このページでは、幼児・小学生・中学生が、英語力全体を効率的に上げながら英検5級に合格したいとき、どういう教材を使い、どうやって勉強していったらよいかを書いていきます。
1.英検5級
1.1.英検5級の試験内容
(1)一次試験:英検5級の級認定は一次試験の合否のみで判定されます。
①筆記(リーディング)テスト
②リスニングテスト
(2)スピーキングテスト:一次試験の合否に関係なく、web上(パソコンやスマホ)で受験できます。
1.2.英検5級の勉強
英検5級で必要になる勉強内容は、英文法、英単語熟語の暗記、リーディング(長文読解)、リスニング、スピーキングです。
英作文は、英検5級にはありませんが、ある程度英作文が書けるようになればスピーキング(=口頭英作文)に役立ちます。
以下では、それぞれの勉強内容と推薦教材について、勉強法・習得法を書いていきます。
2.教材選択
2.1.全体方針
基本的に、創賢塾では、小・中・高校生が英検を受験するときに使う教材として、過去問集以外、英検用の教材はあまり薦めていません(大学生・社会人の方、英検準1級・1級は別)。
代わりに、学校の英語教科書・教材、中学英文法全体が入った英文法参考書・問題集、高校入試用英単語熟語集などをメインにするように勧めています。
その理由は以下の3つです。
(1)定着性:英検専用の教材は、英検1ヶ月ほど前から使い始め、英検が終わったら使わなくなり、すぐに忘れてしまうから。
一方、上記推奨教材なら、学校の勉強や受験勉強にも日常的に使えます。その結果、英語力を上げることができます。
(2)体系性:英検用の教材、特に英文法教材は、5級、4級、3級とブツ切れで、体系的に習得しにくいから。
一方、中学英文法全体が1冊に入った英文法参考書なら、体系的に勉強できます。
(3)英検と学校教育:英検の級と学校の英語教育・入試はリンクしていて、学校の教材・入試用教材を勉強すれば、英検に対応できるから。
以上のような理由で、このページでも、普段は学校の勉強+αで英検に対応できるように英語力全般を引き上げ、英検1~2ヶ月前から英検の過去問を解いて習得する勉強法を書いていきます。
普段の勉強・テスト勉強は【中学生の定期テスト満点戦略(3-1)英語】参照。
2.2.メイン教材
英検5級は中1レベルで、中1英語教科書(+ガイド)と、中学英文法参考書・問題集を中心に勉強するのがオススメです。理由は以下。
(1)メイン教材として英語教科書をオススメする理由
①英語力全体を引き上げるのに、英語教科書以上の教材はないから。
英語教科書は、大学教授・高校教師・中学教師などの英語の専門家が何十人も関わって作られており、簡単な内容から徐々に難しくなり、英文法や英単語熟語の選定も厳密です。
そして、中学英語教科書をしっかり習得すれば、英語力全体=「英文法、英単語熟語、リーディング、リスニング、ライティング(英作文)、スピーキングの能力」を引き上げられます。こんな教材は他にありません。
②中1~3英語教科書(+ガイド)を順々に習得していけば、英語力を徐々に高められると同時に、英検の勉強も兼ねられるから。
③中学英語教科書は、予習し、学校で習い、復習し、テスト勉強で集中的に勉強するなど、強制的に何度も勉強する必要があり、定着しやすいから。
④市販の教科書ガイドには、英語教科書の英文・日本語訳・文法的解説・英単語熟語の意味・発音記号・英語音声リンクが載っているから。
よって、幼児~小学生でも、(一般の書店で売っていない)英語教科書を買う必要はありません。
⑤幼児~小学生が、中1~3英語教科書(+ガイド)で勉強すれば、中学英語の先取り学習になるから。
(2)メイン教材として中学英文法参考書・問題集をオススメする理由
①中学英文法全体が入った中学英文法参考書・問題集であれば、英検3級まで1冊ずつで済み、中学英文法を体系的に学べるから。
②中学英文法全体が入った中学英文法参考書・問題集を習得すれば、高校入試レベルの英文法力を培えるから。
③幼児~小学生も、最初から英文法を学んだ方が良いから。
幼児~小学生で英検を受験する方の多くは、英文法が苦手です。しかし、5級⇒4級⇒3級と進む中で、英文法が苦手な方はどこかで壁に当たり、合格しにくくなります。よって、早期から英文法を勉強するのがオススメです。
