英語勉強法(1)学習戦略編


【はじめに:学習戦略】

標準的な中学生が、高校受験で英語を得点源にしたい場合に必要になる「勉強内容・順序・勉強法」とは

英語には、「英単語・英熟語・構文・英文法・英文解釈・英語長文・英作文・リスニング」など、習得すべき項目が国語と並んで多く、しかもそれぞれの習得には時間がかかるため、「何を、どういう順序で、どういう勉強法で取り組むのが一番良いのか」という勉強全体の戦略が大事になります。以下ではこのことについて詳述していきます。中学生の英語学習に少しでもお役に立てば幸いです。

1.教科書を中心に基礎力を作る(中1~2年の夏休み頃まで)

1.1.教科書中心で勉強する

中学生は、教科書中心、学校の教材中心で勉強していくのが賢明です。なぜなら、英語の学習初期には、まずは英語の基礎を作ることが重要で、中学生の英語学習の基礎となる英文法・英単語・英熟語などは全て教科書に入っているからです。また、同種の内容で複数の教材を使うのは非効率的ですし、教科書のほかのテキストで読解や文法を別途勉強できるほどの時間的余裕がある中学生は少ないからです。

1.2.三年教科書は先取り学習も必要

ただ、公立中学では進度が遅く、中3の教科書を12月になって終わらないというのも普通です。そうなると、習っていない文法事項が3年後半になっても存在するため、受験英語の中心的な分野である英語長文を効率的に勉強することができません。したがって、3年の教科書を先取りして早めに終わらせることが必要でしょう。

1.3.音読トレーニング(音読70回+シャドーイング30回+リスニング30回):教材は、中学1&2年&3年用教科書。

 (1)英語学習の王道=音読

教科書の内容を効率的に頭に入れるには、音読が最適です。英語の音読とは、「英文を理解しながら、声を出して読み、同じ文章を数十回読んでいき、その英文を習得するトレーニング」です。音読することで、英単語熟語・文法・構文が記憶でき、英文を理解する回路が作られ、英語を返り読みしないで、前から前から読んでいくことができるようになります。音読は英語学習で最も役に立つ勉強法であり、成績を上げるための王道です。

音読・瞬間英作文の具体的なやり方は以下のページで解説しています。ご参照下さい。

【中学生の英語勉強法(3)英語の三大勉強法】

 (2)シャドーイングをする

音読の後半にシャドーイングを入れることで、リスニングとスピーキング(英会話)が上達します。シャドーイングとは音読の上級トレーニングで、「英語ネイティブの音声を聞きながら、その音声に付き従うように、少し遅れて、理解しながら、音読するトレーニング」です。シャドーイングの初期はテキストを見ながらすれば良く、後半にはテキストを見ずに、理解しながらシャドーイングできるようにします。

 (3)リスニングをする

音読とシャドーイングの後、リスニングをします。英文の意味が既に分かっており、また何十回も音声を聞いているので、テキストを見ず、聴くだけのリスニングもスムーズに進みます。今では公立高校の入試にリスニングのテストがありますから、英語学習の初期から正しいリスニングのトレーニングをすることは重要です。

 (4)スラッシュ訳で直読直解する:英語を英語の語順で読めるようにする方法

スラッシュとは、「言葉の意味の切れ目に入れる斜線」のことで、スラッシュ訳とは、音読トレーニングの「口頭和訳」時に、「数ワードの意味のまとまり(センスグループ)ごとにスラッシュが入った教材を使い、前から前から和訳していく」方法のことです。スラッシュ訳をすることで、音読時や長文を読む(黙読する)ときに、「意味のまとまりごとに、前から前から読んで理解していく」「英語を英語の語順で理解する」ことができるようになります。
英語と日本語では語順が違い、英語では、「後ろから前の語句に掛かる」(関係代名詞や形容詞句など)ことが多いため、日本人は「返り読み(後ろを先に訳して前の語句を後に訳す)」をしがちです。返り読みをしていると、英文を行ったり来たりして読むことになるため、当然、読むスピードが遅くなります。これを避けるのがいわゆる「直読直解(英語を英語の語順で理解すること)」です。直読直解は英語ネイティブ(英語を母国語とする人々)にとっては当然の読み方です。ネイティブは返り読みなぞしません。
日本人が直読直解をすることができるようにするために開発されたのが、スラッシュ訳が書かれた教材(数ワードの意味のまとまりごとにスラッシュを入れ、スラッシュごとに訳を配した教材)です。例えば以下のような教材です。

