英語学習戦略(1)高2までの学習戦略


【高2までの学習戦略:はじめに】

英語には、「英単語・英熟語・構文・英文法・英文解釈・英語長文・英作文・リスニング」など、習得すべき項目が国語と並んで多く、しかもそれぞれの習得には時間がかかるため、「何を、どういう順序で、どういう勉強法で取り組むのが一番良いのか」という勉強全体の戦略が大事になります。以下ではこのことについて詳述していきます。

高校生の英語学習に少しでもお役に立てば幸いです。

以下では、大学受験で英語を得点源にしたい場合、高校1~2年生の時に必要になる「勉強内容・順序・勉強法」を書いていきます。英語が苦手な人も得意な人も、参考になるように書いていきます。

1.高2までは教科書を中心に勉強する

1.1.教科書を使い倒して基礎力を身に付ける

高校生には、学校の教科書も満足に読めもしないのに、教科書を軽んじて、英文解釈や長文問題集をやりたがる人が大勢いますが、それは間違いです。まずは教科書の英文を読んで意味がスラスラ分かるようにする。そして教科書の文法の例文を理解し、記憶する。こういう地道な勉強をすれば、大学受験に必要な基礎力は身に付きます。
英文解釈や長文問題集に手を出す前に、教科書を使い倒して基礎を固めましょう。

1.2.教科書を習得する3大勉強法:音読・例文暗記・英単語記憶法

教科書を習得する際に、当塾で生徒に教えている勉強法は、音読、例文暗記、そして英単語記憶法(クイック・レスポンス法)です。学校の授業やテストに合わせて教科書を数十回音読して、スラスラ読んでスラスラ理解できるようにする。教科書の例文を理解し、スラスラ訳せるようにし、暗記する。そして教科書の英単語・英熟語や学校の小テストで使用する英単語集を記憶していきます。

生徒により勉強時間が違うので、どこまでできるかは個人差がありますが、音読の回数を増やせば増やすほど、暗記した例文の数が多ければ多いほど、英単熟語を覚えれば覚えるほど、成績が上がるのは間違いないところです。みなさんもぜひこの3つを実践してみましょう。

1.3.高校生が習得すべき内容はほとんど教科書に入っている

高校1~2年生の間は、学校の勉強、つまり、リーディング教科書や文法教科書、学校で使う英単語集や問題集中心で勉強していくのが賢明です。なぜなら、高校1~2年で習得すべき内容はたいてい、これらに入っており、テストもあって何度も復習する機会があり、また、他の教材をやる時間がない場合が多いからです。逆に、これらの学校の勉強の復習をしないまま英文解釈書や長文問題集をするのは、穴のあいたバケツに水を注ぐようなものです。基礎がないと、より高度な内容は身に付きにくいのです。

読解、英文法などは教科書の英文をしっかり理解・音読・記憶すれば確実に読解力、英文法力は上がりますし、英単語は学校でたいてい小テストをしていますから、それに合わせて覚えていけばよい。英語長文やリスニングは教科書の音読トレーニング(音読+シャドーイング+リスニング)をしていけば対策できますし、英作文も、文法や読解の教科書の例文をテストに合わせて瞬間英作文で覚えていけば対策できます。

要するに、教科書を使い倒せば、それで大学受験対策に直結します。その他の問題集などは、高2の終わり頃までは、原則、あまり必要ありません。

2.偏差値55以下の高校生は中学英語の復習をするべき

2.1.偏差値が55以下の場合は中学英語に抜けがある

高2までは教科書(学校の教材)中心でと述べましたが、例外が2つあります。それは、「中学の復習」と「英文解釈」です。
偏差値が55以下の場合、たいてい中学レベルの知識に抜けがあります。具体的に言うと、文法・単語・熟語に欠落があります。特に、文法を早めに補っておかないと、どんどん分からなくなるおそれがあります。
よって、偏差値が55以下の高校生はできるだけ中学英語の復習をしましょう。