2.3.教材習得の全体方針
学校の英語教科書にしろ、英検の過去問集にしろ、使う教材は全て、ただ読む、解くだけでなく、習得するべきです。
(1)英語教科書の習得:スラスラ和訳できる+しっかり理解しながらスラスラ音読できる+英単語熟語の意味を即答できる+英文法例文をスラスラ英作文できる+音声を聴いてほぼ完全に理解できるようにします。
(2)英文法参考書・問題集の習得:英文法例文をスラスラ英作文できる+英文を文法的に解説でき、和訳できる+英単語熟語・発音・不規則動詞の活用などの暗記事項を暗記する+全問題をスラスラ解けるようにします。
(3)英検過去問集の習得
①長文問題:スラスラ和訳できる+しっかり理解しながらスラスラ音読できる+英単語熟語の意味を即答できる+スラスラ問題を解けるようにします。
②リスニング問題:発音を全部聞けて、英語音声の意味もしっかり分かって、問題もスラスラ解けるようにします。
③スピーキング問題:文法的な誤りがなく、正確な発音で、適切な内容を、スラスラ言えるようにします。
このように習得して初めて、英語力が上がり、合格に近づくのです。
3.英語教科書習得法
3.1.英語教科書+教科書ガイド
中学生であれば、学校の英語教科書のガイドは買った方が良いです。なぜなら、教科書ガイドには、英語教科書の英文・日本語訳・文法的解説・英単語熟語の意味・発音記号・カタカナ発音等が載っており、テストで高得点を取ったり、先取りするには必須だからです。
幼児~小学生であれば、以下のような教科書ガイドだけ買えばokです。英語教科書は不要です。音声もQRコードやURL経由で聴けます。
「教科書ガイド ニュークラウン 中学英語1年」(三省堂)
「教科書ガイド ニューホライズン 中学英語1年」(文理)
3.2.英語教科書習得法
英語教科書(+ガイド)では、本文(英文)を中心に、「和訳+音読+英単語熟語暗記+例文暗記+リスニング」をして、習得=「スラスラ和訳できる+しっかり理解しながらスラスラ音読できる+英単語熟語の意味を即答できる+英文法例文を英作文できる+音声を聴いて理解できる」ようにします。
詳しい勉強法は【中学生の定期テスト満点戦略(3-1)英語】参照。
3.3.「教科書ワーク」
中学英語教科書には、教科書ごとに4~5種類の準拠問題集が発売されています(「中間・期末の攻略本」「教科書ぴったりトレーニング」等)。準拠問題集は1冊買った方が良いです。中でも「教科書ワーク」が最もオススメです。
「中学教科書ワーク 英語1年 三省堂版ニュークラウン」(文理)
「中学教科書ワーク 英語1年 東京書籍版ニューホライズン」(文理)
「教科書ワーク」や準拠問題集を買った方が良い理由は以下。
(1)「教科書ワーク」には、英語教科書の英単語帳・例文集が付いている。
(2)「教科書ワーク」には、各レッスンに模擬テストが3回分付いている。
(3)「教科書ワーク」は問題量が多い。
(4)準拠問題集により、英語教科書の理解と暗記のチェックができる。
3.4.「教科書ワーク」習得法
英語教科書の1レッスンを習得したら、「教科書ワーク」の同じレッスンを3~5回解いて、スラスラ解けるようにします。
4.中学英文法参考書・問題集習得法
4.1.オススメ中学英文法参考書・問題集
中学英文法全体が入っている以下のような教材がオススメです。「スーパーステップ 中学英文法 1-3年」「同 問題集」が最もオススメです。
「スーパーステップ 中学英文法 1-3年」「同 問題集」(くもん)
「くわしい 中学英文法」(文英堂)
「キク中学英文法」(アルク)
「これでわかる 中学英文法」(文英堂)
4.2.習得法
以下の2つの進め方を併用して習得していきます。
(1)最初から1章ずつ進めて習得していく。
「スーパーステップ 中学英文法 1-3年」「同 問題集」の習得法は【「スーパーステップ 中学英文法 1-3年」習得法】【「スーパーステップ 中学英文法 1-3年 問題集」習得法】参照。
(2)英語教科書(+ガイド)を進める中で出てきた英文法の箇所を勉強する。
こうすることで、英文法が立体的に理解・暗記できるようになり、定着していきます。
5.英単語暗記
5.1.英単語熟語集の選択
英検5級用に暗記する英単語熟語集の選択肢は以下の3つです。