「中学英語レベル別問題集 0~3」(CD付き)(安河内哲也著、東進)

こういう問題集を使い、スラッシュ訳をトレーニングしていくことで、「英語を、英語の語順で、前から前から理解して読む(直読直解する)」ことができるようになり、音読の効果とあいまって、ハイスピードで長文を読めるようになります。

1.4.瞬間英作文:教科書の例文を瞬間英作文で暗記する。

 (1)瞬間英作文とは

瞬間英作文とは、英文法・構文・熟語などの短い例文(10~12ワード前後)を簡単に短期間で大量に記憶するためのトレーニングです。瞬間英作文では、例文の日本語訳を見たら瞬間的に英文を言えるようにトレーニングします。瞬間的に英文を言えるようになるためには、英文法を正確に深く理解し記憶していないとできません。

 (2)音読と瞬間英作文、それぞれの長所と役割

音読をすると英文をスラスラ読めるようにはなりますが、正確で素早い英作文はできません。そこまでの正確な文法理解と記憶の深さが音読では必要がないからです。
つまり、音読が英文の知識の幅を広げるのに対して、瞬間英作文は深く正確な記憶を作ります。英語の4技能、「読む、聴く、書く、話す」のうち、「読む、聴く」という受動的な英語力の養成には音読が効果的で、「書く、話す」という能動的英語力の養成には瞬間英作文が効果的です。

英語の基礎を作るのは、この「音読と例文暗記」の2つです。この2つで英語の受け皿、型、核を作ることができ、後は語彙や表現を増やしていけば、英語を自在に操ることができるようになります。

 (3)教科書の例文を瞬間英作文で暗記する

中学1~2年のときは、教科書に出てくる文法例文を学校のテストに合わせて地道に覚えていきましょう。

反復練習を怠るな!

「安河内の新英語をはじめからていねいに1」安河内哲也著、東進、183ページ

……今まで出てきた英文は、できたら全部、日本語を見ればサッと出てくるようにしておこう。否定文でも、疑問文でも、自動的、直感的に言えるようにならなくちゃダメ。日本語訳を見たら、コンピューターのようにすばやくピッと反応して、英語の文を書けるようになるまで、何度も、何度も反復するんだ。……実際に音読したり、書いてみたりする反復練習を何十回もやること。

入試問題では、知識や正確さだけではなく、「スピード」が問われるんだ。

1.5.文法:教科書傍用問題集を10周して文法を定着させる。

 (1)英語では文法が最重要

英語の基礎は英文法と英単語・英熟語です。中でも英文法が最重要です。語彙は辞書で調べれば分かりますが、英文法を知らないと、英文を【理解】できず、たとえ【丸暗記】しても、その文にしか通用せず、応用が利かないからです。
英文法は、教科書の音読と教科書の例文の暗記で習得できますが、ただし、音読や例文暗記だけだと、「理解」に欠落が生じる可能性があります。その部分を文法問題を解くことでカバーできます。いろいろなパターンで質問されることで、英文法への理解が深まるのです。

 (2)文法問題集は教科書傍用問題集を使う

文法問題集は、中1~2年次は、教科書傍用問題集を使うのがよいでしょう。テスト対策にもなりますし、中1~2年では、まだ文法がよく分からない場合も多いので、教科書を中心に多く英語に接し、基礎知識を固めるのがよいのです。

 (3)文法問題集を10周し、長期記憶に入れる

当塾では、基本的に、問題集は全て、10周(最低5回以上復習)するように指導しています。2~3周では、定期テストは大丈夫かもしれませんが、テストが終わったら速やかに忘れ、基礎に穴がたくさんできるからです。10周すれば、長期記憶(長く忘れない記憶)に入り、強固な基礎が出来上がります。
「復習10回?」と聞くと、たいていの人は、「そんな時間はない」と思うでしょうが、そんなことはありません。2周目は、間違えた問題中心で、1回目の記憶が残っているので、1周目の半分の時間で済み、3周目は2周目の半分、という具合に時間が短くて済み、5周を過ぎると、多くの問題で即答できるようになります。「即答」できるようになれば、長期記憶に入っています。

 (4)文法問題集の具体的な進め方:暗唱し、語感を培う

【文法問題集の進め方:①問題を解く⇒②解答解説を読み、間違えていたらよく理解する⇒③英文を2回口頭で和訳する⇒④5回音読する⇒⑤暗唱できるまで音読する⇒⑥次の問題へ⇒⑦問題集全体を10周する(口頭和訳合計20回、音読50回、全英文を暗唱できるようになる)】