2.2.偏差値が55以下の高校生がするべき3つのこと

 (1)中学英文法の総復習

高校になったらどんどん英語が難しくなります。それについて行くためにも、文法がよく分からない高校生は、急がば回れ、中学英語を総復習して、穴をふさぎましょう。
具体的には、中学英文法問題集まで戻るか、中学英語を復習しながら高校英語につなげられる以下のような問題集をするのがオススメです。

・中学英文法復習:
「ハイパー英語教室中学英文法(CD付き)」(安河内哲也著、桐原書店)

・中学英文法と高校英文法を両方学べる:
「安河内の〈新〉英語をはじめからていねいに 1&2」(安河内哲也著)
「大学入試英文法ハイパートレーニング1」(安河内哲也著、桐原書店)

 (2)中学3年の教科書の音読トレーニング

中学時代から音読をしっかりやってきた人を除いて、高校生でも、偏差値55以下の場合、中学教科書をスラスラ読めて、スラスラ意味が分かる人は多くありません。この場合、高校の授業で学んでいる難しい内容をウンウンうなりながらゆっくり読むのと並行して、中学3年生の教科書を音読トレーニング(音読70回+シャドーイング30回+リスニング30回)することが英語の基礎を作るのに役立ちます。中学レベルの英文をスラスラ理解できるようになれば、高校英語を学ぶ基礎が出来上がり、高校英語がスムーズに頭に入ってきます。

中学レベルの基礎(文法と語彙)がないまま難しい内容を学んでも、理解が曖昧になり、また、覚えるべきことが多くて覚えきれず、どんどん忘れていきます。挙げ句は、どこが分からないか分からなくなり、何を勉強しても身に付かないという悪循環に陥る危険があります。
ぜひ1年の夏休み、冬休み、春休みなどに中3教科書に集中して取り組み、一気に中学レベルの穴を埋めて土台を作りましょう。

 (3)中学英文法の例文を記憶する

例文暗記は偏差値が60を超える人でも、中学レベルが抜けている場合が多いので、60以上の人にも、例文暗記をすることをオススメします。英語の基礎が出来上がります。

英語の勉強の中で、音読と並んで最も効果がありながら、最も避けられているのが、文法や構文の例文を暗記する「例文暗記」です。例文暗記をすれば、英作文力や英文法力を上げるのに直接役立つだけでなく、英語力全体を底上げします。

当塾では、多くの高校生に、中学レベルの文法例文を英作文してもらうのですが、たいてい、中学1年や2年生程度の例文も英作文(書く、言う)できません。例えば、以下のような日本語を英語に即座に自信を持って英訳できますか?

①あなたのお父さんは今家にいますか?(中1レベル)
②美雪は公園で今何をしているのですか?(中1レベル)
③何枚の写真をジョンは撮りましたか?(中1レベル)
④あなたは家を綺麗に保つべきです。(中3レベル)

①Is your father at home now ?
②What is Miyuki doing in the park ?
③How many pictures did John take ?
④You should keep your house clean.

実際はほとんどの高校生がこのような中学英語を自信を持って答えられませんし、正解もできません。その場合は、明らかに中学レベルの文法に大きな欠落がありますから、早めに補強しておいた方が自分のためです。
その補強のために必要なのが、中学英文法の例文暗記であり、例文暗記を、従来よりもずっと短期間で、ストレス少なく覚える方法が「瞬間英作文」です。
具体的には後述しますが、以下のような「中学英文法の内容を網羅した例文集」を瞬間英作文で暗記していきます。

「99パターンでわかる中学英語文型の総整理(CD付き)」(学研)
「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング(CD付き)」(森沢洋介著、ベレ出版)

3.英文解釈は早めに習得する

3.1.英文解釈は1~2年のうちに始めるメリットが大きい

高校1~2年のうちは、中学の復習を除いては、基本的に、教科書や学校で使う単語集を中心に勉強していくことをオススメしますが、唯一例外は、英文解釈です。英文解釈は早めに始めることのメリットが大きいからです。

