途半端で習得できていません。それでは勉強時間の割に数学の実力はたいして上がりません。

まずは、自分の実力と状況に合ったメインの問題集を決め、そしてそれを長期記憶(数ヶ月~数年以上もつ記憶)に入れましょう。そうすればあなたの数学の成績と実力が上がります。

メインの問題集は、普通は学校指定の問題集にします。学校や宿題で解く問題集とは別に問題集を自分で進めるのは厳しいからです。

2.2.メインの問題集を「理解」する

教科書やメインの問題集を解いていて、解答を読んでも分からない問題があったときは、必ず先生や級友・塾の先生・親などに聞いて疑問を解決します。

「理解」していないまま繰り返しても応用がききませんから、必ず全問、理解します。

2.3.解き方を10分で暗記する口頭再現法

理解したら、次に、教科書の全問題を、ただ解ける状態ではなく、習得=「問題を見たら解き方がスラスラ言える状態」にします。こうすることで類題が速く正確に解けるようになり、応用問題も解き方が浮かびやすくなるので、成績が上がります。

また中期~長期記憶に入れることができるので、実力がどんどん上がっていきます。

問題を見たら解き方がスラスラ言える状態」にするためには2つの方法があります。1つは10回の復習、もう1つが口頭再現法です。口頭再現法であれば10分でスラスラ状態になるので、10回の復習よりオススメです。

【数学の解き方を10分で暗記する口頭再現法】

※目標:解けなかった問題を10分で「問題を見たら解き方がスラスラ言える状態」にする。

(1)書いて解く

 ①書いて解く:通常通り、書いて解く。5分以内に解けなければ、問題に印を付け、解答解説を読み、分からなかった箇所にマーカーを引き、解き方を理解し暗記して再度解く。

 ②解答解説で理解する:解けたら、解答解説を見て理解し、自分の解答に足りないところがあれば自己添削し、解答の方が良い解き方だと思えばそれを覚える。 解答解説を読んで理解できなければ学校の先生などに聞く。

(2)解けなかった問題を口頭再現法:【「口頭で解き方を最初から最後まで再現する」×5回】

 ①友達に解説するように言う:友達にその問題を解説するように分かりやすく話す。図や式を書く必要があれば書く。

 ②解答を見ても良い:最初は解答や自分が解いたノートを何度見ても良い。ただし、見ながらは言わず、見て、暗記して、そらで言う。

 ③計算は見ても良い:複雑な計算は答えを見たり暗記して言っても良い(計算の問題ではなく解き方を覚えるためだから)。

 回数の目安は5回:解けなかった問題の解き方を口頭でスラスラ言えるまで3~10回言う。回数は「全体を3回連続で解答を見ずにスラスラ言えるまで」。目安は5回。難しい問題は5~10回、簡単な問題は3~4回など。

 ⑤時間を計る:毎回時間を計り、記録しておく。問題にもよるが、初回3~4分かかって解答を数回参照する状態で、2~3回続けたらだんだん暗記し、4~5回やればたいていの問題は1~2分以内に自力でスラスラ言えるようになる。5回で合計8~12分。

 ⑥毎日新規の問題を最低3つ行う:毎日できれば5つ、最低3つ行う。毎日3つ行えば、1ヶ月で約100問になる。100問を「問題を見たら解き方がスラスラ言える状態」にできればテストでの点数は上がらない方がおかしい。

(3)復習

 ①テストまで口頭再現法で復習:翌日口頭再現法で復習し(書いて解かない)、次の土日で2日、その次の土日からテストまで毎週1日復習して「初日の5回目の時間」を維持する。

 ②復習は口頭再現法:復習の時は基本、口頭再現法で言うだけで、書かない。しかし、解き方をかなり忘れていると思えば一度書いて解き、口頭再現法を5回行う。

 ③1日当たりの口頭再現法の回数の目安:目安は1~2回だが、回数は問題により異なる。真の目安は「初日の5回目(最終回)の時間を維持できる回数」。

 例えば、「初日の5回目の時間」が1分半弱の場合、2回目に1分半を切れば2回、切れなければ、切れるまで3~4回行う。

 ④長期記憶に入れる:テスト後も2ヶ月間、週1回復習を続けると長期記憶に入り、実力が上がり、模試や入試で得点・偏差値が上がる。

2.4.口頭再現法の効果

(1)10分で解き方が深く記憶に入り、復習時間が激減するから、習得できる問題数が増える。

(2)成績が上がる:多くの問題で「問題を見たら解き方がスラスラ言える状態」になるので、テストで類題を素速く解けるようになり、応用問題に時間が割けるようになるので、成績が上がります。

(3)見通しが立つ:普通は難しい問題は手探りで一歩一歩解決していくが、この方法により、解き方の最後までの見通しが立ち、思考が連続するようになります。

 これは数学が超得意な人(偏差値70以上)の解き方・考え方を再現できる方法です。

3.公式・定理を暗記する

数学の定理や公式をうろ覚えのまま、解いているうちに覚えるだろうと思っている人が大勢いますが、それは劣った方法です。先に暗記した方が解く時間が節約でき、正解率も上がります。