文法問題を解くときは、問題を解くだけで終わらず、正解英文をスラスラと和訳できるようにし、また、数回音読し、暗唱します。暗唱まですることで、正しい英文が頭の中に多数蓄積され、英語の語感(言葉の意味の違い・細かい文法的用法などを鋭く識別する感覚・能力)が良くなり、英文法問題集を語感で解けるようになります。また、英文を読んだとき、語感で、正しい英文か間違った英文かが分かるようになります。

成績がいい子はみんな「10回くらいはやっている」

「きめる!センター現代文」船口明著 406ページ

先日ある生徒が落ち込んだ顔で僕を訪ねてきました。「理科が苦手で、どうしても成績が上がらないんです……」。彼はこう言います。「テキストは復習して内容は理解してます」「問題集で演習もしました」「それなのに上がらない」と。

僕は聞きました。「問題集は何回やったの?」。「項目にもよりますが、間違ったところは2回、解けたところは1回です」。なるほど。そりゃあそうです。それでは成績が上がるわけがありません。

勉強は「繰り返し」で成績が上がっていくものです。

かつて、ある超難関国公立大の医学部に現役合格した女の子は言いました。「私は『天才』なんかじゃないんです。K君みたいに、授業の復習をして問題集を1回解いただけで出来るようになるっていう子もいます。ああいう子は確かに天才です。でも私、理科も数学も10回くらい繰り返して、やっとできるようになるんです。だから私は天才じゃありません。」

僕は「はっ」としました。彼女はずっと全国模試の成績が一ケタ台だった子です。正直、そこまで繰り返しているとは思っていなかった。でも、彼女は、「10回やって」その順位にいたんです。しかも彼女は、周りの友達も、成績がいい子はみんな「10回くらいはやっている」って言うんです。

どうでしょう。皆さんは「天才の勉強法」になっていませんか。

才能がないんじゃない、繰り返しが足りないだけです。だからできないと嘆く前に、何度も繰り返す。5回やってダメなら10回やればいい。10回でダメなら15回やればいいんです。

1.6.語彙:高校入試用英単語集&英熟語集をクイック・レスポンス法で暗記する。

 (1)高校入試必須の英単語2000語を4ヶ月で暗記する

高校入試用の英単語集は一気に覚えます。ダラダラと半年かけて1周、などしていたのでは、最初の方はほとんど忘れてしまうからです。
覚え方は、人により様々だと思いますが、書くより読んで覚える方が効率的です。また、1日に20個覚えて毎日続ければ月に600個覚える、などという覚え方が机上の空論なのはお分かりかと思います。人間は忘れる生き物なので、2週間以上たつとほとんど忘れます。効率の良い覚え方は、「一度に大量に覚えて、多数回復習する」という方法です。復習の回数は、「覚えるまで」です。
当塾ではその「読んで覚え、大量・多数回復習」で英単語を一気に覚える方法(進化型クイック・レスポンス法)をお教えしています。高校受験に必要な2000英単語を一気に覚えたい方は、以下をご参照いただくか、お問い合わせ、無料体験をお申し込みください。
クイック・レスポンス法ですと、ただ覚えられるだけでなく、【英単語⇒日本語訳、日本語訳⇒英単語】の両方を【瞬間的に言える】状態にします。瞬間的に言えるようになると、深い記憶(長期記憶)に入り、忘れにくくなります。また、読解やリスニングに出てきた英単語を素早く理解できるようになり、速く読め、リスニングが楽になります。
クイック・レスポンス法は、聞くだけで覚えられるとか、右脳を使って、などのような幻想的でほとんどの人が記憶できない記憶法ではなく、科学的根拠に基づき、音読と一定の復習頻度により着実に長期記憶に入れていく効率的な記憶法です。

【2000英単語を4ヶ月(120時間)で記憶する方法】

この段階で使用する英単語集には以下のようなものがあります。

「ターゲット中学英単語1800」(旺文社)
「キクタン〈中学英単語〉高校入試レベル」(CD付き)(アルク)
「中学英単語1850」(学研教育出版)

 (2)500英熟語を60時間で記憶する

後述するように、当塾で教えている記憶法(クイック・レスポンス法)ですと、高校入試に必要な500英熟語を60時間前後で全て覚えることができます。

ただ、この時期(中2の夏休み以前)に受験で必要になる2000英単語をすべて記憶するのは難しい場合が多いので、英熟語の記憶は中2の夏休み~3年にかけてになることが多いです。この時期は、焦らず地道に英単語を覚えていきましょう。