3.2.英文解釈とは

英文解釈とは、英文を、
(1)形から理解するために「構造分析」し、
(2)意味から理解するために「読解英文法」を学び、
(3)構造分析と読解英文法の知識をもとに「和訳」を書いて、自分の理解が正しかったかを確かめる、
(4)以上を続けて、構造分析と読解英文法を習得し、和訳・英文読解をスムーズにする、
というトレーニングのことを言います。
英文解釈を学べば、教科書や英語長文の理解が飛躍的に向上します。

3.3.「構造分析」とは

英文解釈の「構造分析」とは、英文を理解、和訳するために、
「英文の構造を見抜く」
=「五文型の区別をする」
=「文の意味を理解するために、SVOCM(主語・動詞・目的語・補語・修飾語句)の区別をし、修飾語句がどこに掛かるかの修飾関係を明らかにする」トレーニングです。
構造把握とも言います。

3.4.読解英文法とは

読解英文法とは、「読解問題、英語長文問題に含まれるやや難解な英文法、例えば、倒置や関係詞、分詞などの複雑な英文法と英語構文」のことです。これを理解し、記憶し、和訳できるようにすることで、英文読解力、和訳力を上げていくことが可能になります。

この「読解英文法」が入った英文で、「構造分析」をし、「和訳」するトレーニングを「英文解釈」と言います。

3.5.英文解釈のメリット

英文解釈に習熟していくと、構造が複雑で意味が取りにくい英文を、どう考えて意味を取っていくかが分かるようになります。つまり、英文を素早く理解する、読む、和訳するのに役立ちます。

読解英文法の習得には6~12ヶ月前後かかりますが、構造把握の技術自体は1~2ヶ月という短期間で習得可能です。しかも、構造把握がスラスラできるようになれば、教科書や英語長文の理解が格段に容易になるので、早めの習得のメリットが大きいのです。

4.復習システムを持とう

4.1.成績が上がらない根本的な原因

偏差値55以下の高校生はたいてい、復習に対する意欲が弱く、効率的な復習システムを持っていません。それが成績が上がらない根本的な原因です。英語でも数学でも「復習」しないで先に先に進めても、習ったこと、覚えたこと、理解したことをどんどん忘れていくので、勉強時間のわりに効果が少ない(時間対効果が低い)のです。「先へ進みつつ、復習はしっかり」という勉強法が効率的な勉強法です。

4.2.習ったことを長期記憶に入れるための復習システムを持つことの重要性

「復習はしっかり」とは、「問題集は5回以上復習する、英単語集は覚えるまで10回以上しつこく復習する、英語の教科書は50回以上音読する」などです。要は、習ったこと、覚えたこと、理解したことを長期記憶に入れる自分なりのシステム(学んだことをどのくらいの日にち間隔で復習し、合計何回くらい復習するかのプラン)を作れるかが勝負になります。このシステムは、科目・分野によっても日数・回数が違いますし、個人の記憶力によっても変わってきますので、どうしても、個々が自分に合わせて作っていく必要があります。
当塾では、英語を初めとする全教科について、長期記憶に入れるシステムの雛型(手本)を持っており、それを個々の高校生に合わせて設計し直し、生徒に提供しています。

「大学受験に必須の2000英単語を120時間で覚えきるための記憶法と復習システム」

「英文法を記憶し、忘れないための勉強法と復習システム」

「英語長文を読めるようになるための勉強法とその上達に合わせた組み合わせ方」

「英作文が書けるようにするための勉強法と復習システム」

など、生徒の必要に応じた復習システムを教え、習得してもらっています。
これらの復習システムに興味のある方は、このページや他のページで概説していますし、また、当塾にお問い合わせいただければ詳しくご説明いたします。

5.塾・予備校・インターネット講義動画の賢い使い方

5.1.集団授業を役立てられる人、ムダにする人

塾や予備校(以下、予備校も含めて塾と表記します)に通われている方も多いと思いますが、集団授業は、偏差値55以下の人は成績が上がりにくいので、避けた方が良い場合が多い。塾でテキストを解説してもらえば、その時は理解できるかもしれませんが、次へ次へ進むので、たいていの人は、復習が追いつかず、数ヶ月もたてば、かなりの部分を忘れていまいます。
試しに、3ヶ月ほど前に習った塾のテキストの英文を読んでみてください。当時の授業前に理解できなかった、読めなかった、間違えた部分のうち、半分以上をスラスラと読んで理解できなかったら、その授業が、短期記憶(1ヶ月以内に忘れる記憶)にしか入っておらず、あなたの役に立っていないことを示しています。8割以上読めたら、その授業は役に立っており、9割以上なら、素晴らしいことです。塾はあなたには役立っています。続けても良いでしょう。