即答できない定理や公式は一問一答式にまとめて暗記しましょう。

一問一答式のまとめは、ルーズリーフの真ん中に縦線を引き、左を質問、右に答えを書きます。各教科のまとめを1冊で管理できるので、ノートより、ルーズリーフがオススメです。

【メネラウスの定理|~~~】

4.計算力を上げる

計算は「速く」「正確に」できる必要があります。どの分野の計算も速く正確に解ける人は少ないので、以下のような問題集を毎日10分解いていきます。

合格る計算 数学I・A・II・B」シリーズ(文英堂)
数学I+A+II+B 計算力トレーニングドリル」(技術評論社)
大学入試 計算力トレーニング」シリーズ(桐書房)
カルキュール 数学」シリーズ(駿台)

計算のやり方は以下の通り。

【計算力アップ法】

(1)毎日10分計算する:できるだけ毎日することが上達の秘訣です。

(2)5~10問前後を1セットにして解く:大問に小問5~10問があればそのまま、あるいは、2~3ページで間違いが5~10個あったらそれをノートにまとめて時間を計ってやっても構いません。

(3)毎回時間を計り、ページの上に書いておく:書くのは【回数、日付、時間、間違いの数】です。【例:③7/24,3’25”、2つ】。

(4)最初の半分の時間になるまで5日前後続ける:計算は、間違いの問題だけをやれば、「正確に」解けるようになりますが、「速く」解けるようにはなりません。速く解くには「同じ問題を5~8回解いて時間を半分にする」ことが必要です。

5.数学の解き方を改善する

5.1.成績の上がらない人がやりがちな10の勉強法

数学の解き方は色々あり、ほとんどの人が無自覚のまま自己流で解いています。以下には成績の上がらない人がやりがちな数学の勉強法と正しい勉強法を書いていきます。

これを変えるだけで効率と成績が上がります。

【数学の成績が上がらない人の勉強法と正しい勉強法

(1)書かずに解く

 信じられないことに、時間がもったいない、解けるからといって、書かずに頭の中で解いて、あるいは口で言って解こうとする人がいます。

 しかし、そういう人は成績が上がりません。必ず書いて解きしょう。

(2)図や表を書かずに頭の中で解く

 これは意外と多いですが、あれこれと思い出した解き方を頭の中で試行錯誤する人がいます。これもダメです。

 必ず、図や表、グラフ、数値などを分かること全てを書いて、手で解きます。書いていくとそこからひらめくことが多くあり、解ける確率が増します。

(3)分からないとき、1~2分ですぐ諦める、もしくは10~20分以上考える

 初回は1~2分で諦めても構いませんが(解き方を全く知らなかったら考えても出てこないから)、復習時も毎回1~2分で諦めていたら「考える力、思い出す力」が身につかないので、成績が上がりません。

 また、どうしても自力で解きたくて、時間のことを考えず、10~20分以上考える人がいます。10~20分以上考えると、数学的思考力が発達しますから、大学理学部志望の人、数学や物理の専門家になろうとする人、数学が超得意な人はそれで構いません。むしろ、そうすべきです。

 しかし、その他の普通の人は、問題を数多く解けないので、5分くらいで解答を見ることをオススメします。

(4)解答解説に印を付けない

 分からなくて解答解説を読むとき、何も印を付けない人がいますが、分からなかった箇所、思いつかなかった公式・解き方などにマーカーを引き、印を付ける方が良い。

 覚えやすいし、次回同じ箇所で間違えたら強く記憶に残りやすいからです。

(5)分からない問題を放置する

 放置して成績が上がるはずがありませんが、放置する人が実際に多くいます。

 成績を上げたいなら、理解できない全ての問題を先生や級友に質問して理解できるようにしなければなりません。

(6)解けなかった問題を直後に解き直さない

 解けなくて解答解説を読み、理解した後、同じ問題をすぐに解き直す人と、次の問題に行く人がいます。

 これは直後に解き直すのが正解です。他人の書いた解答を理解できることと、自分で解けるのは違うからです。また、解き直せば深く理解し覚えられます。

(7)全問復習する

 1回目に解けた問題は、1ヶ月後に解いてもたいてい解けます。よって、2回目以降に解く問題は、1回目に解けなかった問題、解けたが難解だった問題だけにします。これは時間を節約するためです。

 また、2回連続して解けたらその問題は外します。例えば、1回目解けず、2,3回目解けたら、4回目は外す、などです。

(8)2週間以内に復習しない

 数学は2週間以内に復習しないとどんどん忘れていき、1ヶ月経ったらほとんど忘れます。そうすると、2回目に解いても1回目と同じくらいの時間がかかり、解ける問題数が限られます。

 復習は必ず2週間以内に行い、テストまでに全部で5~10回行いましょう。

 ちなみに、最適な復習期間は、【翌日復習⇒同じ週末に2回⇒翌週末に1回⇒……テストまで毎週末に1回復習】です。

(9)復習間隔を決めていない

 普通の高校生が最適な復習間隔を知っているはずがないので、仕方ありませんが、2週間以内、できれば10日以内の覚えているうちに復習します。覚えていたら復習時間が減るからです。