語彙記憶に1時間以上取れる場合でも、英単語と英熟語を並行して覚えるのではなく、まずは英単語を先に全て覚え、そのあと英熟語を始める方が得策です。語彙は忘れやすいため、できるだけ短期間で復習することが必要だからです。

2.教科書レベルから受験レベルの英語力へ(中2~3年)

2.1.音読トレーニング(音読70回+シャドーイング30回+リスニング30回):CD付き高校入試用英語長文問題集を解いた後、長文を音読する。

中3教科書を音読トレーニングし終わったあと、CD付き高校入試用英語長文問題集を解き、長文を音読します。長文問題集は、いきなり受験レベルの問題集を解くのではなく、教科書レベルから難関校入試問題へ、段階的にレベルを上げていくような問題集を用います。例えば以下のような問題集です。

「中学英語レベル別問題集 」シリーズ(CD付き)(安河内哲也著、東進)

段階的に音読していくことで、受験レベルにも十分対応できるようになります。

2.2.瞬間英作文:中学レベルの文型を網羅した例文集を瞬間英作文で暗記する。

 (1)中学英文法を網羅した例文集を暗記する

ここまでで、教科書の例文や文法問題集の例文を暗唱、暗記してきたことになりますが、例文の所在がバラバラで、まとまって復習しにくく、まだ中学例文は完成していないでしょう。
この段階からは、「中学で習う文法の例文を網羅した例文集を瞬間英作文で暗記する」ことを目指します。
この段階に適した教材は例えば以下のようなものです。

「99パターンでわかる中学英語文型の総整理」(CD付き)(学研)
「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」(CD付き)(森沢洋介著)
「スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング」(CD付き)(森沢洋介著)

 (2)あなたも500例文を暗記できる

例文暗記」は英語学習者が最も避ける学習であり、「自分は300例文も500例文も絶対覚えられない」と、やる前から諦めている方が多いでしょう。しかし、瞬間英作文の方法を使えば、その懸念は吹っ飛びます。瞬間英作文の方法論に従えば、実に容易に、大量の例文を少ない時間で暗記できるのです。これは試して頂くしかありません。

もし、瞬間英作文は効果がありそうだからやってみたいが、自分だけでは自信がない、誰かに指導して欲しい、という方がいらっしゃいましたら、当塾で方法を教え、記憶するのをサポートしていますから、以下からお問い合わせ、無料体験(2回)をお申し込み下さい。瞬間英作文の効果を体験していただくことができます。

2.3.文法:標準的英文法問題集を10周し、文法を整理し記憶する。

 (1)教科書傍用問題集から文法問題集へ

教科書傍用問題集は、定期テスト対策になりますので、3年生まで引き続き使用していきます。一方、受験を考えると、早めに中学英文法全体を覚え切った方が得策です。教科書もよく分かるようになり、3年教科書の先取りや受験用英語長文問題集、英文法問題集に取りかかることもできるからです。

 (2)参考書型英文法問題集をマスターする

この段階で使う文法問題集は、受験用のではなく、中学で学ぶ英文法を、中1レベルから項目別に並べ、解説し、多少の問題も付いた参考書型問題集です。例えば以下のような問題集です。

「ハイパー英語教室 中学英文法」(安河内哲也著)
「中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく」(山田暢彦著、学習研究社)

この種の基礎的な中学英文法問題集を10周前後繰り返して1冊仕上げ、今までバラバラに学んできた文法知識を一度総整理し、深く記憶し直します。これで高校受験で使われる英文法が分からないということが基本的になくなり、英語の受験勉強(受験用英語長文問題集や受験用文法問題集を解くなど)に取りかかる準備ができたことになります。文法が分からないときは、この本に戻って理解し、記憶し直せばよいのです。

2.4.語彙:英単語集と英熟語集を暗記する。

 (1)英単語集の記憶を続ける

この段階ではまだ前記英単語集は記憶し終わっていないでしょうから、引き続き記憶を続けます。また、可能なら、英熟語集にも入ります。ただ、英熟語集に入ることができるほど余裕のある中学2年生は少ないのが実情です。焦らず、英単語集の記憶を続けましょう。

英熟語を覚える時は、以下のようにして覚えていきます。

 (2)500英熟語を60時間で記憶する記憶法

英熟語も英単語の覚え方(クイック・レスポンス法)で短期間で覚えることができますが、両者には一つ大きな違いがあります。それは、英単語は単独で覚えても使えますが、英熟語の多くは文かフレーズの形で覚えないと使えない点です。

