数学勉強法(3)復習戦略


数学を得意にするには復習は欠かせません。復習をする際は回数や間隔が重要です。このページでは最適な復習回数と間隔について述べていきます。

1.一冊を完璧にマスターする

数学に限らず、成績を上げるためには、1冊を完璧にマスターすることが有効です。

1.1.同じ分野の問題集を並行して2冊以上使うのは効率が悪い

「”一冊”を完璧に」という意味は2つあります。一つは、同じ分野の問題集は、原則一冊だけする、並行して2冊以上しない、ということです。例えば、数学で、学校と塾で別の問題集を使うのはムダです。教科書と合わせて3冊を並行していたのでは、どれも中途半端になり、復習もままならず、習得できない可能性があります。
その場合は、どれを自分の中心にするかを決め、そのテキストについては5~10回復習し、完全にマスターすることに努めましょう。

1.2.次へ次へ進む勉強法は、ストレスはたまらないが、効率が悪い

もう一つは、一冊を何回も復習して完璧にするという意味です。これと反対の勉強法が、「次へ次へ」行こうとする勉強法です。つまり、一冊の問題集を最後まで進めたら、復習をほとんどしないで次の問題集へ行くというやり方です。これは、集団授業の塾ではどこでもこういう勉強法で運営していますから、非常にポピュラーですが、効率が悪い最悪の勉強法です。
先へ先へ進む勉強法では、たくさんの問題をすれば実力は上がると考えます。しかし、実力を上げるとは、「解けない問題を解けるようにする」しかないのですから、解けない問題を復習で解けるようにしなかったら、実力はなかなか上がらないのです。立ち止まる勇気を持って欲しいものです。

次へ次へ進む勉強法は、確かに、精神的にはラクです。一方、途中で何度も復習し、1回終わったらまた全体を復習するような勉強法は、なかなか先へ進まず、復習したらしたで、一度出来た問題のうち何割も解けなくなっているので、気が滅入ります。
しかし、数週間で解けなくなるということは、残りも時間がたつにつれて解けなくなる可能性が高いということであり、そうなると、入試の時に役立つかははなはだ疑問なわけです。逆に、しんどいですが、二週間に一度復習タイムを取り、きっちり復習してからまた進む、という復習中心の勉強法では、やったことが確実に身に付き、実力が上がり、テストの点も上がっていくので、結果的には自分のためになります。ぜひ一度試してみて下さい。

1.3.「一冊を”完璧に”」するとは

「一冊を”完璧に”」するとは、自分が選んだ中心的な一冊については、「見たら解き方がスラスラ思い浮かぶ状態」にするということです。
「スラスラ状態」にするには、普通の人で5~10回の復習が必要です。数学の得意な人は2~3回の復習で「スラスラ状態」になる人もいます。個々の必要回数は異なりますので、回数というより、「問題を見たら解法がスラスラ思い浮かぶ状態」を目標にします。

1.4.一冊を完璧にする勉強法の利点

教科書、傍用問題集、標準的な問題集、受験問題集と、一冊ずつ完璧にマスターすることにより、基礎の理解と記憶が盤石になり、標準問題の理解と記憶が盤石になり、応用問題が解けるようになります。
一方、復習を重視せず、次へ次へ進む勉強法では、理解も記憶も時間と共に薄れていくため、次の問題集を解くとき、前に解いたのと類似問題でも解けたり解けなかったりで、進歩がありません。
試しに2~3ヶ月前に解いた問題集をやってみて下さい。当時解けなかった問題の多くが解けなくなっていることでしょう。現実を見れば、復習中心の勉強法の利点が分かります。

2.復習戦略

2.1.定評ある薄い問題集を選ぶ

自分で問題集を選ぶときは、解説が分かりやすく、”薄い”ものを選ぶことをオススメします。”薄い”とは、問題数が少ないという意味です。問題数が少なければ少ないほど、最後まで終えることができる可能性が高まり、復習の回数も増やせるからです。問題集のマスター、すなわち、「問題を見たら解き方が思い浮かぶ状態」にするには、5~10回の復習が必要なので、問題数が少ないほどマスターできる可能性が高いのです。

