英語勉強法(1-1)音読の目標


英語の成績を上げるのに最も役立つ勉強法は「音読」「例文暗記(瞬間英作文)」「英単語暗記法であり、創賢塾ではこの3つを中心に様々な超効果的勉強法を教えて、大きな成果をあげています。

音読と瞬間英作文は、大人の英語上級者(英検1級保持者やTOEIC900点以上の方)には効果の高さがよく知られ、実践されている勉強法ですが、中高生で真剣に実践している人はごくわずかです。よって、実践すれば速やかに成績は上がっていきます。

このページでは音読の目標について書いていきます。

1.音読の5つの目標

音読の5つの目標

(1)英文の習得:スラッシュ訳でスラスラ和訳でき、90%の理解度分速150ワード以上で音読・黙読できる。

(2)英単語暗記:英文中の英単語熟語の意味を全て即答できる。

(3)英文法の習得:英文を文法的に完全に理解でき、解説できる。

(4)長期記憶に入れる:2ヶ月以上復習して英文・英文法・英単語熟語を長期記憶に入れ、入試で使える記憶にする。

(5)英語脳(英語回路)を作る:英語を英語のまま理解できる部分を増やす。

この5つの目標を達成することができる音読のやり方については【具体的音読法】に詳しく書いています。

2.言葉の解説

2.1.スラッシュ訳とは

スラッシュ訳とは、「英文を3~5ワード前後の意味のまとまりで、前から前から訳していく」方法です。

スラッシュ訳は英語通訳も実践している正統的な英語勉強法であり、多くの中高の英語教科書ガイドや英語長文問題集で採用されています。

スラッシュ訳をトレーニングすると、音読でも黙読でもリスニングでも、英語を英語の語順でスラスラ理解できるようになります。スラッシュ訳の詳しいやり方は以下に書いています。

2.2.スラッシュ・リーディングとは

スラッシュ訳と共に、スラッシュ・リーディングを習得するのがオススメです。

スラッシュ・リーディングとは、「英文を3~5ワード前後の意味のまとまりで、前から前から読んでいく」方法です。返り読みをしなくて済むので、英文速読ができるようになります。

スラッシュ・リーディングは、スラッシュ訳と音読を訓練していくことで可能になります。

2.3.「90%の理解度」とは

創賢塾では、中学生には、学習した英文の中から週300ワード以上を、90%以上の理解度で音読できるようにしてもらいます。「90%の理解度」とは以下のような状態を指します。

(1)100%の理解度:日本語訳を読んだときの理解度を100%とする。

(2)90%の理解度:日本語訳を読んだとき程ではないが、「英語としてはほぼ完璧に理解できる状態」。言い換えれば、最初から最後まで「英語のまま分かるか、日本語訳が瞬時に思い浮かびながら音読できる状態」。

(3)70%の理解度:分からない部分が10%ほどあり、理解も10%ほど遅れる。

(4)50%の理解度:分からない部分が20%ほどあり、理解も20%ほど遅れる。

(5)30%の理解度:分からない部分が40%ほどあり、よく分からない状態。

もちろん、以上の数値は「だいたい」です。それほど厳密に考える必要はありません。

「90%の理解度」で音読・黙読できるようにする勉強法は以下に書いています。

2.4.分速150ワードとは

300ワードの英文なら2分で読める速度のことです。一般に、既習の英文を分速150ワードで読めれば、中学生としてはかなりの速読と言えます。

英文を30~60回以上音読すれば、分速150ワード以上で読めるようになります。

2.5.長期記憶とは

記憶には、短期記憶(数時間~数週間で忘れる記憶)、中期記憶(数週間~数ヶ月もつ記憶)、長期記憶(数ヶ月~数年以上もつ記憶)の3種類あります。

全ての情報は最初、短期記憶に入り、睡眠をはさんで7回以上復習すると中期記憶に入り、更に2ヶ月以上復習すると長期記憶に入ります。

【情報⇒短期記憶⇒7回以上復習⇒中期記憶⇒2ヶ月以上復習⇒長期記憶】

全ての勉強は入試で使えるようにするためなので、必要な知識を全て長期記憶に移すことが勉強の目的になります。

創賢塾の勉強法・暗記法・復習法は全て、長期記憶に入れることを目的として組み立てられています。

3.音読の最終目標:英語を英語のまま理解できるようにする

3.1.日本人が英語を理解する3つの方法

日本人が英語を「理解」する方法は以下の3つしかありません。

(1)英語を英語のまま理解する

(2)イメージで理解する:英語を視覚的イメージや個々の言葉の関連知識をイメージする(思い浮かべる)ことで理解する

(3)英語を日本語で理解する

3.2.普通の日本人は、最初は「英語を英語のまま理解」できない

アメリカ人などの英語ネイティブが「英語を英語のまま理解できる」のは、「各英単語・英熟語・英文法の意味や定義を英語である程度説明できたり(別の言葉で言い換えられたり)、イメージできる(例えばmoonを見たら月が視覚的にイメージできたり、moonにまつわる多くの周辺知識を想起できる)」からです。

