日本史の暗記戦略(1)センター試験対策編


400ページ超の教科書1冊分を暗記しなければならない大学入試の日本史では、効率的な記憶法を会得し、暗記戦略を構築できるかどうかが合否を分けます。

 暗記戦略」とは、合格レベルに達するまで、どの教材を、どういう順序で、どう暗記していくかの、システマティックかつ長期的な計画のことです。

このページでは「日本史をセンター試験のみ受ける受験生」を対象に、日本史で9割以上取るための、99%の高校生が知らない日本史の暗記戦略と記憶法について書いていきます。

「文系の中堅私立大学(河合偏差値50~55の日東駒専レベル)志望の受験生」も、センター試験対策をしていれば余裕で合格しますから、このページを参考にしていただければと思います。

「日本史論述がある大学志望者」の日本史勉強法はこちら、「「難関私立大志望者」の日本史勉強法はこちらに書いています。

1.受験勉強の全体戦略

受験までのセンター日本史の全体暗記戦略は以下のようにするのが効率的です。

(1)通史暗記:センター試験で8割取れるだけの基礎知識(用語と流れ)を暗記

通史暗記の第一目標はセンター試験レベルの用語を暗記することです。そして、用語暗記だけでは忘れやすく、用語同士の関連や時代の流れが身に付かないので、流れも暗記していきます。これで日本史の基礎を作ります。

①予備知識を入れる

マンガなどで予備知識を先に入れると通史暗記の理解と暗記が楽になります。

②流れと用語の暗記

流れと用語を両方習得できるオールインワンの教材で暗記すると効率的です。

③問題演習

センター試験過去問問題集を暗記し、日本史の基礎を完成させます。

(2)センター試験対策の完成

④センター試験対策問題集or私立大学過去問

センター試験過去問問題集までで、センター模試・過去問で7~8割以上取れるようになった受験生は、復習をしながら、センター試験対策問題集(赤本、予想問題集)を解いていきます。

7割以下の受験生はセンター試験対策問題集と並行して、通史暗記の完成度を高めるため、復習を強化します。

中堅私立大学志望者は志望大学の過去問を10年分以上解きます。

⑤年表・年号の暗記

教科書の巻末にある年表と、年号暗記本を1冊暗記すると知識が時代順に整理できるので、ぜひ覚えましょう。

2.通史暗記で使う教材

2.1.導入教材

本格的な通史暗記の前にマンガを読んでいれば、日本史全体の流れを頭に入れることができます。

(1)オススメ日本史マンガ

オススメは以下になります。最もオススメは新マンガゼミナール」(全2巻)です。2巻で繰り返し読むのに適していて、大学入試用に作られているので、必要最小限の用語や流れが効率的に覚えられます。

新マンガゼミナール 日本史 古代~近世」「同 近現代」(全2巻、学研教育出版)
「マンガ 日本の歴史がわかる本 全3巻」(三笠書房)
「漫画版 日本の歴史全10巻セット」
(集英社)

15~20巻もあるようなマンガ全集は避けるのが賢明です。1周読むだけで15~30時間もかかり、多数回読めない(=暗記できない)からです。

(2)歴史マンガの読み方:10周読んで全てを常識にする

マンガは勉強の合間に週5冊など、繰り返し読んでいきます。5~10周読んで、内容を9割以上記憶したら、教科書等で「流れ」の暗記に入ります。

ただ、その後も20周くらいまで読み続けて、マンガの内容を全て常識にしましょう。その情報が記憶のフック(鈎)になり、他の情報が記憶しやすくなります。

(3)マンガ以外の概説参考書

マンガはちょっと、という人は、以下のような概説参考書を読むのも良いでしょう。暗記法は、小説のようにサラサラと【週2周×5週間で10周】読むなどして、全てを常識にします。

教科書よりやさしい日本史」(256ページ、旺文社)
超速!最新日本史の流れ」(全2冊、合計420ページ、竹内睦泰著、ブックマン社)