<例>
・単独で覚えても大丈夫な熟語:
at the same time(同時に)、over there (あそこに、向こうで)

・フレーズか文で覚える必要のある熟語:
all over ~ (~中で)⇒all over the world (世界中で)というフレーズで覚える
be surprised to do(~して驚く)⇒I’m surprised to see a famous singer.という文の形で覚える

できるだけ短い表現で覚えた方が効率が良いので、単独で覚えても大丈夫な熟語は単独で、フレーズで大丈夫な熟語はフレーズで、文で覚える必要のある熟語は文ごと暗記します。よって、当塾で熟語の記憶指導をするときは、瞬間英作文(文ごと暗記)と、英単語と同じクイック・レスポンス法(熟語単独とフレーズ暗記)を併用します。
高校受験に必要な英熟語の数は、500前後です。500英熟語なら、瞬間英作文とクイック・レスポンス法を使えば、60時間前後で覚えることができます。

 (3)オススメ英熟語集

この段階で使用する英熟語集には以下のようなものがあります。

「ターゲット 中学英熟語380」(旺文社)
「キクジュク 中学英熟語 高校入試レベル」(アルク)
「中学英熟語430」(学研教育出版)

3.高校受験レベルの得点力を身に付ける(中3夏休み以降)

3.1.音読トレーニング&解法習得:受験用英語長文問題集や過去問を解き、解法を身に付け、英文を音読する。

中学英文法を全て学び終え、中3の教科書を100回音読し終わったら、いよいよ受験用英語長文問題集に取りかかることができます。ここでの目標は2つあります。

(1)入試レベルの英文の難易度と長さに慣れ、より速く読めるようにする
(2)問題文をどう読み、問題をどう解くかを習得する

 (1)入試レベルの英文の難易度と長さに慣れ、より速く読めるようにする

これまでの音読で、かなり速く読めるようにはなっていると思いますが、引き続き、長文問題集を音読していきます。この時期(中3の夏休み以降)には主に、受験レベルの長文問題集や過去問を解いて、その英文を音読トレーニング((音読70回+シャドーイング30回+リスニング30回))します。

 (2)問題文をどう読み、問題をどう解くかを習得する

英語の問題文を読み、設問に答えるときに注意すべきことが幾つかあります。

  ①設問を先に読む

まず設問を全部読み、何を訊かれ、何に注意して読む必要があるかを把握します。そして、その内容を要約して本文の欄外にメモしておきます。例えば、「ジョンは1週間に何キロ走りますか?」という設問があったら、欄外に「ジョンは1週間に何キロ走るか?」と書いておきます。 こうすることで、本文や設問を何回も読む必要性を減らします。

  ②段落要約をする

国語の問題を解くときもそうですが、全文読み終わったあと、多くの人は内容をかなり忘れてしまいます。これへの対策として、段落要約が有効です。5W1H(いつどこで誰が何をどのようにどうした)や数字、テーマ、主張などにマルを付け、キーセンテンスに傍線を引き、必要に応じて欄外に要約を書きます。

  ③インストールする(プロの解き方をあなたの頭脳に移植する)

志望校に出る問題形式を過去問であらかじめ把握しておき、その問題形式を含む問題を多く解くことで、慣れを作り、問題形式ごとの「解き方(解法)」を習得していきます。
解法の習得にはインストールという手法を使います。インストールとは、「プロの解き方をあなたの頭脳に移植すること」です。具体的には、「問題集に書かれている各問題の解き方、解くプロセスを理解し、記憶し、再度解き、問題集の解き方で正解へ至ることができるまで繰り返し解く」というトレーニングのことです。このトレーニングを繰り返すことにより、自己流の解き方から脱し、より優れた解法で、他の問題集でも解けるようになります。

以上のようなテクニック、読み方、解き方が良い問題集には書かれていますので、それをよく読み、取り入れた方が良いと思った内容を記憶し、習熟していきましょう。そうすることであなたの得点力が上がっていきます。