それは、日本人が日本語文の中に入っている語彙の意味を日本語で説明できたり、イメージできたり、ニュアンスを思い浮かべられるから、「日本語を日本語のまま理解できる」のと同じです。

各英単語の意味を英語で説明できず、イメージできないなら、英語を英語のまま理解できるわけはありません。

3.3.イメージの限界

視覚的イメージの効力は限定的です。それは、「moon(月)、 run(走る)」などの具体的なもの・言葉をイメージすることは簡単にできますが、「understand(理解する)、recognize(認識する)」などの抽象的なもの・言葉・概念を正確にイメージするのは難しいからです。

3.4.日本人は最初は「英語を日本語で理解」するしかない

以上から、普通の日本人の中高生は、最初は「英語を日本語で理解する(英語を日本語に言い換える)」必要があると分かります。

その方法が、上で説明した「日本語訳を思い浮かべながら英文を音読する」方法です。

3.5.「英語を英語のまま理解できる」ようにする方法

普通の中学生でも「英語を英語のまま理解できる」ようにすることは可能です。その方法には以下の3つがあります。

(1)100回以上音読する:後述の方法で、英文をきちんと理解しながら、音読を50回、100回、200回と続けると、最初は【英語⇒日本語訳⇒理解】と理解していたのが、だんだんと【英語⇒理解】、つまり「英語を英語のまま理解できる」ようになります。

 これがいわゆる「英語脳(英語回路)」ができた状態です。

(2)易しい英文を多読する1:教科書:中3なら中1~2年レベルの英文を毎日30分(3000ワード)以上黙読・音読します。

 易しい英文なら、自然に英語のまま読める部分が多いので、「中1英語教科書100回音読⇒中2教科書150回音読⇒中3教科書200回音読」などと徐々にレベルを上げ、回数も増やせば、英語のまま読める箇所が増えていきます(だんだん回数を増やすのは、難しい英文は簡単に英語のまま理解できるようにはならないからです)。

(3)易しい英文を多読する2:ラダーブック:「ラダーブック(英文小説などを易しい英単語・英文法を使って短く書き直した本)」を読む方法もあります。

 毎日30分3000ワードを1年続ければ約100万語になります。ここからこの多読法を「100万語多読」と言います(詳しくはSSS英語多読研究会のホームページを参照)。これを1~3年以上続ければ、多くの人が「英語を英語のまま読める」ようになります。

日本語を介在させずに英語の意味を直接とらえるために、意味を理解して音読せよ

著名英語講師・安河内哲也、「上智大学での講演」にて。東洋経済オンライン

(聴講生の英語音読の後)皆さんの音読を聞いていると、意味を考えないでただ声に出しているという感じの人が多いですね。本来文章を読むというのは、「書き手が言わんとする意味をとらえる」という行為ですよね?? 

なのに、表面だけなぞってしまう音読やリピーティング、シャドウイングをする人が多いのです。

音読学習のひとつの大きな目標は、日本語を介在させずに英語の意味を直接とらえることができるようになることです。なのに、意味を考えずに音だけマネしていても、この目標は達成できませんよ

それでは、意味を考えながら、センスグループ(引用者註:3~5ワードの意味のまとまり)ごとにもう一度音読してください。

4.音読の回数・時間の目標

4.1.音読の回数の目安

5つの目標を達成するための音読回数の目安は以下の通りです。

【初週「3回口頭和訳⇒5回音読」×7日(35回音読)】⇒【翌週から「1回口頭和訳+5回音読」×週3回×2ヶ月以上(総計100回以上音読)】

例えば、英語教科書の場合、テストまでにトータル50~100回ほど音読し、テスト後2ヶ月間「週15回」音読して長期記憶に入れます。

ただ、実際には次のテストや行事もあり、テスト後2ヶ月間フルに毎週15回は難しい場合も多いと思います。よって、テスト前3週間はテスト範囲だけの音読にし、テスト後や夏休み・冬休み・春休みなどに復習を続け、トータルで100回以上を目指します。

そこまでやれば、長期記憶に入って受験まで理解と記憶を維持でき、「英語のまま理解できる」割合が増え、英語速読ができ、圧倒的に英語の成績が上がります。

1レッスンを500回音読した英語同時通訳の神様

(英語同時通訳の神様と言われた、國弘正雄著「英語の話しかた」19ページ、たちばな出版)

いささか私事にわたって恐縮ですが、私がかつて英語を習い始めた中学一年の頃、……恩師の本村武雄先生は、英語を習う一番よい方法は、中学の一年のリーダー、さらに二年三年のリーダーを、声を出して、繰り返し繰り返し読むことである、と言われました。