2.2.暗記の中心教材

センター試験日本史で高得点が取れるようになるには、以下の4つの習得が必要になります。

①センター試験レベルの用語暗記(約3000~4000語)
②流れの理解
③表や図版による知識の整理
④センター試験過去問演習

以下の教材はこの4つのうち3~4つが1冊(もしくは2冊組)で暗記できる優れたオールインワン(全てが一つに入った)教材です。

教材数が少なく、ページ数が少ないほど、挫折する可能性が低く、復習回数が多くできて確固とした記憶ができるので、オススメです。

時代と流れで覚える! 日本史B用語」(165ページ、文英堂)
スピードマスター日本史問題集」(122ページ、山川出版社)
センターはこれだけ! 金谷俊一郎の日本史B」(2冊合計440ページ、文英堂)
センター試験 日本史Bの点数が面白いほどとれる本」(447ページ、中経出版)

この中では「時代と流れで覚える! 日本史B用語」が最もオススメです。これさえ理解し、全て暗記すれば、センター試験で7~8割取れるようになります。

特に特筆すべきは、その薄さと図版です。わずか165ページでセンター試験レベルの日本史全体の流れと用語を暗記でき、また、その半分を占める表や図版で用語や流れを整理できます。暗記事項があらかじめ赤字になっているのも良い点です。

以下では「時代と流れで覚える! 日本史B用語」を中心教材として書いていきます。

2.3.補助教材

(1)センター試験レベルの流れ理解用教材

学校の教科書
金谷の日本史 なぜと流れがわかる本」(4冊943ページ、ナガセ)
「みんなのセンター教科書 日本史B」(496ページ、旺文社)
「きめる!センター日本史」(363ページ、学研教育出版)

時代と流れで覚える! 日本史B用語」だけでは流れは理解できないところがありますから、教科書などを平行して読んでいきます。

教科書を読んで理解できる人は教科書をどんどん読んでいって、「日本史用語集」(山川出版社)で用語の定義を確認していけばよいでしょう。

教科書を読み進められない人、日本史が苦手な人は上記のような流れ本の中から、自分が読みやすい、理解しやすい本を選びましょう。

(2)辞書的な参照用

日本史用語集」(山川出版社)
山川 詳説日本史図録」(資料集、山川出版社)
詳説日本史研究」(山川出版社)

日本史用語集」と「山川 詳説日本史図録」は必須です。分からない用語は「日本史用語集」で調べ、「山川 詳説日本史図録」で図版を確認します。「詳説日本史研究」は辞典的に参照します。

2.4.センター試験過去問問題集

時代と流れで覚える! 日本史B用語」を全て暗記したら、センター試験過去問をどんどん解いていき、習得していきましょう。

センター試験対策問題集の中では、センター試験過去問問題集(センター過去問約17年分を時代順に配列し直して編集した問題集)が最も効率良く理解・暗記が進み、日本史の基礎を確立できます。

センター試験過去問問題集では「センター試験日本史B重要問題集(ベストセレクション) 」が最もおススメです。「センター試験への道 日本史」より解説が詳しくなっています。

センター試験日本史B重要問題集(ベストセレクション) 」(159ページ、実教出版)
センター試験への道 日本史」(156ページ、山川出版社)

2.5.センター試験対策問題集

センター試験過去問問題集まで完璧に覚えればセンター試験で7~8割は取れるようになりますが、もっと上げたい人は、赤本や予想問題集を暗記していきましょう。

(1)赤本

センター試験過去問研究 日本史B」(教学社)

(2)センター試験予想問題集

自分が受けた模試
マーク式総合問題集 日本史B」(河合塾全統マーク模試5回分収録)
大学入試センター試験実戦問題集 日本史B」(駿台模試から7回分収録)
センター試験本番レベル模試 日本史B」(東進センター模試6回分収録)
センター試験実戦模試 日本史B」(オリジナル問題6回分収録、Z会)
センター試験実戦問題集 日本史B」(代ゼミ模試等から5回分収録)