3.2.瞬間英作文:例文暗記で受験の英作文問題が書けるようにする。

近年の高校受験英語では、実用英語の習得が大きな課題となっており、リスニング、会話表現、英作文、英語長文の比重が大きくなっています。中でも、英作文と英語長文は3分の一ずつを占めることも多く、これらの攻略が受験の成否を決める可能性が高くなっています。中学生のみなさんは英語長文の対策には熱心な場合が多いのですが、英作文対策には手が回らないか、後回しにしている場合が多いようです。それは、「勉強方法が分からない、難しい」からというのが、理由の多くを占めます。
確かに、読むより書く方が難しいのは事実ですが、英作文には明確な勉強方法があります。それが「例文暗記」です。中学文法の例文を暗記することで、それが器となり、あとはその中身(英単語)を入れ替えれば言いたいことが書ける、言えるようになるのです。その例文暗記を楽に短時間で出来る方法が瞬間英作文です。

瞬間英作文マスターへの道は以下の通りです。下記(1)の段階の瞬間英作文を行うだけで、高校受験レベルの英作文力は軽々と習得できます。ぜひ瞬間英作文にトライしてみてください。

 (1)例文集を瞬間英作文で10周:前項目で述べた中学英文法を網羅した例文集の全例文を瞬間英作文で暗唱・暗記していく。最終的に10周程度行い、全例文につき、「日本語訳⇒英文」が瞬間的に出るまで繰り返す。

 (2)ランダム瞬間英作文:同じ例文集で、ランダム瞬間英作文を行う。つまり、書籍の順番通り行うのではなく、ランダムに瞬間英作文をしていき、全例文がスムーズに瞬間英作文できるようにする。例文集を一通り瞬間英作文出来るようになっても、順番で覚えていたり、使う文型が分かっているので予想できたりします。それを避けるためにランダム瞬間英作文をします。

 (3)ランダム瞬間英作文教材:ここは時間がある場合に行う。瞬間英作文の基礎回路の完成。中学レベルの例文がランダムに並んだ教材を用いて、瞬間英作文を行う。同じく10周する。教材は中学教科書のガイド(日本語訳から英文を再生)や高校受験長文問題集などを日本語訳から英文を再生する。

3.3.文法:受験用英文法問題集を10周し、高校受験英文法を完成

英文法問題対策、英文法を深く理解するために、受験レベルの文法問題集は役立ちます。1冊を10周し、スラスラ解けるようにしましょう。
また、文法問題集をするときはできる限り、問題を解くだけでなく、「問題文の口頭和訳、音読、暗唱」を続けていきます。そうすることで、文法が記憶に深く入り、記憶というより、語感で文法問題が解けるようになり、また、英文を暗記できるので、英作文、読解、リーディングにも好影響があります。

3.4.語彙:問題集の未知語をクイック・レスポンス法で暗記

第一段階から記憶している2000語前後収録の受験用英単語集1冊と、400熟語前後収録の英熟語集1冊を全て覚えたら、高校受験ではほぼ大丈夫でしょう。もし、難関私立高校でそれ以上の語数が必要な場合は、対応する語彙集を覚えます。
また、過去問、長文問題集、文法問題集などに出てきた単語・熟語をまとめて覚えます。

3.5.リスニング:過去問とリスニング問題集

 (1)リスニングは音読トレーニングで受験レベルに達する

リスニング能力自体は、教科書の音読トレーニング(音読+シャドーイング+リスニング)で伸びているはずです。このトレーニングにより、聴いた順番で理解する直聴直解(聴いた順番に理解すること)ができるようになっているはずであり、音読した教材のリスニングも続けていたら、リズムや音の把握も受験レベルにはなっているはずです。ですので、音読トレーニングのほかは、過去問を解き、必要に応じてリスニング問題を解いていけばよいでしょう。

 (2)過去問のリスニング問題を解く

音読トレーニング以外のリスニング問題対策は、まずは過去問を2~3年分解くことから始めます。数年分解くことで、話される日本語のナレーション、英語朗読のスピード、音声が繰り返される回数、問題形式、英文の長さ、問われる内容の傾向(数字やしたことなど)を実感し把握していきます。過去問も他の問題集と同様、10周し、更に、音読トレーニング(音読+シャドーイング+リスニング)をします。リスニング問題の英文自体の難易度は長文問題の英文よりもかなり易しいので、音読回数は少なめで結構です。すらすら音読・シャドーイングでき、リスニングも聞いてすらすら理解できることが目標になります。

 (3)更にリスニング能力を伸ばす

手持ちの過去問を全て練習し終わって、かつ、もっと得点を伸ばしたくて、時間がある場合は、リスニング問題集をトレーニングしていきます。やり方は過去問と同じです。問題を1つにつき10回解き、音読トレーニングをしていきます。

3.6.英文解釈(英文構造分析=SVOCMを振っていく)