当時の私は非常に純真な生徒でしたから、木村先生の言われることを実に愚直なまでに実行したのです。時あたかも戦争中で、今とちがってテレビもなければ英語のラジオ講座もない諸事不便な時代でした……が、幸い教科書だけはありました。

そこで、これを声を出して繰り返し読んだのです。おそらく一つのレッスンについて平均500回、課によっては1000回も読んだだろうと思います。

戦争が終わったのは中学三年のときで、当時私は神戸におりました。やがて米英軍が進駐してきたのですが、子供心にも何とか自分の勉強してきた英語を使ってみよう、と思って進駐軍兵士に話しかけたところ、驚くなかれ、こちらの言うことが相手に通じるだけでなく、相手の言うことも、中学三年生としては驚くほどよくわかったのです。

この個人的な体験にもとづいて、私は声を出し、反復して読むことこそが、外国語を勉強するうえで、もっとも効果的な方法であると信じています。

4.2.日々の音読時間の目標

音読は毎日30分以上するのが望ましい。「毎日30分×3ヶ月」以上音読を続けると明らかな効果が出てきます。それは、音読した英文だけでなく、初見の英文でも「英語が前よりずっと分かる」という感覚です。

英語の成績をダントツにしたかったら毎日1時間以上音読をしましょう。1日15分以下では、なかなか効果が出ません。

5.音読教材

5.1.音読教材の中心

音読する教材は、中学生の場合、英語教科書が最優先です。受験生なら、3年英語教科書を先取りで終えた後、英語長文問題集、過去問の英文を音読します。

偏差値が70以上の人でも、まずは1~3年の英語教科書を先取りして習得してから、英語長文問題集に入ります。

英語が得意な人にとって簡単な英文を読むことにも意味があります。それは、自分にとって簡単な英文を30~50回以上読んでいくと、英語のまま理解できる部分が増えるのです。

5.2.英語教科書の習得目標

英語教科書の習得目標は、学年の終わりの時点で、教科書の全ての英文について、「習得=スラッシュ訳でスラスラ和訳でき、90%の理解度で分速150ワード以上で音読できる状態」を維持することです。

そのために、テストまでに、最低「20回口頭和訳+35回音読」、できるだけ50~100回音読し、テスト後も学年の終わりまで復習し続けます。

英語教科書には、その学年で習得すべき英文法・英単語熟語が網羅されていますから、「習得」して次の学年に行けば、成績は飛躍的に上がります(普通はテスト時に習得しても、テスト後復習しないので、学年の終わりには英文理解度はかなり下がっています)。

5.3.英語長文問題集+過去問の習得

創賢塾では、全ての中学生の塾生に英語教科書を先取りしてもらい、早期に3年英語教科書を習得し終え、その後、高校入試がある生徒には、「高校受験用英語長文問題集2~3冊⇒過去問10年分」を音読し習得してもらいます。

高校入試がない生徒には、【高校受験用英語長文問題集2~3冊⇒「高校英文法参考書+高校1年英語長文教科書」】に進んでもらいます。

そしてその全過程で、毎週300ワード分を音読し習得してもらいます。300ワードとは、中3英語教科書の約1レッスン分です。

英語教科書・英語長文問題集・過去問の英文を、頑張って1年間、毎週300ワード分を「和訳+音読」して習得すると、1年間で「300ワード×50英文」になります。

普通の中学生は教科書1冊(300ワード×約12レッスン)さえ習得していませんから、その4倍の英文を習得すれば、誰でも成績が上がることがお分かりになるでしょう。

6.音読の効果

「毎日30分×3ヶ月」以上音読を続けると明らかな効果が出てきます。それは、音読した英文だけでなく、初見の英文でも「英語が前よりずっと分かる」という感覚です。

また、スラッシュ・リーディング(3~5ワード前後の意味のまとまりで前から前から読んでいく読み方)に慣れるので英語速読ができるようになり、リスニング能力も上がり(聴く順番に理解できるから)、英文中の英単語熟語の意味を暗記できます。

「英文を数十回繰り返して読むことが言語の学習では絶対に必要」

「英語長文ハイパートレーニング レベル1」安河内哲也著、桐原書店、8ページ

一つの長文をきちんと勉強してマスターするということは、皆さんが思っているより、ずっとずっと大変なことです。答えが合っていたとか、主語・述語がわかるとか、そのようなことを安易にゴールに設定してはなりません。

常に、英文の内容を音読する速度で、100パーセント完全に理解できることをゴールに学習を進めれば、皆さんの読解力は確実にアップします

一つの英文をマスターする過程では、その英文を数十回繰り返して読むことが言語の学習では絶対に必要です。

【終わりに】

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。音読はあなたの英語の成績を飛躍的に上げます。ぜひ実践してみてください。

この文章が皆様の英語力アップに役立てば幸いです。


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