2.6.年号暗記本

年号暗記は必須です。直接問われることは少なくても、知っていれば、頭が整理でき、センター試験でも私立大入試でも大変役立ちます。

時期的には通史暗記後が良いでしょう。年号を覚える出来事の内容が分からず、年号と出来事名だけ覚えても意味がないからです。

以下がオススメです。

元祖 日本史の年代暗記法」(旺文社)
まんが必修年代暗記法日本史」(文英堂)
高校100%丸暗記 日本史年代」(受験研究社))
トマスの日本史-1000ダケヨ―日本史総合図解年表と年号暗記法」(聖文新社)
新 日本史 頻出年代暗記」(学研教育出版)

中でも「元祖 日本史の年代暗記法」は年号だけでなく、将軍や戦乱などのまとめも多く、最もオススメです。

年表・年号・図表の具体的暗記法についてはこちらに書いています。

3.モデルケース「時代と流れで覚える」で通史暗記

3.1.使う教材とその目的

新マンガゼミナール」:予備知識を入れる。
金谷の日本史 なぜと流れがわかる本」:流れを理解する。
時代と流れで覚える! 日本史B用語」:用語と流れを暗記する。
センター試験日本史B重要問題集(ベストセレクション) 」:センター試験レベルの知識と理解を完成させる。

3.2.通史暗記の目標

新マンガゼミナール」:10周読んで全てを常識にする。
金谷の日本史 なぜと流れがわかる本」:2周黙読する。随時参照する。
③「時代と流れで覚える」の赤字の暗記
:全史の赤字の用語暗記が第一目標。
「時代と流れで覚える」の流れの暗記右ページの文章を暗記する。
「時代と流れで覚える」の図版の暗記:左ページの図版等を全部暗記する。
⑥「ベストセレクション」:全問即答できるようにする。

3.3.具体的通史暗記法

(1)1週間で完全暗記する量を決める

日本史の教材を暗記する方法には、主に以下の3つがあります。

①全体を1周、2周と回していく:全体を一気に暗記できる人はほとんどいないので、挫折する可能性が高い。
②全体を4~8パートに分ける:パートごとに15周し、完全に暗記したら次のパートへ進む。
③1週間に完全に暗記するページ数を決める

創賢塾では③の方法を推奨しています。理由は、1週間という期限とページ数と達成状態(完全暗記=即答)を決めておくことで、目標がはっきりし、暗記意欲が湧くからです。暗記の深さ、意欲には個人差が大きいですが、期限を決めることで、意欲を高め、確実に暗記することができます。

また、1週間に暗記できるページ数が分かると、通史暗記にかかる期間が計算できるメリットもあります。

逆に、期間を決めて、1週間に暗記すべき量を確実に暗記していくことで、期間内に暗記することも可能になります。例えば、4ヶ月と期間を決め、全体を16で割り、1週間に暗記する量を決めて暗記していく、などです。

(2)1週間で「時代と流れで覚える! 日本史B用語」を10ページ分完全暗記していく

まず、自分が週に何時間日本史暗記に使えるかを計算し、その時間で1週間で「時代と流れで覚える! 日本史B用語」(165ページ)の何ページ分を完全暗記できるかを推計します。全史の赤字の暗記にかかる時間は、ほとんど知識が入っていない人で約40時間です。

金谷の日本史 なぜと流れがわかる本」の全史2周黙読にかかる時間は、約36時間です。以上で合計約76時間。

国公立理系の受験生は、日本史にせいぜい「1日30分+土日1時間(週4.5時間)」くらいしか使えないでしょう。76時間を週4.5時間で暗記しようとする場合、約16週間(4ヶ月)かかります。この場合、「時代と流れで覚える! 日本史B用語」は週約10ページ分、「金谷の日本史 なぜと流れがわかる本」は約60ページです。

以下は時代と流れで覚える! 日本史B用語」を週10ページ暗記するとして話を進めます。

中堅私立大学志望の受験生は、毎日1.5時間勉強したら(平日1.5時間、土日3時間ずつ、合計13.5時間)、時代と流れで覚える! 日本史B用語」の赤字の暗記+金谷の日本史 なぜと流れがわかる本」の2周音読は、約6週間、1.5ヶ月で終わります。つまり、時代と流れで覚える! 日本史B用語」の1週間に暗記する量は約28ページです。