(10)3回以内しか復習しない

 たいていの高校生は、テストまでに2~3回以内しか復習をしていません。

 定期テストはそれで何とかなったとしても、短期記憶(数時間~数週間で忘れる記憶)にしか入っていないので、テスト後すぐに忘れ、実力が上がらず、模試や実力テストの成績は上がりません。もちろん入試でも苦しい戦いになるでしょう。

 中期記憶(数週間~数ヶ月もつ記憶)長期記憶(数ヶ月~数年以上もつ記憶)に入れることを常に考えて、勉強計画を立てていきましょう。

 ちなみに、中期~長期記憶に入れるには以下のようにします。

【短期記憶⇒7日(7回)復習⇒中期記憶⇒2ヶ月復習⇒長期記憶】

以上のうち1つでも当てはまるなら、改善していきましょう。成績が上がる可能性が高まります。

5.2.一生懸命5分間考えるのが最適な時間

数学の問題を解くとき、「考える」と言いますが、ではあなたが数学の問題を考えているとき、実際には「何を考えている」「何をしている」でしょうか。

「考える」とは、新たな解き方を創造しているわけではなく、ほとんどの場合、「思い出している」にすぎません。

解き方を1つまたは複数思い出し、それを書いて解いてみて、うまくいかなければ別の解き方を思い出し、また書いて解いてみる、この繰り返しが「考える」「数学の問題を解く」ときにあなたがやっていることです。

よって、思い出せなくて10~20分考えるより、5分で諦めて解き方を覚える方が効率が良いのです。

6.テストの間違いの原因と対策

6.1.テストの間違いの原因を特定し、対策する

創賢塾では、テスト後すぐに、英数と点数が悪かった科目について、「テストの間違いの原因探しと対策を考え、ルーズリーフにまとめる」という作業をしてもらいます。

ただやみくもに勉強するより、自分の弱点を把握し補う勉強をした方が、点数は上がりやすいからです。

例えば、数学で、計算ミスが失点のほとんどで-20点の場合と、計算ミスはないが難しくて解けなかった問題が-20点の場合では対策法が全く変わります。ただ問題を解けばいいわけではないのです。

これをすることの重要性は誰でも分かると思いますが、しかし、実際にやっている人はほとんどいません。

面倒だからです(^.^; 。よって、これをやれば成績は上がります。

6.2.具体的やり方

「テストの間違いの原因探しと対策」は、具体的には以下のようにします。

【テストの間違いの原因探しと対策

(1)原因を書く:テストの問題用紙の間違えた問題に印を付ける。そして、テスト用紙の右端に、間違えた問題の原因をできるだけ詳しく書いていく。

 計算ミス、類題をやった記憶はあるが解き方を思い出せなかった、難しくて解けなかった、時間が足りなかった、どこで時間を使いすぎたか、などを書く。

(2)原因のまとめと対策をルーズリーフに書く:以上の分析のまとめと、そこから分かる対策を以下のように書く。

【2年1学期期末テスト・数学2|原因⇒計算ミス5つ-10点、類題をやった記憶はあるが解き方を思い出せなかった2問-10点、難しくて解けなかった3問-15点、時間が足りなかった-10点、大問2で10分考えてしまった、

対策⇒複素数等の計算毎日10分、復習2回だった⇒5回に増やす、例題を5周したら応用問題を全部5回解く。】

(3)毎回書く:以上を毎回のテスト・模試でやっていくと、ルーズリーフのまとめを見たら、自分に何が足りないか、どういう勉強をしたら成績が上がるかが分かる。

7.苦手分野を克服する

特定の分野が苦手な場合、以下のような専用問題集を習得すると、苦手が克服できます。

坂田アキラの数列が面白いほどわかる本」シリーズ(中経出版)
細野真宏の微分が本当によくわかる本」シリーズ(小学館)
分野別標準問題精講 場合の数・確率 」シリーズ(旺文社)
SPEED攻略10日間 数学 場合の数と確率」シリーズ(Z会)
大学への数学 マスター・オブ・整数」シリーズ(東京出版)

8.数学の基礎力を身に付ける

どの教科も、初めは「理解」し、次に「暗記(復習)」する必要がありますが、数学や物理は特に理解が重要な科目です。

学校指定の問題集が難しかったり、解説が不十分で理解できない問題が多数ある場合、もしくは数学が苦手な場合(河合塾模試で偏差値55以下)、易しめの、解説が詳しく分かりやすい以下のような問題集を平行して解いたり、夏休みなどに解くことは大きな助けになります。

初めから始める数学」「元気が出る数学」シリーズ(マセマ)
数学をはじめからていねいに」シリーズ(東進)

【終わりに】

ある程度まで成績が上がれば、直前に一気に勉強するスタイル、2~3回しか復習しない勉強法では成績が上がらなくなります。そういうときは、地道に実力を上げていくしかありません。

このページに書いたことを実行すれば、数学の実力を上げることができます。ご健闘を祈ります。


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