 (1)英文解釈とは

英文解釈とは、「英文の構造把握と読解英文法によって英文を正しく和訳するトレーニング」、言い換えれば、「形(英文の構造=SVOCM)と意味(英文法・語彙)から英文を正しく理解し和訳するトレーニング」です。中学生の段階では、読解に使われる英文法がそれほど複雑ではないため、主に、構造把握のトレーニングをしていきます。

 (2)英文解釈(構造把握)が必要な理由

英文を正しく理解し和訳するには、英文法や語彙の理解・記憶と共に、「英語の語順の規則(五文型)=英文構造」を理解・体得することが必要です。
中学ではあまり五文型を習熟させることはしませんが、これに習熟していくと、意味の分からない英文をどう考えて意味を取っていくかが分かるようになります。
この、五文型に習熟する方法が「構造把握」です。構造把握とは、英文にSVOCM(主語・動詞・目的語・補語・修飾語)の区別を振っていき、英文の構造(五文型のどれに相当するか)を把握するトレーニングです。構造把握の後に和訳をすることで、構造把握を英文理解につなげることができます。

 (3)英文解釈の実際

具体的には、「構造分析+和訳」をしていきます。英文にSVOCM(主語S・動詞V・目的語O・補語C・修飾語M)を振った問題集を用意し、白文(SVOCMを書いていない英文)にSVOCMを記入していき、続いて和訳を書きます。「構造分析と和訳」が正しくできるまで、3~5回復習しながら、問題集をマスターしていきます。

 (4)英文解釈用教材

問題は英文にSVOCMを振った問題集が、高校受験用問題集では見あたらないことです。ですので、高校生用の問題集で中学・高校入試レベルの内容を扱ったものが少しありますので、それを使います。例えば以下のような問題集です。

「英語長文レベル別問題集」シリーズ(安河内哲也著、東進)

これらの英文解釈用の問題集も、音読トレーニング(音読70回+シャドーイング30回+リスニング30回)して、英文解釈を定着させていきます。

3.7.過去問を解く(中3の夏休み以降、3~5年分)

 (1)過去問は夏休みから順次解く

過去問を8~10月頃に解くことは受験生にとっては必須です。出来るだけ夏休みに1年分でも良いので解きましょう。これは英語だけではなく、入試全科目必須です。

多くの受験生は、受験直前期(12月前後)からやっと過去問を本格的に解き始めますが、これは劣った戦略です。なぜなら、どんな問題が出るか知りもせずに試験勉強をするのは愚かだからです。

英語の基礎力が身に付いた時期、だいたい中3の夏休みから、3~5年分を順次解いていきます。

 (2)過去問を中3夏休みに解く意味と重要性

 過去問をこの時期に解く意味は主に2つあります。

  ①問題傾向を知ることで、対策を立てられる

高校受験生にとって、どういう問題が出るか知らないで、英語力全般を上げていく勉強法は危険です。例えば、1ヶ月前に過去問を解いて、英作文の比率が高いと分かったとして、英作文には英作文の勉強法があり、1~2ヶ月ではなかなか英作文力は上げられないのです。夏頃から全体の傾向を把握しておいたら、勉強全体のバランスを取りながら各問題形式への対策ができます。
過去問演習で把握すべき内容は、頻出分野、難易度、問題形式(選択式か記述式か、文並べ替え問題、図やグラフを読み取る、要約問題、英作文問題などの形式)とそれぞれの頻度・配点です。
問題形式を把握したら、その種の問題が多く収録された問題集をたくさん解きます。

  ②これから補強すべき分野(弱点分野)が分かる

過去問を全科目やって、それぞれ何点取れたかを見ると、これから力を入れるべき科目・分野、目標点に近い科目が分かります。これを参考にしながら、勉強時間配分を調整していきます。これから補強すべき苦手科目・分野には多めに時間を配分する、などです。

 (3)過去問の解き方

過去問は徹底的に利用します。具体的には、できるだけ多い年度数、3年、5年、7年分と解いていきます。それも、普通の問題集と同様、5回以上繰り返し解きます。英語長文は100回音読し、文法問題や英作文問題は音読・暗唱します。解答解説を熟読し、解法をインストールします(解説通りの考え方・手順で解けるようにする)。そうすることで初めて、どういう能力が求められているのか、どれくらいの難易度なのか、自分の今の単語力・熟語力・文法力で何が不足しているのかを、肌で知ることができ、対策することが可能になるのです。