ただ、自分が1週間で実際にどのくらい暗記できるかは分からないので、暗記の進み具合により勉強時間を変えるか、勉強時間を固定して、1週間で暗記する量を調整します。

(3)かかる時間の目安

1週間で「時代と流れで覚える! 日本史B用語」の1パート10ページの赤字を暗記するのに約2.5時間、「金谷の日本史 なぜと流れがわかる本」の60ページを週2周黙読するのに約2時間、合計週約4.5時間かかります。全史を暗記するのに、復習時間も入れて、約80時間です。

他の教材を使うよりだいぶ短期間で済みます。

センター試験日本史B重要問題集(ベストセレクション)」の全史暗記にかかる時間は約50時間です。

(4)暗記箇所

通史暗記は「原始・古代」から始める必要は全くありません。次のテスト範囲などでも結構です。

私なら、次のテスト範囲⇒前回のテスト範囲(一番記憶が鮮明に残っている)、とさかのぼって暗記し、既習範囲を終わったら、先取りします。既習範囲は暗記も理解も記憶が残っているので、未習範囲よりやりやすいためです。

3.4.通史暗記のモデルケース

「時代と流れで覚える! 日本史B用語」をメインにした通史暗記戦略

(1)マンガで予備知識を入れる(約30時間)

新マンガゼミナール 日本史 古代~近世」「同 近現代」(全2巻、学研教育出版)を10周ほど読み、予備知識を入れると通史暗記がスムーズになる。以後も、完全暗記するまで15~20周ほど読む。かかる時間の目安は、2冊10周で約30時間。

(2)「時代と流れで覚える! 日本史B用語」の週間暗記戦略(週4.5時間の場合)

【「金谷の日本史」の60ページを2周黙読+「時代と流れで覚える」の10ページ分の赤字を暗記⇒右ページを音読・暗記⇒表を暗記】

①「金谷の日本史」2周黙読(約2時間):まず60ページを1周黙読して流れを理解する(約1時間)。「金谷の日本史」の2周目に入るのと同時に、「時代と流れで覚える」の該当箇所の10ページ分の赤字を暗記し始める。

②「時代と流れで覚える」の赤字の暗記(約2.5時間)時代と流れで覚える」は、まずは赤字を全史暗記する。暗記法は下記参照。

③「時代と流れで覚える」の流れの暗記(約1.5時間):赤字の暗記と並行して、もしくは暗記後、右ページを10回音読して流れを理解し暗記する。

④「時代と流れで覚える」の表・図版・系図全体の暗記(約2.6時間):赤字の暗記・右ページの音読と並行して、もしくはその後、左ページの表等を暗記する。これで頭が整理され、暗記が定着する。

⑤トータル週約4.5時間「金谷の日本史」2周黙読、「時代と流れで覚える」②の暗記で、週ータル4.5時間前後、16週間で、復習も入れて約80時間(記憶力・現状の暗記量などの条件により、かかる時間には個人差がある)。③④は時間があれば①と並行して、時間がなければ夏休みなどにまとめて暗記する。

(3)「センター試験日本史B重要問題集(ベストセレクション) 」を15周して習得する(約50時間)

前項①②、もしくは①②③、①②③④を終えた後(どの時点かは取れる時間次第。最低①②を終えてから)、「ベストセレクション」の全体を4~8つくらいにパート分けし、それぞれ15周回し、全問即答できるように暗記する。具体的な暗記法は下記参照。

これにかかる時間は約50時間。できれば2ヶ月で終わらせる。

(4)「元祖 日本史の年代暗記法」の暗記(約15時間)

元祖 日本史の年代暗記法」で年号を暗記する。かかる時間の目安は、年号と出来事名をほとんど知らない場合は約30時間、半分知っている場合は約15時間。具体的な暗記法は下記参照。