塾の集団授業は「理解できなかったことを理解できるようにする」ために存在し、そしてその理解を「短期記憶(数日~1ヶ月以内に忘れる記憶)から長期記憶(数ヶ月~数年以上保つ記憶)に移す」作業は、自分でする必要があります。誰もそれを代行してはくれませんし、それを管理・チェックしてくれる人もいません。

5.2.幻想を捨て、現実を見る

有名な塾に通っている人の多くは幻想を抱いています。「この塾に通うだけで成績が上がる」という幻想です。有名なのだから、良い授業をしているに違いない。良い授業を受ければ、英語の成績は上がるはず。
実際に成績が上がっている人は多いでしょう。その人には合っている可能性があります。しかし、半年以上通って成績が上がっていない人は、原因を検討してみるべきです。
その原因の多くは、塾に通っても復習をしないので成績が上がらない、塾に行くので学校の授業の復習時間を取れなくなり、共倒れになっている、などです。

浪人生なら潤沢な受験勉強時間を確保できるでしょうが、高校生には学校の行事やクラブがあり、受験に関係ない科目の勉強や宿題もする必要があります。勉強時間はもともと足りないので、通うだけの効果があるのか、特に、成績が上がっていない高校生は今一度考え直す必要があるかもしれません。

5.3.塾は「補習」が吉

上記で、塾の授業を役立てられなかった人が受けるべきなのは、集団授業ではなく、補習です。家庭教師や、分からないところを個人的に聞ける塾、つまり、個別指導塾がその人たちには必要です。どんどん忘れていく人には、たいていの場合、中学英文法レベルに抜けがあるので、そこを「理解」させてもらい、あとは自分で何度も復習して定着させていきます。

ただし、ここでも、自分だけで復習して定着させることは、実際にはなかなかできないので、そういう復習システムを教えてくれ、管理・チェックしてくれて、最後まで面倒を見てくれるような塾が、この種の人には一番合っています。そういう個別指導塾か家庭教師を探してみてください。

5.4.インターネット講義動画配信サービスの賢い使い方

 (1)塾より有用なインターネット講義動画配信サービス

塾の集団授業を受けるくらいなら、「スタディサプリ(旧受験サプリ)」などの「インターネット講義動画配信」の授業を自宅で見る方が遙かにオススメです。大手予備校と同等の質・内容・種類を揃えた講義動画を、自宅で、何度でも、月額1000円程度の費用で受けられるからです。しかも、中学英語にさかのぼった講義もあり、文法や長文の先取りもできます。

 (2)講義動画配信サービスの欠点

ただ、この動画配信サービスにも欠点はあり、それは「見るのに時間がかかる」ことです。同じ内容を書籍なら半分以下の時間で進めることができます。分かっているところはサッサと進め、理解しにくいところをじっくり読むなどの変化を自分で付けられるからです。動画授業ではこうはいきません。基本的に分かっている部分も分かっていない部分も、全て見る必要があります。

 (3)「中学の復習」や「先取り」に使う

よって、動画配信サービスの賢い使い方は、「苦手な分野、基礎ができていなくて学校の授業が理解できない分野」と「学校でまだ習っていない部分の先取り」を中心に見ることだと思います。基礎ができていたら、英語や数学は、自分で問題集を解いていった方が時間が短くて済むからです。基礎ができていない科目、分野は、問題集で「理解」できない可能性があり、そこは講義動画の方が優位な可能性があります。

いずれにしろ、塾や講義動画で「理解」したとしても、「記憶」は自分でする必要があります。よって、塾や講義動画に依存しない、主体的な勉強態度、すなわち、復習システムの確立とその実践が必要になります。


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