(1)「教科書ワーク」付属の英単語熟語集:英検5級の英単語暗記のメイン教材としては、上記「教科書ワーク」付属の英単語熟語集がオススメです。
英語長文やリスニングの勉強のために1年英語教科書を使うのが合理的ですし、英語教科書を勉強するなら、英語教科書の英単語熟語も暗記する必要があるからです。1年英語教科書の英単語熟語を全部暗記すれば、英検5級には十分です。
(2)市販の高校受験用英単語熟語集:英検5級だけなら1年英語教科書の「教科書ワーク」付属の英単語熟語帳だけで十分ですが、英単語熟語をどんどん暗記したい場合、1年英語教科書の英単語熟語暗記後、もしくは平行して、高校入試用英単語熟語集を暗記するのもオススメです。
「短文で覚える中学英単語1900」(文英堂)
「キクタン【中学英単語】高校入試レベル」(アルク)
「中学版システム英単語」(駿台)
「中学英単語MAX3200」(文英堂)
(3)英検5級用の英単語熟語集:英検直前しか暗記せず、定着しないので、わざわざ買わなくても良いでしょう。
「英検5級 でる順パス単」(600英単語熟語:旺文社)
5.2.英単語熟語暗記法
創賢塾では、大量の英単語熟語を長期記憶に入れる暗記法(クイック・レスポンス法)を教えていますが、個々の条件により暗記法が異なるため、申し訳ありませんが、公開していません。
クイック・レスポンス法を習得されたい方には、以下の短期セミナー等でお教えしています。体験談は【2000英単語を3ヶ月(90時間)で記憶する方法】参照。
創賢塾の英単語暗記法(クイック・レスポンス法)を習得されたい方のために、自宅で受講できる【英単語帳1冊を全部暗記する3ヶ月集中オンラインセミナー】【1000英単語を暗記する1ヶ月集中オンラインセミナー】【長期勉強法コース】を開講しています。関心ある方はご参照ください。
クイック・レスポンス法は、英語通訳も使っている短期記憶に入れる暗記法を、長期記憶に入れられるように創賢塾で改良した暗記法です。
クイック・レスポンス法で暗記できる英単語数は、勉強時間に比例します。毎日30分で週100英単語(英熟語の場合は週50)、毎日1時間の場合は週200英単語暗記できます(別途、復習時間が100英単語当たり毎日5分前後必要です)。
つまり、100英単語を暗記するのに3.5時間、2000英単語(高校入試に必要な英単語数)で約70時間、復習に15~20時間、合計で90時間弱、毎日1時間で約90日(3ヶ月)で覚えられます。
「この方法なら覚えられる!この先生がいい!」
Kさん(島根県、小学6年生)
◎英検3級に合格!
念願の英検3級に合格しました。
ありがとうございました。
これで志望中学の面接のときに、今回の英語学習のことを踏まえ、より英語を勉強したいという志望動機が自信をもって伝えられると思います。
◎単語が、、、覚えられない
小学6年生の娘は英検対策を家庭学習で行っていました。
夏休み前に秋の英検にチャレンジしてみようかなという話になり、まずは単語を・・・と思いましたが、とにかく覚えられません。どうしたものかと思っていろいろ検索しているとこちらにたどり着きました。
ただ覚えるだけにお金を払うの?という気持ちもありましたが、賭けてみることにしました。
◎「この方法なら覚えられる!この先生がいい!」
2回の体験レッスンでまずは単語を覚える具体的な方法を教えて頂き、「この方法なら覚えられる!この先生がいい!」と娘が言うので継続してお願いすることにしました。
さらに単語だけでなく、英文暗記や英検対策の具体的な方法まで教えて頂けてびっくりしました。
途中家庭の事情もあり、英検までの3か月の間に10回しかレッスンを受けることができませんでしたが、日々英語力が上がっているのを感じていました。
最終的には英検3級対策の単語は800語(熟語、会話文を含め)のうち9割程度覚えることができました。 さらに単語だけでなく長文の勉強法も教わったおかげで、娘は長文が得意になり、長文を得点源にするまでになりました。
リスニングも楽になったらしく、ゆっくりに聞こえるといいます。 9月の時点で先生に「合格できますか?間に合いますか?」とお聞きすると「大丈夫ですよ」と言われたときには、本当にびっくりしました。
また一次試験だけでなく、二次試験でも、先生に勧めて頂いた例文暗記が功を奏したようです。
本当にありがとうございました。