3.5.「時代と流れで覚える! 日本史B用語の具体的暗記法

以下、「時代と流れで覚える! 日本史B用語」(165ページ、文英堂)を暗記する手順を書いていきます。

(1)暗記の目標

①「時代と流れで覚える」の赤字の暗記(約40時間):全史の赤字の用語暗記が第一目標。
②「時代と流れで覚える」の流れの暗記(約24時間)右ページの文章を全史10回ずつ音読して流れを暗記する。
③「時代と流れで覚える」の図版の暗記(約42時間):左ページの表・図版・系図等を全部暗記する。

(2)週間暗記法

全史の赤字の暗記にかかる時間は、ほとんど知識が入っていない人で約40時間です。国公立理系の受験生は、日本史の勉強時間が「1日30分+土日1時間(週4.5時間)」として、約16週間で赤字の暗記+「金谷の日本史」2周黙読が終わります。これは週に「時代と流れで覚える」10ページ分です。

以下は国公立理系の受験生が日本史に週4.5時間(「時代と流れで覚える」に2.5時間)、費やせるとして書いていきます。

(3)用語の意味を調べる

暗記中に定義・意味内容の分からない用語があれば、「山川 日本史用語集」などで調べて「時代と流れで覚える」の欄外などにメモしておきます。意味が分からない用語を覚えても使えないし、すぐ忘れますから。

「時代と流れで覚える! 日本史B用語」の暗記法

(1)「時代と流れで覚える」の赤字の暗記(約40時間強)

①赤シートで暗記していく:見開き2ページを赤シートで隠し、黒字を黙読していき、赤字を音読で言い、言えなかったら5回前後音読して暗記し、また隠して言う。言えたら次へ。

見開き2ページを3周暗記(約12分):見開き2ページの赤字を3~4周暗記していったん即答できる状態にする。

③10ページ1周目(約1時間):暗記方法は同じ。時間のある限り先へ進め、10ページまで暗記する。

④10ページを20周して暗記(約2.5時間):10ページまで暗記したら、すぐに2周目に入る。5~8周目にテストをして、完全に覚えた項目は鉛筆で×印を付けるなどして外す。1週間で全体を20周して全問即答できる状態にする。

⑤4ヶ月で赤字全部暗記:1週間で10ページを約4.5時間(平日30分、土日1時間)で暗記し、16週間(4ヶ月)で全史の赤字を全部暗記する。これでセンター試験模試・過去問で5~6割取れるようになるはず(記憶力・現状の暗記量などの条件により、かかる時間・点数には個人差がある)。

⑥復習:暗記したものは必ず全て翌週以降、2ヶ月間、復習を続ける。2週間目以降は、前の週の復習を【15分×週2回】など行う。

(2)「時代と流れで覚える」の流れの暗記(約24時間)

①全史10回音読:赤字を覚えるのと平行して、もしくは後で、右ページの文章を全史10回ずつ音読して流れを暗記する。

②穴埋めを補いながら音読する:読むときは穴埋め部分を、答えを見ないで言い、解答を見て確認する。覚えた箇所は、確認を省略し、穴埋めを補いながら読む。

③暗記の具体例:「1ページを5回音読(約12分)⇒次のページ⇒……⇒10ページ目⇒1ページ目5回音読……⇒10ページ目5回音読」(合計10回音読、約2時間)、全史を約32時間で10回音読。

(3)「時代と流れで覚える」の表・図版・系図全体の暗記(約42時間)

①表の暗記:赤字の暗記、音読と平行して、もしくは後で、左ページの表・図版・系図等を全て暗記していく。

②暗記方法:表であれば、その題名と左端の項目だけを見て、表の中味を全て言えるようにする。右の項目数を左側に書いておくと暗記に便利。系図なら、全てを言えるようにする。

例えば、86ページの「享保の改革」の表の場合、左端の「人材登用・財政再建」などの項目と右欄の項目数を見て、右の「側用人の廃止、譜代大名の重視、足高の制……」を全て言う。言えなかったものを音読で覚え、また隠して言う。表全部を言えるようにし、同じページに別の表・図版・系図等があればそれをまた暗記する。

