英語学習戦略(5)英作文の学習戦略


英作文を得意にするシンプルな方法があります。それは「瞬間英作文」。英文法の例文を短時間で完全記憶できる方法です。このページでは瞬間英作文について説明していきます。

1.英作文が書けるようになるには

1.1.英作文と英会話の上達法

英作文と英会話を上達させる方法は基本的に同じです。それは「瞬間英作文」です。瞬間英作文とは、「例文暗記」の一つの記憶法・記憶システムですが、単なる記憶法ではありません。後に述べますが、瞬間英作文は、音読と並んで、英語の基礎力を作るための二大勉強法の一つです。

1.2.瞬間英作文とは

瞬間英作文とは、英文法・構文・熟語などの短い例文(10~12ワード前後)を、ストレス少なく、短期間で大量に暗記するための記憶法です。
これまで、例文を暗記することは、大変難しく、負担が大きい割に、どんどん忘れていって結局覚えられないという難点がありました。これを根こそぎ解決したのが瞬間英作文です。

瞬間英作文では、例文の日本語訳を見たら瞬間的に英文を言えるようにトレーニングします。

「瞬間的に」「言えるようにする」。

ここが、瞬間英作文が単なる「例文暗記」と異なる点です。なぜ「瞬間的」かというと、瞬間的に言えるということは、記憶に深く入って忘れにくくなっていて、それによって応用もしやすいのです。応用とは、単語や時制を入れ替えて、類似例文を言える、書けるということです。

「言えるようにする」ことが重要なのは、いちいち書いていては時間がかかるのと、言えたら書けるからです。また、言語はもともと音声なので、瞬間英作文を続けると、脳の中に英語を瞬間的に言える「音声回路(瞬間英作文回路)」が出来上がり、言いたい日本語を思い浮かべたら、即座に英語が思いつくようになり、また、日本語文を見たら瞬間的に英語が思いつくようになります。

1.3.瞬間英作文は「英語で考える」を実現する勉強法

瞬間英作文で多数の英文を暗記し、その応用として、実際に英会話、英作文を大量に実践していくと、日本語を介さずに英会話、英作文ができるようになります。つまり、「英語で考える」ことができるようになります。瞬間英作文はその根幹を作る重要な勉強法です。

2.中学レベルの英作文も書けない高校生

2.1.難解な英作文問題を解いていれば、いずれ英作文が書けるようになるのか?

大学受験英作文を書けるようにするには、過去問にあるような難解な英作文をウンウンうなりながら英作していけばいいのか。

違います。

まずは、中学英文法の例文を暗記すべきなのです。

なぜか。

それは、ほとんどの高校生が中学レベルの英作文もまともに書けないからです。

2.2.ほとんどの高校生は中学英文法の例文を英作文できない

当塾では、多くの高校生に、中学レベルの文法例文を英作文してもらうのですが、たいてい、中学1年や2年生程度の例文も英作文できません。例えば、以下のような日本語を英語に即座に自信を持って英訳できますか?

①あなたのお父さんは今家にいますか?(中1レベル)
②美雪は公園で今何をしているのですか?(中1レベル)
③何枚の写真をジョンは撮りましたか?(中1レベル)
④何か暖かい着るものをお持ちですか?(中2レベル)
⑤これらの小説の中でどれが一番おもしろいですか?(中2レベル)
⑥あなたは家を綺麗に保つべきです。(中3レベル)
⑦彼女はどれくらいロンドンに住んでいますか?(中3レベル)

①Is your father at home now ?
②What is Miyuki doing in the park ?
③How many pictures did John take ?
④Do you have anything warm to wear ?
⑤Which is the most interesting of these novels ?
⑥You should keep your house clean.
⑦How long has she lived in London ?

実際、ほとんどの高校生がこのような中学レベル英作文を自信を持って答えられませんし、正解もできません。中学英語を、読んで理解はできるが、自分で英文は作れない。要するに、文法の理解と記憶が浅く、曖昧なのです。文法は英語力の屋台骨なので、文法の記憶が曖昧だと、英語全体の理解に支障が出ます。リーディング、リスニング、英作文、英文法問題、全てが弱い土台の上に載り、グラグラなのです。

3.大学受験レベルの英作文を書けるようにする順序

では、どうしたら大学受験レベルの英作文が書けるようになるのか。それは以下のような順序で勉強すれば、書けるようになります。

(1)中学例文暗記:中学英文法を網羅した例文集を瞬間英作文で暗記する
(2)高校例文暗記:大学受験英作文対策例文集を瞬間英作文で暗記する
(3)実践演習:志望校に合わせた実践演習

以下でこれについて詳述していきます。

3.1.中学例文暗記:中学英文法を網羅した例文集を瞬間英作文で暗記する

上記例文を含めて、中学英文法の例文をスラスラ英作文できるという高校生を除いて、まずは中学英文法の例文集を瞬間英作文で暗記していきます。例えば以下のようなテキストです。

「99パターンでわかる中学英語文型の総整理(CD付き)」(学研)
「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング(CD付き)」(森沢洋介著)

瞬間英作文のキモはこの中学英文法例文の暗記にあります。中学例文をスラスラ言えるようになれば、英語をスラスラ作れる(言える、書ける)アタマが出来上がります。これを英語回路(英作文回路)と言います。中学レベルの例文で英語回路を作れば、あとは表現を増やすだけで、より複雑な英文も作れるようになります。高校レベルの例文を暗記するのもグッと楽になりますし、そうすれば、受験レベルの英作文も書けるようになります。