【最後に】

ここまで、長い文章をお読み下さり、誠にありがとうございました。

英語は数学や理科・社会などと違い、「英単語・英熟語・構文・英文法・英文解釈・英語長文・英作文・リスニング」など多種類の課題とそれに応じた問題集を習得していくことが必要です。そして、成績を上げていくには、その多種類の問題集を、どの時期に、どういう順序で、どのような勉強法(音読や瞬間英作文等という勉強法)と学習戦術(どういう間隔で何回復習するのかというプラン)を使ってマスターしていくのかという学習戦略を考えないと効率が悪くなってしまいます。しかし、初めて中学生を経験する中学生自身にその戦略を構築する知識があるはずもなく、塾や学校も、そこまで面倒を見てくれないでしょう。個々の記憶力・英語力・性格・勉強時間によって、戦略は変わってくるからです。そこで、このような学習戦略の全体像を構築することを思いつきました。

ただし、ここで書いた学習戦略はあくまでも「一般論」で、個々の中学生に対応しているわけではありません。これをもとにして、中学生ご自身や親御様が、各自に合った学習戦略を構築していき、勉強を効率化、体系化し、成績を上げていっていただけたらと思います。

文中で、疑問・質問・聴いてみたいこと、学習戦略の構築の手伝いをして欲しいなどの依頼などありましたら、以下からお問い合わせ下さい。

【体験談】

「実力テストで90点以上に」

Mさん 中学3年生 長野県

中3になるわが子が創賢塾の勉強法指導を受け始めて1年になります。正直に言いますと、「もっと早くに出会いたかった」と思っています(=^_^=) 。成績も、英語は、1年前は平均点あたりを行ったり来たりでしたが、常時95点くらいは取れるようになりました。実力テストでも90点以上は取れています。着実に英語力が伸びたことを、本人が一番実感しています。私の方は、何より、英語を苦しそうに勉強していたのが、「英語はおもしろい」と言っているわが子の変貌に、かなり驚くやら嬉しいやらです。本当にありがとうございました。そしてこれからもよろしくお願いいたします。

最初の体験授業から目から鱗の連続で、当時は音読さえやったことがなく、100回の音読という過酷な”修行”について行けるのか不安もありました。しかし、「勉強時間は取っているのに成績が上がらない」という悩みを抱えていた私たちに、先生のお話は一つ一つ突き刺さってきました。「ああそうか、勉強方法が間違っていたんだ」と思わざるを得ませんでした。

それまでのわが子の英語の勉強のしかたは、学校の先生に言われるがまま教科書を書き写し単語を辞書で調べる、英単語は書いて覚える、ただし復習はせいぜい2,3回で、どんどん忘れる、教科書を読みはするが、黙読で、せいぜい2~3回、教科書のワークをするも、これも復習は1,2回、もちろん例文暗記はしていませんでした。
どれもこれも、今から考えると、何も考えずに、ただ目の前の課題をこなすだけなのでした。それは他の科目も同じだったのですが。

そういうわけで、復習5回(10回はまだわが子にはムリのようです)、音読100回(これは半分くらいは達成できるようになってきました)、例文暗記(「99パターン」を全部ほぼ覚えて英語の実力がグッと上がったようです)など、必死で先生の要求に応えようとしています。
これからが受験本番なので、8月からもまたよろしくお願いいたします。

「音読80回で英文を覚えた」

Hさん 中学2年生 新潟県

英語の成績が悪い娘のために、英語の成績を上げる方法を探していて、どうやら音読がいいらしいと知り、音読を教えてくれるネット家庭教師を探していて、偶然創賢塾のことを知りました。ホームページの内容も納得できるものでしたので、思い切って無料体験に申し込みました。

スカイプの体験授業では、英単語の記憶法と音読を教えていただきました。娘は、先生の分かりやすい勉強法の説明に強い印象を受けたようで、教科書の単語と教科書の音読を真面目に1週間取り組んでいました。結果として、英単語はテスト範囲の60語を完全に言えるようになっていました。これには私も娘もビックリでした。音読は、単語の読み方すら間違いが多く、私が付いて分かるところは訂正していきました。こういう基礎が出来ていなかったんだなあと私も勉強になりました。1週間で80回くらい読んで、最初よりはずっと速く読めるようになり、意味も分かると喜んでいました。英文もほとんど覚えたと言っています。

「なるほど、こういう風に英語は勉強していくのか」と親子で納得しました。今後の成績アップが楽しみです。これからよろしくお願いします。


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