③1ページ分の表を3周暗記(約10分):1ページ暗記し終わったら、更に2~3周暗記していったん即答できる状態にする。

④表を1週間で20周暗記(約2.5時間):1ページを3周して暗記したら、次のページに。後は同じで、10ページ分の表を全て暗記し(約45分)、2周目に入り、1週間で10ページ分を20周する。

⑤トータル110時間:「時代と流れで覚える! 日本史B用語」の完全暗記には約110時間かかる。よって、理系でも、日本史の受験勉強は2年の1月頃から始めるのが吉。

これプラス「ベストセレクション」でセンター試験模試・過去問で80点前後は取れるようになるはず。

3.6.「センター試験日本史B重要問題集(ベストセレクション)」の習得法

時代と流れで覚える! 日本史B用語」の赤字を暗記したあと、右ページの音読や左ページの表の暗記をするのと並行して、「センター試験日本史B重要問題集(ベストセレクション)」を暗記していきます。これを全部即答できるようにすれば、センター模試や過去問で7~8割前後には到達するはずです。

以下、「ベストセレクション」を例として、センター試験レベルの問題集の習得法を書いていきます。

(1)暗記の目標=即答

全体を4~8パートに分け、それぞれを1週間で15周前後暗記して、全問を即答できる状態にします。

(2)かかる時間の目安

全問即答できるまで、最初の正答率が4~5割の場合、1冊全体で80時間弱、正答率が6~7割の場合、約50時間です。

ここでは正答率が6~7割の受験生を想定して書いていきます。

(3)1週間で完全に暗記できる量を決める

勉強時間が週4.5時間(平日30分、土日1時間)の受験生の場合、約11週間、3ヶ月弱かかります。この場合、週約15ページを暗記していきます。

(4)「ベストセレクション」の暗記戦略

ここでは全体約160ページを11パートに分けて、1週間に15ページずつ習得していくとして書いていきます。

「センター試験日本史B重要問題集(ベストセレクション)」の暗記戦略

1.一週間目:第1パート15ページ

1.1.一周目:解いて理解し赤ペンで書き込む

①1問15秒程度で解く:分からなければすぐに解答を見る。思い出せなければ暗記すればよい。

②理解する:1問解き終わったら解答・解説を読み、理解する。理解は重要なので、理解できなければ教科書等を参照する(ただし最小限にする)。

赤ペンで書き込む:ここが最短暗記の最重要部分になる。

問題部分に、「解答」と「解くのに必要な解説の一部」を赤やピンクで書きこむ。これは、2周目以降、解答解説を見ずに「解くのに必要な情報」を赤シートで隠して素速く暗記できるようにするため。消せるボールペンだと修正しやすいのでgood。

赤ペンで書き込む内容の例】:正解の番号を丸で囲む、誤選択肢の間違い部分を==(二重傍線)で消し、上に正解(訂正文)を書きこむ、リード文や章の冒頭の穴埋め部分に正解を書き込む、資料問題の写真に建物名・人物名等を記入する、地図問題で、問題を解くのに必要で暗記すべき地名・事件名・年号等を赤で記入する、など。

あとで必要事項はいくらでも追加修正できるので、サッサと書き込んでいく。復習を重ねるにつれ、年号や関連した人物など、暗記するべき関連情報を書き込んでいくと、理解が深まり、関連情報も一緒に暗記できるので、ベター。

1.2.二周目以降:見開き2ページを3周暗記

問題を赤シートで隠して読み、赤字の内容(解答や、正しい選択肢と誤選択肢のどこが間違っているか等)を言う。覚えていない赤字の内容は、音読したり書いて、1ページ2分ほどで、高速で暗記していく。