よって、この中学英語例文の暗記を軽視せず、しっかりと記憶していきましょう。

中学で覚えるべき文型の数は100~150前後で、応用例文を合わせると400~600例文前後です。瞬間英作文の手法を使えば、例えば、平均12ワードの400例文を完全記憶するのに必要な時間は約30時間です。1日1時間×1ヶ月で【日本語訳⇒英文】がスラスラ言えるようになります。
瞬間英作文の具体的なやり方は後述します。

3.2.高校例文暗記:大学受験英作文問題対策例文集を瞬間英作文で暗記する

中学文法例文集を終えた後は、もしくは、中学例文程度は楽に書けるという高校生は、高校レベルの英文法・構文・英作文例文集を暗記していきます。中学例文集を終えた後なら、スムーズに覚えることができます。以下から二冊前後記憶すればよいでしょう。

「チャート式デュアルスコープ総合英語」(数研出版)
「総合英語Forest音でトレーニング」(桐原書店)
「新・基本英文700選」(駿台)
「英作文基本300選」(駿台文庫)
「英語構文基本300選」(駿台文庫)
「英語の構文150」(美誠社)
「入試英語最重要構文540」(南雲堂)
「英語構文必修101」(Z会)
「ドラゴン・イングリッシュ基本英文100」(竹岡広信、講談社)
「DUO3.0」(アイシーピー)

3.3.実践演習:志望校に合わせた英作文問題集を解く

以上で英文法の骨格は記憶し終わったことになるので、インプットは十分です。これからはアウトプットにも力を入れます。すなわち、志望校の過去問の英作文問題を解き、その模範英文を瞬間英作文で記憶します。また、志望校の英作文傾向に合致した問題集の問題をどんどん解き、模範英文を記憶していきます。

「大矢復 英作文講義の実況中継」(語学春秋社)
「大学入試英作文ハイパートレーニング和文英訳編」(大矢復、ピアソン桐原)
「[自由英作文編] 英作文のトレーニング」(Z会)
「志望校の過去問」(教学社)

このあとは物量作戦がものを言います。時間がある限り、英文を覚え、問題を解いていきましょう。

4.瞬間英作文の実際

【瞬間英作文の具体的なやり方】

①文法的理解:英文を文法的に完全に理解する。
②口頭和訳する:意味がスラスラ分かるようにするため、3回口頭和訳する。
③音読・暗唱する:5回前後音読し、スラスラ言えるようになったら、そらで暗唱する。
④日本語訳を見て英文を言う:暗唱できるようになったら、日本語訳を見て英文を言う。言えなかったら、また暗唱し、日本語訳を見て英文を言えるまでトレーニング。
⑤どんどん進め、最後に2回目を行う:言えたら次の文へ。その日の分が終わったら、その日の最初の部分からもう一度日本語訳から英文を言う。言えなかったら暗唱。言えるまで「暗唱⇒日本語訳から英文を言う」を繰り返す。
⑥次の日以降、次へ次へ進む。
⑦復習は14日以内に行い、そのセットを10周する:10~14日は次々進めるが、14日以内に進んだ分を一セットにしてその分を10周する。例えば、14日で3章分30ページ進んだとしたら、その30ページを一セットにして、10周する。【日本語訳⇒英文】が瞬間的に言えるようになった文は外していく。最終的に全文を瞬間的に言えるようになったら、次のセットへ。
⑧2セット目以降も同様に瞬間英作文していく。
⑨全体を10周:教材の最後まで終えたら全体を10周する。ただし、ここまででほとんど覚えているから、時間はそれほどかからない。
⑩ランダム瞬間英作文:最後に、覚えにくかった英文を、ランダムに瞬間英作文して覚えていく。

5.瞬間英作文の特徴

5.1.音読と瞬間英作文、それぞれの長所と役割

音読と瞬間英作文(例文暗記)は、時間対効果の最も高い(費やした時間当たりの効果が最も高い)英語勉強法です。

音読をすると英文をスラスラ読んで理解できるようにはなりますが、正確で素早い英作文はできません。そこまでの正確な文法理解と記憶の深さが音読では必要ないからです。

音読が英文の知識の幅を広げるのに対して、瞬間英作文は深く正確な記憶を作ります。英語の4技能、「読む、聴く、書く、話す」のうち、「読む、聴く」という受動的な英語力の養成には音読が有効で、「書く、話す」という能動的英語力の養成には瞬間英作文が有効です。

英語の基礎を作るのは、この「音読と例文暗記」の2つです。この2つで英語の受け皿、型、核を作ることができ、あとは語彙や表現を増やしていけば、英語を自在に操ることができるようになります。

5.2.やってみればカンタン、瞬間英作文

「例文暗記」は英語学習者が最も避ける学習であり、「自分は300例文も500例文も絶対覚えられない」と、やる前から諦めている方も多いでしょう。しかし、瞬間英作文の方法を使えば、その懸念は吹っ飛びます。瞬間英作文の方法論に従えば、実に容易に、大量の例文を少ない時間で暗記できるのです。
例えば、平均12ワードの400例文を完全記憶するのに必要な時間は、平均的な高校生で約30時間です。100例文なら10時間弱で記憶できます。これは試して頂くしかありません。
もし、瞬間英作文は効果がありそうだからやってみたいが、自分だけでは自信がない、という方がいらっしゃいましたら、当塾で方法を教え、記憶するのをサポートしています。お問い合わせ下さい。瞬間英作文の効果を体験していただくことができます。

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【終わりに】

例文暗記は、英作文という英語の一分野の対策に役立つだけでなく、英語力全体を引き上げてくれる素晴らしい勉強法です。英作文がない大学を志望している場合でも、継続的に英文を記憶していけば英語の成績は大きく上がることでしょう。
以上、【高校生の英語学習戦略(5)英作文の学習戦略】はこれで終わりです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

参考文献:「英語上達完全マップ」(森沢洋介著、ベレ出版)


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