◎本当にこの勉強法を身に付けるまで。
当初の目的は達成しましたが、これからも継続していくことが大切だと思っております。
自分でのチェックはとかく甘くなりがちで、場合によってはチェックすること自体を忘れてしまうことも多いように思います。本人が本当にこの勉強法を身につけるまで続けたいと思います。
また、国語の学習も先生と一緒にすることになり、本人は大変喜んでおります。
効果の出ない勉強は本人も苦しいと思います。
勉強法はたくさんありますが、数多くありすぎてやり方を変えているうちに時間が過ぎることも多いし、ストレスにもなります。
自分にできないのであれば、プロに道筋つけてもらうことも、大切なんだなと実感しました。
6.リーディング(長文読解)対策
6.1.リーディング教材と勉強法
英検5級のリーディング対策で使うべき教材とその勉強法は以下の通りです。
(1)英語教科書(+ガイド):普段は、上記のように「和訳+音読+英単語熟語暗記+例文暗記+リスニング」の勉強をして、英文を習得していきます。
「和訳+音読」時に※スラッシュ訳をしっかり練習します。そうすれば、英語を読んだ順番に、そして聞いた順番に理解できるようになるので、英文を速読できるようになり、リスニング理解度も飛躍的に上がります。
※スラッシュ訳:3~5ワード前後の意味のまとまりで、前から前から訳す方法。
(2)過去問:英検1~2ヶ月前から過去問を解いて問題に慣れていきます。
過去問は以下の問題集で良いでしょう。英検サイトにも数回分、載っています。
「英検5級 過去6回全問題集」(旺文社)
6.2.過去問リーディング勉強法
【過去問リーディング勉強法】
(1)解く:時間通り解き、全部解けなければ延長して解きます。それぞれ、別々に点数化できるように印を付けておきます。延長して解いた方が良いのは、時間を掛けたらどこまで解けるか知るためです。
意味が分からない英単語熟語、文法的に分からない箇所には印を付けておきます(復習はそこを重点的に行います)。
(2)解答解説を読み、理解します。
(3)間違いの原因と対策を書く:英文を読めなかった原因・問題を解けなかった原因を探し、それを毎回ルーズリーフに書きます。そうすることで、自分の弱点と補強策がはっきりします。
【英検5級過去問リーディング|正答率45%、難しかった、分からない英単語が12個、文法的に分からない箇所が6箇所、対策:「教科書ワーク1年」の英単語を全部暗記、英文法問題集を5周する】
(4)習得する:和訳+音読+英単語熟語暗記
①和訳+音読:スラスラ和訳でき、しっかり理解しながらスラスラ音読できるようにします。音読法は【英語勉強法(1-2)具体的音読法】参照。
意味を取り違えていた箇所・意味が分からなかった箇所・文法的に理解できなかった箇所には印を付け、そこを重点的に訳せるようにします。
過去問の英文を音読することで、英検の英文に慣れ、初見の英文も速く読めるようになります。音読の効果は【音読の効果】参照。
②英単語熟語:意味が分からなかった重要英単語熟語は自作英単語帳に書き、暗記します。
③英文法:文法的に分からなかった箇所については、「スーパーステップ 中学英文法 1-3年」などの中学英文法参考書で調べて理解します。
(5)3回解く:習得するのと並行して、「過去問6回分以上×3回以上」解いて、問題に慣れていきます。
7.リスニング対策
7.1.リスニング教材と勉強法
英検5級リスニング対策で使うべき教材と勉強法は以下の通りです。
(1)英語教科書(+ガイド)のリスニング:普段は、上記のように「和訳+音読+英単語熟語暗記+例文暗記+リスニング」の勉強をして、英文を習得し、毎日10分程度、リスニングをしていきます。
「和訳+音読」時にスラッシュ訳(上記)をしっかり練習していれば、聴いてすぐ意味が分かるようになります。
(2)シャドーイング:シャドーイングとは「※テキストを見ながら(慣れたら見ずに)、英語音声を聴き、それを完全コピーして約0.1秒遅れて発音する」練習です。シャドーイングをすることで、リスニング能力とスピーキング能力を同時に鍛えることができます。
※正確に言うと、テキストを見る方法をオーバーラッピング、見ない方法をシャドーイングと言います。
英語教科書のリスニングとシャドーイングを1日おきに10分ずつ練習するのがオススメです。