下手に問題数が多くて、一回終えるのに3~4ヶ月もかかるような問題集を選ぶと、復習がしづらいので、避ける方が得策です。

2.2.復習10回

数学に限らず、どの教科でも、自分がマスターすると決めた問題集は、「問題を見たら解き方がスラスラ思い浮かぶ状態」「即答できる状態」にまでします。そうすることで、問題集の内容が長期記憶に入って忘れにくくなり、また、解くスピードも速くなり、応用問題が解ける土台ができます。
そのためには、問題集を適切な間隔で何回も復習する必要があります。回数的には、数学は、得意な人で3~5回、普通の人で5~10回、苦手な人でそれ以上です。

成績がいい子はみんな「10回くらいはやっている」

「きめる!センター現代文」船口明著 406ページ

先日ある生徒が落ち込んだ顔で僕を訪ねてきました。「理科が苦手で、どうしても成績が上がらないんです……」。彼はこう言います。「テキストは復習して内容は理解してます」「問題集で演習もしました」「それなのに上がらない」と。

僕は聞きました。「問題集は何回やったの?」。「項目にもよりますが、間違ったところは2回、解けたところは1回です」。なるほど。そりゃあそうです。それでは成績が上がるわけがありません。

勉強は「繰り返し」で成績が上がっていくものです。

かつて、ある超難関国公立大の医学部に現役合格した女の子は言いました。「私は『天才』なんかじゃないんです。K君みたいに、授業の復習をして問題集を1回解いただけで出来るようになるっていう子もいます。ああいう子は確かに天才です。でも私、理科も数学も10回くらい繰り返して、やっとできるようになるんです。だから私は天才じゃありません。」

僕は「はっ」としました。彼女はずっと全国模試の成績が一ケタ台だった子です。正直、そこまで繰り返しているとは思っていなかった。でも、彼女は、「10回やって」その順位にいたんです。しかも彼女は、周りの友達も、成績がいい子はみんな「10回くらいはやっている」って言うんです。

どうでしょう。皆さんは「天才の勉強法」になっていませんか。

才能がないんじゃない、繰り返しが足りないだけです。だからできないと嘆く前に、何度も繰り返す。5回やってダメなら10回やればいい。10回でダメなら15回やればいいんです。

2.3.二週間以内に復習に入る

間隔的には、一回目にやってから二週間以上たつと急速に忘れていくので、二週間を目途に復習に入ります。二週間進めた分を一セットにし、その分を5回前後復習するのです。そうやって最後までたどり着いたら、更に、間違えた問題のみ、5回前後復習します。こうしてしつこく復習を続けることでやっと、勉強内容を長期記憶に入れることができ、スラスラ解けるようになります。

2.4.日曜日ごとに復習する

二週間以内の復習とは別に、日曜日を復習日にして、その週の復習をします。これは土曜日でも他の曜日でも構いませんが、特定の曜日を決めておきます。決めておくことで、毎週その曜日になると復習するので、忘れずに復習することができます。
復習時間は個々の状況によって違いますが、一時間でも構いません。書いて解く時間がなければ、問題を読み、解法を思い浮かべ、解答を見て解法を記憶します。書いて解く時間があれば、書いて解き、解法を覚えます。

2.5.復習の目標:スラスラ解けるようにする

何度も書いているように、復習の最終目標は「問題を見たら解き方がスラスラ思い浮かぶ状態」にすることです。皆さんはおそらく一度もそのような状態まで習熟したことがないので分からないと思いますが、10回復習したら、本当にそのような状態になります。それは大きな自信になりますし、同時に、成績も上がっていきます。ぜひ一度やってみて下さい。