見開き2ページを暗記したら、そこを3~4周して、いったん全て即答できる状態にする。これで記憶が深くなり、次回以降の暗記が楽になる。

1.3.三~十五周目:全問即答できるようになるまで繰り返す

完全に覚えた問題・選択肢には鉛筆などで×印をつけ(忘れたら×を消せるように)、(完全に覚えてから)3回連続して正解で×が3つ付いたものは、次周回から飛ばす。

普通の記憶力の受験生は、日本史の問題集は5~6周ではすぐ忘れる。15周くらい繰り返して初めて、長期記憶に入る。地道に復習するしかない。

2.二週間目以降

進め方は同じだが、前のパートの復習を1パート【20分×週2回】程度並行して進めていく。詳しくは下記。

(5)過去問ノートに傾向と対策を書く

1パート終わるごとに、センター試験を受ける人は必ず、そうでない人もできるだけ、以下の2つを「過去問ノート」に書きます。

①自分がどういう部分が弱いか:例えば、文化史・古代史・現代史、資料の読み取り、地図問題、並べ替え問題、正誤問題など。
②これから何を覚える必要があるか:例えば、教科書の図版、欄外、家系図、年号、因果関係など。

具体的には、ルーズリーフに縦線を引き、【鎌倉~室町時代|文化と史料で間違いが多い⇒強化必要。】などと書き、対策を実行していきます。

(6)復習法

第2パートに進んだら、前のパートの復習を必ず並行して進めていきます。いったん完全に暗記していたら、復習は【20分×週2回】程度で済みますが、1ヶ月復習をしないと2~3割以上忘れ、また覚え直すのに多大な時間がかかるので、復習は非常に重要です。

①第2パートに進んだら、第1パートを「20分×週2回」復習する。
②第3パートに進んだら、第1&2パートをそれぞれ「20分×週2回」復習する。
③第4パートに進んだら、第1&2&3パートをそれぞれ「20分×週2回」復習する:「20分×週2回」で少しずつ忘れていくようなら時間を増やす。記憶が深くなっているなら、時間を減らす。
④全パートをいったん暗記してからも、2ヶ月間は週2周、復習を続ける。これで暗記した内容が全て完全な長期記憶に入り、半年~1年以上忘れなくなる。

.センター試験対策の完成

4.1.センター過去問・予想問題集

通史暗記段階の勉強で、センター模試・過去問で7~8割以上取れるようになった受験生は、復習をしながら、以下のセンター試験対策問題集を解き、平行して、年号や年表を暗記していきます。

7割以下の受験生はセンター試験対策問題集と並行して、通史暗記の完成度を高めるため、復習を強化し、年号や年表を暗記していきます。

(1)赤本

センター試験過去問研究 日本史B」(教学社)

(2)センター試験予想問題集

自分が受けた模試
マーク式総合問題集 日本史B」(河合塾全統マーク模試5回分収録)
大学入試センター試験実戦問題集 日本史B」(駿台模試から7回分収録)
センター試験本番レベル模試 日本史B」(東進センター模試6回分収録)
センター試験実戦模試 日本史B」(オリジナル問題6回分収録、Z会)
センター試験実戦問題集 日本史B」(代ゼミ模試等から5回分収録)

(3)私立大学過去問

中堅私立大学志望の受験生はここで志望校の過去問を習得していきます。第一志望校は10年分以上、第二~五志望校は3~7年分習得するとよいでしょう。

(4)センター過去問・予想問題集・過去問の習得法

習得法は「ベストセレクション」と同じです。1年分(1回分)を解き、解答解説を理解し、赤ペンで問題部分に記入し、暗記していきます。

4.2.個別対策:年表・年号を暗記する

(1)教科書の年表暗記

できれば通史暗記中、それが無理でも通史暗記後、教科書の巻末にある8~10ページほどの年表(年号、天皇・将軍・首相名、政治・経済・社会の出来事、文化)を暗記していきます。年表暗記は無味乾燥ですが、効果抜群です。

年表・年号・図表の具体的暗記法についてはこちらに書いています。

(2)年号暗記

通史暗記後に、「元祖 日本史の年代暗記法」(旺文社)のような年号暗記本で、年号を暗記していきます。

年表・年号・図表の具体的暗記法についてもこちらに書いています。

 【終わりに】

ここまでお読みいただき、誠にありがとうございます。皆さんが日本史の暗記戦略を作るのに、少しでもお役に立てていただければと思います。


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