(3)過去問:英検1~2ヶ月前から「英検5級 過去6回全問題集」を解いて習得していきます。
7.2.英検過去問リスニング問題を解ける勉強法
英検のリスニング問題を解けるようにするには、以下の3つのトレーニングが有効です。詳しくは【リスニング習得法】参照。
(1)音声知覚:英語音声中の英単語熟語・音声変化を聴き取れるようにする。
(2)意味理解:聴いて意味が分かるようにする。
(3)問題:リスニング問題を解けるようにする。
7.3.過去問リスニング勉強法
ここでは過去問について書きますが、過去問に限らず、英検5級リスニング教材は同じように解き、習得していきます。
【過去問リスニング勉強法】
(1)解き方
①時間通り通して解く:できるだけ、1回分の過去問を、時間通り、通して解きます。その際、音声や意味が聴き取れなかった問題・解けなかった問題・自信がない問題に印を付けておきます。
②解き直す:通して解いた後、解けなかった問題・自信がない問題の聴き取れなかった箇所を5~10回聴き、解き直します。
解けたら、もしくは、これ以上聴いても分からないと判断したら、解答解説・スクリプト(英語原稿)を見ます。
③印を付ける:時間通り解いた場合と延長の場合で、両方の点数の違いが分かるように、延長して解けた問題の回答欄には別の印を付けておきます。
(2)自己採点する:解答解説・スクリプト・日本語訳を見て自己採点します。
(3)リスニングの習得:音声や意味が聴き取れて、問題もスムーズに解けた問題以外は、以下の習得を行います。詳しい習得法は【リスニング習得法】参照。
①音声を聴き取れるようにする:スクリプトを見て、音声が聴き取れなかった英単語・フレーズに印を付け、その箇所を5~10回聴いて、聴き取れるようにします。
②意味を聴き取れるようにする:音声を聴き取れるようにした後、スクリプトの、意味が聴き取れなかった箇所にも印を付け、5~10回聴きます。
それでも意味が聴き取れない箇所・英文については、音読をすれば意味が分かるようになるので、以下の音読を行います。
③100回音読:10回聴いても意味が分からない問題の英文を、意味がスラスラ理解できて、音声以上のスピードで音読できるまで、30~100回前後音読します(回数は英文難易度次第)。音読の詳しい方法は【英語勉強法(3)英語音読法】参照。
【「スラッシュ訳で3回口頭和訳+5回音読」×6~20日】
しっかり理解しながら30~100回以上音読すると、読んで意味が分かるようになるだけでなく、(日本語に訳さず)英語のまま理解できる部分が増えます。
そういう英文の音声を20~30回以上リスニングすると、聴いて理解できるだけでなく、英語のまま理解できる部分が増えていきます。
④スラッシュ訳:和訳+音読するときにスラッシュ訳をしっかり練習すれば、英語を読んだ順番に、聴いた順番に理解できるようになるので、英文を速読できるようになり、リスニング能力が飛躍的に上がります。
※スラッシュ訳:3~5ワード前後の意味のまとまりで、前から前から訳す方法。
⑤シャドーイング:リスニングと平行して20~30回以上※シャドーイングすると、リスニングだけの時より、リスニング能力・スピーキング能力が上達しやすくなります。
⑥英文法:文法的に分からない箇所があれば印を付け、英文法参考書で調べたり、英語の先生・ChatGPT等に聞いて理解します。
⑦習得の目標:「英検5級 過去6回全問題集」の6回分の音声と意味を余裕で聴き取れるようにし、問題をスラスラ解けるようにします。
(4)間違いの原因と対策を書く
問題を解けなかった原因を探し、対策を考え、それを毎回ルーズリーフに書きます。そうすることで、自分の弱点と補強策をはっきりさせます。
【英検5級過去問リスニング|正答率50%(うち当てずっぽう20%)、難しかった、聴き取れなかった英単語・連語が問題平均4箇所、文法的に分からない箇所が合計4箇所、普段リスニングをしていなかったから解けなかった、対策:毎日10分の英語教科書のリスニングをしっかりやる、シャドーイングも。過去問の復習も土日30分】
7.4.リスニング上達法
リスニング能力を上げていくには、まずは「聴ける(=聴いて意味が分かる)英文を増やす」ことが必要です。