2.6.公式、定理を一問一答式で覚える

公式や定理は、正確に即座に出てくるようにしておく必要があるので、曖昧なものは、ひとまとめにして一気に覚えます。記憶すべき内容を、ルーズリーフやノートに一問一答式に(左に問い、右に答え)書き出し、音読で覚えていきます。見るだけや書くより、音で覚えてから書いた方が時間は短縮できます。

【体験談】

「勉強が面白くなってきた」

Mさん、中学3年生、沖縄県宮古島市

◎のんびりもいいけれど

私(父)はもともと東京出身で、沖縄生活に憧れて宮古島に10年前に移住してきました。のんびりしていていい所なのですが、子どもが中学生になって、東京育ちの私には教育環境が心配になってきました。ネットでいろいろサーチしていて、今はスカイプで東大生でも京大生でも教わることができると知りました。その中で「勉強法」ということに特化し、記事も復習や音読などの真っ当な内容だったので、創賢塾が一番期待できそうだと思い、お願いした次第です。

◎自分から進んで勉強をするようになった

一番大きな変化は、英単語をすぐに覚えられたことで、「自分にもできる」という自信が出来たようで、自分から進んで勉強をするようになったことです。今までは勉強が嫌いで家では全くしていなかったので、その変化が私には一番の収穫です。その結果、学校のテストでも成績が急激に上がり、各教科、始める前より平均で25点くらい上がっています。

◎授業が楽しい、勉強が面白い

娘は先生の授業が楽しいようで、なぜかを聞くと、質問したら全部納得できる答えが返ってくること、各教科の重要性や社会でどういうふうに役立つかなども教えてくれて勉強に興味が持てるようになり、勉強自体が面白くなってきたこと、実際に英語や数学の勉強法で成績が上がっているので信頼していることなどが理由のようです。

私は授業の様子をできる限り後ろで聞いているのですが、相性が合うというか、とても気さくで明るいのが良い影響を娘に与えている気がします。

インターネットのおかげで離島でも東京基準の授業が受けられて、良い世界になったものだと思います。これからもよろしくお願いします。

「中学受験での敗因は復習しなかったこと」

Tさん、中学2年生、東京都

◎英単語記憶や英語音読はすぐに効果が出た

私は都立中高一貫校を受験して失敗してしまい、公立中学に行かざるを得ませんでした。高校入試で失敗するのは嫌だったので、自宅で出来る家庭教師を探してもらい、創賢塾で習い始めました。創賢塾で教わる勉強方法は、今まで塾でやってきたことと全く違い、当初はとてもとまどい、なかなか信じることができませんでした。ただ、英単語記憶や英語音読はすぐに効果が出たので、数学の復習中心の勉強法、暗記数学も実践していき、数ヶ月したら今までの勉強法より効果的だと分かってきました。

◎対極の勉強法

中学入試の時の塾の勉強法は、とにかくたくさんの問題を解く、復習はその日の夜だけ、先へ先へ進み、後を振り返らない、辞書のような分厚い問題集をひたすら先へ進める、というものでした。一方、創賢塾の勉強法は、1冊の薄い問題集を徹底的にマスターする勉強法で、復習は最低5回、スラスラ解けるまで10回でも解く、考える時間は5分までという極端なものでした。

◎どこかで見たような問題が解けない理由

先へ先へ進み復習をしない勉強法は、たくさんの問題を解くのでやった気にはなりますが、それで出来るようになったかというとそうではありませんでした。どこかで見たような問題ばかりでしたが、解ける問題もあり解けない問題もありました。この「見たことがある」と「解ける」の間の溝を埋められなかったのが、中学受験での敗因だと分かりました。そしてその溝を埋めるのが「復習」だということも。

少し遅かったですが、高校受験、大学受験には間に合うので、良しとしましょう。1年半創賢塾を続けてきて、学校では5番以内をキープできています。成績を上げる勉強の仕方もわかりました。感謝しかありません。ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。


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