1年英語教科書の音声や「英検5級 過去6回全問題集」のリスニング問題を聴ける(聴いて意味が分かる)ようにすれば、同じ英文は英検に出ませんが、同じ英単語熟語・英文法は出ますから、重なる部分については意味が分かる可能性が高まります。
これはリーディングでも同じで、1年英語教科書の英文や「英検5級 過去6回全問題集」の長文を読める(読んで意味が分かる)ようにすれば、同じ英文は英検に出ませんが、同じ英単語熟語・英文法は出ますから、重なる部分については意味が分かる可能性が高まります。そのために、上記のように習得していくのです。
8.スピーキング対策
8.1.スピーキング対策問題
英検のサイトに5級の映像付き例題があり、また、「英検5級 過去6回全問題集」のWeb特典で予想問題のテストが受けられます。
8.2.英検スピーキング
【英検スピーキング対策勉強法】
(1)例題:英検のサイトの映像付き5級例題を何度も見て感覚をつかみます。
(2)面接に習熟する
①問題を用意する:英検サイトや「英検5級 過去6回全問題集」のWeb予想問題など、スピーキング問題を3~5問以上用意します。もちろん多い方が良いです。
②自力で話す:できれば、初回は自力で話してみます。自分がどのくらいできるか知るためです。
これで結構言えれば、下記を練習しながら、用意した問題を5~10回練習します。
③解答を書く:用意した問題について、英語で解答を書いてみます。英語が難しければ日本語で書いてから英訳します。
スピーキング問題なのに書くのは、書かないと内容が適切か、文法的に正しいかなどをチェックしにくいからです。
④完成版の解答を作る:模範解答を参考に、またできれば※ChatGPTを活用して自己添削します。もしくは、塾や学校の英語の先生や親御様に添削してもらいます。
それを元に書き直し、添削してもらう、という作業を繰り返し、自分で納得できる内容・英文に仕上げます。
⑤模範解答・自作解答を丸暗記する:丸暗記をすることで、どう書けば(言えば)良いか、だんだん分かってきます。丸暗記の仕方は【1日10回音読×10日】。
⑥面接の練習:書いて丸暗記した内容を元に、面接の一連のプロセスを、自分で、もしくは親御様や英語の先生に手伝ってもらって、5~6回以上練習します。
⑦1問×3回以上書いて練習する:以上の作業を、1問当たり3~5回以上、繰り返します。
毎回違う内容を書くようにします。そうすることで発想力が磨かれ、本番で応用が利くようになります。
⑧10回以上練習する:用意した問題全てで、同様に行います。10回分(数問×各3~5回)以上の「模範解答+自作解答」を丸暗記し、それぞれ3回以上練習したら、スムーズに話せるようになるはずです。
※ChatGPT:有名なAIチャット(文字によるやり取り)サービスで、基本的には無料で使えます。すでに米司法試験合格レベルの能力があるとされ、英文添削・日⇔英翻訳能力は非常に高いレベルで、要約・英文の文法的解説・似た意味の英単語のニュアンスの違い等、今まで英語の先生・ネイティブに訊く必要のあったことは、ほぼChatGPTで事足ります。
8.3.英会話
英検4級、3級、準2級以降や将来のことも考えて、日頃から、あるいは夏休みなどの長期休暇や英検の2~3ヶ月前から、英会話の授業を受けるのは良い選択です。その際、以上の面接の練習も行ってもらいます。
(1)フィリピン英会話・オンライン英会話
アメリカの植民地であったフィリピンの大学教育はほとんど英語で行われているため、エリートは英語が堪能です。また、フィリピンには高給の産業が少なく、日本に比べて物価・給料も驚くほど安いため、日本や韓国の英語学校がフィリピンに進出し、エリートを雇用し、非常に安価なオンライン/オフライン英会話スクールを運営しています。
月額5000~6000円で毎日1レッスン(25分)受講可能なスクールや、月額7000~1万円前後で毎日回数無制限に受講できるスクールもあります。
(2)AI英会話アプリ
AI英会話スピークバディ、AI英会話Speakなどの、月額2000~3000円前後で使える、AIと英会話できるアプリがあります。AIも日々進歩しており、AI英会話アプリもかなり有用です。
9.終わりに
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
あなたの健闘を祈ります。